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2章
お祭りの準備 ブルースさん その2
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お姉さんがさっきドアからチラッとブルースさんが見えていた部屋のドアをノックすると、中からブルースさんの声がした。
「おう、来たか。入っていいぞ」
ドアを開けるとそのままお姉さんは一礼をして戻って行った。
「こんにちは、ブルースさん」
ブルースさんはニヤリとして話し始めた。
「すまんな、また助けられた。うちの連中が出て行ってたら奴の思い通りになってしまっただろうからな」
「まあ、それを狙ってたんだろうね。敵対してる所がちょっかい出してるのかな?」
「さあな、すぐにわかるだろさ今質問してるからな。おっと、ヒデはここまでだ。後は俺達の仕事だからな」
「‥‥‥わかった。今日来たのはヒール通りの話しなんだ」
「ん?どんな事だ?」
「ヒール通りでお祭りをやろうと思ってさ。その報告に来たんだ」
いつもの渋い顔に戻して考えている。
「祭りってこないだのビッグホーン祭りみたいなのか?」
「そこまでは大きくないよ、通り全体で安売りしたり屋台出したりかな。あ、そうだ西区の名前を変えようと思うんだけどいい?」
ブルースさんが目をつぶって額を押さえて考えている。
「‥‥‥ヒデ、今度は何をやるつもりだ?」
「ん?領主様に聞いたら地主の許可があれば行政に申請するだけで名前変えられるんだって。だからーー」
「チョ、チョット待て。何だって?誰に聞いたって?」
「え?領主様だよ。新しい方のね」
「‥‥‥まったく、どうやったらそんな人間と会えるんだよ」
「え?いや、なんか冒険者ギルドに来てた時にたまたま」
う、若様の事は言えないしなー
ブルースさんは大きなため息をついてから話し出した。
「ハァ、まあいいお前に常識は通じなかったな」
何気にひでー
「それと院長先生に話したら色々と協力してくれるって言ってくれたよ」
眉間のしわがどこかに飛んでった様に楽し気な顔で聞いてきた。
「ん?孤児院に何させるんだ?」
まったく、孤児院の話が出ると途端に人が変わるんだから。
「フフ、子供達が喜ぶような出店や遊び道具を作って子供達を遊ばせる広場にするんだ」
「そんなに集まったら、お母さ‥‥‥ゲフンゲフン、孤児院の人達が大変じゃないのか?」
「あー、まあうちらもそこに診療所出すからお手伝いも出来るしね。孤児院も今人が増えてるし大丈夫じゃないかな?それにそんなに心配ならブルースさんも孤児院に誰か人を出せばいいのに」
ブルースさんがそっぽを向きながら否定をする。
「べ、別に心配なんかしてな‥‥‥ん?人を出す?‥‥‥そうか、孤児院に誰かうちの奴を雇ってもらえば何時も孤児院の情報が入って来るな。今まで人を増やすなんてあの孤児院では考えられなかったからその考えがなかったなー」
ブルースさん考えてる事がダダ漏れなんですが、ここは聞き流した方が良さそうだな‥‥‥
「ゴホン、ブルースさん急に黙っちゃってどうしたの?」
思案顔をして伏せていた顔を上げて話す。
「お?スマンスマン、チョット考え事をしていてな。まあ、雑談程度に聞いて欲しいんだが、今孤児院は人が足りてるのか?」
「ん?どうだろ?でも、さっきの外の状態ならヒール通りの店も増えそうだし、孤児院に来る子も増えそうだし人なんていくらでも欲しいんじゃないかな?」
「おお!そうか、そうだな良々、いい感じだ」
「何々?何か嬉しそうだね?」
