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第4章 束の間の休息
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ルクがお城をへ赴いたのはそれから数時間後の事だった。
私はこのジャスワン公爵の御屋敷でルクの帰りを待つことになったのだ った。
何もすることが無い私。
一人で置き去りにされた気分で不貞腐れていたことろにアイルと名乗った侍女がやって来た。
「エリーザ様、お茶のご用意が整いました。此方でお召し上がりますか? それともお屋敷のお外でお楽しみなさいますか?」
「お屋敷の外……何かあるのでしょうか?」
「はい。綺麗な花々をご覧頂けるテラスが御座います」
花…それを見ながらこの悲しみを乗り越えれるのかしら。
私は部屋に閉じこもっているよりは外に出た方がいいと侍女の助言もありテラスでお茶をご馳走になった。
美味しい茶葉。
何処の産地のお茶なのかしら。
それにこのお茶菓子もとても美味しい。
「アイルさん。この茶葉とお菓子、とても美味しいですわね。この地で作られたものなのでしょうか?」
「はい。このジャスワン公爵様の領土にて作られたどれも一級品でございます」
「まぁ。そのような高価なものをわたくしが頂いてもよろしいので?」
はい、とアイルは会釈して答えた。
此処での私の立場はあくまでも帝国の姫として扱うように公爵殿下に申し付けられたのだろうか。
私はもう姫では無いのに……。
なんだかとても虚しい気持ちになった。
外には沢山の色を付けた花々が生き生きとしているのが目に飛び込んでくる。
「本当にいい場所なのですね。此処は」
「はい。御屋敷で一番の場所だと、私は思っております。エリーザ様の御心もこの花々をご覧になって休まればと思ってお誘い致しました」
何て言う優しさなのかしら。
私は今まで国で過ごしていた時もそのような言葉を掛けてくれる者謎いなかった気がする。
いつも私の顔を色を伺い、誰も私を責めず、誰も私を認めようとはしなかった。
なんだか凄く胸の奥が熱い。
「アイルさん。わたくし一人でこの綺麗な風景を楽しむのは少し寂しいのですが」
「はい? 寂しい…でしょうか?」
「そうです、寂しいのです。なのでどうでしょう。アイルさんもご一緒に、わたくしとお茶をしませんか?」
私は侍女のアイルをお茶に誘った。
お茶を誘うなんて行為も初めてではないだろうか。
何もかもが初めてのことだらけ。
私はそう思ったらなんだか嬉しくなってクスクス笑ってしまった。
そんな私を不思議そうに見つめているアイルを見てコホンと咳ばらいをしてニコリと微笑んだ。
「滅相も御座いません……私は一介の使用人の身。姫君様とお茶をご一緒するなのと言う身分では御座いません」
「あら。わたくしはもう『姫』では御座いません。ただの一人の人間。貴女より恐らく立場は下の者。どうかわたくしの為だと思ってご一緒しては下さいませんか?」
「エリーザ様……畏まりました。恐れながらご一緒させて頂きます」
アイルはそう言いながら一礼して私の横にあった椅子に腰かけた。
私はもう一つの空のカップにお茶を注ぎアイルの目の前に置くと、頂きます、と一言アイルが言って美味しそうにお茶を楽しんでいた。
ああ、何だか凄く素敵な時間。
初めて私はお茶の本当の楽しさを知った感じがしたのだった。
私はこのジャスワン公爵の御屋敷でルクの帰りを待つことになったのだ った。
何もすることが無い私。
一人で置き去りにされた気分で不貞腐れていたことろにアイルと名乗った侍女がやって来た。
「エリーザ様、お茶のご用意が整いました。此方でお召し上がりますか? それともお屋敷のお外でお楽しみなさいますか?」
「お屋敷の外……何かあるのでしょうか?」
「はい。綺麗な花々をご覧頂けるテラスが御座います」
花…それを見ながらこの悲しみを乗り越えれるのかしら。
私は部屋に閉じこもっているよりは外に出た方がいいと侍女の助言もありテラスでお茶をご馳走になった。
美味しい茶葉。
何処の産地のお茶なのかしら。
それにこのお茶菓子もとても美味しい。
「アイルさん。この茶葉とお菓子、とても美味しいですわね。この地で作られたものなのでしょうか?」
「はい。このジャスワン公爵様の領土にて作られたどれも一級品でございます」
「まぁ。そのような高価なものをわたくしが頂いてもよろしいので?」
はい、とアイルは会釈して答えた。
此処での私の立場はあくまでも帝国の姫として扱うように公爵殿下に申し付けられたのだろうか。
私はもう姫では無いのに……。
なんだかとても虚しい気持ちになった。
外には沢山の色を付けた花々が生き生きとしているのが目に飛び込んでくる。
「本当にいい場所なのですね。此処は」
「はい。御屋敷で一番の場所だと、私は思っております。エリーザ様の御心もこの花々をご覧になって休まればと思ってお誘い致しました」
何て言う優しさなのかしら。
私は今まで国で過ごしていた時もそのような言葉を掛けてくれる者謎いなかった気がする。
いつも私の顔を色を伺い、誰も私を責めず、誰も私を認めようとはしなかった。
なんだか凄く胸の奥が熱い。
「アイルさん。わたくし一人でこの綺麗な風景を楽しむのは少し寂しいのですが」
「はい? 寂しい…でしょうか?」
「そうです、寂しいのです。なのでどうでしょう。アイルさんもご一緒に、わたくしとお茶をしませんか?」
私は侍女のアイルをお茶に誘った。
お茶を誘うなんて行為も初めてではないだろうか。
何もかもが初めてのことだらけ。
私はそう思ったらなんだか嬉しくなってクスクス笑ってしまった。
そんな私を不思議そうに見つめているアイルを見てコホンと咳ばらいをしてニコリと微笑んだ。
「滅相も御座いません……私は一介の使用人の身。姫君様とお茶をご一緒するなのと言う身分では御座いません」
「あら。わたくしはもう『姫』では御座いません。ただの一人の人間。貴女より恐らく立場は下の者。どうかわたくしの為だと思ってご一緒しては下さいませんか?」
「エリーザ様……畏まりました。恐れながらご一緒させて頂きます」
アイルはそう言いながら一礼して私の横にあった椅子に腰かけた。
私はもう一つの空のカップにお茶を注ぎアイルの目の前に置くと、頂きます、と一言アイルが言って美味しそうにお茶を楽しんでいた。
ああ、何だか凄く素敵な時間。
初めて私はお茶の本当の楽しさを知った感じがしたのだった。
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