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第六十七話 金色の剣
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「頼みといいますと?」
「私の方で物資を融通するので、このままダンジョンの探索を続けてもらっても良いですか?」
「それは構いませんが、理由を聞いても?」
大型魔石の獲得ルートの開拓、内外への力の誇示、理由はいくらでも思いつくが、王女からの回答が欲しかった。
「いくつか理由はありますが、南の国とはあまり関係を持てていないので、少し話せる場を作りたい、というのが趣旨になります。なので、魔石等は持って帰って貰って構わないですよ」
微笑む王女から、悪意のような邪な考えがないことがわかる。彼女は時折俺の想像のつかない行動をすることがあったが、今回は大丈夫そうだ。
「アドルフもこのまま探索を続けて大丈夫ですか?」
「はい。彼の力も存分に使ってください。──今回は少し、ダンジョンの難易度も高いですし」
何か含みのある笑みを浮かべるキャロルに、少し嫌な予感がする。
普段、他人に無理をさせるようなことはしないキャロルだが、今のように何やら意味深な笑みを浮かべた時だけは別であることを、俺は過去の事例から知っていた。
何より、キャロルはダンジョンの難易度が高いと断言したからな。
「さて、難しい話はここまでにして、夕食を再開しましょうか」
キャロルから知っていることを聞き出そうとしたところで、彼女がこの話は終わりだと示すようにポンと両手を当てて音をたてる。
これ以上何かを語る気はないようだ。
「それで、ミノタウロスを倒した後はどうしたんですか?」
先までとは違い、子供のように無邪気な笑みを浮かべたキャロルがそう切り出してきた。
キャロルの質問責めに逐一答えながら夕食を済ませ、夕食後には王女と今後の計画を擦り合わせる。彼女が言うには、今後二日に一回ある物資の輸送は、主に剛の転移を利用して行うようだ。
転移できる場所には限界があるので、それ以降は、徒歩で俺たちと合流を図るらしかった。
尚、三日毎に門の前にいる魔物が再び姿を現すが、これに関しては気にしなくてもいいと言ってくれた。
これなら、帰路の心配はなさそうだ。
翌日、再び転移でダンジョンへと行くと、転移が出来ないことが確認できた階層へと向かい、戦闘準備を整えてから門を潜る。
「何ですか、あれ……」
次の階層へと続く門の前にいる存在を見て、オリビアが青ざめた顔でそう漏らす。
俺たちの目の前には、体長五メートル程の馬のような青い巨体に、複数の人間のような顔があり、十を越える長い腕と八つ足で体を支えている、何とも形容しがたい魔物がいた。
「فإنه لا يسم……فإنه لا يسمح……」
俺たちの目の前にいるそれは、二十を越える目をギョロギョロと動かしながら、何処か哀しげな呻き声をあげている。
奴と相対した瞬間、俺は気づいてはいけない事実に気づいてしまう。セレイナも同様に、奴の正体に気づいたようだった。
何の因果か、奴は俺たちと同じ起源の能力を持っているようだからな。
──そして多分、奴は何らかの理由で能力に飲まれてしまった者なのだろう。
「っ──!」
「……大丈夫か?」
吐きそうになったアルマの背中を軽くさすり、【リグニング】をかける。これには、吐き気を回復させるような効果はないが、無いよりはましだろう。
「うん……」
「今回は休むか?」
俺がそう言うと、アルマにキッと睨まれた。
「悪い。ただ、無理はしないでくれよ」
「わかっ──」
「待て……あれは、俺に譲ってくれ」
珍しく神妙な面持ちのアドルフに、つい返答を忘れて彼の表情を窺う。
彼の表情から、アルマを気遣うのとは別の理由で動いていることがありありと伝わってきた。
「……わかった」
「ありがとう」
彼の口からこんな言葉が出てくるとは思わなかった。それ程の理由、なのだろう。
