スノー・ランド~イエティと呼ばれた少年と精霊を宿した姫~

フミナベ

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森の異変

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【ペナンの森】

ヨンダルク国の正面にある森。
木々は生い茂ており朝日が昇っているが、日射しは所々しか射し込まないので薄暗かった。

そこに、アクア学院の生徒と教師達、ギルドマスター、熟練の冒険者、騎士団達が集まっていた。

「早く、魔物を討伐したいぜ!」
ボルは、左右の拳を胸元でぶつける。

「ああ、腕がなるな!」

「俺が1番多く、魔物を退治してやる!」

「それは、俺に決まっているだろ!」

「負けるかよ!」

「じゃあ、勝負だ!」
男子達は、始めての魔物退治でテンションが上がり盛り上がっていた。


一方、女子達は、そんな男子達を見て、ため息を吐いていた。

「男子って、まだまだ子供よね。」

「そうね。それに、ああ言う人に限って、いざ魔物を目の前にすると腰を抜かすのよ。」

「アハハ…。言えてる。」

「まぁ、ボル君とクリス君は別だと思うけどね。」

「確かにね。クリス君は【六花】第0席だし、ボル君は学院で実技試験はクリス君とアイリス様に続いて、堂々の3位だからね。」

「私はクリス君と組みたいな。」

「気持ちはわかるけど、クリス君にはアイリス様がいるでしょう?」

「そんなこと言ったら、ボル君にはユリちゃんがいるじゃない。」

「~っ!」
話が聞こえたユリは、恥ずかしくなって顔が赤く染まり俯いた。

「でもさ、今までバルミスタ国王様など王族の方々は他国の姫様や王子様とご結婚されているわ。だから、アイリス様も、もしかして他国の王子様とご結婚する可能性が高いと思わない?」

「そ、そういえばそうね…。」

学院の女子達の間では、優しく秀才のクリスとヤンチャで俺についてこいのタイプのボルで人気が分かれていた。


「そういえば、アイリス様とクリス君の姿は見当たらないわね。」

「やっぱり、参加しないのかな?」
学院の生徒達は盛り上がる生徒もいれば、緊張する生徒や不安な面持ちをした生徒もいる。

「……時間だな。ゴホン、静かにしろ!」
生徒の前にいる大勢の大人の1人が、前に出て大声を出し、生徒達は静まり返った。

「よし!では、まず自己紹介からしよう。俺は、ヨンダルク国の冒険者ギルドでギルドマスターをしているロジックだ。今回、冒険者ライセンスの試験を任せられている。謂わば、君達の合否を決めることができる立場だ。」

「「~っ!」」

「まぁ、そんなに緊張しないで良い。指示したことや言い付けを守り、危ないことをしなければ大抵は合格させるつもりだ。もちろん、魔物は倒せることが重要だがな。まず、地図と魔物の習性などを書いたプリントを配布する。特に魔物の習性は、ちゃんと覚えておくように!」
ロジックが説明すると、冒険者達が学院の生徒達にプリントを渡していく。

「よし、各自プリントが行き渡った様だな。まず、魔物の種類と習性を説明する。大事な話だから、よく聞くように!では、君達に討伐して貰うのは魔物の中でも弱いと言われているゴブリン、ウルフ、そして、アグレッシブ・ラビットの3種類だ。まず、ゴブリンから説明する。ゴブリンは1~3匹ぐらいで行動し、棍棒や剣などを使う。魔法は使わない魔物だが、石を投げたりするから遠距離攻撃はあることは忘れるな。油断すると足下掬われるぞ。あと、ゴブリンは生態で雄しかいない。」

