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ハンナリ家
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アスカは、第一王子をものにすることができなかったと父に泣きついた。
「第一王子には、加護は全く効かないらしいの。」
「え?女神の加護が効かないのか?
なら、第一王子を誘惑し、王族にはなれないのか!他の王子は?」
「お父様、、王族は難しいみたい。
人々のために加護の力を使いなさいって王子に言われたけど、、、
なぜ他人のために使わないといけないのかしら?」
「そうだな。人のために使うなんてな。自分のために加護をもらったのにな。」
「そうよね。そう思うよね。さすが、お父様だわ。」
「自分のために美貌の加護を使い、いい人捕まえなさい。」
父は、王太子妃になれないことをショックを受けたが、公爵や侯爵を狙うことにした。
シードでは、四男坊であり、アスカが幸せになれない。どこか良いところに嫁がないと、、、
「素敵ね。可愛い」
声はかけてくれるけど、みんな、、、
「私がアスカ様の隣に立つなんて、恐れ多い」と断られた。
アスカも私が美人だから仕方ないわ。
永遠の美があるから、大丈夫。と安心していた。
アイルがいないことを気がついたのは、しばらくしてからのことだった。
「そーいえば、最近アイツを見ていない」
という父。
「そうね。部屋にこもっているのでしょう。
まぁあの子の顔見なくてもいいから良いけど」という母。
「そうね。お姉様は、部屋にいる方が似合っているわ。」
という妹。
3人で笑い合っていた。
アスカだけは事情を知っていたがもちろん内緒だ。
「旦那様方何をおっしゃってるのですか?」
「アイルが顔出さないといってだけ」
「アイル様は、この屋敷には、いませんよ?
帰ってこなかった日に報告をしましたよね?覚えていますか?」
「ああ。帰ってないならほっておけと、、言ったな」
「それからずっと帰っていません。奥様にも報告はさせていただいています。」
アイルは、あの日から、ハンナリ伯爵邸には帰っていないし、何も連絡をしていない。
行方不明になっていた。
ハンナリ伯爵もアイルの行方を探さなかった。
別にアイルがいなくても構わない。
いやいない方がいい。
跡継ぎは、弟がいるし何も困らない。
まだ小さいから、大きくなるまでアイルに仕事をさせようと思ったけど、
まぁ。少し私が頑張ればいいだけだ。
「まぁ。アイルはそのうち帰ってくるだろ。ほっておけ。」
アスカへの求婚はゼロだ。
「アスカ様と結婚は考えられません。恐れ多くて、、、アイル様と結婚させて欲しい」
と言われるようになった。
その事はあの2人には言っていないが、、
今までアイルの名前すら出なかったのに、、、
不思議に思っていた。
まぁ。婚約する相手がいなかったら、
最悪シードに責任をとらそう。
シードは、アイルと一緒に勉強をしていたから、繋ぎくらいはできるだろう。
シードは、自分は婿に来てくれたらいいだけと言われてたから、
領地のことは、アイルに任せたらいいと思っていた。
一緒に学んでいたけど、自分は当主の仕事は合わないと思った。
婿入りしながら騎士団でゆるりとしたら良いと考えていた。
アスカと付き合うようになってからは、
勉強より、体を繋げてる方が楽しかったから、何もしていない。鍛える事もしなくなった。
当主として、重要なことは何一つ学んでいなかった。
アスカは、アイルができるくらいなんだから、自分にもできるだろう。と安易に考えていた。
みんなが、何よりアイルより優秀だって言ってくれてるから。
「お姉様より私は優秀よ。私が本気になったら大丈夫よ。」
今までは適当にやっていたから、真剣にやれば大丈夫よ。
加護を使い、使用人も味方につけていたので、みんながアスカを褒める。たとえ中身がなくても。
アスカが一番であるから、
「いつも綺麗です」おだてるだけだった。
「第一王子には、加護は全く効かないらしいの。」
「え?女神の加護が効かないのか?
なら、第一王子を誘惑し、王族にはなれないのか!他の王子は?」
「お父様、、王族は難しいみたい。
人々のために加護の力を使いなさいって王子に言われたけど、、、
なぜ他人のために使わないといけないのかしら?」
「そうだな。人のために使うなんてな。自分のために加護をもらったのにな。」
「そうよね。そう思うよね。さすが、お父様だわ。」
「自分のために美貌の加護を使い、いい人捕まえなさい。」
父は、王太子妃になれないことをショックを受けたが、公爵や侯爵を狙うことにした。
シードでは、四男坊であり、アスカが幸せになれない。どこか良いところに嫁がないと、、、
「素敵ね。可愛い」
声はかけてくれるけど、みんな、、、
「私がアスカ様の隣に立つなんて、恐れ多い」と断られた。
アスカも私が美人だから仕方ないわ。
永遠の美があるから、大丈夫。と安心していた。
アイルがいないことを気がついたのは、しばらくしてからのことだった。
「そーいえば、最近アイツを見ていない」
という父。
「そうね。部屋にこもっているのでしょう。
まぁあの子の顔見なくてもいいから良いけど」という母。
「そうね。お姉様は、部屋にいる方が似合っているわ。」
という妹。
3人で笑い合っていた。
アスカだけは事情を知っていたがもちろん内緒だ。
「旦那様方何をおっしゃってるのですか?」
「アイルが顔出さないといってだけ」
「アイル様は、この屋敷には、いませんよ?
帰ってこなかった日に報告をしましたよね?覚えていますか?」
「ああ。帰ってないならほっておけと、、言ったな」
「それからずっと帰っていません。奥様にも報告はさせていただいています。」
アイルは、あの日から、ハンナリ伯爵邸には帰っていないし、何も連絡をしていない。
行方不明になっていた。
ハンナリ伯爵もアイルの行方を探さなかった。
別にアイルがいなくても構わない。
いやいない方がいい。
跡継ぎは、弟がいるし何も困らない。
まだ小さいから、大きくなるまでアイルに仕事をさせようと思ったけど、
まぁ。少し私が頑張ればいいだけだ。
「まぁ。アイルはそのうち帰ってくるだろ。ほっておけ。」
アスカへの求婚はゼロだ。
「アスカ様と結婚は考えられません。恐れ多くて、、、アイル様と結婚させて欲しい」
と言われるようになった。
その事はあの2人には言っていないが、、
今までアイルの名前すら出なかったのに、、、
不思議に思っていた。
まぁ。婚約する相手がいなかったら、
最悪シードに責任をとらそう。
シードは、アイルと一緒に勉強をしていたから、繋ぎくらいはできるだろう。
シードは、自分は婿に来てくれたらいいだけと言われてたから、
領地のことは、アイルに任せたらいいと思っていた。
一緒に学んでいたけど、自分は当主の仕事は合わないと思った。
婿入りしながら騎士団でゆるりとしたら良いと考えていた。
アスカと付き合うようになってからは、
勉強より、体を繋げてる方が楽しかったから、何もしていない。鍛える事もしなくなった。
当主として、重要なことは何一つ学んでいなかった。
アスカは、アイルができるくらいなんだから、自分にもできるだろう。と安易に考えていた。
みんなが、何よりアイルより優秀だって言ってくれてるから。
「お姉様より私は優秀よ。私が本気になったら大丈夫よ。」
今までは適当にやっていたから、真剣にやれば大丈夫よ。
加護を使い、使用人も味方につけていたので、みんながアスカを褒める。たとえ中身がなくても。
アスカが一番であるから、
「いつも綺麗です」おだてるだけだった。
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