敵の力量はわからないが、駄目そうなら無理矢理にでも戦闘に割り込んで連れ戻せば良い。
幸い、うちにはセレイナクラスの癒し手がいるからな。
「補助は要りますよね?」
「助かる」
セレイナからの言葉にアドルフは短くそう答え、ゆったりとした歩調で魔物へと歩み寄る。いつの間にか、彼の手には普段使うことのない金色の剣が握られていた。
「فإنه لا يسمح…فإنه لا يسمح……」
変わらず呻き声をあげ続けていた魔物はアドルフの存在に気づくと、自身の持つ全ての目を一斉にアドルフへ向け、蜘蛛のように八つの足を動かして彼へと迫る。
「すぐ楽にしてやるからな」
「 يس……فإنه لا يسم」
刹那、魔物が呻き声と共に体勢を崩した。
遅れて、奴の体を支える足の内四本がバラバラに崩れる。
同時に轟音が響き、部屋の外壁には巨竜の爪跡を思わせる巨大な斬り傷が刻まれた。
「مساعدة……」
魔物は緑の体液を撒き散らしながら、切断された足の断面が蠢かせて本体との再接合が試みるも、何かに阻害されるように足の切断面がただれ落ちた。
ここで初めて、魔物の表情が恐怖に歪む。奴もようやく自分が何を相手取っているのかを理解したらしい。
奴は複数の人間の顔を持っていたから、表情を読むのは容易かった。
ゆったりとした歩調で進んでいたアドルフが駆け出し、同時に剣を振るう。その剣から放たれる剣圧のみで、魔物の持つ複数の頭の半分が吹き飛んだ。
「بياكلنيبياكلني……」
魔物は回復が叶わないことを理解するや否や、自身の体を六体ほどに分裂させ、殆ど青い肌の人間に近い形となってバラバラにアドルフへと襲いかかる。
体を分裂させても絶えず発せられ続ける彼らの嘆きがこちらまで響いてきた。
あの魔物は俺たちよりあの能力を使いこなせるようだったが、それは奴が能力に飲まれているからだろう。
まぁ、あの能力に関して俺たちより上手く使えるからといって、この戦いの結果は既に決まっているのだが。
分裂した魔物たちは自身の腕を刃物のような形に作りかえて各々アドルフへと迫るも、結果的にアドルフに触れられる個体はいなかった。
戦闘が終わったところで、アドルフの元へと向かう。
「三日に一回こいつと戦わないといけなくなると、向こうの輸送もしんどくならないか?」
「別に向こうの心配をする必要はない」
俺の呟きに、アドルフが意味ありげな笑みを浮かべる。
「剛だけだと辛いだろ?他に、誰かあてがあるのか?」
《剛腕》鈴木剛でもこいつの相手は面倒なはずだ。
一応、冒険者として活動もしているフレディならともかく、ジャックさんの力を借りないと仮定したら、大分厳しいのではないか?
西の国には戦える人間は多いが、その全てが王女の自由に動かせるわけではない。
《傀儡たちの主》上山湊辺りは問題なく突破できるだろうが、彼が動いてくれるとも限らないしな。
「時が来ればわかる」
何やら意味ありげな笑みを浮かべるアドルフに少しだけイラッときながらも、納得することにしておく。
王女との付き合いが長い彼が大丈夫だと言うのなら大丈夫なのそうだしな。
西の国では珍しいが、得てして能力を隠す存在もいないわけではないので、そういった人材を王女が抱え込んでいるのだろう。
──そして、恐らくその人物は《勇者》アドルフ・ベッカーのお眼鏡に適う人物である可能性も高そうだ。
二日が経ち、さらに三つの門を潜り、用途のわからない謎の道具を宝箱から見つけた俺たちは、物資を運んできた剛と合流した。
彼の後ろには、以前夕食に招待されたときに一度だけ会ったことのある金髪の少女と、彼の給仕係であった葵、そしてシズクと呼ばれていた少女と、もう一人、高そうな騎士鎧に身を包んだ青髪の女性の姿があった。
葵の気配が以前会った彼女とは別人のように感じたが、これはあまり深入りしない方が無難そうだ。
「なんだ、剛。あいつは来なかったのか?」
珍しく喜色を多分に含んだ圧を発しながら、アドルフが問う。
「前の階層で待っている。協力するのは良いが、身バレはしたくないんだと」
慣れているのか、剛が何でもないかのようにそう返した。
