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第1章 異世界転生と出会い
宿命を狂わせるキス
しおりを挟む______死ぬ事が生まれた意味だと思っていた。
"…………ぃ"
____それが自分の役割だから。
"死…………たく…………"
____そう教えられてきたし、疑問に思ったことなど………………
"死にたくない…………"
______……………
"死にたくない"
頭ではわかってる。分かっているのに。
思い出すのは___5歳の頃、20歳になったら死んでもらうと父親に言われて部屋に篭って震えていた自分の事。
こんな昔のこと思い出した所で何も変わらない。
仮に"生きたい"と願った所でもう手遅れだ。そんな方法ない。
"それを上回る呪いがなければ……"
……………………。
先程、龍神が言っていたこの言葉を思い出す。何故思い出した?
______
妖精神と契約を交わす時には儀式があるんだ。
見た目が異性だとやりづらい、けど同性もとても不愉快なんだ。
けど、それが無いと契約が出来ない。
その方法はな_______…………
_______
龍神のことを聞こうとした7歳の時、堅物王子が珍しく話を脱線させて記した方法。
たかがそれぐらいで紙を無駄に使うなと思った。
妖精神は"神"だ。龍神には劣るが、それでも人智を超えた存在。
それが、次世代の龍神ならば?
まだ完全ではないと言っていた。
然し龍神の血を本当に受け継いでいる。
で、あれば。
"生きたい"と言う気持ちが落ちていく自分の身体を操る。まるで囚われたように、宿命を動かした_____…………
* * *
「ッ………………!」
落ちていく中、アルティアは今世で1番頭をフル回転させていた。
黙り込み人生を受け入れようとするラフェエル。私は黙って見ていられなかった。だから大嫌いな龍の姿になったんだ。けど、普段から使ってないせいで意識が飛びかけた。だから人型に戻った。
1度は上手くいった。身体を浮かす魔法を使ったんだ。これで危機は過ぎた、そう思ったのに私はまたヘマをした。
死のうとしてるラフェエルに我慢ならなくて感情が暴走したのだ。感情と魔法はイコールだ。感情で暴走すると魔法は上手く扱えない。
そう理解した頃には真っ逆さまに落ちていた。冷たい風が肌を刺激する。もう1回浮かす?けど泣いてるせいでまだ不安定だ。失敗は命取り。私が死ぬかは疑問だが、ラフェエルは確実に死ぬ。抱きしめて落下する?いや、振動を逃がしきれない。地面を魔法で破壊する?いや、ダメだ。アトランティスが崩壊する可能性だってある。
さっきのは絶対ガーランドではない。ガーランドはこんなことしない。なのに、ガーランドや他のアンデッドの住む地を壊したくはなかった。
あれもやだこれもやだ、そんなもので世の中渡れない。痛いほど分かってるのに…………幸せで脳みそまで蕩けてたみたい。やっぱり、私が抱きしめて_____「おい」…………?
不意に、声を掛けられた。
黙っていたラフェエルがやっと動いたのだ。
枷を付けられたラフェエルの手が、私の両頬を押さえた。短いのにそれでも揺れる紅銀の髪、紅い瞳、整った美顔。紛うことなきイケメンの顔だ。…………って、そんなこと考えている暇じゃない!
「ラフェエル!今それどころじゃ____ッ、ん!?」
私の言葉は、柔らかいなにかに遮られた。
近い顔、キラキラした紅銀の髪、閉じられた瞳____そして、塞がれた唇。
つまり。
私は_____ラフェエルとキスしていた。
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