「「~っ!」」

「今の言葉でピーンっとわかったと思うが、女性がよくゴブリンに襲われる。だが、男とは違い、まだ助かる可能性がある。男だとその場で殺されるからな。次に、ウルフの説明をする。ウルフは、集団で行動をする習性がある。1匹いたなら、確実にもう1匹か、それ以上いると思え。ウルフは素早い動きと鋭い牙が危険な魔物だ。時には、木の上から襲ってくることもあるから気を付けろ。そして、この可愛らしいウサギのアグレッシブ・ラビットだが、可愛さに惑わされるな。このウサギは、ウルフほどではないが素早い動きで突進して額の長い角で串刺しにしてくる。1番やっかいなのは、体が小さい分、見つけにくく攻撃が当てにくい。そして、油断していると命を落とすことが年に数件あるぐらいだ。救いなのは、あまり集団行動していないことだ。最後の魔物イクシオンは、2匹以上見たら絶対に逃げろ。こいつは、水属性の魔法攻撃を得意とし動きも素早い。君達には、それぞれベテランの冒険者か騎士団を2名ずつつける予定だからと言って安心して良いとは、絶対に限らない。必ず、守って貰えるとは思うな。何が起こるかわからないのが冒険者って仕事だ。自分の命は自分で守る様に。最後に、最後のページを見てくれ。この森、ペナンの森の地図だ。地図見たらわかるとは思うが1色から3色の場所に色別になっている。この色と同じように木の幹に塗ってある。迷子になったら、すぐに確認すること。そして、右側に赤色で×印をしているだろ?ここには絶対に行くな。いや、近づくな。イクシオンが時々、現れるからな。もし現れたとしても、2人掛かりでなら冒険者や騎士団でも勝てる。しかし、数匹になると厳しい状況に陥ったり、上位種だと1匹相手でも命の危機に陥る場合もあるから忘れるな。」

「「~っ!」」
生徒達は、息を呑む。

「わかったか?」

「「はい!」」

「よし、班はプリントの最後のページに書いてある番号のところに付き添いの熟練の冒険者、騎士団達がおるから各自移動しろ。あとは、担当の冒険者や騎士団の指示に従う様に!危険な状況に陥った場合は狼煙をあげるように!すぐに、救援部隊が向かう。」

「「はい!」」
生徒達は、一斉に移動した。

「よし!準備はできた様だな。じゃあ、各班は…。」


「あの遅刻してしまい、もう訳ありません。」
クリスは、正面に立って頭を下げる。

「うぉ!?」

「アクア学院のクリスです。こちらはアイリス様です。」

「これはこれは、大丈夫だ…です。問題ありません。クリス様とアイリス様はあちらの1番左側にいる男性の冒険者2人とパーティーを組んで貰います。」

「「わかりました。ありがとうございます。」」
クリスとアイリスは、冒険者や騎士団の前を通って行く。

冒険者や騎士団達は、クリスを見て顔をしからめる。

クリスとアイリスが通り過ぎた冒険者は、クリスを睨みつける。
「何だ?あのガキは。全く気配もなければ魔力も感じない。本当に【六花】のメンバーなのか?本当に強いのか試してみるか。」

「おい!やめろ。国際問題になるぞ。」

「本当に強ければ問題ないだろ?」

「そういう問題じゃないわよ!」

「お前は黙って、見てなって。」
冒険者の男は、右手の袖からナイフを取り出して後ろを向いているクリスに投擲する。

「ちょっと!」
冒険者の女性が声をあらげる。 

クリスは振り向きしないまま飛んできたナイフを右手の人差し指と中指で受け止め、振り向きもせずに投擲した冒険者の男性に投げ返した。

「なっ!?」
冒険者の男性は、驚愕しながら慌てて体を傾けて避けた。

しかし、クリスは素早い動きで冒険者の男性の背後に回り込み、投擲したナイフを空中で右手でキャッチして左手で体勢を崩した冒険者の男性の襟元を引っ張って転けさせてナイフを冒険者の男性の首元に押し当てた。

「~っ!」
冒険者の男性は何が起きたのか全く理解できず、気が付けば倒されて首元にナイフを押し付けられていたので驚愕していた。

「これ以上、無駄な抵抗はやめて下さい。流石のあなたでも抵抗するとどうなるか、わかりますよね?」

「あ、ああ…。俺が悪かった。」
冒険者の男性が両手を挙げたので、クリスは解放して離れた。

「悪かったじゃないだろ!この大馬鹿野郎!」
ロジックは右拳を握り締めて、冒険者の男性の頭を殴った。

「痛てぇ!」

「誠に、この者がご無礼な態度を取り、大変、申し訳ありません。どうかお許し下さい。おい!お前も頭を下げて謝罪せんか!」
再び、ロジックは冒険者の男性の頭を殴り、強引に冒険者の頭を押さえて下げさせる。

