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第7章 故郷
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森の中に入るとルクはドラゴンに変身して私を背中に乗せて黒い翼を羽ばたかせながら上昇し始めた。
バサ、バサと大きな翼を羽ばたかせて上空へ行くと加速し始めた。
私は振り落とされないようにしがみ付く。
時折ルクが私を心配して声を掛けてくれた。
私はルクの背中をコンコンと叩いて答える。
加速している時は私の声が聞こえない。
OKの合図を二人で考えて叩くことにしたのだ。
どんどん進み、下を見ると小さな街並みや人たちがいるのが分かる。
「そろそろ、到着するぞ」
「もう、ですか?」
「ああ、このまま城内へ入る。しっかりと捕まっているのだぞ」
「はいっ」
目の前にお城が見えた。
あれがドラゴンの国のお城。
とても大きなお城。
中央の広場にルクが降り立つとお城の兵士たちが集まって来た。
バサ、バサと翼を靡かせながらゆっくりと降下していく。
ルクの足が地面に接すると兵士たちがひれ伏した。
「お帰りなさいませ、若様っ!」
見た感じからしてこの兵士たちの一番偉い人が跪いてそうルクに言った。
ルクは私を手のひらに乗せてゆっくりと地面に降ろすと光り輝きだした。
光は段々と小さくなっていき、人型のルクが現れた。
「私の留守中ご苦労だったな、バン。今戻ったぞ」
「若様、本当にお疲れ様でございました。して、此方の方は?」
私を見つめながらバンと言う男がルクに訊ねた。
ルクは私の肩に手をやりぐっと引き寄せた。
「私の妃になる人だ」
「なんと……っ! それはそれは」
はは~、と深々と私にひれ伏す兵士たち。
まるで自分が偉い人になったかのような錯覚をしてしまう。
私はルクに止めるように言うとルクが笑って兵士たちに止めるよう言った。
「それにしても、本当に妃様を選ばれるとは思いませんでした」
「父上にも報告せねばな。やっとわんぱく小僧の私が選んだ妃を見せてやりたい。父上は何処だ?」
「王はただいま隣国の王たちと会談をして不在で御座います。2,3日で戻られるかと」
「そうなのか。それは残念だな。分かった。エリーザの部屋を用意してくれ。バン」
「はは、畏まりました。エリーザ様。此方で御座います」
私はバンと言う兵士に連れていかれた。
ルクは自室へ戻ると私に言って離れ離れになってしまったのだった。
暫く長い廊下を歩いていると目の前のバンが立ち止まり振り返った。
背が高く筋肉質の体系をしていて鋭い目つき、頬に古傷を付けていた。
「エリーザ様、我主の妃として本当にお越しくださいまして有難う御座います。私は近衛兵長バンと申します。名乗るのを遅れたこと、お詫びいたします。此方がエリーザ様のお部屋になります。何かお困りの事がございましたら侍女をお呼びください。私は若様の所へ報告業務があります故、此方で失礼いたします」
「有難う御座います。バン様」
「私のことは、バン、とお呼びください」
「分かりました。有難う御座います。バン」
はは、と私に深々とお辞儀をすると奥へ歩き出した。
私は扉のノブを回して部屋の中へ入った。
大きな白色を基調とした清潔なお部屋だった。
部屋の中央に、ソファ、奥にはベッドが置かれていた。
「ここで過ごすのね……私」
独り言をつぶやいた私は、疲れがどっと出てソファに腰かけた。
今度はルクの御父上様……国王様に会わないといけないのよね……。
バサ、バサと大きな翼を羽ばたかせて上空へ行くと加速し始めた。
私は振り落とされないようにしがみ付く。
時折ルクが私を心配して声を掛けてくれた。
私はルクの背中をコンコンと叩いて答える。
加速している時は私の声が聞こえない。
OKの合図を二人で考えて叩くことにしたのだ。
どんどん進み、下を見ると小さな街並みや人たちがいるのが分かる。
「そろそろ、到着するぞ」
「もう、ですか?」
「ああ、このまま城内へ入る。しっかりと捕まっているのだぞ」
「はいっ」
目の前にお城が見えた。
あれがドラゴンの国のお城。
とても大きなお城。
中央の広場にルクが降り立つとお城の兵士たちが集まって来た。
バサ、バサと翼を靡かせながらゆっくりと降下していく。
ルクの足が地面に接すると兵士たちがひれ伏した。
「お帰りなさいませ、若様っ!」
見た感じからしてこの兵士たちの一番偉い人が跪いてそうルクに言った。
ルクは私を手のひらに乗せてゆっくりと地面に降ろすと光り輝きだした。
光は段々と小さくなっていき、人型のルクが現れた。
「私の留守中ご苦労だったな、バン。今戻ったぞ」
「若様、本当にお疲れ様でございました。して、此方の方は?」
私を見つめながらバンと言う男がルクに訊ねた。
ルクは私の肩に手をやりぐっと引き寄せた。
「私の妃になる人だ」
「なんと……っ! それはそれは」
はは~、と深々と私にひれ伏す兵士たち。
まるで自分が偉い人になったかのような錯覚をしてしまう。
私はルクに止めるように言うとルクが笑って兵士たちに止めるよう言った。
「それにしても、本当に妃様を選ばれるとは思いませんでした」
「父上にも報告せねばな。やっとわんぱく小僧の私が選んだ妃を見せてやりたい。父上は何処だ?」
「王はただいま隣国の王たちと会談をして不在で御座います。2,3日で戻られるかと」
「そうなのか。それは残念だな。分かった。エリーザの部屋を用意してくれ。バン」
「はは、畏まりました。エリーザ様。此方で御座います」
私はバンと言う兵士に連れていかれた。
ルクは自室へ戻ると私に言って離れ離れになってしまったのだった。
暫く長い廊下を歩いていると目の前のバンが立ち止まり振り返った。
背が高く筋肉質の体系をしていて鋭い目つき、頬に古傷を付けていた。
「エリーザ様、我主の妃として本当にお越しくださいまして有難う御座います。私は近衛兵長バンと申します。名乗るのを遅れたこと、お詫びいたします。此方がエリーザ様のお部屋になります。何かお困りの事がございましたら侍女をお呼びください。私は若様の所へ報告業務があります故、此方で失礼いたします」
「有難う御座います。バン様」
「私のことは、バン、とお呼びください」
「分かりました。有難う御座います。バン」
はは、と私に深々とお辞儀をすると奥へ歩き出した。
私は扉のノブを回して部屋の中へ入った。
大きな白色を基調とした清潔なお部屋だった。
部屋の中央に、ソファ、奥にはベッドが置かれていた。
「ここで過ごすのね……私」
独り言をつぶやいた私は、疲れがどっと出てソファに腰かけた。
今度はルクの御父上様……国王様に会わないといけないのよね……。
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