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第一部 エルマの町
第五十八話 永遠の悪夢 ロード編
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ロードが目を覚ますと見覚えのある光景が映っていた。
「あれここは…」
驚いたことにそこは兵士を志す前にリードと一緒に住んでいた家の寝室の中だった。
これは夢だと思ったロードはほっぺたをつねって夢ではないかと確認したが、、
「痛い、てことはこれって本当のこと!?」
痛みをはっきり感じたロードは、これが本当のことだと理解するのに頭と体が一致しないでいると、下からリードの声がしてきた。
「おーいロード! 早く降りてこーい飯が冷めちまうぞー!」
「はーい! 今行く~!」
返事をするとロードは下へと降りて行った。
(やっぱりこれは現実だ、兄さんもいるしなんだか懐かしいな~)
ロードはそう思っていると、リードの姿が見てきた。
「ほらさっさと座れ。早く食えよ、俺は今日町に買い出しに行ってくるからあんまり長く外で遊んでんなよ」
「うん。いつ帰って来るの?」
「夕方ぐらいかな」
などと当り障りのない会話をしながら朝食を取り終えると、リードは支度を済ませて町へと向かった。
ロードは手を振ってリードを見送ると、薪を拾いに森へと向かった。
森へ向かっている間、ロードは一つ気がかりなことがあった。
「これって僕がコリンと初めて会った時に似ている気がする…」と思いながらせっせと木を切って薪を集めていた。
「これくらいでいいかな」
籠一杯に薪を詰め終えロードは一息つくため、近くの倒木に腰を下ろした。
長い間作業をしていたので、ロードは少し眠くなってウトウトして頭が小刻みに上下に揺れていた。
時間が経つにつれ気が遠くなっていくのを感じながら眠気に身を任せようと目を閉じたとき、聞き覚えのある声が聞こえてきた。
ふと目を開けると、目の前にはコリンの姿があった。
「コリン!コリン!コリン!」
ロードは眠気なんて吹き飛んでコリンに抱きついた。
あまりの嬉しさでロードは大粒の涙を流していた。
「何だよいきなり、、 俺のこと知ってるのか?」
コリンは突然抱きつかれたことに驚いて動揺していたが、ロードは構わずに抱きついていた。
「いい加減に離せ!」
無理やり引きはがしたことでようやくコリンは解放された。
「やっぱりコリンなんだよね」
落ち着いたロードはコリンを見てもう一度本人であるか確認した。
「そうだ。お前の名は?」
「ロード、ロードだよ」
「ロードか~ いやー俺ちょっと困っててね聞いてくれない?」
「知ってるよ、、 森で迷って家に戻れないんでしょ」
「何で知ってるんだ? まあいいか、それじゃあ早く案内してくれよ~」
(やっぱり前と同じだ… どうしようこのままだったらコリンは死んじゃう、、)
「どうしたんだよ知ってるなら案内してくれよ~」
コリンは黙って悩んでいるロードを急かすように詰め寄った。
「わかったよじゃあ今から町に行こうか」
「おおサンキュウー、行くぞロード!」
コリンはロードの手を引っ張って走っていった。
(ああ現実でも夢でもどっちでもいいや、この時間がいつまでも続いたらいいな~)
手を引っ張られながらロードはそう思うと笑みを浮かべた。
しばらく歩いていると二人は森の外へ出た。
「もう森の外に出たのか。これじゃあすぐに着くかもな」
「そうだねクルルの町までちょっとかかるかもしれないけど大丈夫だよ。僕は魔物にだって勝てるんだからさ」
そう言うと、ロードは細い腕で力こぶをコリンに見せつけた。
「こんな貧弱な腕で倒せるわけないだろ」
コリンは力こぶが全く出ていないロードの腕を強く握った。
「もう痛いよ~、僕にはこの魔法があるもんね~」
