性奴隷に堕ちた小姓は『針の檻』に囚われて 〜若君に寵愛される小姓に、藩主の魔の手が迫る〜 【小姓残酷物語 II】完結

丸井マロ

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第6章 血戦

3.忠義の証

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評定の騒ぎは、本丸御殿の裏側、薄暗い廊下にも響いていた。

藤田が澄長を逆賊として告発する高ぶった声、そして虎長の高笑いが、佐々木たちの耳に届いた。

「なんと、若様が逆賊だと?」
宮田が呟く。

佐々木らの腕の中で、竹丸は朦朧としていたが、その言葉を聞いた瞬間、目にわずかな光が戻った。

「若様は……」
竹丸は、かすれる声を絞り出した。

「今、評定の場におられますが……どうやら藤田が偽の証拠をでっちあげ、反撃しておるようだ」
佐々木が焦燥を隠さずに言った。

その言葉が、竹丸の意識を一気に覚醒させた。

──若様が、危機に……私のせいで……!

竹丸は体が揺れる痛みに喘ぎながらも、腕を伸ばし、佐々木の袖を掴んだ。

その力は弱かったが、佐々木は竹丸の意思に気づき、足を止めた。

「頼みがあります……」
竹丸のかすれ声は、耳を澄まさねば聞こえないほど弱々しかったが、強い意思が込められていた。

「私を……殿の……外道の証として……使ってください……」

佐々木は、息を呑んだ。

竹丸は、自らの汚され傷つけられた体、とくに針に貫かれた部分を、衆人環視の評定の場で晒せ、と申し出ているのだ。

それは、武士として、人として、最後の尊厳を差し出すことを意味していた。

「いや、そのような……竹丸殿、それはあまりにも……」
佐々木は驚愕し、声が震えた。

「構いませぬ……私の……この穢れた身が……若様と、藩をお救いできるのならば……本望で、ございます……」

竹丸の目尻から、一筋の涙が流れた。

それは、屈辱からではなく、耐えがたい拷問を受けたとはいえ、いちど主を裏切ったゆえに、その贖罪をしたい、主への忠義を示したいという、真心からの涙だった。

竹丸の願いは、佐々木の心臓を鷲掴みにした。

すでに充分過ぎるほど傷ついた者を、これ以上辱めることへの抵抗。

しかし、その健気な意気地と、藩を救う主を支えたいという忠義。

佐々木は、竹丸の顔を見つめ、血を吐くような思いで言った。

「わかりました、竹丸殿の忠義、決して無にはしませぬ。さあ、行くぞ」

佐々木は、少年の重い決意と愛する者への犠牲を背負い、評定の場へと向かった。

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