この世界の平均寿命を頑張って伸ばします。

まさちち

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4章

side あのあと‥‥‥

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四巻の後の話です。読んでないと訳わかんないかもです。すいません<(_ _)>

何か思いついてしまって書きたくなってしまった。

本編も急いで書きますのでもう少しお待ちください。

+++++++++++++++++++++++++++++


 村の門が見えてきた。

トランが手綱を引いて速度を徐々に落としていく。

 旅を始めた当時は不慣れだった馬車の扱いも随分うまくなったものだな。

馬車の中でそんな事を考えていると門番の男と話しているトランの声が聞こえた。

「ここはラモンの村だ。うちの村に何の用事だ?」
「僕達は旅人です。商人ではないですが多少の薬や魔物の素材がありますので買っていただけませんか?見るだけでもいいので」
「む、薬?少し待ってくれ」

そう言うと門番の男が門の上にいる若い男に話しかけるとその若い男は頷いて村の中に入って行った。
おそらく村長とか地位のある人に聞きに行ったのだろう。村というくらいの規模だとあまり他所から来る人間を歓迎しないのだ。何故って?盗賊の先兵として入り込んだりされると厄介だからだ。

その為にギルドカードで証明したりするのだがあのカード当てる水晶って意外にお高いんだよなー。
ギルドの無い村とかだと持っているとこって少ないんだよ。

馬車から降りてトランの横まで行くとキャリーさんとミラも一緒に降りてきた。

周りを警戒していたゲンとハルナが文句を言ってくる。
「ちょっ、ヒデ兄まだ馬車に居てくれよ。何があるか分からないだろ?」
「ミラちゃんまで降りてきちゃった」
俺はそんな二人を見て話す。
「大丈夫だよ。きっと、それにずっと座ってたから腰が痛くなっちゃた」

俺が身体を伸ばしながらおどけた様に話した時村の門が開いたので、ゲンとハルナは門に集中する。
出てきたのは四十歳くらいの男性二名だった。一人はさっき言っていたギルドカードの証明する水晶の球を大事そうに持っている。

おお、よかった、それがあれば信用を得るのに楽になる。

 最初に出てきた男性が村長だそうだ。俺たち全員がギルドカードを当てて身分に偽りが無い事がわかると幾分か緊張が解けて馬車を村の中に入れてくれた。

中に入ると物珍しそうに村の子供たちや村人たちが集まってくる。

まあ、旅を始めてから何回も見た光景だ。
村長さんが俺に話しかけてきくる。
「ようこそ旅人さん、街から離れた村なので自衛しなければいけないので、村に入るまで時間がかかってしまいすまなかったね」
「ハハ、いやいや、どこの村でもあれくらいは当たり前ですよ。気にはしてないです。それより私達は回復師ミラ様とその一行です。村に病気や怪我で困っている人はいませんか?」

そこまで言うと周りの人達が騒めきだす。
「ええ?ミラ様ってもしかした聖女様の?」
「噂は本当だったのかい?」
「いや待て待て、村長さんが確かめるまでは‥‥‥」
「聖女様がどんな病気や怪我でも治しちまうって聞いたぜ」
「それなら、うちの母を‥‥‥」

今にもこちらに駆け寄って来そうになる村人を村長さんが押し止める。

「みんな待て、落ち着きなさい。客人が驚くでな。‥‥‥すまんな。聖女様の話は噂程度しか知らないのだが、それで本当に君たちがその聖女様一行なのか?」
「あー、聖女様って言うのはどこで言われたのか知りませんがあっちこっちの村を回って回復師の仕事をしてますよ。あ、それと無料じゃないですよ。銀貨一枚もしくはそれと同等の物です」

まあ、最終的には治療分は返しちゃうんだけどね。魔物の素材分はトランとハルナが交渉するし、ぞれにそこまでお金に困ってないしね。

「はい?銀貨一枚でいいのですか?どんな病や怪我でも?」
「ええ、それでやらせてもらってますよ。それで、病気の方や怪我をしている人はいますか?出来れば広い場所に集まっていただけると助かるんですけど。あ、重病の人や高齢な方がいるのでしたら私が直接行って診察しますよ」

そこまで言うと周りで様子を窺っていた村人たちが押し寄せてきた。
「た、頼む。うちのお袋を診てやってくれ。最近、足が痛くて動かなくなっちまって」
「うちも頼むぜ。かみさんが少し前から寝込んじまってよ」
「うちのガキもだ」

うわ、いつも思うけど回復師とか薬師ってこの世界本当に少ないよな。まあ、少ないスキルらしいけどもっと増やせないものかな?おっと、今はそんな事よりも。

「えっと、大丈夫です。ミラ様の他にも俺とそこにいるキャロラインさんが回復師です。それに皆さんを全て診察するまでこの村に滞在しますから安心してください」

 キャリーさんはミラの横に付き添って立っている。その周りはなんか野郎共がウロウロしている。
まあ、これもいつもの光景だ。エルフの美少女から美女になったミラと元から綺麗だったキャリーさんは大人の色気がプラスされてどこの村に行っても大体求婚してくる人が絶えないそうだ。

そこで俺の婚約者という事にして欲しいと、前に言われたのでOKしておいた。
まあ、それを知られると急に若い男達の俺への当たりがきつくなるのだが、まあ虫よけみたいなものだし仕方ない。
実際ゲンとかにした方がいいのでは?とか言ったのだがゲンとキャリーさんの二人に却下された。

ゲンは懇願する様に俺に訴えていたのが気になるが。

フフ、ゲンは好きな子でも出来たのだろうか?
トランにそれとなく聞いてみたら呆れ顔で「キャリー姉も苦労するねえ」と謎の言葉を言っていたのたがなんだったのだろうか?

おっと、そんな事より治療治療、この村もみんな元気にしちゃうぞ。



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みんなの感想(621件)

もふもふ大好き

更新はしないのですか?

解除
zeon0051
2023.01.09 zeon0051

何があったのだ?生きてるのか?

解除
レイン
2021.10.12 レイン

作者さん、生きてますか?
更新楽しみに待ってます!

解除

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