ロードは両手を前に出して魔法陣を展開しようとしたが、いつものようにはでなかった。
「え? 何で出ないの?」
「出ろ! 出ろ!」と何回も両手を突き出して魔法陣を展開しようとしたがその気配は一向にない。
ロードがあたふたしているうちにコリンがおかしなことを言い始めた。
「そうだよねそれがあれば僕を守れていたのにね」
「え?」
ロードはコリンの顔を目を大きく見開きながら見つめた。
コリンは口調が先ほどより穏やかになったことに驚いたが、それ以上に驚いたのはロードと初めて会ったと言っていたコリンが、ロードと同じ体験、すなわち自身が魔物に殺された出来事を覚えているかのように話したことだった。
「何でそのことを知ってるの?」
「覚えてるでしょ? ロードのせいで僕が魔物に殺されたんだよ。もしお前が僕を誘って遊ばなかったら、僕は死ななかったのに」
「そ、それは… 僕は殺してないよ、、」
ロードは顔をそらせて後ろめたい気持ちで否定した。
「いいやお前が殺したんだ!!」
するとコリンが怒鳴り声をあげた。
驚いてコリンの方を見ると、肩から腹にかけて大きな切り傷がついていて、その姿は魔物によって殺された時と同じだった。
次の瞬間、コリンは恐ろしい形相となってロードの首を絞めた。
「ぐ、、うががが…」
子供の力とは思えないほどの力で締め上げられてうなり声しかロードは出せない。
ロードは目が血走り憤怒の顔で自身を睨み付けているコリンの顔を見て涙があふれてきた。
(ごめんなさい… ごめんなさい…)
心の中で何回もコリンに対して謝った。
しかし、コリンの力はだんだん強くなっていき、ついに『ゴキッ』と鈍い音を立ててロードの首が折れた。
コリンはロードが死んだことが分かると、手を離すと体が地面に崩れ落ちた。
ロードの顔は涙と鼻水でぐしゃぐしゃになっていた。
友達に殺されたロードの心境は計り知れない後悔と恐怖で満ちた死に顔だった。
「うわああー!!」
ロードは家のベッドで目を覚ました。
「あれ生きている? 僕は確か、コリンに殺されたはずじゃ、、、」
ロードが疑問に思ってると、下からリードの声が聞こえてきた。
「おーいロード! 早く降りてこーい飯が冷めちまうぞー!」
「さっきと同じ言葉だ…… まさか!? また同じ日? 繰り返してるのか…?」
悩んでいると階段をどたどたと慌ただしく駆け上がって来る音が聞こえてきて寝室のドアが開けられた。
そこにはリードの姿があった。
「おい起きてるなら返事しろ! 俺は今日町に行くんだから早く飯を食べてくれ」
「わかったよ…」
ロードは昨日の出来事とほとんど変わらないことに戸惑いながらも一階へリードと共に下りて行った。
昨日と同じ会話、同じ展開が繰り広げられ、ロードは町へ行くリードを見送っていた。
見送りを終えると、ロードはいつものように薪拾いの仕事のために準備をして森へと向かった。
歩いているさなかロードはコリンに会わないように薪を集めたらすぐに帰るため、いつも以上に速く薪集めに奔走していた。
「やっと終わった、、 早く帰ろうコリンが来る前に…」
「僕がどうかしたの?」
薪集めを終えたロードは帰ろうと籠を手に持った時に後ろからコリンの声が聞こえた。
振り返るとそこにはやはりコリンの姿があった。
「うわあああああああ!」
ロードはコリンの顔を見て驚き腰を落とした。
コリンの姿は既に昨日見た憤怒の姿になっており、ロードが言葉にもならない声で恐れているとコリンがロードに馬乗りになるような態勢をとって首を絞め上げ始めた。
(怖い怖い怖い! ごめんごめんごめん! 本当にごめんなさい)
ロードはまた心の中でずっと謝罪していた。
しかし、力が強くなり自身の死が近くなってくると謝罪の言葉より恐怖の感情の方が強くなっていった。
ゴキッ! またロードは死んだ。
そして再びロードは先ほどと同じベッドで目を覚ました。
「またここか、、 このままずっと、、僕はこのまま一体どうなるんだ…」
