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第二章 西欧
第9話 イギリス2(ロンドン、ストラットフォード・アポンエイヴォン)
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ロンドン塔を訪ねてみた。
以前、カナダ・プリンスエドワード島でミニュチュアを訪ねたことを思い出す。カナダ同様圧巻は何と言っても宝物館である。金杯や蝋燭立てもさる事ながら、とりわけ1661年主権者の王笏と1937年ジョージ11世の王冠は圧巻である。これらに付けられているダイヤの輝きには眼を見張る物があった。王笏のダイヤはどさくさに紛れて2回間近で観た。
久し振りの快晴。朝9時に食堂に行ったら既にクローズされていた。そこに居たオッサンが盆に載せたパンを差し出してくれたがコーヒーがない。従業員なら良いがそこらのオッサンだと何か不衛生な感じだったので断って自前のパンで済ませた。
ウェストミンスター寺院、国会議事堂、トラファルガー広場を経由してマダム・タッソー館を訪ねてみた。歴史上有名な人たちをモデルにした蝋人形館である。入館料はかなり高いが凄い人気だ。等身大なので、本当に人形なのか区別がつかないものもある。江戸川乱歩の世界のようだ。
一番興味があったのは実在人物ではないが、童話の『眠れる森の美女』で凄く可愛かった。
ロンドン郊外、ウィンザーへ行ってみる。車窓からの景観はあまり良くない。ドーバーからロンドンへの時もそうだったが、線路沿いに手入れの不十分な庭が多いようだ。
ウィンザー城は駅のすぐ近くにあり流石に立派なものだ。衛兵交替も見られた。ここでは何と言っても女王の客人をもてなすステートアパートメンツが眼を引いた。黄金の装飾が美しい。
1週間滞在したロンドンを後にストラットフォード・アポンエイヴォンに向かう。言わずと知れた文豪シェイクスピアの生誕地である。
高校時代に地理の先生に教わったが、シェイクスピアの生年~没年は1564年~1616年である。これは『人殺し、いろいろ』と覚えれば良いと教えられ、今でもしっかり覚えていた。
ロンドンを発って30分ほどで車窓の景観が一変し緑一色になった。広大な緑地に乳牛や羊が草を食んでいる。時折見られる川や沼も良いアクセントだ。
ストラットフォード・アポンエイヴォンは感じの良い町だ。家屋は長屋形式になっているものが多く見られる。一階は赤レンガでやや古くなっているが、二階は真っ白で真新しい。ホテルが少ない代わりにゲストハウスが多く並んでいる。少し意外なのは、街路や庭に樹木が少ない。北米や北欧の郊外や田園とは少し違うようだ。
案内所の紹介でゲストハウスに3泊する事にしたが安くて清潔な良い部屋だ。女将さんがとても良い人で夜TVを持ってきてくれ、”Europe Strongest Man” と言う番組が面白いので観るように勧められた。
ヨーロッパ各地の力自慢が大きな丸太を持ち上げたり運んだりして、力を競いあう番組でなかなか面白かった。ヨーロッパでは人気のある番組と見えて、後日他の宿でも目にした事があった。
ストラットフォード・アポンエイヴォンの行動初日は何をおいても、先ず注目のシェイクスピアの生家を訪ねる事だ。16世紀の木骨造りの家は流石に頑丈だ。補修はされているものの骨組みは当時のままだそうである。
その後、シェイクスピアの母上の生家を訪ねようとして田園を歩いてみる。4マイルも離れており見つかるはずがない。勘違いであったが田園は広々としていて気持ちが良い。エイヴォン川の畔に教会を見つけた。そこにはシェイクスピアの像が立っており出生、他界の記録のコピーがあった。ここで洗礼を受けたのかな。
以前、カナダ・プリンスエドワード島でミニュチュアを訪ねたことを思い出す。カナダ同様圧巻は何と言っても宝物館である。金杯や蝋燭立てもさる事ながら、とりわけ1661年主権者の王笏と1937年ジョージ11世の王冠は圧巻である。これらに付けられているダイヤの輝きには眼を見張る物があった。王笏のダイヤはどさくさに紛れて2回間近で観た。
久し振りの快晴。朝9時に食堂に行ったら既にクローズされていた。そこに居たオッサンが盆に載せたパンを差し出してくれたがコーヒーがない。従業員なら良いがそこらのオッサンだと何か不衛生な感じだったので断って自前のパンで済ませた。
ウェストミンスター寺院、国会議事堂、トラファルガー広場を経由してマダム・タッソー館を訪ねてみた。歴史上有名な人たちをモデルにした蝋人形館である。入館料はかなり高いが凄い人気だ。等身大なので、本当に人形なのか区別がつかないものもある。江戸川乱歩の世界のようだ。
一番興味があったのは実在人物ではないが、童話の『眠れる森の美女』で凄く可愛かった。
ロンドン郊外、ウィンザーへ行ってみる。車窓からの景観はあまり良くない。ドーバーからロンドンへの時もそうだったが、線路沿いに手入れの不十分な庭が多いようだ。
ウィンザー城は駅のすぐ近くにあり流石に立派なものだ。衛兵交替も見られた。ここでは何と言っても女王の客人をもてなすステートアパートメンツが眼を引いた。黄金の装飾が美しい。
1週間滞在したロンドンを後にストラットフォード・アポンエイヴォンに向かう。言わずと知れた文豪シェイクスピアの生誕地である。
高校時代に地理の先生に教わったが、シェイクスピアの生年~没年は1564年~1616年である。これは『人殺し、いろいろ』と覚えれば良いと教えられ、今でもしっかり覚えていた。
ロンドンを発って30分ほどで車窓の景観が一変し緑一色になった。広大な緑地に乳牛や羊が草を食んでいる。時折見られる川や沼も良いアクセントだ。
ストラットフォード・アポンエイヴォンは感じの良い町だ。家屋は長屋形式になっているものが多く見られる。一階は赤レンガでやや古くなっているが、二階は真っ白で真新しい。ホテルが少ない代わりにゲストハウスが多く並んでいる。少し意外なのは、街路や庭に樹木が少ない。北米や北欧の郊外や田園とは少し違うようだ。
案内所の紹介でゲストハウスに3泊する事にしたが安くて清潔な良い部屋だ。女将さんがとても良い人で夜TVを持ってきてくれ、”Europe Strongest Man” と言う番組が面白いので観るように勧められた。
ヨーロッパ各地の力自慢が大きな丸太を持ち上げたり運んだりして、力を競いあう番組でなかなか面白かった。ヨーロッパでは人気のある番組と見えて、後日他の宿でも目にした事があった。
ストラットフォード・アポンエイヴォンの行動初日は何をおいても、先ず注目のシェイクスピアの生家を訪ねる事だ。16世紀の木骨造りの家は流石に頑丈だ。補修はされているものの骨組みは当時のままだそうである。
その後、シェイクスピアの母上の生家を訪ねようとして田園を歩いてみる。4マイルも離れており見つかるはずがない。勘違いであったが田園は広々としていて気持ちが良い。エイヴォン川の畔に教会を見つけた。そこにはシェイクスピアの像が立っており出生、他界の記録のコピーがあった。ここで洗礼を受けたのかな。
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