【完結】転生したらヒロインでも悪役令嬢でもなく世界征服してる龍神の後継者だったのでこの世界の常識をぶっ壊してみようと思います!

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第7章 次期龍神、人狼少年を拾う

人狼少年への教育 #2

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 「まほ、けん」


 ボクがそう言うと、持っていた剣に氷が生えた。それを見ていたクリスさんがぱちぱちと手を叩いた。



 「ガロは氷魔法が得意みたいだね。ほかの魔法の勉強をしていけばそれを生かせるようになるよ」



 「は、い………」



 クリスさんはボクにエリーさんとは違う魔法を教えてくれている。エリーさんが教えてくれる治す魔法や守る魔法ではなく、相手を倒す攻撃の魔法らしい。


 今のところ、氷しか使えない。

 しゅん、としているガロの頭にクリスティドはぽん、と手を置いた。



 「大丈夫だよ、アルティア様に選ばれたんだから素質はあるよ、自信を持って」



 「………………」



 アルさんは、凄い人らしい。難しい話はよくわからないけれど、皆が尊敬しているんです。





 *  *  *



 「グルルル、ガァッ!」




 ガロは狼の姿で、目の前にいる聖の精霊・カーバンクルにかかっていく。カーバンクルは大きなリスの姿で、いとも簡単にくるんとした尻尾で捕まえた。身体が人になっていく。


『うぅん、すぐに人間に戻っちゃだめ、だよ……………人狼の力は瞬発力、と、身体の頑丈さなんだから……………』


 「ちょっとカーバンクル!ガロちゃんに厳しいこと言わないでちょうだい!」



『ご、ごめん……………』




 ボクは白と黒の珍しい髪のフランさんにも色々教わっている。精霊さん?と狼の姿で戦うというものだ。



 ………………ボクの人狼の力を高めるという練習らしい。これもアルさんに仕える為に学ばなきゃいけないこと。



 此処は狼になっても大丈夫な場所だから、自然と狼になれるから、少し嬉しい…………です。






 *  *  *





 「ぐぁ………………!」





 ボクの身体は宙を浮いて、地面に叩きつけられた。顔を上げると……………紅銀の髪、紅い瞳の___ラフェーさん。



 ラフェーさんはたまに、人型での剣術・体術を教えてくれる。痛いけど、今までの無意味な暴力ほどではない。ラフェーさんは平然と言う。




 「立て。小さくともアルの側近なのだろう?あの女が簡単に死ぬことは無いだろうが、主人に歯向かう者を絶対に許すな。


 それが側近だ」




 「ッ、は、ぃ……………も、いちど」


 ボクはまたかかっていくけど____5分ほどで身体が動かなくなった。


 ラフェエルがテントに戻っていく足音を聞きながら、ガロは思う。


 全員が、自分に色々教えてくれている。
 数日前まではこんなに厳しく、優しい世界を知らなかったんだ。


 ただ全てを受け入れていた。

 痛みも恥辱も全て。



 でも。



 そこから抜け出して見た実際の世界は____こんなにも、優しかった。



 勉強も魔法も体術も学べば学ぶほど面白くて、楽しくて、キラキラ光ってて、眩しい。けど、もっともっとって手を伸ばさずにはいられない、そんな心持ちになった。 



 50年も生きてて、初めてのことだった。

 初めてのことだらけで戸惑いもあるけれど、楽しいの方が上だ。


 そして、この気持ちをくれたのは_____アルさんだ。


 アルティア=ワールド=ドラゴン。

 それがボクの今のご主人様のお名前。
 でも、今までのご主人様のように暴力を振るわない。何かを無理強いしない。むしろ優しくしてくれるんだ。


 この気持ちをくれたアルさん__アル様に、何かを返したい。




 アル様は何をすれば喜んでくれるのだろう………………………?



 ガロは空を見上げながら、考えた。









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