「ん?別にそんな事無いぞ」
ブルースさんはそう言うといつもの難しい顔に戻した。
まあ、院長先生と会っていた時の顔を見ている俺は優しい顔するこの人も知っているが、あの顔をしている人が暗黒街のボスですって言っても誰も信じないだろうな。そんな事を考えていたら急に可笑しくなった。
「なんだよ、急に笑い出して。気持ち悪いぞヒデ」
「気持ち悪いは酷いな。それで名前変える件は大丈夫?」
「その件は問題ないぞ。良い名前を考えてくれ」
「あ、名前も祭りで来てくれたお客さんに考えてもらって募集しようかと思ってるんだ」
再び驚いた顔をしてこっちを見る。
「募集?名前をか?そんな大事な事をそんなので決めていいのか?」
「ん?もちろん、その中から選考するんだけどね」
「区の名前を募集かー、相変わらず面白い事を考えるな」
「フフ、それ他の人にも言われたよ。でも面白そうでしょ?自分の考えた名前が区の名前になるかもしれないなんて」
「そうだな、貴族くらいしか出来ない事が出来るんだからな、話題にはなるんじゃないか?」
「フフ、人が集まりそうで楽しみだな」
その後孤児院の状況やヒール通りの様子などを話して帰る頃に、スミーさんが部屋に入って来た。
「あ、スミーさんこんにちは。お邪魔してます」
スミーさんは俺の挨拶に答えてくれると直ぐに顔をブルースさんに向けて話す。
「ヒデ君いらっしゃい。さっき騒いでいた男の事わかったよ」
ブルースさんが暗黒街のボスの顔になる。
「早いな、それでどこの奴だ?」
「どこでもなかったよ」
「ん?どういう事だ?
「あー、今うちが調子いいから何か騒ぎを起こして困らせれば、ファミリーに入れてもらえるって言われたらしいんだよね」
「チッ、それじゃあどこの奴でもないのか?上手い事バカを送り込んで来ただけかよ」
「うん、だからそう言ったでしょ?」
「んー、まあいいまた同じ事をされない様にその男を、見せしめに半殺しにでもして吹っ掛けてきたファミリーの所に送り返してやれ」
ブルースさんの言葉に頷いて出て行こうとするスミーさんを急いで止める。
「あ、待って。さっき外の沢山のお客さんに顔を見られてるからそれはまずいよ。そいつ使ってここの奴にやられたーなんて騒ぐかもよ?」
ブルースさんが思案顔になる。
「‥‥‥しかし、またやられたら面倒だぞ」
「うーん、いい考えがある」
そう言ってその事を二人に話す。
ブルースさんが呆れた顔をする。
「上手くいくのかそんなの?」
「フフ、上手くいくよそれしか道無いって言えば」
スミーさんがいつもの無表情で呟く。
「ヒデ君何か悪い顔になってるよ?」
「ゲフンゲフン、じゃあ、チョット行ってきます」
不安げな顔をした二人を残して部屋を出て、男が捕まっている部屋に向かう。中に入ると見張りをしている男が二人いた。二人共ブルースさんの館で見た事のある人だった。
「ブルースさんが二人を呼んでいましたよ」
「え?二人共ですか?」
「うん、この人は俺が見張ってるから平気だよ」
少し疑っていたが二人共出て行ってくれた。急いで椅子に縛られている男の側に行く。
「大丈夫か?今拘束を解いて傷を治すからな動くなよ」
そう言ってロープを切ってヒールをかける。傷が治って痛みが無くなった事に驚いている男へ早口で伝える。
「このまま、二人で出口まで行くぞ。外に出てからこれからの事を話すから付いてきてくれ」
有無を言わせず肩を組んで出口に向かう。ドアから出て窓口の横を通る時さっきのお客さんが話しかけてきた。
「ん?なんだ?さっきまで喧嘩しそうだったのにどうしたんだ?」
俺は笑いながら話す。
