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【第2章 山岳に眠る秘郷】
第1節 秘境
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ピンポーン
室内にベルの音が鳴り響く。
「はーい。」
眠そうにロビンがドアを開ける。春蘭がいた。
「もしかして起きたばかりだった?」
「うーん、そんな感じ。」
「それは悪かった。」
「すぐ準備してくるー。」
「あ、朝食を用意してあるよ。」
ロビンは自分の部屋に戻りすぐに着替えた。
「来たぞ。………ってこれはなんだ?」
目の前にはリムジンが止まっている。
「ん?僕の家のリムジンだけど。」
「お前……これ運転するの?」
「いえ、私がします。」
「うお、ビックリした。」
運転席から1人の女性が出てきた。
「失礼。私は空崎 雫《くうざき しずく》、神宮寺邸のメイドをしております。以後お見知りおきを。」
そう言って名刺を差し出す。ロビンは名刺を受け取る。
「こちらに。朝食の準備はできております。」
「ありがとう。雫。」
「私は責務を全うしただけです。」
雫は当たり前と言わんばかりの表情で答える。
リムジンに乗るとテーブルの上に朝食が用意されている。お金持ちの食事と思わせるようなものばかりだ。
「これ…全部で一体いくらだ?」
「だいたい数万~十数万ぐらいじゃない。」
ロビンは桁の多さに唖然とする。
「ま、早く食べようよ。」
春蘭は朝食を食べ始める。ロビンも合わせるように食べ始める。
「お前の故郷ってどんなとこだ?」
「僕の故郷はジジイばっかりだね。まぁうるさいったらありゃしない。」
「逆に気になるんだが。」
「本当?結構物好きだね。」
「ま、自然は豊かだから修行などには向いてるね。」
「ロビンの故郷はどんな感じなんだい?」
「俺の故郷は……。」
2人は自分たちの故郷について話をしていたら整備された山道に入っていた。
「自然豊かと言っていたが山の奥にあるのか?」
「うん。僕の故郷を世間一般に言うなら"秘境"と言うね。」
「秘境……」
「お母さん。ここどこ?」
「ここは昔……が……された場所よ。」
「……様がいなかったら今の私たちの生活もなかったかもしれないわ。」
「そうなんだ。なら……様に感謝しないとね。」
「ふふ。そうね。」
「……ン。ロ…ン。」
「ロビン。着いたよ。」
「…!」
ロビンは目を覚ます。
「俺…寝てた?」
「随分ぐっすりと眠ってたよ。昨日はよほど疲れていたみたいだね。」
窓の外を見ると遠くに山が見える。外に出ると丘の上にいた。下には田んぼが広がっている。そよ風が顔にあたる。
「いいところだろ。」
「俺はこういうところに来たことがないから新鮮な感じだな。」
「ここから道なりに沿って進むと僕の家がある。」
2人は歩き始めた。
「見えてきた。あれが僕の家だ。」
少し離れたところに大きな立派な建物がある。
「これ…家というより屋敷だろ。」
「そうかな。同じようなものじゃない?」
「俺にとっては違うものだ。」
正門をくぐるとそこには綺麗な中庭が広がっていた。木々がしっかり剪定されている。池には鯉が泳いでいる。
「正に和って感じだな。」
春蘭は引き戸を引く。
「帰ったよ~。」
「お邪魔しまーす。」
しかし人がいる気配がない。
「誰もいないのか?」
「この家に誰もいないのはいつものことさ。」
「右の部屋で待っていてくれ。少しやることがある。」
春蘭は屋敷の奥へと消えていった。ロビンは言われた通り右の部屋に入る。
「ここは客間か?」
机の上には書き置きがある。
兄上の言う通り茶菓子を用意しておきました。客人が来たら出すように。
どうやら春蘭宛の書き置きのようだ。横には茶菓子が用意されている。スマホがなる。
客間の机の上にある茶菓子は食べていいよ。
「それじゃ遠慮なく。」
「なるほど。僕がいない間、故郷はこんな感じだったのか。」
「はぁ、面倒だけど言いに行くか。」
ガラガラ
「お、いたいた。こんなところで何してるんだい?長老。」
「なんだお前か。こんなときに何をしに来た?」
「長老の張った結界がちょっと不安定だったもんで。」
「ふん。余計な心配じゃ。」
春蘭と長老はそれほど良い関係とは言えなさそうだ。
「そりゃ心配にもなるよ。こんな結界じゃ突破されるのも時間の問題。今までは目をつぶってたけど今回のは更に悪化してる。流石に痺れを切らしたよ。」
春蘭は長老の横に座る。
「で?この結界で魔獣を防げるとでも?」
「お前が儂の結界に文句をつけるとわ。見損なったぞ。」
「文句ぅ~?これは実際のことを言っただけだけど。」
「調子に乗るのも大概にしろ。貴様に指図される筋合いはない。」
春蘭が声をあげる。
「どうやらお前は何もわかっていないようだな。」
「ここ近年、魔獣は徐々に強力になっている。この程度の結界で防げると思ってるのか?自身過剰になってるお前のほうがよっぽど調子に乗っているんだよ!年寄りは年寄りらしく大人しくしていてくれたほうが楽なんだよ!」
春蘭の言葉に長老が黙り込む。
「ちっ、自分が不利になるとすぐに黙り込む。」
「まあ、そのほうが静かで助かるんだけど。」
春蘭はその場を離れ、屋敷へ戻った。
「若僧が……何を生意気な。」
ピシャ!