ロードは身震いを覚えて、リードがいる一階へと駆け下りて行った。
リードは台所で食材を切って料理をしており、その姿を見たロードは抱きついて離れなかった。
「どうしたんだロード? 朝っぱらから怖い夢でも見たか?」
「うんうん何でもないよ。ただ今日は一緒にいてほしい」
「そうかそうか。今日は新鮮な肉が手に入ったから売りに行くんだよ、お前は連れてけないよ」
「何で!? 連れてってよー!!」
ロードはリードの顔を覗き込むと恐怖で縮こまった。
リードの顔は目が血走っており、その目はロードを殺したコリンのあの血走った目とそっくりだった。
「あ、ああ。。。」
ロードがリードから距離を取るように後ろ向きで下がっていると、何かに躓いて転げた。
「新鮮な肉が今手に入るんだよお前を殺してな」
ロード度の方へ振り返ったリードの手には大きな包丁が握られていた。
「ああああ! うああああああああ」
逃げようとするロードを捕まえると持っていた包丁でめった刺しにし始めた。
何回も体に突き刺さるナイフによって体からは血が濁流のようにあふれ出してきた。
ロードは自身がもっとも頼りにしてきたリードに殺されている今の状況に恐怖と共に絶望に飲み込まれいった。
そうして、ロードは死んだ。 三回目の死だ。
再び目を覚ましたロードはこの家も安全じゃないと分かって逃げ出そうと、寝室の扉を開けたがそこにはまた包丁を持ったリードが目の前にいた。
「うあああああああああああああ!!」
ロードは絶叫を上げてその場に倒れこんだ。
一方、現実世界ではロードはベッドの上でうなされていた。
隣にいるアレスも同様でおそらくロードと同じような悪夢を見ているのだろう。
そして、その夢を見せている男が町のある家の屋上から、ロード達が苦しんでいる様をみて愉悦に浸っていた。
「ハハハ! 罪深き強欲の魔人どもよ! 自身のトラウマにおぼれるがいい、夢が覚めたときにはお前たちは悪しき醜悪な囚人となり果てているだろう」
「新たな生を得るまで、よい悪夢を」
屋上にいる男の正体はカオスの第九遺子神眼のディーンだった。
「あれここは…」
驚いたことにそこは兵士を志す前にリードと一緒に住んでいた家の寝室の中だった。
これは夢だと思ったロードはほっぺたをつねって夢ではないかと確認したが、、
「痛い、てことはこれって本当のこと!?」
痛みをはっきり感じたロードは、これが本当のことだと理解するのに頭と体が一致しないでいると、下からリードの声がしてきた。
「おーいロード! 早く降りてこーい飯が冷めちまうぞー!」
「はーい! 今行く~!」
返事をするとロードは下へと降りて行った。
(やっぱりこれは現実だ、兄さんもいるしなんだか懐かしいな~)
ロードはそう思っていると、リードの姿が見てきた。
「ほらさっさと座れ。早く食えよ、俺は今日町に買い出しに行ってくるからあんまり長く外で遊んでんなよ」
「うん。いつ帰って来るの?」
「夕方ぐらいかな」
などと当り障りのない会話をしながら朝食を取り終えると、リードは支度を済ませて町へと向かった。
ロードは手を振ってリードを見送ると、薪を拾いに森へと向かった。
森へ向かっている間、ロードは一つ気がかりなことがあった。
「これって僕がコリンと初めて会った時に似ている気がする…」と思いながらせっせと木を切って薪を集めていた。
「これくらいでいいかな」
籠一杯に薪を詰め終えロードは一息つくため、近くの倒木に腰を下ろした。
長い間作業をしていたので、ロードは少し眠くなってウトウトして頭が小刻みに上下に揺れていた。
時間が経つにつれ気が遠くなっていくのを感じながら眠気に身を任せようと目を閉じたとき、聞き覚えのある声が聞こえてきた。
ふと目を開けると、目の前にはコリンの姿があった。
「コリン!コリン!コリン!」
ロードは眠気なんて吹き飛んでコリンに抱きついた。