「痛てぇ!だから、謝っただろ?ギルマス。」

「良いから、丁重に謝罪しろ!この馬鹿野郎!」

「痛てぇ!少し、腕試しをしただけだろ?」


「この馬鹿野郎!どこが、腕試しだ。殺す気で攻撃しただろ!殺気が出ていたぞ!お前のことだ、名を上げようとしたんだろ?」

「うっ…。」

「正直、貴様が自業自得で死んでも構わん。だが、貴様の身勝手な行動でスノー・ランド国との友好関係を壊すことは絶対に許さん!この場に生徒がいなければ、今すぐ此処で、お前をボコボコにするほどだ!」

「ヒィッ…。」

「もう、許してあげて下さい。僕は気にしてませんし、それに、この件で皆さんにも僕の実力がご理解して頂けたと思いますので。」

「俺のお蔭…痛てぇ!」

「調子に乗るな!」
激怒したロジックは右拳を握り締めて、冒険者の男性の頭を殴った。


「良い気味だわ。クリスにちょっかい出すだけでも許さないのに、殺そうとしたのだから当然の報いよ。本当は、私が八つ裂きにしているところだわ。」
アイリスは激怒しており、身体中から殺気を放つ。

その殺気で、ここにいる全員は恐怖で身を強ばらせ、顔色が悪くなり生きた心地がしなかった。

「「くっ…。」」
ロジック達もアイリスの殺気に怯んだ。

「ハハハ…。それより、アイリス。殺気が出ているから抑えないと。皆が怯えているよ。」
(アイリスなら、本当にしてそうで恐いな。)
クリスは、苦笑いを浮かべた。

「あっ、ごめんなさい。私としたことが、つい。」
アイリスは、放っていた殺気を鎮めて謝罪する。


「あの、それより、試験の訓練を始めませんか?」

「そ、そうですね。では、講習を始める。絶対に休憩の時でも、どんな時でも警戒を怠るなよ!油断が死を招くからな。では、第1班から森の中へ入れ!」
ロジックの指示で各班は森の中へと入って行き、クリス達の班の順番が来た。

「じゃあ、僕達も行こうかアイリス。」

「そうね。」

「あのアイリス様、クリス様…。」
ロジックは、申し訳なさそうな表情で尋ねる。

「何でしょうか?」

「いえ、アイリス様とクリス様は、わざわざ講習など受けらずとも此方でライセンスを発行させて頂きますが。」

「いえ、そんな特別扱いはしないで下さい。アイリスも、それで良いよね?」

「ええ、問題ないわ。スノー・ランドには魔物がいないから、以前から魔物退治に興味があったの。」

「そうでしたか。では、ナヨン、コリン。必要ないと思うが、アイリス様とクリス様の護衛を頼むぞ。お前達は、常識があると思うから心配ないが。呉々(くれぐれ)も、失礼が無いようにな。決して、あの馬鹿みたいな態度はとるなよ!」

「「はい!お任せを!」」

「では、アイリス様、クリス様。初めに自己紹介をさせて頂きます。私は冒険者ランク・ルビーのナヨンと申します。冒険者ライセンス試験の期間だけでも宜しいので覚えて頂けたら光栄です。」
ナヨンは、丁寧に頭を下げて自己紹介をした。

「次は、私ですね。私は、コリンと申します。冒険者ランク・ナヨンと同じルビーです。短い期間ですが、宜しくお願いします。」

「「宜しくお願いします。ナヨンさん、コリンさん。」」

「では、陣形なのですが、私が先頭で、コリンが最後方につかせて貰います。」

「「わかりました。」」

クリス達は、暫く森の中を歩いて探索していた。

「ボルとユリの班は大丈夫かしら?」

「大丈夫だよ、ボルとユリは優秀だから。何と言っても、実地試験では学園内で3位と4位だよ。」

「そうじゃなくって、あの人が付き添いなのよ。」

「あの人って、ああ、そういえば僕を攻撃した人だったよね?」

「そうよ。」

「どうだろう?あの人の強さはわからないけど、1つわかったのは性格がお調子者だから冒険者や騎士団には向いてないということぐらいかな。」

「そうね。先走って、皆に迷惑掛けて早死にするか、1人で死ぬかよね。後者なら構わないけど、前者だと堪ったものではないわ。」

「ハハハ、確かに。」
クリスは、苦笑いを浮かべる。

「ご心配はないですよ。クリス様のお蔭で、トーマスも変わると思います。天狗の鼻が、簡単に無様に折れたので。それに、ああ見えてもトーマスは冒険者の中でも数少ない、私達の1つ下の上位のゴールドランクですので優秀で実力は確かなものです。イクシオンが現れても大丈夫ですのでご安心を。」