「なぁ、他にも誰か来てるのか?」
アドルフのお眼鏡に適う人物の存在が気になり、無意識にそう尋ねていた。
「私の方で物資を融通するので、このままダンジョンの探索を続けてもらっても良いですか?」
「それは構いませんが、理由を聞いても?」
大型魔石の獲得ルートの開拓、内外への力の誇示、理由はいくらでも思いつくが、王女からの回答が欲しかった。
「いくつか理由はありますが、南の国とはあまり関係を持てていないので、少し話せる場を作りたい、というのが趣旨になります。なので、魔石等は持って帰って貰って構わないですよ」
微笑む王女から、悪意のような邪な考えがないことがわかる。彼女は時折俺の想像のつかない行動をすることがあったが、今回は大丈夫そうだ。
「アドルフもこのまま探索を続けて大丈夫ですか?」
「はい。彼の力も存分に使ってください。──今回は少し、ダンジョンの難易度も高いですし」
何か含みのある笑みを浮かべるキャロルに、少し嫌な予感がする。
普段、他人に無理をさせるようなことはしないキャロルだが、今のように何やら意味深な笑みを浮かべた時だけは別であることを、俺は過去の事例から知っていた。
何より、キャロルはダンジョンの難易度が高いと断言したからな。
「さて、難しい話はここまでにして、夕食を再開しましょうか」
キャロルから知っていることを聞き出そうとしたところで、彼女がこの話は終わりだと示すようにポンと両手を当てて音をたてる。
これ以上何かを語る気はないようだ。
「それで、ミノタウロスを倒した後はどうしたんですか?」
先までとは違い、子供のように無邪気な笑みを浮かべたキャロルがそう切り出してきた。
キャロルの質問責めに逐一答えながら夕食を済ませ、夕食後には王女と今後の計画を擦り合わせる。彼女が言うには、今後二日に一回ある物資の輸送は、主に剛の転移を利用して行うようだ。
転移できる場所には限界があるので、それ以降は、徒歩で俺たちと合流を図るらしかった。
尚、三日毎に門の前にいる魔物が再び姿を現すが、これに関しては気にしなくてもいいと言ってくれた。
これなら、帰路の心配はなさそうだ。
翌日、再び転移でダンジョンへと行くと、転移が出来ないことが確認できた階層へと向かい、戦闘準備を整えてから門を潜る。
「何ですか、あれ……」
次の階層へと続く門の前にいる存在を見て、オリビアが青ざめた顔でそう漏らす。
俺たちの目の前には、体長五メートル程の馬のような青い巨体に、複数の人間のような顔があり、十を越える長い腕と八つ足で体を支えている、何とも形容しがたい魔物がいた。
「فإنه لا يسم……فإنه لا يسمح……」
俺たちの目の前にいるそれは、二十を越える目をギョロギョロと動かしながら、何処か哀しげな呻き声をあげている。
奴と相対した瞬間、俺は気づいてはいけない事実に気づいてしまう。セレイナも同様に、奴の正体に気づいたようだった。
何の因果か、奴は俺たちと同じ起源の能力を持っているようだからな。
──そして多分、奴は何らかの理由で能力に飲まれてしまった者なのだろう。
「っ──!」
「……大丈夫か?」
吐きそうになったアルマの背中を軽くさすり、【リグニング】をかける。これには、吐き気を回復させるような効果はないが、無いよりはましだろう。
「うん……」
「今回は休むか?」
俺がそう言うと、アルマにキッと睨まれた。
「悪い。ただ、無理はしないでくれよ」
「わかっ──」
「待て……あれは、俺に譲ってくれ」
珍しく神妙な面持ちのアドルフに、つい返答を忘れて彼の表情を窺う。
彼の表情から、アルマを気遣うのとは別の理由で動いていることがありありと伝わってきた。
「……わかった」
「ありがとう」
彼の口からこんな言葉が出てくるとは思わなかった。それ程の理由、なのだろう。
敵の力量はわからないが、駄目そうなら無理矢理にでも戦闘に割り込んで連れ戻せば良い。
幸い、うちにはセレイナクラスの癒し手がいるからな。
「補助は要りますよね?」
「助かる」
