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ブーム君とヤドク君の秘密
13.双子と少女
しおりを挟むいつだってそうだ。
ボクは昔から弱虫で、ブームの後ろに隠れて生きてきた。何かあったら泣いてブームに慰めてもらって、何かあったら泣いて誰かに助けられて…そんな弱い自分が、誰よりも嫌いだった。そう、愛する者の温もりを求めて、ボクを利用していたあの母親よりも…ずっと。
「何で逃げたの?あなたは何も悪くないのに」
「…見てたんだ……」
数日前、泣かせてしまったブロンドの少女は、それが当たり前であるかのようにベンチに腰掛けるヤドクの隣に座った。
「うん、全部見てたよ…ビル達があなた達の席隠してたところからずっとね」
「……ボクと一緒にいると悪いことしか起きないよ」
「例えば?」
「例えば、ビルとかいう奴らに虐められたり」
「それはあなたじゃない」
「ボクは大丈夫だよ、ああいうの気にしないし」
「……でもアタシは…あなたが心配で」
「半端な気持ちの心配は力にならないよ、君は誰かの後ろに隠れて傍観者してれば良いだろ」
「な、なんで……」
少女は突然立ち上がると、ヤドクのフードを掴み上げた。予想以上…いや、予想もしていなかった力の強さにヤドクはついつい目を見開いた。
「なんでそんな酷いこと言うのよ!!前から言ってやろうと思ってたけど、あなたって本ッ当に感じ悪いよ!過去に何があったか知らないし…確かに力になってあげられることなんて一つも無いかもしれないけど!それでも…それでもアタシは…」
緩んだ少女の手元からフードが落ち、解放された首元を軽くさすると、頬に何かが当たった。
ふと顔を上げると、目の前で散々ヤドクを怒鳴り散らしたブロンドの少女が、目いっぱいに涙を浮かべているところだった。
「え…」
彼女の涙を見るのはこれで二回目だが、いつ見てもやっぱり綺麗だと思ってしまう。
「……ならボクからも言わせて欲しいことがあるんだ…」
彼女を見ていて気付かされたことは、特にない。自分が弱いことはよく分かっているし、彼女がどれだけ力になりたいと言ったところでボクの全ては何一つ変わらない。
彼女はボクに必要ない。
「とりあえず、ボクの前から消えてくれないかな」
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