あまりの嬉しさでロードは大粒の涙を流していた。
「何だよいきなり、、 俺のこと知ってるのか?」
コリンは突然抱きつかれたことに驚いて動揺していたが、ロードは構わずに抱きついていた。
「いい加減に離せ!」
無理やり引きはがしたことでようやくコリンは解放された。
「やっぱりコリンなんだよね」
落ち着いたロードはコリンを見てもう一度本人であるか確認した。
「そうだ。お前の名は?」
「ロード、ロードだよ」
「ロードか~ いやー俺ちょっと困っててね聞いてくれない?」
「知ってるよ、、 森で迷って家に戻れないんでしょ」
「何で知ってるんだ? まあいいか、それじゃあ早く案内してくれよ~」
(やっぱり前と同じだ… どうしようこのままだったらコリンは死んじゃう、、)
「どうしたんだよ知ってるなら案内してくれよ~」
コリンは黙って悩んでいるロードを急かすように詰め寄った。
「わかったよじゃあ今から町に行こうか」
「おおサンキュウー、行くぞロード!」
コリンはロードの手を引っ張って走っていった。
(ああ現実でも夢でもどっちでもいいや、この時間がいつまでも続いたらいいな~)
手を引っ張られながらロードはそう思うと笑みを浮かべた。
しばらく歩いていると二人は森の外へ出た。
「もう森の外に出たのか。これじゃあすぐに着くかもな」
「そうだねクルルの町までちょっとかかるかもしれないけど大丈夫だよ。僕は魔物にだって勝てるんだからさ」
そう言うと、ロードは細い腕で力こぶをコリンに見せつけた。
「こんな貧弱な腕で倒せるわけないだろ」
コリンは力こぶが全く出ていないロードの腕を強く握った。
「もう痛いよ~、僕にはこの魔法があるもんね~」
ロードは両手を前に出して魔法陣を展開しようとしたが、いつものようにはでなかった。
「え? 何で出ないの?」
「出ろ! 出ろ!」と何回も両手を突き出して魔法陣を展開しようとしたがその気配は一向にない。
ロードがあたふたしているうちにコリンがおかしなことを言い始めた。
「そうだよねそれがあれば僕を守れていたのにね」
「え?」
ロードはコリンの顔を目を大きく見開きながら見つめた。
コリンは口調が先ほどより穏やかになったことに驚いたが、それ以上に驚いたのはロードと初めて会ったと言っていたコリンが、ロードと同じ体験、すなわち自身が魔物に殺された出来事を覚えているかのように話したことだった。
「何でそのことを知ってるの?」
「覚えてるでしょ? ロードのせいで僕が魔物に殺されたんだよ。もしお前が僕を誘って遊ばなかったら、僕は死ななかったのに」
「そ、それは… 僕は殺してないよ、、」
ロードは顔をそらせて後ろめたい気持ちで否定した。
「いいやお前が殺したんだ!!」
するとコリンが怒鳴り声をあげた。
驚いてコリンの方を見ると、肩から腹にかけて大きな切り傷がついていて、その姿は魔物によって殺された時と同じだった。
次の瞬間、コリンは恐ろしい形相となってロードの首を絞めた。
「ぐ、、うががが…」
子供の力とは思えないほどの力で締め上げられてうなり声しかロードは出せない。
ロードは目が血走り憤怒の顔で自身を睨み付けているコリンの顔を見て涙があふれてきた。
(ごめんなさい… ごめんなさい…)
心の中で何回もコリンに対して謝った。
しかし、コリンの力はだんだん強くなっていき、ついに『ゴキッ』と鈍い音を立ててロードの首が折れた。
コリンはロードが死んだことが分かると、手を離すと体が地面に崩れ落ちた。
ロードの顔は涙と鼻水でぐしゃぐしゃになっていた。
友達に殺されたロードの心境は計り知れない後悔と恐怖で満ちた死に顔だった。
「うわああー!!」
ロードは家のベッドで目を覚ました。
「あれ生きている? 僕は確か、コリンに殺されたはずじゃ、、、」
ロードが疑問に思ってると、下からリードの声が聞こえてきた。
