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魔族…?
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夢のような日々は、その輝きと引き換えに、確かな現実を喰らい尽くしていく。
エヴァの笑顔を見るたび、彼女の喜ぶ声を聴くたび、リリスは己の魂が満たされていくのを感じた。
それは麻薬にも似た甘美な充足感であり、来るべき離別の恐怖を一時的に忘れさせてくれる、唯一の鎮痛剤であった。
高級な茶葉、流行りの菓子、観劇の切符、そしてエヴァの亜麻色の髪を飾るためのささやかな宝飾品。
リリスは稼いだ金のほとんどを、その刹那的な幸福を買い取るために費やした。
その結果、彼女が命を懸けて積み上げた報酬は、まるで夏の陽炎のように、あっけなく霧散していった。
九月に入り、秋風が街路樹の葉を揺らし始めたある朝、リリスは革袋の底に残った数枚の硬貨を、静かに見つめていた。
これでは、もう一日たりとも、あの夢の世界を維持することはできない。
「……仕事に、行ってきます」
食堂でエヴァにそう告げた時、リリスの顔には完璧なまでの穏やかな笑みが浮かんでいた。
声には、任務に向かう冒険者としての、確かな決意が漲っている。
「え? でも、リリス……少し、休んだ方が……」
心配そうに眉を寄せるエヴァに、リリスは力強く首を振った。
「大丈夫です。腕が鈍ってしまいますから」
*嘘。本当は、怖い。一人で戦うのは、もう怖い。でも、行かなければ。あの人の笑顔を、あと一日でも長く見るために。*
心の中で血を流しながら、彼女は杖を握りしめ、ギルドの扉へと向かった。
「気をつけてね、リリス。必ず、無事に帰ってきて」
背後からかけられたエヴァの優しい声が、リリスの背中を押す。
それは祝福であると同時に、彼女を戦場へと送り出す、非情な宣告でもあった。
今回の任務は、サラスから半日ほど離れた廃村に巣食った、死肉喰らいの掃討。
それは覚醒級冒険者が単独で請け負うには、十分に危険な仕事だった。
打ち捨てられた村は、不気味な静寂と、腐敗した肉の悪臭に満ちていた。
リリスは感傷を振り払うかのように、迷いなくその死の領域へと足を踏み入れた。
建物の影から、最初の敵が姿を現す。
人の形を保ちながらも、その皮膚は土気色に変色し、剥き出しになった牙と爪からは、黒ずんだ血が滴り落ちている。
リリスの心は、凪いだ湖面のように静まり返っていた。
彼女は杖を構え、儀式のように、荘重な言葉を紡ぎ始める。
「深淵の泥より生まれし、飢えたるものよ」
低い詠唱が、淀んだ空気を震わせる。
「我が血を供物とし、その魂に偽りの満腹を与えん」
死肉喰らいが、獣のような俊敏さで飛びかかってくる。
「永劫の眠りという名の食卓にて、静寂を喰らえ」
リリスは詠唱の最後の一節を、冷ややかに告げた。
「朽ち果てよ――【紅茨】!」
彼女の腕から放たれた茨の蔓は、一本の槍となり、敵の心臓を正確に貫いた。
蔓は体内で瞬時に枝分かれし、その汚れた血肉を養分として吸収し、鮮血のバラを咲かせる。
死肉喰らいは悲鳴を上げる間もなく、奇怪な花のオブジェと化して崩れ落ちた。
リリスは、それに何の感情も抱かなかった。
ただ、効率的に。
ただ、迅速に。
思考を殺し、機械のように茨を振るい続ける。
一体、また一体と、死の花を咲かせていく。
全ての敵を殲滅し終えた時、廃村はグロテスクなバラ園へと変貌していた。
吸収した生命力で、リリスの体には疲労のかけらもなかった。
だが、その心は、戦うほどに擦り減り、空虚になっていくのを、彼女は自覚していた。
夕暮れの赤い光が、サラスの街の石畳を長い影と共に染め上げていた。
任務の報酬を受け取り、再び夢を買うための資金を得たリリスの足取りは、しかし重かった。
心を満たすはずの金銭は、今やただの虚しい金属の塊にしか感じられない。
彼女は人通りの多い大通りを避け、迷路のように入り組んだ裏路地を選んでギルドへの帰路を辿っていた。
その時、不意に彼女の足が止まった。
行き止まりの路地裏。
ゴミ箱の脇に、小さな人影がうずくまっている。
夕闇に溶け込むような、黒い簡素なワンピースを着た、幼い少女だった。
年の頃は、十二歳くらいだろうか。
豊かな黒髪が顔にかかり、表情は窺えない。
その腕には、古びた布製の人形が、大切そうに抱かれていた。
ただ、そこにいるだけ。
泣いているわけでもなく、誰かを呼んでいるわけでもない。
まるで、世界から切り離されてしまったかのような、絶対的な孤独。
その光景が、リリスの心の奥底に突き刺さった。
*ああ、まるで……。*
まるで、かつての自分のようだ。
娼館の片隅で、母の帰りを待ちながら、独りで膝を抱えていた、あの頃の自分。
だが、次の瞬間、リリスの全身に緊張が走った。
少女から発せられる、微かな、しかし決して無視できない気配。
それは、彼女自身の内に流れるものと、根源を同じくする響き。
魔族の血。
こんな人間の街の真ん中に?しかも、これほど幼い少女から?
