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第12.5章 "隠された真実"と"真なる王"
初代龍神を倒す方法
しおりを挟むアルティアは死神と闇の精霊に屈服印を貰った。もう屈服印に何も意味が無いのだが……………それでも、全ての神と精霊を屈服させたのは純粋に凄いな。
それにしても………………私は、まだ生きている。
いや、もう死ぬことがないのだ。
人生の中で、ずっと自分が死ぬことしか考えてなかったから、未だになんと表現していいのかわからない感情が体内で暴れている。
でも、それを気にするのは今じゃない。まだ、戦いは続いているんだ。
ラフェエルはそう思い至り、口を開いた。
「………………それで、どうするんだ。初代龍神を殺すのだろう?何か手段はないのか」
「それは今、私も考えている所よ。…………ハデス、何か知らない?」
『……………ひとつだけ、ある』
ハデスは目を伏せ、静かに言った。
『ガーランドは今、地上で暴れている。
身体を肥大化させて』
「!?はぁ!?」
アルティアは大きな声をあげた。私も他の者も目を見開いている。
『俺様達が囚われていない、今まで蓄えた魔力を使って自ら魂を食らっている。
その暴れている体内に___ガーランドと、初代龍神がいるだろう』
「たいない?」
ガロがこてん、と首をかしげる。ガロでなくても首をかしげる発言だ。ケルベロスが口を開いた。
『…………………龍神の背中の鱗に風穴を開けるんだ、背中でなくてもいい。暴れている龍神は言わば鎧だ。体内には異空間があり、ガーランドがいる。
そのガーランドを殺すと……………初代龍神が姿を現すだろう』
「ガーランドを、殺す…………………………」
アルティアは泣きそうな顔をする。………アルティアにとっては、父親なのだ。心中を察するには十分な理由だった。
そんなアルティアに、無情にも太陽神・ドゥルグレが言う。
『センチメンタルになってる場合はねえ。……………地上で、沢山の人間が死んでる』
『魂も集まってきている……………龍神を止めなければ、全人類が死ぬぞ』
「ッ、ホーム!」
最初に"帰り"の魔法を唱えたのはクリスティドだった。クリスティドはそう叫ぶと同時に消えた。それを皮切りに次々とホーム、と口に出した。
「アル、私達も行くぞ」
「……………う『アルティア、お前にはまだ話がある。少し残れ』…………みたいだから、先行ってて」
「なら、私も残る」
そう言うと、ふるふると首を振った。
「____いい。アンタは皇子でしょ、地上が大変なことになっているんだから。
すぐ戻る」
アルティアはそう言って背を向けた。
確かに地上は心配だ。だが………………
「ラフェエル、帰るぞ」
「………………ああ、ホーム」
ダーインスレイヴに言われ、唱えた。
……有無を言わさず顔をしていたから。時間もなかったのもあったが、自分が聞いてはいけないと察した。
この事を、あとから後悔するとも知らずに____
* * *
「………………で、なに?」
『初代龍神の殺し方について、話しておきたくてな』
「……………!殺し方、あるの!?」
アルティアはハデスに詰め寄る。しかし、ハデスは先程と同じように困った顔で言葉を発した。
『……………………あるにはある。"亡者の思い"を木っ端微塵にする程の魔力があれば、なんだっていい。
だが、簡単にできない。初代龍神は"巨大なる怨霊の集まり"だ。それ事吹き飛ばすには、並の魔力では無理だ。先程俺様達にしたものでは圧倒的に足りない』
「………………………とても大きな魔力……………………」
それを聞いて、たった一つ、思い当たる魔法があった。私の全魔力を遺憾無く発揮される魔法。けど、それは……………………………
アルティアは_____目を伏せた。
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