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第2章 拘束
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「もういいのです。これ以上ルク様にご迷惑をお掛けする訳には参りません。此処までわたくしを連れてきてくださり有難う御座います。何もお返しをすることは出来ませんが、本当に、本当に色々と……感謝申し上げます」
「エリーザ……其方……」
騎士団長に従い私は周りにいた騎士達に囲まれるように王宮へ連行されるのであった。
多くの民たちがそれを黙って見つめ、一人取り残されたルクはずっと私の事を見つめていた。
ああ、幸せな時間が終わってしまう。
反逆者として手配書が出ているという事は死罪は免れない。
私は頭の中で走馬灯のように自分の人生を振り返りながら歩いていた。
――――エルドランド王国、王の間。
「其方が、ヨ―ルリアン帝国の第一王女、エリーザか?」
「はい……」
王宮へ連行され、そのまま王の間に通された私は国王エルドランド3世の目の前でそう答えた。
腕には拘束具を取りつかれて犯罪者扱いを受けている。
国王は長い白髭を触りながら話をつづけた。
「其方には祖国ヨ―ルリアン帝国の国王、其方の父君より国へ引き渡すことの通達があったのだ。其方いったい何をしたというのだ? 第一王女としての立場をはく奪され、今度は反逆者と言うのはちと儂には理解が出来ぬのだ。儂は其方がそのような卑劣な行為をしたとは思えぬのだが」
国王はそう私に言った。
何もしていない、ただ私は誰かの野望に利用され濡れ衣を着せられ国を追放されたばかりか、付き人だった侍女により殺害されそうになったこと全てを国王に話した。
何も秘密にする必要のない事実を話したのだった。
「ほう、そのようなことがあったのか。其方、まさか帝国内の誰かに仕組まれたということを訴えたい、ということなのか?」
「……事実を、お話しただけで御座います、陛下」
「今日の所はゆっくりと身体を休めると良い。明日儂が其方の父に文を出すことにしよう。其方の訴えが何処まで届くのかは分からぬが、このエルドランド三世の名において其方の冤罪が晴れるよう尽力するつもりだ」
国王はそれ以上私にそう言うと城に居る侍女を呼びつけた。
兵士に私の両腕に取り付けてある拘束器具を取り外すよう命じ、客室へ案内するよう侍女に命じたのだった。
私は国王に一礼し王の間を後にした。
これから私の身に何が起こるのだろか、ルクは無事次の国へ向かったのだろうか。
淋しい、本当はルクと一緒に旅を続けたい、一緒にいたい。
会いたい、ルクに会いたい……。
自分の身に何が起こるかの不安よりもルクの事ばかり頭に浮かんできてしまう。
私は部屋にあったソファに腰かけ目から大粒の涙を流してそう思っていた。
「エリーザ……其方……」
騎士団長に従い私は周りにいた騎士達に囲まれるように王宮へ連行されるのであった。
多くの民たちがそれを黙って見つめ、一人取り残されたルクはずっと私の事を見つめていた。
ああ、幸せな時間が終わってしまう。
反逆者として手配書が出ているという事は死罪は免れない。
私は頭の中で走馬灯のように自分の人生を振り返りながら歩いていた。
――――エルドランド王国、王の間。
「其方が、ヨ―ルリアン帝国の第一王女、エリーザか?」
「はい……」
王宮へ連行され、そのまま王の間に通された私は国王エルドランド3世の目の前でそう答えた。
腕には拘束具を取りつかれて犯罪者扱いを受けている。
国王は長い白髭を触りながら話をつづけた。
「其方には祖国ヨ―ルリアン帝国の国王、其方の父君より国へ引き渡すことの通達があったのだ。其方いったい何をしたというのだ? 第一王女としての立場をはく奪され、今度は反逆者と言うのはちと儂には理解が出来ぬのだ。儂は其方がそのような卑劣な行為をしたとは思えぬのだが」
国王はそう私に言った。
何もしていない、ただ私は誰かの野望に利用され濡れ衣を着せられ国を追放されたばかりか、付き人だった侍女により殺害されそうになったこと全てを国王に話した。
何も秘密にする必要のない事実を話したのだった。
「ほう、そのようなことがあったのか。其方、まさか帝国内の誰かに仕組まれたということを訴えたい、ということなのか?」
「……事実を、お話しただけで御座います、陛下」
「今日の所はゆっくりと身体を休めると良い。明日儂が其方の父に文を出すことにしよう。其方の訴えが何処まで届くのかは分からぬが、このエルドランド三世の名において其方の冤罪が晴れるよう尽力するつもりだ」
国王はそれ以上私にそう言うと城に居る侍女を呼びつけた。
兵士に私の両腕に取り付けてある拘束器具を取り外すよう命じ、客室へ案内するよう侍女に命じたのだった。
私は国王に一礼し王の間を後にした。
これから私の身に何が起こるのだろか、ルクは無事次の国へ向かったのだろうか。
淋しい、本当はルクと一緒に旅を続けたい、一緒にいたい。
会いたい、ルクに会いたい……。
自分の身に何が起こるかの不安よりもルクの事ばかり頭に浮かんできてしまう。
私は部屋にあったソファに腰かけ目から大粒の涙を流してそう思っていた。
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