「おーいロード! 早く降りてこーい飯が冷めちまうぞー!」
「さっきと同じ言葉だ…… まさか!? また同じ日? 繰り返してるのか…?」
悩んでいると階段をどたどたと慌ただしく駆け上がって来る音が聞こえてきて寝室のドアが開けられた。
そこにはリードの姿があった。
「おい起きてるなら返事しろ! 俺は今日町に行くんだから早く飯を食べてくれ」
「わかったよ…」
ロードは昨日の出来事とほとんど変わらないことに戸惑いながらも一階へリードと共に下りて行った。
昨日と同じ会話、同じ展開が繰り広げられ、ロードは町へ行くリードを見送っていた。
見送りを終えると、ロードはいつものように薪拾いの仕事のために準備をして森へと向かった。
歩いているさなかロードはコリンに会わないように薪を集めたらすぐに帰るため、いつも以上に速く薪集めに奔走していた。
「やっと終わった、、 早く帰ろうコリンが来る前に…」
「僕がどうかしたの?」
薪集めを終えたロードは帰ろうと籠を手に持った時に後ろからコリンの声が聞こえた。
振り返るとそこにはやはりコリンの姿があった。
「うわあああああああ!」
ロードはコリンの顔を見て驚き腰を落とした。
コリンの姿は既に昨日見た憤怒の姿になっており、ロードが言葉にもならない声で恐れているとコリンがロードに馬乗りになるような態勢をとって首を絞め上げ始めた。
(怖い怖い怖い! ごめんごめんごめん! 本当にごめんなさい)
ロードはまた心の中でずっと謝罪していた。
しかし、力が強くなり自身の死が近くなってくると謝罪の言葉より恐怖の感情の方が強くなっていった。
ゴキッ! またロードは死んだ。
そして再びロードは先ほどと同じベッドで目を覚ました。
「またここか、、 このままずっと、、僕はこのまま一体どうなるんだ…」
ロードは身震いを覚えて、リードがいる一階へと駆け下りて行った。
リードは台所で食材を切って料理をしており、その姿を見たロードは抱きついて離れなかった。
「どうしたんだロード? 朝っぱらから怖い夢でも見たか?」
「うんうん何でもないよ。ただ今日は一緒にいてほしい」
「そうかそうか。今日は新鮮な肉が手に入ったから売りに行くんだよ、お前は連れてけないよ」
「何で!? 連れてってよー!!」
ロードはリードの顔を覗き込むと恐怖で縮こまった。
リードの顔は目が血走っており、その目はロードを殺したコリンのあの血走った目とそっくりだった。
「あ、ああ。。。」
ロードがリードから距離を取るように後ろ向きで下がっていると、何かに躓いて転げた。
「新鮮な肉が今手に入るんだよお前を殺してな」
ロード度の方へ振り返ったリードの手には大きな包丁が握られていた。
「ああああ! うああああああああ」
逃げようとするロードを捕まえると持っていた包丁でめった刺しにし始めた。
何回も体に突き刺さるナイフによって体からは血が濁流のようにあふれ出してきた。
ロードは自身がもっとも頼りにしてきたリードに殺されている今の状況に恐怖と共に絶望に飲み込まれいった。
そうして、ロードは死んだ。 三回目の死だ。
再び目を覚ましたロードはこの家も安全じゃないと分かって逃げ出そうと、寝室の扉を開けたがそこにはまた包丁を持ったリードが目の前にいた。
「うあああああああああああああ!!」
ロードは絶叫を上げてその場に倒れこんだ。
一方、現実世界ではロードはベッドの上でうなされていた。
隣にいるアレスも同様でおそらくロードと同じような悪夢を見ているのだろう。
そして、その夢を見せている男が町のある家の屋上から、ロード達が苦しんでいる様をみて愉悦に浸っていた。
「ハハハ! 罪深き強欲の魔人どもよ! 自身のトラウマにおぼれるがいい、夢が覚めたときにはお前たちは悪しき醜悪な囚人となり果てているだろう」
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