セレイナからの言葉にアドルフは短くそう答え、ゆったりとした歩調で魔物へと歩み寄る。いつの間にか、彼の手には普段使うことのない金色の剣が握られていた。
「فإنه لا يسمح…فإنه لا يسمح……」
変わらず呻き声をあげ続けていた魔物はアドルフの存在に気づくと、自身の持つ全ての目を一斉にアドルフへ向け、蜘蛛のように八つの足を動かして彼へと迫る。
「すぐ楽にしてやるからな」
「 يس……فإنه لا يسم」
刹那、魔物が呻き声と共に体勢を崩した。
遅れて、奴の体を支える足の内四本がバラバラに崩れる。
同時に轟音が響き、部屋の外壁には巨竜の爪跡を思わせる巨大な斬り傷が刻まれた。
「مساعدة……」
魔物は緑の体液を撒き散らしながら、切断された足の断面が蠢かせて本体との再接合が試みるも、何かに阻害されるように足の切断面がただれ落ちた。
ここで初めて、魔物の表情が恐怖に歪む。奴もようやく自分が何を相手取っているのかを理解したらしい。
奴は複数の人間の顔を持っていたから、表情を読むのは容易かった。
ゆったりとした歩調で進んでいたアドルフが駆け出し、同時に剣を振るう。その剣から放たれる剣圧のみで、魔物の持つ複数の頭の半分が吹き飛んだ。
「بياكلنيبياكلني……」
魔物は回復が叶わないことを理解するや否や、自身の体を六体ほどに分裂させ、殆ど青い肌の人間に近い形となってバラバラにアドルフへと襲いかかる。
体を分裂させても絶えず発せられ続ける彼らの嘆きがこちらまで響いてきた。
あの魔物は俺たちよりあの能力を使いこなせるようだったが、それは奴が能力に飲まれているからだろう。
まぁ、あの能力に関して俺たちより上手く使えるからといって、この戦いの結果は既に決まっているのだが。
分裂した魔物たちは自身の腕を刃物のような形に作りかえて各々アドルフへと迫るも、結果的にアドルフに触れられる個体はいなかった。
戦闘が終わったところで、アドルフの元へと向かう。
「三日に一回こいつと戦わないといけなくなると、向こうの輸送もしんどくならないか?」
「別に向こうの心配をする必要はない」
俺の呟きに、アドルフが意味ありげな笑みを浮かべる。
「剛だけだと辛いだろ?他に、誰かあてがあるのか?」
《剛腕》鈴木剛でもこいつの相手は面倒なはずだ。
一応、冒険者として活動もしているフレディならともかく、ジャックさんの力を借りないと仮定したら、大分厳しいのではないか?
西の国には戦える人間は多いが、その全てが王女の自由に動かせるわけではない。
《傀儡たちの主》上山湊辺りは問題なく突破できるだろうが、彼が動いてくれるとも限らないしな。
「時が来ればわかる」
何やら意味ありげな笑みを浮かべるアドルフに少しだけイラッときながらも、納得することにしておく。
王女との付き合いが長い彼が大丈夫だと言うのなら大丈夫なのそうだしな。
西の国では珍しいが、得てして能力を隠す存在もいないわけではないので、そういった人材を王女が抱え込んでいるのだろう。
──そして、恐らくその人物は《勇者》アドルフ・ベッカーのお眼鏡に適う人物である可能性も高そうだ。
二日が経ち、さらに三つの門を潜り、用途のわからない謎の道具を宝箱から見つけた俺たちは、物資を運んできた剛と合流した。
彼の後ろには、以前夕食に招待されたときに一度だけ会ったことのある金髪の少女と、彼の給仕係であった葵、そしてシズクと呼ばれていた少女と、もう一人、高そうな騎士鎧に身を包んだ青髪の女性の姿があった。
葵の気配が以前会った彼女とは別人のように感じたが、これはあまり深入りしない方が無難そうだ。
「なんだ、剛。あいつは来なかったのか?」
珍しく喜色を多分に含んだ圧を発しながら、アドルフが問う。
「前の階層で待っている。協力するのは良いが、身バレはしたくないんだと」
慣れているのか、剛が何でもないかのようにそう返した。
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