リリスは警戒心を最大に引き上げながら、ゆっくりと少女に近づいた。
杖を握る手に汗が滲む。
もし敵ならば、即座に【紅茨】を放てるように。
「……ここで、何をしているの?」
リリスが声をかけると、少女はゆっくりと顔を上げた。
現れたのは、人形のように整った、しかし何の感情も浮かんでいない、ガラス玉のような瞳だった。
その顔立ちは、完全に人間のものだ。
「……遊んでるの」
少女は、か細い、しかし芯のある声で答えた。
「一人で?」
リリスは問い返した。
警戒は解かない。
「うん。一人で」
少女は、こくりと頷いた。
「お父さんも、お母さんも、お仕事で、遠い国に行ってるから。メルは、いい子で待ってるの」
メル、と少女は名乗った。
その言葉が、リリスの心の硬い殻を、いともたやすく打ち砕いた。
*いい子で、待ってる。*
かつての自分と、全く同じ言葉。
娼館という地獄を「美しい舞台」だと信じ込み、母が帰ってくるのを、ただひたすらに待ち続けていた、無垢で、愚かだった自分。
リリスは、張り詰めていた警戒心を、ふっと緩めた。
目の前の少女が、魔族の血を引いていようと、もはやどうでもよかった。
この孤独な魂を、放ってはおけない。
リリスは少女の隣に、ゆっくりと腰を下ろした。
「そう。偉いわね」
彼女は、かつて誰も自分にかけてくれなかった言葉を、メルに与えた。
「でもね、一人でいると、悪い狼が寄ってくることもある」
リリスは、おとぎ話を語るような口調で、言葉を続けた。
「そういう時はね、泣いちゃだめ。泣く子は、弱い子だって思われるから。狼は、弱い子が好きなの」
「……」
「だから、歯を食いしばって、狼を真っ直ぐ睨みつけるのよ。私は強くなんかないって、心の中で叫びながらでもいい。形だけでも、強そうに見せるの。そうすれば、大抵の狼は諦めて、どこかへ行ってしまうわ」
それは、煤の底で、彼女が生き抜くために身につけた、血と屈辱にまみれた処世術だった。
それを、こんなにも優しいおとぎ話のように語っている自分に、リリスは皮肉な笑みを浮かべたくなった。
「……お姉ちゃんは、強いの?」
メルが、ガラス玉のような瞳で、じっとリリスを見つめてくる。
「いいえ」
リリスは、静かに首を振った。
「私は、とても弱い。だから、強くなるしかなかったの」
その言葉に、メルの表情が、初めて微かに動いたように見えた。
「……そっか」
長い沈黙の後、メルはリリスの服の裾を、小さな手でそっと掴んだ。
「ねえ、お姉ちゃん。また、会える?」
「……ええ」
「また、お姉ちゃんと遊びたい。お話、聞きたい」
その懇願を、リリスが断れるはずもなかった。
「わかったわ。また、ここに来ればいいの?」
「うん」
約束を交わし、リリスが立ち上がった時だった。
「お姉ちゃん」
メルが、再び彼女を呼び止めた。
「ありがとう。……でもね、本当に強い子は、泣きたい時に、ちゃんと泣ける子なんだよ」
その言葉は、まるでリリスの心の奥底を見透かしたかのように、深く、鋭く突き刺さった。
リリスが驚いて振り返った時、メルの姿は、もう路地裏のどこにもなかった。
ただ、彼女が座っていた場所に、古びた布の人形が、一つだけ寂しそうに転がっていた。
風が吹き抜け、人形のボタンの目を、夕闇が静かに覆い隠していった。
エヴァの笑顔を見るたび、彼女の喜ぶ声を聴くたび、リリスは己の魂が満たされていくのを感じた。
それは麻薬にも似た甘美な充足感であり、来るべき離別の恐怖を一時的に忘れさせてくれる、唯一の鎮痛剤であった。
高級な茶葉、流行りの菓子、観劇の切符、そしてエヴァの亜麻色の髪を飾るためのささやかな宝飾品。
リリスは稼いだ金のほとんどを、その刹那的な幸福を買い取るために費やした。
その結果、彼女が命を懸けて積み上げた報酬は、まるで夏の陽炎のように、あっけなく霧散していった。
九月に入り、秋風が街路樹の葉を揺らし始めたある朝、リリスは革袋の底に残った数枚の硬貨を、静かに見つめていた。
