セカンドアース

三角 帝

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ブーム君とヤドク君の秘密

2.双子のブランコ

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「何がお前にはオレがいるだよ!完璧に道に迷ってんじゃん!」
「いや~なんでかなぁ~ここら辺の地理には詳しいと思ってたんだけどな~」
「ここら辺って…ブームが詳しいのはグリゼルドさん家と家の往復1キロもないあの距離のことでしょ!?」
「なんだよ、なんか文句あんのか」
「ありまくりだよ!もう日も暮れてきてるし…このままじゃ見つかっちゃうよ!」
「ならヤドクがやれよ!お前天才だろ!?」
「い、いくら頭がちょっと良くったって…だいたい、ボクは外に出してもらえないんだから分かるわけないだろ!?」
「使えねぇな~」
「ベーッ!無責任な言動を慎まないブームが悪いんですー!」

  日が傾き、空は昼間の青から夜の色に変わろうとしている頃だ。この時間帯は好きだ。遠くから聞こえてくる寂しげな鳥の声や、近所の煙突からもくもくと湧き出す煙や夕飯の匂い…
  公園にさしかかる。
  先ほどからここら一体をぐるぐると回り続けていて、身体中が痛い。普段家から出ないヤドクはきっと自分の何倍も痛いだろう。

「ちょっと休憩しない?そこ…ブランコちょうど空いてるし」
「……うん…そうだね」

  二人で腰掛けたブランコは初めてだった。
  視界の前を何度も親子連れが通り、日が暮れようとしているのに一向にその場を動こうとしないオレらを心配そうに、でも遠い目で見ては去っていく。

「ブームはいつもここでこうやってしてるの?」
「…うん……」
「……いいなぁ」
「…………何がだよ…いいことなんて…」
「ほら!だってこれ、すっごく面白いよ!ほらブランブラーンって!だからブラン子って言うのか!」

  物珍しげにブランコを眺め、足をばたつかせるだけで使い方の間違った楽しみ方をしているヤドクを見ると、心の靄が少しだけ散った。

「ちげぇよヤドク。ブランコってのはこうやってやんのッ!」

  勢いよく漕ぎ出すと、一発で高く飛んだ。こんなに高く漕げたのは初めてだ。

「うわぁあ!すごい!すごいよブーム!ボクもやりたい!こう?こうかな!?」

  ヤドクはジタバタと足をばたつかせるがブランコは軽く揺れるだけで、一向に飛ぼうとしない。仕方なく自分のブランコから降りるとヤドクの背後に回り、背中を軽く押してやる。

「お、動いたよブーム!動いた!」
「おら!もっと高くすんぞ!しっかり掴まってろよ?」
「おー!」
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