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この世で一番最初の娘たちと、その婿たちの話。
この世で一番最初の娘たちの技。
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その日もその夜も、見張りの天使たちは大地の隅々までを眼を見張って見渡し、耳をそばだてて聞いておりました。
すると一人の天使が言いました。
「聞くがいい兄弟たちよ。大地の隅から聞こえる歌を。あれは誰の声であろう? 歌の天使たちが大地に降りたとは聞いていないのだが」
別の一人が帳面を開いて答えました。
「大哥、あれは人の娘のヌトの声でありましょう。彼女はこの世で最初の詩人です」
見張りの天使たちたちは十二の窓から身を乗り出して、耳を澄まして歌を聴きました。
すると別の一人が言いました。
「見るが言い兄弟たちよ。大地の隅に建つ館を。あれは誰の建てたものであろう? 彫刻の天使たちが大地に降りたとは聞いていないのだが」
帳面を持っている一人が答えました。
「二哥、あれは人の娘のティアマトの建てた物でありましょう。彼女はこの世で最初の大工です」
見張りの天使たちたちは十二の窓から身を乗り出して、眼を見張って建物を眺めました。
するとまた別の一人が言いました。
「見るといい、兄弟たち。大地の隅に群れなす美しい牛どもを。あれは誰の育てた物であろう? 良き牛飼いの天使たちが大地に降りたとは聞いていないのだが」
帳面を持っている一人が答えました。
「三哥、あれは人の娘のディーヴィの育てた物でありましょう。彼女はこの世で最初の牧童です」
見張りの天使たちたちは十二の窓から身を乗り出して、眼を見張って牛の群れを眺めました。
するとまた別の一人が言いました。
「見てくれ兄弟たち。大地の隅にはためく美しい絹衣を。あれは誰の仕立てた物であろう? 御衣を仕立てる天使たちが大地に降りたとは聞いていないのだが」
帳面を持っている一人が答えました。
「四哥、あれは人の娘のポイベの仕立てた物でしょう。彼女はこの世で最初の仕立屋です」
見張りの天使たちたちは十二の窓から身を乗り出して、眼を見張って美しい着物を眺めました。
するとまた別の一人が言いました。
「見てくれ兄弟たち。大地の隅より香り立つ食物の香りを。あれは誰の調理した物であろう? 馳走の天使たちが大地に降りたとは聞いていないのだけど」
帳面を持っている一人が答えました。
「五哥、あれは人の娘のジョカの作った物でしょう。彼女はこの世で最初の料理人です」
見張りの天使たちたちは十二の窓から身を乗り出して、鼻をひくつかせておいしそうな料理を眺めました。
するとまた別の一人が言いました。
「見てください兄弟たちよ。大地の隅に並べられた巨獣の頭蓋を。あれは誰が仕留めた物であろう? 狩りの天使たちが大地に降りたとは聞いていないのだけれども」
帳面を持っている一人が答えました。
「六哥、あれは人の娘のマッハの捕らえた物でしょう。彼女はこの世で最初の狩人です」
見張りの天使たちたちは十二の窓から身を乗り出して、眼を見開いて立派な戦利品を眺めました。
やがて最初の一人が言いました。
「見るがいい兄弟たちよ。大地の隅にある美しいものを作り出した人間たちを。美の天使たちが大地に降りたとは聞いていないのだが」
見張りの天使たちは大地に住まう娘たちを見て、みな笑顔を浮かべました。
「いと尊い方を讃えよ。この良き者達を造りたもうた御方を」
「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな」
しかし帳面を持っている一人だけは良い顔をしませんでした。
「兄弟たちよ、困ったことがあります。最初の人間の妻の胎が閉ざされたので、最初の夫婦の子どもはこれより先増えないのです」
神殿にいた総ての見張りの天使たちはこの兄弟の顔を見つめました。
すると一人の天使が言いました。
「聞くがいい兄弟たちよ。大地の隅から聞こえる歌を。あれは誰の声であろう? 歌の天使たちが大地に降りたとは聞いていないのだが」
別の一人が帳面を開いて答えました。
「大哥、あれは人の娘のヌトの声でありましょう。彼女はこの世で最初の詩人です」
見張りの天使たちたちは十二の窓から身を乗り出して、耳を澄まして歌を聴きました。
すると別の一人が言いました。
「見るが言い兄弟たちよ。大地の隅に建つ館を。あれは誰の建てたものであろう? 彫刻の天使たちが大地に降りたとは聞いていないのだが」
帳面を持っている一人が答えました。
「二哥、あれは人の娘のティアマトの建てた物でありましょう。彼女はこの世で最初の大工です」
見張りの天使たちたちは十二の窓から身を乗り出して、眼を見張って建物を眺めました。
するとまた別の一人が言いました。
「見るといい、兄弟たち。大地の隅に群れなす美しい牛どもを。あれは誰の育てた物であろう? 良き牛飼いの天使たちが大地に降りたとは聞いていないのだが」
帳面を持っている一人が答えました。
「三哥、あれは人の娘のディーヴィの育てた物でありましょう。彼女はこの世で最初の牧童です」
見張りの天使たちたちは十二の窓から身を乗り出して、眼を見張って牛の群れを眺めました。
するとまた別の一人が言いました。
「見てくれ兄弟たち。大地の隅にはためく美しい絹衣を。あれは誰の仕立てた物であろう? 御衣を仕立てる天使たちが大地に降りたとは聞いていないのだが」
帳面を持っている一人が答えました。
「四哥、あれは人の娘のポイベの仕立てた物でしょう。彼女はこの世で最初の仕立屋です」
見張りの天使たちたちは十二の窓から身を乗り出して、眼を見張って美しい着物を眺めました。
するとまた別の一人が言いました。
「見てくれ兄弟たち。大地の隅より香り立つ食物の香りを。あれは誰の調理した物であろう? 馳走の天使たちが大地に降りたとは聞いていないのだけど」
帳面を持っている一人が答えました。
「五哥、あれは人の娘のジョカの作った物でしょう。彼女はこの世で最初の料理人です」
見張りの天使たちたちは十二の窓から身を乗り出して、鼻をひくつかせておいしそうな料理を眺めました。
するとまた別の一人が言いました。
「見てください兄弟たちよ。大地の隅に並べられた巨獣の頭蓋を。あれは誰が仕留めた物であろう? 狩りの天使たちが大地に降りたとは聞いていないのだけれども」
帳面を持っている一人が答えました。
「六哥、あれは人の娘のマッハの捕らえた物でしょう。彼女はこの世で最初の狩人です」
見張りの天使たちたちは十二の窓から身を乗り出して、眼を見開いて立派な戦利品を眺めました。
やがて最初の一人が言いました。
「見るがいい兄弟たちよ。大地の隅にある美しいものを作り出した人間たちを。美の天使たちが大地に降りたとは聞いていないのだが」
見張りの天使たちは大地に住まう娘たちを見て、みな笑顔を浮かべました。
「いと尊い方を讃えよ。この良き者達を造りたもうた御方を」
「聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな」
しかし帳面を持っている一人だけは良い顔をしませんでした。
「兄弟たちよ、困ったことがあります。最初の人間の妻の胎が閉ざされたので、最初の夫婦の子どもはこれより先増えないのです」
神殿にいた総ての見張りの天使たちはこの兄弟の顔を見つめました。
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