これでは、もう一日たりとも、あの夢の世界を維持することはできない。
「……仕事に、行ってきます」
食堂でエヴァにそう告げた時、リリスの顔には完璧なまでの穏やかな笑みが浮かんでいた。
声には、任務に向かう冒険者としての、確かな決意が漲っている。
「え? でも、リリス……少し、休んだ方が……」
心配そうに眉を寄せるエヴァに、リリスは力強く首を振った。
「大丈夫です。腕が鈍ってしまいますから」
*嘘。本当は、怖い。一人で戦うのは、もう怖い。でも、行かなければ。あの人の笑顔を、あと一日でも長く見るために。*
心の中で血を流しながら、彼女は杖を握りしめ、ギルドの扉へと向かった。
「気をつけてね、リリス。必ず、無事に帰ってきて」
背後からかけられたエヴァの優しい声が、リリスの背中を押す。
それは祝福であると同時に、彼女を戦場へと送り出す、非情な宣告でもあった。
今回の任務は、サラスから半日ほど離れた廃村に巣食った、死肉喰らいの掃討。
それは覚醒級冒険者が単独で請け負うには、十分に危険な仕事だった。
打ち捨てられた村は、不気味な静寂と、腐敗した肉の悪臭に満ちていた。
リリスは感傷を振り払うかのように、迷いなくその死の領域へと足を踏み入れた。
建物の影から、最初の敵が姿を現す。
人の形を保ちながらも、その皮膚は土気色に変色し、剥き出しになった牙と爪からは、黒ずんだ血が滴り落ちている。
リリスの心は、凪いだ湖面のように静まり返っていた。
彼女は杖を構え、儀式のように、荘重な言葉を紡ぎ始める。
「深淵の泥より生まれし、飢えたるものよ」
低い詠唱が、淀んだ空気を震わせる。
「我が血を供物とし、その魂に偽りの満腹を与えん」
死肉喰らいが、獣のような俊敏さで飛びかかってくる。
「永劫の眠りという名の食卓にて、静寂を喰らえ」
リリスは詠唱の最後の一節を、冷ややかに告げた。
「朽ち果てよ――【紅茨】!」
彼女の腕から放たれた茨の蔓は、一本の槍となり、敵の心臓を正確に貫いた。
蔓は体内で瞬時に枝分かれし、その汚れた血肉を養分として吸収し、鮮血のバラを咲かせる。
死肉喰らいは悲鳴を上げる間もなく、奇怪な花のオブジェと化して崩れ落ちた。
リリスは、それに何の感情も抱かなかった。
ただ、効率的に。
ただ、迅速に。
思考を殺し、機械のように茨を振るい続ける。
一体、また一体と、死の花を咲かせていく。
全ての敵を殲滅し終えた時、廃村はグロテスクなバラ園へと変貌していた。
吸収した生命力で、リリスの体には疲労のかけらもなかった。
だが、その心は、戦うほどに擦り減り、空虚になっていくのを、彼女は自覚していた。
夕暮れの赤い光が、サラスの街の石畳を長い影と共に染め上げていた。
任務の報酬を受け取り、再び夢を買うための資金を得たリリスの足取りは、しかし重かった。
心を満たすはずの金銭は、今やただの虚しい金属の塊にしか感じられない。
彼女は人通りの多い大通りを避け、迷路のように入り組んだ裏路地を選んでギルドへの帰路を辿っていた。
その時、不意に彼女の足が止まった。
行き止まりの路地裏。
ゴミ箱の脇に、小さな人影がうずくまっている。
夕闇に溶け込むような、黒い簡素なワンピースを着た、幼い少女だった。
年の頃は、十二歳くらいだろうか。
豊かな黒髪が顔にかかり、表情は窺えない。
その腕には、古びた布製の人形が、大切そうに抱かれていた。
ただ、そこにいるだけ。
泣いているわけでもなく、誰かを呼んでいるわけでもない。
まるで、世界から切り離されてしまったかのような、絶対的な孤独。
その光景が、リリスの心の奥底に突き刺さった。
*ああ、まるで……。*
まるで、かつての自分のようだ。
娼館の片隅で、母の帰りを待ちながら、独りで膝を抱えていた、あの頃の自分。
だが、次の瞬間、リリスの全身に緊張が走った。
少女から発せられる、微かな、しかし決して無視できない気配。
それは、彼女自身の内に流れるものと、根源を同じくする響き。
魔族の血。
こんな人間の街の真ん中に?しかも、これほど幼い少女から?
