ある日怖いおじさんに惚れられて拐われた女児の私。身の危険を感じながらも逃げるチャンスを掴みますわよ!

ミクリ21 (新)

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3◆ジュリア視点

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私は逃げるために、トラップを仕掛けてみようと思いますのよ。

トラップぐらい私にも仕掛けられますわ。

今こそ、お兄様直伝の屋敷の使用人達を皆困らせたあのトラップを仕掛ける時ですわね。

お兄様、私頑張りますわ!

そう張り切った私は早速魔法で水を出しましたの。

この水にドロを混ぜ込んでよく捏ねて固めて、これを魔法で浮かせて四方を八方に投げ飛ばすのですわ。

でも今回はターゲットが1人ですから、1人に向かって全力で投げますのよ。

「くらいなさい誘拐犯!ブラックボール!(泥団子)」

「うおぉーーーっ!!」

しかし投げたのはいいですけれど、自分自身の命中率というものを考えていませんでしたわ。

ほとんどがおじさんから全く違う方向、つまりあらぬ方向に飛んで行ってしまいましたの。

けれど、全ておじさんに当たりましたわよ。

………理由は、おじさん本人が当たりに行ったからですわ。

「女王様の当たってこい、この駄犬全てしっかり受け止めてきたぜ。はぁはぁ」

「………」

犬の取ってこいなら知っていますけど、女王様の当たってこいって何かしら?

初めて聞くわね。

全身ドロ塗れいになったおじさんは喜んでいますけれど、そんなつもりがなかったからこそ困ったものですわ。

私が逃げるために弱らせるつもりだったのに………。

もしかして、石とか入れた方が良かったのかしら?

お兄様直伝のブラックボールは困らせることがメインだったから、流石にそれは思いつきませんでしたわ。

次の機会にブラックボール・改を使用してみましょうかしらね。



次のトラップは、お姉様直伝ポイズンクッキングですわ。

このポイズンクッキングには有名な話があって、お姉様をいじめた男の子達に振る舞ったところ、翌日男の子達が泣いて謝罪しに来たという話があるらしいですのよ。

お姉様の武勇伝ですわ。

お姉様、私頑張りますわね!

このポイズンクッキングでは魔法は必要不可欠で、まずは普通に料理を作りますの。

最後にちらっと隠し味で、恨みを込めながら火と雷の魔法を足したら完成ですわ。

食べた瞬間からしばらくずっと身体がビリビリと痺れ続け、かなり激痛だということらしいですの。

火の魔法で必ず火傷に悩まされるそうですのよ。

しかも、恨みを込めてるせいか、許しがあるまでずっと効果継続という魔力的にエコなトラップですの。

「くらいなさい誘拐犯!私の手料理ですわ!」

「頂きます!」

ガツガツもぐもぐ。

おかしいですわね?

おじさんにまったく欠片も異変が現れませんの。

むしろ喜ばれていますの。

これでは逃げられませんわ………がっくりですの。

「ロリクイーンの手料理は蜜の味だな」

作った料理はカレーですから、蜜の味なんていうことは絶対にないと思いますのよ。

もしかしたらおじさんは、味音痴なのかもしれないと私は思いましたわね。
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