「え?ちょっと待って。その話は、可笑しいわよ。小さい頃にリースに聞いたのだけど、この国はイクシオンが1番強い魔物って言っていたわ。それなのに、何故、あなた達がルビーで、トーマスさんはゴールドなの?」

「それはですね、イクシオンでも様々な種類が存在して生息しております。この森に現れるのは、大体、イクシオンの中でも最弱の魔物です。その魔物を1人で倒せた者はゴールドランクになります。」

「では、他の種類は何処に生息しておられるのですか?」

「この地図には、川しか記載されておりませんが、この川の上流に巨大な洞窟がありまして、そこに様々な種類のイクシオンが生息しております。」


「その洞窟は、とても危険ですね。」


「はい。ですので、3年前に1度、イクシオンを一掃するために国王直轄護衛騎士団であられる【ドリア】様方を含む騎士団と私達、冒険者が協力してイクシオンの住みかである洞窟に奇襲をしかけました。ですが、上位種のジェネラルが数体おり、その力は【ドリア】様方ではないと太刀打ちができないほどの力量がありました。他にも、ウォリアーやチーフ、ファナティクがおりまして、その1体を倒すのに騎士団や私達、冒険者が3人以上で挑んでも苦戦を強いられ、途中でロードが現れたのですが、ロードが放たれている魔力と威圧感は、確実に【ドリア】様方を凌駕しており、やむなく、撤退を余儀なくされました。その時、私達はチーフを1体倒したのでゴールドからルビーに昇格したのです。」

「なるほど。って、アイリス?何で、そんなに嬉しそうな顔をしているの?」

「だって、クリス。強いのよ、戦ってみたいと思わない?」

「今、確信したんだけど。アイリスって、リースに似ているよね。」

「はぁ~!私がリースに似ているですってぇ!?そんなこと絶対にないわよ!失礼しちゃうわ!」

「そ、そうかな?ほら、アグレッシブなところとか?」

「うっ、だ、だけど、私は町中で大魔法なんて使わないわよ!」

「まぁ、実戦訓練ばかりして、1度も戦っていないからワクワクするのはわかるよ。ん?4匹だな。アクア・ショット!」
アイリスの気迫にクリスは、たじろぎながら水弾4発を右側の方向に放った。

水弾2発は木の幹に当たったが貫通し、残りの2発は草むらの中へと消えた。

「あ、あの、クリス様。どうかされましたか?」
コリンは、慌てて尋ねる。

「いえ、魔物の気配がありましたので、アクア・ショットを放っただけです。」

「「え!?」」
「「ギャッ…。」」
ナヨンとコリンが驚いた声を出した瞬間、水弾が飛んで行った方向から魔物の悲鳴が聞こえた。

クリス達は、確認するために魔物の悲鳴が聞こえた場所に向かった。

ゴブリン4匹が倒れていた。
倒れている全てのゴブリンは、額を撃ち抜かれて1円玉ぐらいの大きさの穴があいていた。

「す、凄い…。本当にいた。それに、100m以上離れていて全く姿が見えていないのに全てのゴブリンの額を正確に撃ち抜くなんて…。」

「ああ。だが、それだけじゃないぞコリン。この木の幹を見てみろよ。クリス様が放った水弾によって撃ち抜かれているが、弾痕はまるで綺麗に切り抜かれた様な痕だ。それほど、凄まじい威力だったということを物語っている。」

