きっとこれは、パステルカラーの恋愛だろう

水澤玲音

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第1章 誘拐事件編

28話 重要な発見

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   生徒会室に戻った俺はすぐに過去の新聞を調べた。事件が起きた場所は1件目は願羽志坂(ガンバシザカ) 2件目は時来運河(トキラウンガ)3件目は立見山(リッケン山)4件目は右間火十地岳(ウカンヒトジダケ)だった。俺はグループのチャットで事件が起きた4件の場所を送り、その後発見現場がどこだったのかを調べた。どうやら、願羽志坂では坂を登ってた先にある洞窟で発見されたらしい。弧運湖では湖の中に沈められていたらしい。3件目の立見山は山の山頂にある無料の休憩所で発見されたようだ。4件目では山の中腹に埋めらていた。「何か共通点があるはず」と考えた俺は早速共通点を考え始めた。名前を見ると1件目から順に高田 恵、吉川 美優、川村 凛子、小田島 早紀と書いてあった。その4人と玲奈の共通点を考えるものの共通点がなかった。次に事件の起きた年と日付けを調べることにした。2002年 2008年 2010年 2016年そして今年2017年だ。不規則すぎて共通点が分からなかった。所属していたクラスもバラバラだった。しかし、被害にあったクラス名簿を確認しているとひとつだけ不思議な事があった。それは担任が矢澤先生だったのだ。その事に気がついたので、すぐに職員室に行った。職員室に入るものの矢澤先生の姿が無かった。他の先生が普通の生徒である俺がいることに気がつき、「こんな時間に来て授業はどうした?」と聞いてきたので、「自分、生徒会の用事で矢澤先生に用事があり職員室に来ました」と答えた。近くにいたタヌキみたいに丸く白髪が似合う先生、確か科目は古典で名前は米田 吉蔵先生だったはず。米田先生が「それはお疲れ様。矢澤先生は確か1年2組で化学基礎の授業を行っているはずだよ。急ぎの用事だったら行っていいと思うぞ。」と教えてくれたので「分かりました。ありがとうございます」と言って職員室を出て、1年2組に向かった。
   後ろの扉から覗くと誰も教室にいなかったから、もしかしたら実験しているのかも知れないと思い、実験室Aに行くことにした。
   実験室のドアをノックして「失礼します」と言いドアを開けた。予想通り、先生と2組の生徒はいた。俺は「矢澤先生、少し時間いいですか?」と聞いたら、先生が答える前に何かに抱きつかれた気がしたので振り返ると、長い黒髪の女が抱き着いていた。抱き着いていた名前は黒澤 芽衣(クロサワ メイ)だ。見た目は黒髪ストレートで顔立ちもととのっている。美人の部類に入る彼女だが性格が良くなかったため、俺は告白されたが玲奈を一途に思っていたので、その場で丁寧にお断りした。俺が「黒澤さんどうかなされましたか?」と聞くと「一輝君こそ私にそんなに会いたくてここに来たんでしょ」と言われたから、「そんなことない」と言い切った。男子からは睨まれ、代表したかのように1人が声を出した。そいつの名前は黒澤 雄星(クロサワ ユウセイ)。黒髪の短髪でイケメンなので、結構モテるらしい。黒澤 芽衣とは双子であり、雄星の方が兄らしい。黒澤が「羽島、何故俺の妹と付き合わない。お前が妹付き合えば、桜内さんもきっと」と言っていたのだ。俺が「玲奈とお前が付き合うことはない。何故ならお前は振られただろ。」と自分の事を棚にあげて実験室に響くように言ってやった。そう、黒澤 雄星は玲奈に告白して振られたのだ。その理由が好きな人がいるからと言って断っていたのだ。俺も玲奈に好きな人がいるなんて知らなかつまたので、精神的ダメージが大きく、1週間ほどショックでご飯もあまり食べれず、玲奈と喋れなかったのは秘密だ。黒澤 雄星は俺が玲奈に振られた事を知らないのと、一緒に登下校していることから敵視される。実験室がざわついていた。黒澤が振られた事は俺と玲奈、黒澤兄妹しか知らないからだ。そのざわつきを打ち切るかのように矢澤先生が「今は実験中だから放課後でもいいか」と聞いてくれたので、「はい。大丈夫です。」と答えた。すると、「じゃあ3時45分にこの教室で」と矢澤先生が提案した。俺は「分かりました。失礼します」と言い、部屋を出た。
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