性奴隷に堕ちた小姓は『針の檻』に囚われて 〜若君に寵愛される小姓に、藩主の魔の手が迫る〜 【小姓残酷物語 II】完結

丸井マロ

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第5章 暗転

6.評定

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山坂城、本丸御殿の広間にて、重臣たちが一堂に会する評定が始まった。

上段の間の中央には虎長が座し、左右後方に二人の小姓が控えている。

その左手に着席する澄長は、父のような威圧的な威厳こそないものの、次期藩主にふさわしい凛々しさと気高さが滲み出ていた。

すぐ下手には、藤田と山本が右、弥三郎と清太郎が左に分かれて座り、上段の間と向かい合って、下段の間には、大老、中老、若年寄、目付、要職にある奉行衆が整然と並んで座している。

張り詰めた空気の中、筆頭家老である四方田内蔵助が膝行で進み出た。

「殿。本日は、藩政の行く末について、重大な提案がございます」

内蔵助は、事前に根回しを済ませた重臣たちに目配せを送った。

虎長の乱行、特に実千代の一件を理由に、病気療養の名目で隠居を迫る──それが筋書きだった。

「近年、城内にて、殿の健康状態にまつわる不穏な噂が絶えませぬ。ここはひとつ、若様へ家督をお譲りになり、ご静養なされてはいかがかと──」

内蔵助が口火を切った、その時である。

「お待ちなされ!」
鋭い声と共に、藤田重政が立ち上がった。

「四方田殿、貴殿こそ、若様と結託し、殿を亡き者にせんとする謀叛の企てがあるのではありませぬか?」

「な、何を申す!」

「証拠はここに! 若様が四方田家の屋敷へ出入りし、密約を交わしたと、竹丸殿の証言もございますぞ!」

藤田は懐から一通の書状を取り出し、高々と掲げた。

それは、拷問によって竹丸に署名させた告発状であった。

重臣たちがざわめく。

「謀叛だと?」
「若様が……?」

内蔵助の顔色が蒼白になる。

根回ししていた重臣たちも、保身のために目線を外し、口をつぐんだ。

虎長は高らかに笑った。

「見よ、この醜態を! 我を追い落とそうなどと、百年早い。者ども、逆賊たる澄長と四方田を捕らえよ!」

評定の場が騒然となり、広間を囲んで配置されていた虎長配下の馬廻衆が一斉になだれ込んできた。

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