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第2章 拘束
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「……ん……わ、私……」
「お、起きたか? よく眠れたか?」
薄暗い部屋にランプの明かりが灯っている。
窓の外に目をやると真っ暗になっていた。
「ルク……様……?」
「ああ、城から戻った、先程な」
そうか……私寝てしまったのね。ルクは私のベッドの上に座って私の顔を見つめている。
緑色の瞳が薄い光に反射されて綺麗な宝石、エメラルドのようにきらきらと輝いている。
ぼ~っとした顔の私を見つめて笑っている。
笑うルクの笑顔も凄く素敵だと思ってしまった。
「お疲れ様で御座います、ルク様。わたくし疲れて寝てしまいました。申し訳ありません」
「良いのだ。それより疲れが取れたか? 腹は減ってはおらぬのか?」
ルクは優しい瞳で私を見つめながら私のことを気遣ってくれる。
国を追われ身分は今や街娘以下の存在の私に、こんなに優しく接してくれる人がとても有難く思った。
「少々、楽になりました。ルク様はお食事は?」
そう言えば城を追放されてからまだ何も口にしていないことを思いだすと『ぐぅ~』とお腹が鳴ってしまった。
殿方の目の前でなんてはしたない……本当に恥ずかしい。
私は布団で顔を隠して羞恥心に耐えようとするが……。
そんな私の事を笑いながら頭をぽんぽんと優しく叩くルク。
「腹が減っては……だな。良し、私も丁度腹が減っていたところだ。何処か飯屋にでも行こうか」
「申し訳ありません……ルク様」
「よいよい。それより先程から気になっておったのだがな、その、『ルク様』と言うのは止めにしないか? 私は其方の事をエリーザと呼ばせて貰う。私の事はルクと呼んでくれ。私と其方は同じ、対等の立場でこれからの旅を楽しみたい」
同じ立場…? どうしてそう言うことを言うのだろう。
私はもう姫でも何でもない存在なのに……。
それよりもルクの方は一国の王子。
軽々しく呼び捨てではまずいのではないだろうか。
私は困惑して俯いてしまった。
そんな私を見ていたルクがまた話しかけた。
「エリーザ。其方は姫だ。いくら国を追われ身分をはく奪されたとしても、其方は美しい。私と其方は対等、私はそう思っている」
「ルク……有難う御座います」
あまりにも優しい言葉に嬉しくて涙が零れてしまう。
頬を伝った目の滴をルクは自分の人差し指で拭ってくれた。
暫く私の涙が止まること無く流れ続け、その間ルクは優しく私の傍に居てくれた。
やっと涙が枯れるとルクは笑いながら、飯に行いこう、と私の手を取り部屋を後にした。
「女将、このあたりで旨い店屋は無いか?」
ルクが宿の女将さんにそう訊ねると、宿の直ぐ傍に美味しいと評判の店があると教えてくれた。
私とルクはそのお店に行くことにした。
「お、起きたか? よく眠れたか?」
薄暗い部屋にランプの明かりが灯っている。
窓の外に目をやると真っ暗になっていた。
「ルク……様……?」
「ああ、城から戻った、先程な」
そうか……私寝てしまったのね。ルクは私のベッドの上に座って私の顔を見つめている。
緑色の瞳が薄い光に反射されて綺麗な宝石、エメラルドのようにきらきらと輝いている。
ぼ~っとした顔の私を見つめて笑っている。
笑うルクの笑顔も凄く素敵だと思ってしまった。
「お疲れ様で御座います、ルク様。わたくし疲れて寝てしまいました。申し訳ありません」
「良いのだ。それより疲れが取れたか? 腹は減ってはおらぬのか?」
ルクは優しい瞳で私を見つめながら私のことを気遣ってくれる。
国を追われ身分は今や街娘以下の存在の私に、こんなに優しく接してくれる人がとても有難く思った。
「少々、楽になりました。ルク様はお食事は?」
そう言えば城を追放されてからまだ何も口にしていないことを思いだすと『ぐぅ~』とお腹が鳴ってしまった。
殿方の目の前でなんてはしたない……本当に恥ずかしい。
私は布団で顔を隠して羞恥心に耐えようとするが……。
そんな私の事を笑いながら頭をぽんぽんと優しく叩くルク。
「腹が減っては……だな。良し、私も丁度腹が減っていたところだ。何処か飯屋にでも行こうか」
「申し訳ありません……ルク様」
「よいよい。それより先程から気になっておったのだがな、その、『ルク様』と言うのは止めにしないか? 私は其方の事をエリーザと呼ばせて貰う。私の事はルクと呼んでくれ。私と其方は同じ、対等の立場でこれからの旅を楽しみたい」
同じ立場…? どうしてそう言うことを言うのだろう。
私はもう姫でも何でもない存在なのに……。
それよりもルクの方は一国の王子。
軽々しく呼び捨てではまずいのではないだろうか。
私は困惑して俯いてしまった。
そんな私を見ていたルクがまた話しかけた。
「エリーザ。其方は姫だ。いくら国を追われ身分をはく奪されたとしても、其方は美しい。私と其方は対等、私はそう思っている」
「ルク……有難う御座います」
あまりにも優しい言葉に嬉しくて涙が零れてしまう。
頬を伝った目の滴をルクは自分の人差し指で拭ってくれた。
暫く私の涙が止まること無く流れ続け、その間ルクは優しく私の傍に居てくれた。
やっと涙が枯れるとルクは笑いながら、飯に行いこう、と私の手を取り部屋を後にした。
「女将、このあたりで旨い店屋は無いか?」
ルクが宿の女将さんにそう訊ねると、宿の直ぐ傍に美味しいと評判の店があると教えてくれた。
私とルクはそのお店に行くことにした。
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