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第2章
理性の向こう側⚠️
しおりを挟む二度の潮吹きによって完全に脱力し、ビクビクと痙攣が止まらないエリアスの身体。
ヴォルフは、枕にもたれて人形のようになっていたその身体を優しく抱き起こし、自分の方へと引き寄せた。
そして、汗で濡れた髪を耳にかけ、悪魔の囁きのように問いかける。
「……エリアス。ここから、どうして欲しい?」
エリアスは焦点の定まらない瞳で、ぼんやりとヴォルフを見つめ返した。
思考は白濁し、恥じらいなどという概念はとうに彼方へ消え失せている。
ただ、目の前の男が与えてくれる快楽だけが、今のエリアスにとっての全てだった。
「もっ、と……」
震える唇が、本能のままに紡ぐ。
「もっと……きもちよく、して……」
その一言が、決定的な引き金となった。
ヴォルフの中でギリギリと音を立てて繋ぎ止められていた理性の鎖が、跡形もなく焼き切れる。
「っ……ああ、」
いつだって、私の理性を焼き尽くすのは君だ、エリアス。
ヴォルフはエリアスの身体を軽々と抱き上げると、自らの膝の上に跨らせるようにして対面座位を取らせた。
そして、愛液と潮でぐちゃぐちゃに濡れた秘所へ、限界まで膨れ上がり脈打つ自身の剛直をあてがう。
前戯も予告もなく、一気に腰を突き上げた。
「あ、あ゛っ――!?」
最奥までいきなり埋められた衝撃に、エリアスは悲鳴を上げ、ヴォルフの肩に爪を立てた。
内壁が悲鳴を上げるほどに押し広げられ、質量のある楔が深部を容赦なく抉る。
「はっ、ぅ、あ、あああぁっ!」
ヴォルフはエリアスの身体を支えたまま、下から突き上げるように激しく腰を打ち付け始めた。
ドパン、ドパンと、肌と肌がぶつかる肉音が部屋に響き渡る。
獣のように激しく貪りながらも、ヴォルフの視線は至近距離にあるエリアスの表情から決して離れない。
苦痛ではないか、無理をしていないか。
狂気的な欲望の中に、冷静な観察眼と、エリアスへの深い愛が見え隠れしていた。
激しい揺れの中で、エリアスはその視線に気づいた。
頭の中は快感でめちゃくちゃなのに、ヴォルフが必死に自分を気遣い、大切にしてくれていることだけは痛いほどに伝わってくる。
(ヴォルフ……)
愛おしさが爆発し、エリアスはヴォルフの首に腕を回すと、自分からその唇を求めた。
「ん……っ、ふ、ぁ……」
重なった唇から、互いの唾液を飲み合うような濃厚な口づけが始まる。
舌を絡め合い、唾液の音と水音が交じり合う中、下半身の結合部はさらに激しさを増していく。
「んぅーっ!んっ、んっ!」
キスの最中にも容赦なく突き上げられ、声にならない喘ぎが口内へ溶けていく。
何度も何度も、二人は絶頂を迎えた。
けれど、ヴォルフの腰は止まらない。果てるたびにさらに奥へと打ち込まれ、快感の波が引くことを許されない。
それは、ヒート期間中に熱に浮かされて感じる、本能的な交わりとは明らかに違っていた。
ヴォルフ自身の理性と欲望がせめぎ合い、それでも最終的にはエリアスを気持ちよくさせることに全てを注いでくれている。
その献身と愛が、身体の奥底まで染み渡るように嬉しかった。
(あぁ……幸せだ……)
もう、どうなってもいい。
エリアスはヴォルフの背中に強くしがみつき、激しく襲い来る終わらない快感の嵐に、自ら喜んでその身を投げ出した。
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