「でも、どうしてこんなにも正確に撃ち抜くことができたのですか?それに、なぜ、相手は人間ではないと判別できたのですか?」

「ゴブリンは弱い魔物なので魔力が低く、魔力感知で大きさや形がハッキリとしてます。あと、人か魔物かの判別は魔物と人の魔力は全く異なっているので判別できます。」

「「……。」」

「それより、クリス。せっかくの魔物退治なのに、魔法で遠距離攻撃で倒したら意味がないでしょう?」

「そうだねアイリス、ごめん。次からは接近戦で戦うことにするよ。」
クリス達は、森の中を探索する。



【ペナンの森の中・冒険者トーマス側】

ボルとユリは、冒険者のトーマスと同じ冒険者の男性1人と一緒に森の中を探索していた。

「俺は、トーマス。出発前に君達の目の前でクリス様に何の術もなく負けたから、俺に不安を抱いているとは思う。だが、俺は弱いんじゃなく、クリス様が強すぎただけなんだ。こう見えても、俺は数少ない冒険者ランク・ゴールドなんだ。イクシオンが出たって大丈夫だ!だから、大船に乗ったつもりで安心したまえ!ワッハハハ…。」
先頭を歩いているトーマスは、左右の手を腰に当てて高らかに笑った。

「ねぇ、ボル。この人を信用しても大丈夫なのかしら?」

「正直、不安だな。」

「だよね。」
間にいるボルとユリは、不安な面持ちでヒソヒソと話す。

「あのさ、トーマスさんよ。水を差すけどよ。油断していると、いつもみたいに足下を掬われるぜ。」

「なっ、そ、そんなことはないぞ!たまたま偶然が重なっただけだ。そんなことは、生徒達の前で言うんじゃない!不安を与えるだろうが!」


((やっぱり、いつものことなんだ…。とても不安。))
ボルとユリは、心の中で一致した。

だが、トーマスの戦いぶりと指導はクリスには及ばないが良かった。

「だぁ!」
「えい!」
ボルとユリは、ゴブリン、アグレッシブ・ラビット、ウルフを次々に倒していき、慣れていった。

ボルとユリは、トーマスを見直していった。


「センスあるぜ、2人共。もう、実力だけなら冒険者の仲間入りだ。あとは経験だけだな。これなら、右側の奥へと行っても大丈夫だな。」

「ああ、俺も賛成だぜ。」
付き添いの冒険者の男性も頷く。

「右側の方が魔物が強いのですか?」
ユリは、頭を傾げながら尋ねる。

「ああ、そうだぜ嬢ちゃん。なぜなら、右側には川があるからな。生きていくためには、魔物も人も同じで水が必要不可欠だ。強い魔物ほど川がある右側を拠点として住み着いている。だから、地図を見たらわかるとは思うが、侵入禁止エリアの場所は川から随分と離れた手前に設けてある。イクシオンのこともあるが、魔物全体が強いから安全のためだな。まぁ、侵入禁止エリアを超えなければ大丈夫だ。行くか?」

「「行きたいです!」」
ボルとユリは、お互いの顔を見合せて決断した。

そして、ボル達は左側から右側の奥へと向かった。


「ハッ!」
「ウォーター・カッター」
ボルは剣を振り下ろし、ユリは水の刃を飛ばしてゴブリンを倒した。

「トーマスさん達の言う通りだ。魔物の大きさや力が強くなっている。」

「ええ、でも、それだけじゃないわ。魔物同士の連携が取れているわ。」
ボルとユリは、確認し合う。

「こりゃー、参ったぜ。もう俺達は居なくっても大丈夫そうだな。」
「そうだな。」
トーマスは嬉しそうに頭を掻き、冒険者の男性は頷いて肯定した。


「おい、これを見てみろよトーマス。ゴブリンが4匹死んでいるが、どのゴブリンも見事に額のど真ん中を撃ち抜いているぞ。」

「ああ、凄いぜ…。しかも、最低2匹は姿が見えない位置から攻撃しているな。木の幹に穴が2つあるからな。一体、誰なんだ?」

「おそらく、アイリス様かクリス君だと思います。」

「うん、うん。、どう見てもあの2人しか考えられないな。」
ボルはユリに肯定しながら何度も頷く。


「ん?」
ボルは、一瞬だったが黒い影が見えた。

「どうしたの?ボル。」

「左側にある、あの木の付近に何か、黒い魔物が見えたんだ。」
ボルは、影が見えた方向に指をさす。

「黒だと?じゃあ、ウルフかもな。ウルフの毛は、黒っぽいから影で黒く見えるからな。」

「いや、多分、ウルフじゃないと思う。だって、ゴブリンより少し小柄な大きさの魔物だったし。」

「ゴブリンぐらいの大きさってことは、残るのはイクシオンだが、イクシオンは全体的に灰色だからな。違うな。残る可能性は、新種の魔物か?」
トーマスは、今まで討伐してきた色んな魔物を思い出すが合致する魔物はいなかった。