リリスは警戒心を最大に引き上げながら、ゆっくりと少女に近づいた。
杖を握る手に汗が滲む。
もし敵ならば、即座に【紅茨】を放てるように。
「……ここで、何をしているの?」
リリスが声をかけると、少女はゆっくりと顔を上げた。
現れたのは、人形のように整った、しかし何の感情も浮かんでいない、ガラス玉のような瞳だった。
その顔立ちは、完全に人間のものだ。
「……遊んでるの」
少女は、か細い、しかし芯のある声で答えた。
「一人で?」
リリスは問い返した。
警戒は解かない。
「うん。一人で」
少女は、こくりと頷いた。
「お父さんも、お母さんも、お仕事で、遠い国に行ってるから。メルは、いい子で待ってるの」
メル、と少女は名乗った。
その言葉が、リリスの心の硬い殻を、いともたやすく打ち砕いた。
*いい子で、待ってる。*
かつての自分と、全く同じ言葉。
娼館という地獄を「美しい舞台」だと信じ込み、母が帰ってくるのを、ただひたすらに待ち続けていた、無垢で、愚かだった自分。
リリスは、張り詰めていた警戒心を、ふっと緩めた。
目の前の少女が、魔族の血を引いていようと、もはやどうでもよかった。
この孤独な魂を、放ってはおけない。
リリスは少女の隣に、ゆっくりと腰を下ろした。
「そう。偉いわね」
彼女は、かつて誰も自分にかけてくれなかった言葉を、メルに与えた。
「でもね、一人でいると、悪い狼が寄ってくることもある」
リリスは、おとぎ話を語るような口調で、言葉を続けた。
「そういう時はね、泣いちゃだめ。泣く子は、弱い子だって思われるから。狼は、弱い子が好きなの」
「……」
「だから、歯を食いしばって、狼を真っ直ぐ睨みつけるのよ。私は強くなんかないって、心の中で叫びながらでもいい。形だけでも、強そうに見せるの。そうすれば、大抵の狼は諦めて、どこかへ行ってしまうわ」
それは、煤の底で、彼女が生き抜くために身につけた、血と屈辱にまみれた処世術だった。
それを、こんなにも優しいおとぎ話のように語っている自分に、リリスは皮肉な笑みを浮かべたくなった。
「……お姉ちゃんは、強いの?」
メルが、ガラス玉のような瞳で、じっとリリスを見つめてくる。
「いいえ」
リリスは、静かに首を振った。
「私は、とても弱い。だから、強くなるしかなかったの」
その言葉に、メルの表情が、初めて微かに動いたように見えた。
「……そっか」
長い沈黙の後、メルはリリスの服の裾を、小さな手でそっと掴んだ。
「ねえ、お姉ちゃん。また、会える?」
「……ええ」
「また、お姉ちゃんと遊びたい。お話、聞きたい」
その懇願を、リリスが断れるはずもなかった。
「わかったわ。また、ここに来ればいいの?」
「うん」
約束を交わし、リリスが立ち上がった時だった。
「お姉ちゃん」
メルが、再び彼女を呼び止めた。
「ありがとう。……でもね、本当に強い子は、泣きたい時に、ちゃんと泣ける子なんだよ」
その言葉は、まるでリリスの心の奥底を見透かしたかのように、深く、鋭く突き刺さった。
リリスが驚いて振り返った時、メルの姿は、もう路地裏のどこにもなかった。
ただ、彼女が座っていた場所に、古びた布の人形が、一つだけ寂しそうに転がっていた。
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