「ああ、色々と誤解が溶けてね。これから飲みに行くんだよ。なあ、兄弟」
男の肩を叩くと男が話を合わせて答える。
「おお、誤解が解けたからな。ハハ」
「そうかい、それは良かったな。暴力はよくないからな。ハハハ」
周りの人もそんな会話を聞いて安堵したみたいだった。少し急ぎ足で外に出て店から離れた場所で男に話す。
「いいか?この金をやるからお前は急いでこの街から出るんだ。このままこの街にいたらブルースファミリー以外に、お前をここに送り込んで来たファミリーもお前を捕まえようとするぞ」
「はあ?何でそんな事になるんだよ?」
「そりゃあお前を殺してブルースファミリーがやったことにする為だよ。今回の事は最初から仕組まれていたんだよ。このままだと二つのファミリーに付け狙われることになるぞ。そうなりたくなかったら今すぐにこの街から出るんだよ」
「クッ、そんな最初から仕組まれていたのか‥‥‥わかった、俺には身寄りなんかねえからこのまま出て行って困る奴なんかもいねえ。すまねえ兄弟、金はいつか必ず返すぜ」
「何言ってる。金の事はいいから一番早い馬車で急いで出るんだぜ」
「わかった。俺の名前はリュウだ。最後に兄弟の名前を教えてくれ」
「俺はヒデだ。リュウもう会う事は無いかもしれんが他の街で元気でな。兄弟」
「ああ、他の街に行ったら必ずまともな職に就くぜ。さよならは言わないぜ。またな兄弟」
最後にそう言うと周りを警戒して乗合馬車のある方に消えて行った。その頃合いを見計らって後ろからブルースさんとスミーさんが現れる。
スミーさんが笑いを堪えながら話す。
「ヒデ君、兄弟が出来て良かったね」
「いやー、最初は演技してたんですけど最後の方は感情移入しちゃいましたよ。リュウまともになってくれるといいな」
リュウが消えて行った方を見ながらブルースさんが答える。
「なるよ、色が綺麗な色になっていたからな。本当に不思議な男だなお前は」
色?何の事だ?ブルースさんのスキルかな?でもなんかその答えを聞いて安心した。
「そうか、なら良かった」
後日、ブルースさんの部下がリュウが乗合馬車に乗って他の街に向かったのを確認した事を聞いた。
後にリュウという銀細工師が有名になるのだがその話はまた別の機会に。
++++++++++++++++++
いつもお読みいただきありがとうございます。
最後の方の方のリュウ君の話しは感想などで出てきたので少し付け足しました。
あのままだと可哀想すぎたので‥‥‥
<(_ _)>
「おう、来たか。入っていいぞ」
ドアを開けるとそのままお姉さんは一礼をして戻って行った。
「こんにちは、ブルースさん」
ブルースさんはニヤリとして話し始めた。
「すまんな、また助けられた。うちの連中が出て行ってたら奴の思い通りになってしまっただろうからな」
「まあ、それを狙ってたんだろうね。敵対してる所がちょっかい出してるのかな?」
「さあな、すぐにわかるだろさ今質問してるからな。おっと、ヒデはここまでだ。後は俺達の仕事だからな」
「‥‥‥わかった。今日来たのはヒール通りの話しなんだ」
「ん?どんな事だ?」
「ヒール通りでお祭りをやろうと思ってさ。その報告に来たんだ」
いつもの渋い顔に戻して考えている。
「祭りってこないだのビッグホーン祭りみたいなのか?」
「そこまでは大きくないよ、通り全体で安売りしたり屋台出したりかな。あ、そうだ西区の名前を変えようと思うんだけどいい?」
ブルースさんが目をつぶって額を押さえて考えている。
「‥‥‥ヒデ、今度は何をやるつもりだ?」
「ん?領主様に聞いたら地主の許可があれば行政に申請するだけで名前変えられるんだって。だからーー」
