[本編完結]彼氏がハーレムで困ってます

ささみ

文字の大きさ
43 / 51

42、ハーレム(高橋さん視点)

しおりを挟む
私には好きな人がいる。西山慎二君って言って優しくてクールでとっても素敵な人なの!

「慎二くん!」
「あ、高橋」
「偶然ね?何してたの?」
「雪と遊びに来てたんだよ、ね?」
「うん……」

慎二君には親友がいるみたいなんだけど、その子ったらいつも慎二君の隣にいるの。

(またあの子ね…)

「ねぇ、慎二くん!私も一緒に遊びたいわ」
「え?まぁ、いいけど」
「慎二?!き、今日は…2人で」

何が言おうとしているようだけど、まぁいいわ。
やっぱり、隣は私が相応しいわね!フフ、あの子の顔面白いわ!

「それじゃ、高橋送ってくからまたね」
「うん…またね」
「行きましょう」

同好会のみんなと協力してなんとか、慎二君の隣を奪うことに成功した私たち。



「慎二くーん!」
「あ、皆んな。じゃあ、またね」
「…分かった」

私たちが呼べば、慎二君はすぐに来てくれて優先してくれる。

「あの子といつも一緒よね?」
「うん、幼馴染だからね」
「ふーん…」

ただの幼馴染には見えないけどね…
同好会で一回、あの子を報告会に呼んだのだけれど、どうやらあの子も慎二くんが好きなようだ。

「…ゴミは排除しなきゃね」

それから、2人で遊ぶときに皆んなで突入にしたり、慎二君の家にお泊まりに行ったりね!

すると、あの子は七瀬というこれまた、クラスのイケメンと仲良くなっていた。

「亮」
「あ、雪おはよう」

慎二くんはあの2人が話しているのを見てるときすごく怖い顔をする。

「雪は俺のものなのに…」
「え…」

ぼそっと聞こえたセリフに耳を疑う。俺のもの?あの子のこと嫌いじゃなかったの?
おかしい、どうして…


着実に距離を縮めていたのに、いつの間にか慎二くんはあの子に執着するようになった。
だけど、あの子は慎二くんを避けるようになった。

そうなると、慎二くんは私たちに対しても適当な扱いになった。

「慎二くん、大丈夫?」
「…大丈夫」
「これ、よかったら食べてよ」
「いや、いい…」

だけど、慎二くんはその訳を話してくれた。


「雪とまた親友になれたら皆んなと遊べるからさ」

それなら、やるしかないよね。また、あの日常に戻るために…





私たちは七瀬君を惚れされるために色々努力した。
七瀬くんのタイプを聞いてそれに合わせてみたり、わざと胸をアピールしてみたり。

でも、七瀬くんは振り向いてはくれずにあの子のことばっかり見ている。
あの子も、七瀬くんが戻ってくると、2人の世界を作り上げた。


「…もう、いいよ。色仕掛けはやめよう」
「ごめんなさい…」

しょぼんとしている私たちには目をくれずに慎二くんは、一人で何かやっている。

「慎二くん?なにやってるの?」
「……もう出てって」
「え!…そんな!」
「いいから、皆んな出てけよ」

同好会は解散した。でも、まだ数人は慎二くんことが好きだった。もちろん私もね、





次の日、黒板に七瀬くんとあの子がキスをしている写真が貼られていた。
2人はクラスから猛バッシングを受けた。
七瀬くんはクラスの人気者だし、あの子が無理矢理っていう噂がだったの。

「俺から雪に告白したんだ!」

七瀬くんはあの子を必死に庇っていたわ。それはもう必死にね。
それで、ある日あの子と七瀬くんが皆んなの前でキスをしたの。

七瀬くんがあの子を好きだって分からせるためにね。

「お、おい!何やってんだよ?男同士でキスとか…」
「気持ち悪い…」

みんなは七瀬くんにも軽蔑の目を向けた。でも、七瀬くんはそれに応じることなく皆んなを睨んだ。

「うるせぇな、外野は黙ってろよ」

あまりにも迫力がすごくて、皆んなは黙ってしまった。
でも、すぐにいつものような七瀬くんに戻った。

みんなは怖がっていたけど、私は違ったと思う。

(カッコいいわ!世間からなんて言われようとも自分の愛を貫く!最高ね)

私はもう、慎二くんのことなんてどうでも良かった。



だけど、あの子はいなくなった。その翌日に慎二もいなくなった。

七瀬くんは生気を失ってしまった。クラスメイトも七瀬くんを慰めたのだけれど、やっぱりダメだった。

「七瀬くん、大丈夫?倒れそうよ?」

私も七瀬くんをよく気にかけていた。

「……」
「あっ…」

でも、やっぱり七瀬くんは元気になることはなかった。
2人がいなくなって、1週間…2週間とたった。

「…雪」

もう、どうすることもできなかった。クラスの雰囲気も最悪だった。

そんな時に、あの子が帰ってきたと言うのを聞いた。

「良かったな!七瀬」
「良かったね~」

七瀬くんはいつもより、喜んでいるように見えた。


次の日、七瀬くんはあの子と登校してきた。
私は慎二があの子に何かしたことが分かっていたから近寄らなかった。

「雪~、大好き」
「えへへ、俺もだよ」

先日とは打って変わっていつもの七瀬くんに戻っていた。

(チャンスね!行きましょう)

「「「「亮くーん(亮…)!」」」」

(え?!ちょっとなんで貴方たちが?!)

