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婚約発表

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シーナは頻繁に夜会に参加する。
もちろんリサのアクセサリーと自分のドレスの披露をするために。

リサはまだ公に出れない分、私が広告塔になる。

私はそろそろ婚約発表をするつもりだ。
婚約発表をしないと、サントス様の周りに蝶がウロウロするわ。いや、虫ね。

王宮の夜会で、エスコートをしてもらって、出る事にする。


本当は、王族だから、婚約発表は早くするべきなんだけど、
サントス様は、第三王子。

第一王子は、もうすぐ国王になる。
第二王子は、国王の補佐として、王族に残っている。

サントスは、兄達とは歳がかなり離れている。
だから、優秀であっても、あまり、評価されていない。

サントスがいなくても大丈夫。
お前は好きなことをしたらいいと幼い頃から言われてきた。

大人になり、文官の仕事を手伝っているが、目立たないようにしていた。
能力があるとわかると王族から離れなくなりそうだったから。

王族としてあまり評価されていないのに、文官として、評価されると利用される。
そんなのは嫌だった。

だから、はやく王族から、抜けたかった。

シーナは、強くて、美しい。
でも、私と婚約すると色々障害が出てくる。

私を狙ってる奴らがいる。
第三王子でも、王族。利用価値がある。
それに、シーナには隠していたけど昔から普通に女は寄ってくる。
第三王子というブランドに。

必要以上に苦労はかけたくない。

シーナが年上であることから、いろいろ言われるかもしれない。
別にシーナが潰れるとは思わない。
でも必要ないことだ。


俺は、シーナしか考えられないから、他のことはどーでもいい。

シーナから婚約発表をしたいと言われた。

わざわざ発表しなくてもいいと思ってたけど、

「そろそろ虫を駆除してもよいかしら?」

と言われた。

「わざわざしなくてもいいんではないか?」

「ねえ?私は、あなたのものじゃないの?他の人に攫われてもいいの?」


シーナも綺麗だし、公爵令嬢であるから、見合いの話は、公爵のところに話が集まっている。それは知っていた。

夜会でも男が寄ってきてるのも知っている。


「隣国の王太子が、来るらしいわよ。婚約者探しに、、、」


「え?」

「いいの?もし、私が選ばれたらどうするの?今は、婚約者がいないんだものね。公には、、、」


「嫌だ。今度の王宮の夜会で発表する。」




シーナは、くすくすとわらった。
「可愛い。」


「ん?」

「サントス様。好きですよ。」



無事、私たちが、婚約中であり、すぐに結婚式をすることを発表した。


もちろん悲鳴をあげる女性もたくさんいた。




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