「チョ、チョット待て。何だって?誰に聞いたって?」
「え?領主様だよ。新しい方のね」
「‥‥‥まったく、どうやったらそんな人間と会えるんだよ」
「え?いや、なんか冒険者ギルドに来てた時にたまたま」
う、若様の事は言えないしなー
ブルースさんは大きなため息をついてから話し出した。
「ハァ、まあいいお前に常識は通じなかったな」
何気にひでー
「それと院長先生に話したら色々と協力してくれるって言ってくれたよ」
眉間のしわがどこかに飛んでった様に楽し気な顔で聞いてきた。
「ん?孤児院に何させるんだ?」
まったく、孤児院の話が出ると途端に人が変わるんだから。
「フフ、子供達が喜ぶような出店や遊び道具を作って子供達を遊ばせる広場にするんだ」
「そんなに集まったら、お母さ‥‥‥ゲフンゲフン、孤児院の人達が大変じゃないのか?」
「あー、まあうちらもそこに診療所出すからお手伝いも出来るしね。孤児院も今人が増えてるし大丈夫じゃないかな?それにそんなに心配ならブルースさんも孤児院に誰か人を出せばいいのに」
ブルースさんがそっぽを向きながら否定をする。
「べ、別に心配なんかしてな‥‥‥ん?人を出す?‥‥‥そうか、孤児院に誰かうちの奴を雇ってもらえば何時も孤児院の情報が入って来るな。今まで人を増やすなんてあの孤児院では考えられなかったからその考えがなかったなー」
ブルースさん考えてる事がダダ漏れなんですが、ここは聞き流した方が良さそうだな‥‥‥
「ゴホン、ブルースさん急に黙っちゃってどうしたの?」
思案顔をして伏せていた顔を上げて話す。
「お?スマンスマン、チョット考え事をしていてな。まあ、雑談程度に聞いて欲しいんだが、今孤児院は人が足りてるのか?」
「ん?どうだろ?でも、さっきの外の状態ならヒール通りの店も増えそうだし、孤児院に来る子も増えそうだし人なんていくらでも欲しいんじゃないかな?」
「おお!そうか、そうだな良々、いい感じだ」
「何々?何か嬉しそうだね?」
「ん?別にそんな事無いぞ」
ブルースさんはそう言うといつもの難しい顔に戻した。
まあ、院長先生と会っていた時の顔を見ている俺は優しい顔するこの人も知っているが、あの顔をしている人が暗黒街のボスですって言っても誰も信じないだろうな。そんな事を考えていたら急に可笑しくなった。
「なんだよ、急に笑い出して。気持ち悪いぞヒデ」
「気持ち悪いは酷いな。それで名前変える件は大丈夫?」
「その件は問題ないぞ。良い名前を考えてくれ」
「あ、名前も祭りで来てくれたお客さんに考えてもらって募集しようかと思ってるんだ」
再び驚いた顔をしてこっちを見る。
「募集?名前をか?そんな大事な事をそんなので決めていいのか?」
「ん?もちろん、その中から選考するんだけどね」
「区の名前を募集かー、相変わらず面白い事を考えるな」
「フフ、それ他の人にも言われたよ。でも面白そうでしょ?自分の考えた名前が区の名前になるかもしれないなんて」
「そうだな、貴族くらいしか出来ない事が出来るんだからな、話題にはなるんじゃないか?」
「フフ、人が集まりそうで楽しみだな」
その後孤児院の状況やヒール通りの様子などを話して帰る頃に、スミーさんが部屋に入って来た。
「あ、スミーさんこんにちは。お邪魔してます」
スミーさんは俺の挨拶に答えてくれると直ぐに顔をブルースさんに向けて話す。
「ヒデ君いらっしゃい。さっき騒いでいた男の事わかったよ」
ブルースさんが暗黒街のボスの顔になる。
「早いな、それでどこの奴だ?」
「どこでもなかったよ」
「ん?どういう事だ?