見事に同好会の皆んなと声がカブったのだった。
見つめ合う私たち。いつの間にか七瀬くんはいなくなっていた。

「「「「…」」」」

(今回はあきらめましょう。他にもいい人がいるはずよ!)



しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。

【完結】I adore you

ひつじのめい
BL
幼馴染みの蒼はルックスはモテる要素しかないのに、性格まで良くて羨ましく思いながらも夏樹は蒼の事を1番の友達だと思っていた。 そんな時、夏樹に彼女が出来た事が引き金となり2人の関係に変化が訪れる。 ※小説家になろうさんでも公開しているものを修正しています。

兄貴同士でキスしたら、何か問題でも?

perari
BL
挑戦として、イヤホンをつけたまま、相手の口の動きだけで会話を理解し、電話に答える――そんな遊びをしていた時のことだ。 その最中、俺の親友である理光が、なぜか俺の彼女に電話をかけた。 彼は俺のすぐそばに身を寄せ、薄い唇をわずかに結び、ひと言つぶやいた。 ……その瞬間、俺の頭は真っ白になった。 口の動きで読み取った言葉は、間違いなくこうだった。 ――「光希、俺はお前が好きだ。」 次の瞬間、電話の向こう側で彼女の怒りが炸裂したのだ。

僕の幸せは

春夏
BL
【完結しました】 【エールいただきました。ありがとうございます】 【たくさんの“いいね”ありがとうございます】 【たくさんの方々に読んでいただけて本当に嬉しいです。ありがとうございます!】 恋人に捨てられた悠の心情。 話は別れから始まります。全編が悠の視点です。

こっそりバウムクーヘンエンド小説を投稿したら相手に見つかって押し倒されてた件

神崎 ルナ
BL
バウムクーヘンエンド――片想いの相手の結婚式に招待されて引き出物のバウムクーヘンを手に失恋に浸るという、所謂アンハッピーエンド。 僕の幼なじみは天然が入ったぽんやりしたタイプでずっと目が離せなかった。 だけどその笑顔を見ていると自然と僕も口角が上がり。 子供の頃に勢いに任せて『光くん、好きっ!!』と言ってしまったのは黒歴史だが、そのすぐ後に白詰草の指輪を持って来て『うん、およめさんになってね』と来たのは反則だろう。   ぽやぽやした光のことだから、きっとよく意味が分かってなかったに違いない。 指輪も、僕の左手の中指に収めていたし。 あれから10年近く。 ずっと仲が良い幼なじみの範疇に留まる僕たちの関係は決して崩してはならない。 だけど想いを隠すのは苦しくて――。 こっそりとある小説サイトに想いを吐露してそれで何とか未練を断ち切ろうと思った。 なのにどうして――。 『ねぇ、この小説って海斗が書いたんだよね?』 えっ!?どうしてバレたっ!?というより何故この僕が押し倒されてるんだっ!?(※注 一月十日のアルファポリス規約改定を受け、サブ垢にて公開済みの『バウムクーヘンエンド』をこちらへ移しましたm(__)m サブ垢の『バウムクーヘンエンド』はこちらへ移動が出来次第、非公開となりますm(__)m)

契約満了につき

makase
BL
仮初めの恋人として契約を結んだ二人の、最後の夜。

【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】

彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』 高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。 その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。 そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?

だって、君は210日のポラリス

大庭和香
BL
モテ属性過多男 × モブ要素しかない俺 モテ属性過多の理央は、地味で凡庸な俺を平然と「恋人」と呼ぶ。大学の履修登録も丸かぶりで、いつも一緒。 一方、平凡な小市民の俺は、旅行先で両親が事故死したという連絡を受け、 突然人生の岐路に立たされた。 ――立春から210日、夏休みの終わる頃。 それでも理央は、変わらず俺のそばにいてくれて―― 📌別サイトで読み切りの形で投稿した作品を、連載形式に切り替えて投稿しています。  エピローグまで公開いたしました。14,000字程度になりました。読み切りの形のときより短くなりました……1000文字ぐらい書き足したのになぁ。 📌本編モブ視点による、番外エピソード 「君はポラリス ― アンコール!:2年後の二人と俺と」を追加しました。

処理中です...