「わからないが、取り敢えず狼煙をあげた方が良いな。強さが全くわからないから皆にわかる様に念のために警告を出そう。それで、良いよな?トーマスさん。」

「だな。」
トーマスが賛同したので、冒険者の男性がポシェットから狼煙取り出して赤色の煙をあげる。

「よし、狼煙はあがったな。坊主と嬢ちゃんは、急いで戻りな。あと、俺達に任せな。」

「トーマスさん、俺達も連れていってくれ!」

「ちょっと、ボル!あなた何を言っているのかわかっているの?」

「ユリは、嫌な胸騒ぎはしていないのか?」

「それは……しているわ。」

「だろ、俺達は決して足手まといにならないから。頼むよ、トーマスさん。ここで戻って、もしのことがあったら絶対に後悔しそうなんだ。」

「私からも、お願いします。」
反対していたユリだったが、恐怖よりも後悔する方が嫌だった。

「ダメだ!今回は、どんな強い魔物なのかもわからない以上、とても危険だ。俺達では守りきれないかもしれない。君達は大人しく戻るんだ。」
冒険者の男性は、反対する。

「わかった、ついて来ても構わない。」

「おい!トーマスさん、流石に…。」

「落ち着け、坊主と嬢ちゃんの実力は本物だ。大抵は1人でどうにかできる実力がある。」

「そ、それは、そうかもしれないが…。」
ボルとユリの表情が明るくなる。

「だが、2つ条件を出させて貰う。守れるか?」

「「はい!」」

「まず1つ目、戦闘には加わることは許さない。坊主と嬢ちゃんは、離れた場所から遠くから魔物姿を視察すること。2つ目、俺達がピンチになったら助けに入らずに急いで戻って報告すること。以上だ。」
トーマスは人差し指、次に中指と指を立てていきながら説明する。

「助けに入ったらいけないのですか?」

「ああ、被害が増えるだけだからな。守れるか?」

「「……はい。」」
ボルとユリは悩んだが、渋々承諾した。

「よし!じゃあ、なるべく足音を立てない様に慎重に近づいて行くぞ。」

「「はい。」」
ボルとユリは、小声で返事をする。


ボル達は緊張した面持ちで、ゆっくりと一歩一歩と確実に近づいていく。

すると、ムシャムシャという何かを食べている音が聞こえてきた。

想像できたボルとユリは、息を呑む。

そして、木の陰から覗くと真っ黒な皮膚をしたイクシオンが夢中でウルフを食べていた。

「「うっ…。」」
ボルとユリは、その光景を見て吐き気が襲い、口元に手を当てて必死に耐えた。

「おいおい、あれは姿はイクシオンだが、坊主が言っていた通りに皮膚が真っ黒だな。初めて見たが、亜種か?」

「トーマスさん、1度、撤退しないか?何だか、あの魔物はヤバイ気がする。」

「そうだな。1度、撤退して報告するのが無難だな。」
トーマスは、イクシオンから目を離して撤退しようとした瞬間、イクシオンはトーマス達に気付き、大きく息を吸って口から無数の水弾を広範囲に放った。