「あー、今うちが調子いいから何か騒ぎを起こして困らせれば、ファミリーに入れてもらえるって言われたらしいんだよね」
「チッ、それじゃあどこの奴でもないのか?上手い事バカを送り込んで来ただけかよ」
「うん、だからそう言ったでしょ?」
「んー、まあいいまた同じ事をされない様にその男を、見せしめに半殺しにでもして吹っ掛けてきたファミリーの所に送り返してやれ」
ブルースさんの言葉に頷いて出て行こうとするスミーさんを急いで止める。
「あ、待って。さっき外の沢山のお客さんに顔を見られてるからそれはまずいよ。そいつ使ってここの奴にやられたーなんて騒ぐかもよ?」
ブルースさんが思案顔になる。
「‥‥‥しかし、またやられたら面倒だぞ」
「うーん、いい考えがある」
そう言ってその事を二人に話す。
ブルースさんが呆れた顔をする。
「上手くいくのかそんなの?」
「フフ、上手くいくよそれしか道無いって言えば」
スミーさんがいつもの無表情で呟く。
「ヒデ君何か悪い顔になってるよ?」
「ゲフンゲフン、じゃあ、チョット行ってきます」
不安げな顔をした二人を残して部屋を出て、男が捕まっている部屋に向かう。中に入ると見張りをしている男が二人いた。二人共ブルースさんの館で見た事のある人だった。
「ブルースさんが二人を呼んでいましたよ」
「え?二人共ですか?」
「うん、この人は俺が見張ってるから平気だよ」
少し疑っていたが二人共出て行ってくれた。急いで椅子に縛られている男の側に行く。
「大丈夫か?今拘束を解いて傷を治すからな動くなよ」
そう言ってロープを切ってヒールをかける。傷が治って痛みが無くなった事に驚いている男へ早口で伝える。
「このまま、二人で出口まで行くぞ。外に出てからこれからの事を話すから付いてきてくれ」
有無を言わせず肩を組んで出口に向かう。ドアから出て窓口の横を通る時さっきのお客さんが話しかけてきた。
「ん?なんだ?さっきまで喧嘩しそうだったのにどうしたんだ?」
俺は笑いながら話す。
「ああ、色々と誤解が溶けてね。これから飲みに行くんだよ。なあ、兄弟」
男の肩を叩くと男が話を合わせて答える。
「おお、誤解が解けたからな。ハハ」
「そうかい、それは良かったな。暴力はよくないからな。ハハハ」
周りの人もそんな会話を聞いて安堵したみたいだった。少し急ぎ足で外に出て店から離れた場所で男に話す。
「いいか?この金をやるからお前は急いでこの街から出るんだ。このままこの街にいたらブルースファミリー以外に、お前をここに送り込んで来たファミリーもお前を捕まえようとするぞ」
「はあ?何でそんな事になるんだよ?」
「そりゃあお前を殺してブルースファミリーがやったことにする為だよ。今回の事は最初から仕組まれていたんだよ。このままだと二つのファミリーに付け狙われることになるぞ。そうなりたくなかったら今すぐにこの街から出るんだよ」
「クッ、そんな最初から仕組まれていたのか‥‥‥わかった、俺には身寄りなんかねえからこのまま出て行って困る奴なんかもいねえ。すまねえ兄弟、金はいつか必ず返すぜ」
「何言ってる。金の事はいいから一番早い馬車で急いで出るんだぜ」
「わかった。俺の名前はリュウだ。最後に兄弟の名前を教えてくれ」
「俺はヒデだ。リュウもう会う事は無いかもしれんが他の街で元気でな。兄弟」
「ああ、他の街に行ったら必ずまともな職に就くぜ。さよならは言わないぜ。またな兄弟」
最後にそう言うと周りを警戒して乗合馬車のある方に消えて行った。その頃合いを見計らって後ろからブルースさんとスミーさんが現れる。
スミーさんが笑いを堪えながら話す。
「ヒデ君、兄弟が出来て良かったね」
「いやー、最初は演技してたんですけど最後の方は感情移入しちゃいましたよ。リュウまともになってくれるといいな」
リュウが消えて行った方を見ながらブルースさんが答える。
「なるよ、色が綺麗な色になっていたからな。本当に不思議な男だなお前は」
色?何の事だ?ブルースさんのスキルかな?でもなんかその答えを聞いて安心した。
「そうか、なら良かった」
後日、ブルースさんの部下がリュウが乗合馬車に乗って他の街に向かったのを確認した事を聞いた。
後にリュウという銀細工師が有名になるのだがその話はまた別の機会に。
++++++++++++++++++
いつもお読みいただきありがとうございます。
最後の方の方のリュウ君の話しは感想などで出てきたので少し付け足しました。
あのままだと可哀想すぎたので‥‥‥
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