セカンドアース

三角 帝

文字の大きさ
22 / 185
第3章 SEARED

2.ルーラーシステム

しおりを挟む

「アクチノイド人?それって、四年前、セカンドアースを襲撃してきた、もう一つの人類だっけ?確か、地球…から来たとかなんとか」
「そうよ、あの火事も。奴らがやったことなの」
「なんでそんなこと?」
「アタシも、レパート長官から昨日教えてもらったばかりだから。詳しくは分からないのよ」

  階級Sと判定され、第一部隊総団員会議室へ案内されたものの、そこには、ヤドク、ブームの他には、ミアナの姿しかなかった。

「他の人は?」

  そんなことを言いながら、ブームが近くの席に座る。

「あなた達が例外なだけよ。普通なら、最終試験まで全員クリアすることで、そこで初めて階級が判定されるのよ?」
「うわぁ~なんかオレらすげぇな!」
「結局アダムは残っちゃったみたいだけどね」
「あいつは気合いが足りないんだよ!気合いが!」

  そんな時、ミアナは昨夜のレパートの言葉を思い出す。シーレッド設立がアクチノイドの四年前の襲撃と関係していること。そして…

「ルーラーシステム……」
「ん?なにそれ?」
「……聞いた話だけどね。第一部隊では、ルーラーシステムっていう動物型使い獣を使用するの。ルーラーが適合すれば、そのルーラーの適合者として、自分の武器として使用し、実戦でもかなりの威力を見せるのよ。アクチノイド人への対抗策として考案された新兵器よ」
「へー。じゃぁ!そのルーラーってのもらえるの?」
「えっと、基本的には、もらえるってわけでもないけど、自分の武器だからね。大事にしないと」

  ミアナはそっとポケットの中の石を握る。

「これは君のルーラーだよ。大切にね」
「……これは?」

  薄ピンクの水晶のような石。透き通った表面が、いろんな角度から光を浴び、幻想的に輝いていた。

「ルーラーのシステムストレージだよ。主に自分のルーラーを収納しておく、ストレージストーンなんだ」

  まるで、結婚しようとでもいうような、レパートの優しい表情。不思議と、頭の中で何度も何度も繰り返されるシーン。

「ミアナ?それは?」
「へ?」

  不意にヤドクに声をかけられ、ミアナは慌ててポケットから手を離す。勢い余って、ポケットから飛び出した薄ピンクのストレージストーン。ミアナの指先をすり抜け、地面で破壊された。粉々になったその欠片に、その場が凍りつく。その瞬間だった。

「ミ、ミアナ!!後ろ!!」

  ミアナが振り返ると、そこには……

  白く、もふもふとした毛に包まれた。全長10メートルはある……巨大なうさぎがいた。
しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

今更気付いてももう遅い。

ユウキ
恋愛
ある晴れた日、卒業の季節に集まる面々は、一様に暗く。 今更真相に気付いても、後悔してももう遅い。何もかも、取り戻せないのです。

妹が聖女の再来と呼ばれているようです

田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。 「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」  どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。 それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。 戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。 更新は不定期です。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

処刑された王女、時間を巻き戻して復讐を誓う

yukataka
ファンタジー
断頭台で首を刎ねられた王女セリーヌは、女神の加護により処刑の一年前へと時間を巻き戻された。信じていた者たちに裏切られ、民衆に石を投げられた記憶を胸に、彼女は証拠を集め、法を武器に、陰謀の網を逆手に取る。復讐か、赦しか——その選択が、リオネール王国の未来を決める。 これは、王弟の陰謀で処刑された王女が、一年前へと時間を巻き戻され、証拠と同盟と知略で玉座と尊厳を奪還する復讐と再生の物語です。彼女は二度と誰も失わないために、正義を手続きとして示し、赦すか裁くかの決断を自らの手で下します。舞台は剣と魔法の王国リオネール。法と証拠、裁判と契約が逆転の核となり、感情と理性の葛藤を経て、王女は新たな国の夜明けへと歩を進めます。

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~

シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。 主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。 追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。 さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。 疫病? これ飲めば治りますよ? これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。

とある令嬢の断罪劇

古堂 素央
ファンタジー
本当に裁かれるべきだったのは誰? 時を超え、役どころを変え、それぞれの因果は巡りゆく。 とある令嬢の断罪にまつわる、嘘と真実の物語。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

処理中です...