広範囲に放たれた水弾は、木の幹や岩に当たっても抉っていき、粉砕してボル達に襲い掛かる。

「危ない!」
冒険者の男性は、急いで先頭にいたトーマスの前に出て大盾を前に出した。

次々に水弾が盾に被弾していき押されるが、体重を掛けて耐える。
「ぐっ、何という威力だ。皆、俺の後ろに隠れていろ。」

「攻撃がやんだな。今のうちに撤退するぞ。なっ!」
冒険者の男性は、ソッと盾から顔を出して様子を見るとイクシオンが間近まで迫っており驚愕の声をあげた。

「な、嘘だろ!何という速さなんだ!イクシオンが目の前まで接近しているぞ!」

「そんな、馬鹿な!あの距離を一瞬で移動して迫るとかありえない!亜種は素早いのか!」

「ギィ!」
イクシオンは、ジャンプ蹴りをする。

「来るぞ!」
冒険者の男性は、歯を食い縛りながら力を全身に入れる。

「「ぐぁ。」」
「きゃ。」
冒険者の男性は吹き飛ばされ、後ろにいたボル達も巻き込まれて一緒に後ろに転がった。

「皆、大丈夫か?」
「俺は大丈夫です。」
「私も。」
トーマスに返事を返すボルとユリ。

だが、冒険者の男性は返事がなかった。

「おい!大丈夫か?」

「トーマスさん…。俺が時間を稼ぐから子供達を連れて戻ってくれ…。」

「何を言っているんだ!」

「早くしろ!」

「お前を置いてなど行けるか!俺が倒してやる!」

「やめろ、トーマスさん。あの魔物は異常だ、勝てない。盾を見てくれ。名匠が作った盾が、あのイクシオンの足跡がつくほど凹んでいるんだぞ。それだけじゃない、俺の両腕は折れ、肩は脱臼した。こんな攻撃を食らったら、盾がないトーマスさんは確実に死んてしてしまう。」

「じゃあ、一緒に撤退するぞ。」

「やはり、トーマスさんは馬鹿だな。トーマスさんも見たはずだ。あのイクシオンの異常な速さを。誰かが足止めしなければ逃げ切れるのは、まず不可能だ。俺は、もう満足に戦えないし動けない。だから、俺が時間を稼いでやると言っているんだ。その間に、子供達を連れて逃げるんだ。一刻も早く、このことを報告しなければ大変なことになるぞ!」

「しかし…。」

「良いから!さっさと行け!トーマス!」

 「くっ、行くぞ!坊主、嬢ちゃん。」
歯を食い縛りながらトーマスは、冒険者の男性に背を向けて走る。

「「トーマスさん!」」

「あいつの覚悟と命を無駄にするな!」

「「はいっ!」」
トーマスの悲痛な面持ちを見たボルとユリは、涙を堪えながらトーマスの後を追った。

「それで良い、トーマスさん。あんたは、ここで終わっちゃいけない人だ。何せ、あんたは俺の憧れのヒーローなんだからな。あんたを追って、俺も冒険者になったんだぜ。さぁ、来い!化け物。貴様の相手は、この俺だ!」
冒険者の男性は、折れた両腕と体全体を使って凹んだ盾を支える。


トーマスを先頭にボル達は急いで戻っていた時、トーマスは木の上に魔物がいないかを警戒して空を見上げると、あちらこちらに緊急事態が起こったことを知らせる赤色の狼煙があがっていることに気付いた。

「なっ!?マジかよ。一体、この森に何が起きているんだ。」

「どうしましたか?トーマスさん。」
ユリは、怪訝な表情で尋ねる。

「上を見てみな。」

「う、嘘だろ…。」
「そんな…。」
ボルとユリは、赤色の狼煙を見て息を呑んだ。


ボル達の前方に、真っ黒なイクシオンが飛び出してきた。

「糞、あの亜種は1体だけじゃないのか。リーフ・カッター。」
舌打ちしたトーマスは、剣を横に降りながら無数の葉っぱを召喚して飛ばす。

無数の葉っぱは、木の枝などを切断しながらイクシオンに直撃した。

しかし、イクシオンはかすり傷1つもなく無傷だった。

「おいおい、無傷かよ。一体、どんな体をしているんだぁ。仕方ねぇ、ここは俺が時間を稼ぐから坊主と嬢ちゃんは急いで戻れ!」

「「トーマスさん!」」

「行け!すまないが、長くは持たないぞ。ウォォ!」
ボル達を逃がすためにトーマスは、剣を抜刀して振り上げながら自らイクシオンに向かって走る。

「これは、どうだ!」
トーマスは、剣に魔力を込めて振り下ろす。
イクシオンは、左腕を出して防いだ。

「なっ!?嘘だろ…。普通のイクシオンなら致命傷になる1撃なんだぞ。それなのに、無傷だと…。」
驚愕したトーマスに、イクシオンの右拳が迫る。

「くっ。」
トーマスはバックステップして攻撃を躱したが、離れたはずのイクシオンが目の前におり、イクシオンは右拳を振り抜こうとしていた。

「糞~。」
「ギャッ…。」
イクシオンの拳が迫ってきてトーマスは死を覚悟し叫んだが、イクシオンの拳が届く直前に横から水の刃が飛んできてイクシオンの首を跳ねてイクシオンは絶命して倒れた。

