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第11章 "宿命"を変えるには?
彩られる日常
しおりを挟む「…………………」
「…………………………………ひぅ」
朝、アルティアは顔を真っ赤にしていた。
何故なら___起きたら自分のベッドにラフェエルが居たから。
も、勿論そういうことはしてないよ!?ちゃんと健全?な関係だよ!?ただ昨日の甘~い雰囲気のまま勢いで添い寝しちゃっただけだし!
というか、昨日………………契約以外で、初めてキスした………………それだけで羞恥がやばいのに起きたら!ラフェエルの!綺麗な顔が!横にある!
そりゃあさ?好きな人がさ?一緒のベッドにいたらさ?幸せですよ?
けど!私は悲しいことに免疫がない!好きな人が隣でこんな………………まつげ長……………紅銀の髪、ふわふわ…………じゃなくて!こんな風に無防備に寝られたらもうほんと、心臓がいくつあっても足りない!
そしてご丁寧にしっかりホールドされて身動きも取れないのだ…………………頑丈でエロい胸元がチラチラしてるのを私は自然と見ちゃう!煩悩退散!
「…………………………1人でなに悶えているんだ?」
「ひゃっ!」
突然物凄く近くから声がして肩が跳ねる。勿論、声の主は…………ラフェエルだ。
それはもう目をパッカーンして私をガン見しています。というか若干引かれています。
「あ、えと、その……………」
もじもじしてしまう私。あれ?私いつもどんなこと喋ってた?どんな風に関わっていた?
混乱状態の私にラフェエルはふ、と笑ってから私の頬にちゅ、と唇を落とした。
「____おはよう」
「お、おはようございまちゅ!」
「……………本当に色気が無いな。初めて一緒に寝ても手を出さなかったぞ」
「んな!?それ、どー言う意味よ!」
ラフェエルは答えることなくぎゅう、と私を抱きしめた。……………ぶつくさ悪態垂れるくせになんで私を抱き締めるのかわからない。甘えてる?溺愛パターン?
「よちよち~ラフェーちゃんはあまえっちゃんでちゅね~」
「…………………」
「ふぎゃぁぁぁ!!」
ちょっと巫山戯たら罰という名の雷を落とされた。………あんまりだぜべいべ………
「ふざけたこと言ってないで起きろ。いつまで寝ているつもりだ?」
「動けないんですよねえ………どこかの誰かさんが雷を落としたせいで…………」
「そうか、それは災難だな」
「他人行儀に言ってるけど落としたのアンタだから…………っぶ!」
言い終わる前にラフェエルの夜着を顔面に受ける。踏んだり蹴ったりだよう…………本当に私のことを好きなのだろうか…………?
いや、まて。私は好きと言われてないぞ?
キスされただけで好きとは限らなくないか?
その事に気づいた私はサーッと血の気が引いていく。全部遊びだったというの…………!?
「………………いつまで私の服の匂いを嗅いでるんだ。気色悪い」
「………………………」
「…………罰か?」
「アッはいごめんあそばせ!」
アルティアは身の危険を察知し、さっさと準備をしたのだった。
* * *
「で、これからどうするの?」
「それを今から聞くんだろう。…………空の妖精神・スカイ、ワールドエンドへの行き方を教えろ」
神殿で1番大きな部屋には風の精霊・ウェットと空の妖精神・スカイ、そして龍神一行が揃っていた。ラフェエルの言葉に、スカイが答える。
『お前、ワールドエンドの前に1つ忘れているぞ』
「…………?なんだ」
『我はまだ、屈服の儀をしていないぞ』
「あ」
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