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2人の過去と未来
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私と彼との結婚生活は以前と変わっていない。
いつもの朝食を作り彼が起きるまでにコーヒーを用意しておく。
彼が起きたらカップに注いて机の上に置くと彼がそれを一啜りして私に礼を言う。
朝はゆっくり携帯で新聞を読みながらパンをかじるが彼の癖。
一度だけ見ながら食べるのは良くないと言ったことがあったが彼はそれを止めようとしなかった。
落ち着かないと言われてしまいもう何も言えなくなったのが本当の事。
そんな彼が私はとても好きで愛しているのだ。
「今日はそれほど遅くはないですが一応明後日から行く新婚旅行迄にこまごまな事を進めないといけないのですよ。なるべく早く帰りますが遅くなるようでしたら連絡を入れますから」
「はい。分かりました。私は構いませんよ。お仕事優先して下さい」
「有難う御座います。でも僕は茜さんを優先したいな」
「もう、朝から何を言ってるのですか。早く食べちゃってください。会社に遅れますよ」
「そうですね、社長が遅刻は流石にまずいです」
「そうそう、社長さんなんだから」
あははは、とお互い笑いながら私も彼の向かい側に座りコーヒーを啜った。
こんな日常がずっと続けばいいのにと思いながら彼を見送り私は台所を片付け、部屋の掃除や洗濯物を始末し始める。
彼の部屋はあまり入らないようにしていたのだが昨日掃除するときは入ってもいいと言われたので早速掃除開始。
ルンルン気分で彼の部屋を掃除機で掃除していると先端部分に何かで詰まってしまった。
何だろうと思いノズルを見てみると紙が吸い込まれていた。
その紙を取り除き捨てようとゴミ箱を見ると何やら怪しげな封筒が捨ててあった。
茶封筒で封を切ってない。
「間違えて捨てたのかな。封のままなんて……ん?」
私は差出人らしき人の名を見るとそこに書かれていたのは『冴子』という女性の名前だった。
冴子って誰だろう。
私の知らない過去の女の人?
それとも彼のお義母さんたちが進めていたお見合いで知り合った女性?
それにしても今更何だろうと思いつつ気になりだしてしまう。
こんなことで動揺するとかマジ心ちっちゃいんだろう、私って。
嫉妬深さは多分日本一だと自負している。
私は捨ててあった茶封筒を彼の机の上に置いて部屋の掃除を終えるとそのまま部屋の扉を閉めた。
「もし何か如何わしい事があったら私に言ってくれる事を信じよう」
そう思いながら他の部屋の掃除を再開した。
一通り家事が落ち着いたのが午後12時10分程。
本当はBL本を漁りたいと思っていたが時間が無いので昼食を食べたらネットしようと思った私は昨日の残り物をレンジでチンして食べていた。
すると家電に珍しく電話が掛かって来た。
「誰からだろう。また会社からだったら嫌だな……」
昼食を中断して受話器を取った。
「もしもし、清水です」
『あ、すみません、突然。私林と申しますが、あの、涼太さんは、いますでしょうか?』
女の日との声。
林って誰だ?
それに彼の事を舌の名前で呼んでるけどどういう関係なの?
「仕事ですが、何か主人に御用でしょうか?」
『あ、お、奥様でした。すみませんでした。また出直します、失礼しました』
あ、切っちゃった。
何だろう、あの女の人。
彼に聞いてたら教えてくれるだろうか。
いつもの朝食を作り彼が起きるまでにコーヒーを用意しておく。
彼が起きたらカップに注いて机の上に置くと彼がそれを一啜りして私に礼を言う。
朝はゆっくり携帯で新聞を読みながらパンをかじるが彼の癖。
一度だけ見ながら食べるのは良くないと言ったことがあったが彼はそれを止めようとしなかった。
落ち着かないと言われてしまいもう何も言えなくなったのが本当の事。
そんな彼が私はとても好きで愛しているのだ。
「今日はそれほど遅くはないですが一応明後日から行く新婚旅行迄にこまごまな事を進めないといけないのですよ。なるべく早く帰りますが遅くなるようでしたら連絡を入れますから」
「はい。分かりました。私は構いませんよ。お仕事優先して下さい」
「有難う御座います。でも僕は茜さんを優先したいな」
「もう、朝から何を言ってるのですか。早く食べちゃってください。会社に遅れますよ」
「そうですね、社長が遅刻は流石にまずいです」
「そうそう、社長さんなんだから」
あははは、とお互い笑いながら私も彼の向かい側に座りコーヒーを啜った。
こんな日常がずっと続けばいいのにと思いながら彼を見送り私は台所を片付け、部屋の掃除や洗濯物を始末し始める。
彼の部屋はあまり入らないようにしていたのだが昨日掃除するときは入ってもいいと言われたので早速掃除開始。
ルンルン気分で彼の部屋を掃除機で掃除していると先端部分に何かで詰まってしまった。
何だろうと思いノズルを見てみると紙が吸い込まれていた。
その紙を取り除き捨てようとゴミ箱を見ると何やら怪しげな封筒が捨ててあった。
茶封筒で封を切ってない。
「間違えて捨てたのかな。封のままなんて……ん?」
私は差出人らしき人の名を見るとそこに書かれていたのは『冴子』という女性の名前だった。
冴子って誰だろう。
私の知らない過去の女の人?
それとも彼のお義母さんたちが進めていたお見合いで知り合った女性?
それにしても今更何だろうと思いつつ気になりだしてしまう。
こんなことで動揺するとかマジ心ちっちゃいんだろう、私って。
嫉妬深さは多分日本一だと自負している。
私は捨ててあった茶封筒を彼の机の上に置いて部屋の掃除を終えるとそのまま部屋の扉を閉めた。
「もし何か如何わしい事があったら私に言ってくれる事を信じよう」
そう思いながら他の部屋の掃除を再開した。
一通り家事が落ち着いたのが午後12時10分程。
本当はBL本を漁りたいと思っていたが時間が無いので昼食を食べたらネットしようと思った私は昨日の残り物をレンジでチンして食べていた。
すると家電に珍しく電話が掛かって来た。
「誰からだろう。また会社からだったら嫌だな……」
昼食を中断して受話器を取った。
「もしもし、清水です」
『あ、すみません、突然。私林と申しますが、あの、涼太さんは、いますでしょうか?』
女の日との声。
林って誰だ?
それに彼の事を舌の名前で呼んでるけどどういう関係なの?
「仕事ですが、何か主人に御用でしょうか?」
『あ、お、奥様でした。すみませんでした。また出直します、失礼しました』
あ、切っちゃった。
何だろう、あの女の人。
彼に聞いてたら教えてくれるだろうか。
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