「誰だ?」
トーマスは、水の刃が飛んできた方向に視線を向ける。

「良かったわ。どうにか間に合ったみたいね。って、よりもよって、あなたを助けることになるなんて…。」
木々の間から、トーマスだと知ったアイリスは怪訝な表情に変わった。

「助かりました、アイリス様。」

「うん、大丈夫そうね。ところで、何があったの?」

「魔物退治をしていたら、突然、このイクシオンではないのですが、同じ亜種が現れたのです。強さも普通のイクシオンよりも比べ物にならないくらい強く…。」

「大体のことはわかったわ。あとは私とクリスに任せなさい。あなたは、早く撤退しなさい。」

「あの、頼みがあります。この先に、俺の仲間がいるんです!俺達を逃がすために、あいつは…。」

「大丈夫よ、一足先にクリスが向かったから安心しなさい。」

「あ、ありがとうございます。」
トーマスは、嬉しさのあまりに泣きながら感謝した。



ボル達を逃がした冒険者の男性は、イクシオンが飛び掛かって来たので盾を捨てて横に飛び込んで避けて大きな岩の影に隠れた。

イクシオンは、口から水弾をガトリングガンの様に乱射する。

大きな岩は、大きな音を立てながらみるみると削られていく。

「ハァハァ…。本当に参ったぜ。隠れられると思ったが、これじゃあ、逃げ場所がない。蜂の巣にされてお仕舞いだな。あ~あ、ゴールドランクになってトーマスさんと肩を並べて冒険したかったな。もし、生きて帰れたらトーマスさんに高級な酒を奢って貰わないと割に合わないぜ。」
冒険者は渇いた笑みを浮かべながら、岩に凭れ掛かった状態で空を見上げる。

「ん?何だ?攻撃がおさまったみたいだな。一体、どうしたんだ?」
冒険者の男性は恐る恐る岩の影から顔を出して様子を見ると、クリスが立っておりクリスの足下にはイクシオンが倒れていた。

「ク、クリス様!助けて下さり、ありがとうございます。」

「いえ、間に合って良かったです。もし、1番先に狼煙をあげていなければ間に合っていませんでした。」

「そうでしたか。クリス様!後ろです!何だ!この馬鹿でかいイクシオンは!」

クリスの真後ろから身長2mぐらいある真っ黒なイクシオン・チーフが現れ、持っている巨大な鉄の棍棒を振り下ろす。

「大丈夫ですよ。」
クリスは、笑顔を浮かべながらイクシオン・チーフに振り返り、左手を上げてイクシオン・チーフの棍棒を受け止め、右拳でイクシオン・チーフの鳩尾を殴った。

「ギャッ。」
イクシオン・チーフは、木々を押し倒しながら後ろへ数m吹き飛んだ。

イクシオン・チーフは、お腹を押さえてフラつきながら立ち上がった。

「ん?まだ、立ち上がれるみたいだな凄いな。さっきのイクシオンは、1発で倒せたのに。大きい分、頑丈なのかな?」
クリスは、頭を傾げながらイクシオン・チーフを観察する。

「いやいや、大きさだけじゃないだろ!力や魔力、威圧感も比べ物にならないほど桁違いだろうが!」
クリスの反応に、冒険者の男性は、つい突っ込んでしまった。

クリスの言葉の意味が理解したのかわからないが、イクシオン・チーフは激怒して膨大な魔力解き放ちながら口から巨大な水弾を勢い良く放った。

巨大な水弾は木々を押し退け、大地を抉りながらクリスに迫る。

「クリス様、俺のことは気にせずにお逃げ下さい!」

「だから、大丈夫ですよ。よっと!」
クリスは、右手を上に挙げて魔力込めて剣のイメージした断罪の剣を発動させて、右手を下に振り下ろして巨大な水弾ごとイクシオン・チーフを一刀両断した。

巨大な水弾は真っ二つに斬られて左右に分かれたことで、中央にいたクリス達に当たらず木々を押し潰した。

そして、真っ二つに一刀両断されたイクシオン・チーフは切口が凍りついており1滴の血すら出血することなく絶命したのだった。
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