「ん?帰ってきたか。」
客間に入るとロビンは茶菓子を食べてくつろいでいた。
「茶菓子はどうだった?」
「中々だ。流石金持ち。」
「選んだのは僕の妹だけどね。」
「そいや、そんな書き置きあったな。」
ロビンは春蘭に書き置きを見せる。
「それで、準備はできてる?」
「いつでも。」
少し前車内にて、
「ロビンの武器を決めるために僕の故郷にある神社に向かう必要がある。」
「なんで?」
「僕の故郷で武器の試し切りができるような場所がそこしかないんだ。」
「ふーん。」
「神社はどんな場所にあるんだ。」
「山の上にあるよ。」
「山を登るのか。」
「まぁ、階段があるから問題ないよ。」
「階段があるならいいか……。」
ロビンは少し気を落としながら春蘭について行く。
室内にベルの音が鳴り響く。
「はーい。」
眠そうにロビンがドアを開ける。春蘭がいた。
「もしかして起きたばかりだった?」
「うーん、そんな感じ。」
「それは悪かった。」
「すぐ準備してくるー。」
「あ、朝食を用意してあるよ。」
ロビンは自分の部屋に戻りすぐに着替えた。
「来たぞ。………ってこれはなんだ?」
目の前にはリムジンが止まっている。
「ん?僕の家のリムジンだけど。」
「お前……これ運転するの?」
「いえ、私がします。」
「うお、ビックリした。」
運転席から1人の女性が出てきた。
「失礼。私は空崎 雫《くうざき しずく》、神宮寺邸のメイドをしております。以後お見知りおきを。」
そう言って名刺を差し出す。ロビンは名刺を受け取る。
「こちらに。朝食の準備はできております。」
「ありがとう。雫。」
「私は責務を全うしただけです。」
雫は当たり前と言わんばかりの表情で答える。
リムジンに乗るとテーブルの上に朝食が用意されている。お金持ちの食事と思わせるようなものばかりだ。
「これ…全部で一体いくらだ?」
「だいたい数万~十数万ぐらいじゃない。」
ロビンは桁の多さに唖然とする。
「ま、早く食べようよ。」
春蘭は朝食を食べ始める。ロビンも合わせるように食べ始める。
「お前の故郷ってどんなとこだ?」
「僕の故郷はジジイばっかりだね。まぁうるさいったらありゃしない。」
「逆に気になるんだが。」
「本当?結構物好きだね。」
「ま、自然は豊かだから修行などには向いてるね。」
「ロビンの故郷はどんな感じなんだい?」
「俺の故郷は……。」
2人は自分たちの故郷について話をしていたら整備された山道に入っていた。
「自然豊かと言っていたが山の奥にあるのか?」
「うん。僕の故郷を世間一般に言うなら"秘境"と言うね。」
「秘境……」
「お母さん。ここどこ?」
「ここは昔……が……された場所よ。」
「……様がいなかったら今の私たちの生活もなかったかもしれないわ。」
「そうなんだ。なら……様に感謝しないとね。」
「ふふ。そうね。」
「……ン。ロ…ン。」
「ロビン。着いたよ。」
「…!」
ロビンは目を覚ます。
「俺…寝てた?」
「随分ぐっすりと眠ってたよ。昨日はよほど疲れていたみたいだね。」
窓の外を見ると遠くに山が見える。外に出ると丘の上にいた。下には田んぼが広がっている。そよ風が顔にあたる。
「いいところだろ。」
「俺はこういうところに来たことがないから新鮮な感じだな。」
「ここから道なりに沿って進むと僕の家がある。」
2人は歩き始めた。
「見えてきた。あれが僕の家だ。」
少し離れたところに大きな立派な建物がある。
「これ…家というより屋敷だろ。」
「そうかな。同じようなものじゃない?」
「俺にとっては違うものだ。」
正門をくぐるとそこには綺麗な中庭が広がっていた。木々がしっかり剪定されている。池には鯉が泳いでいる。
「正に和って感じだな。」
春蘭は引き戸を引く。
「帰ったよ~。」
「お邪魔しまーす。」
しかし人がいる気配がない。
「誰もいないのか?」
「この家に誰もいないのはいつものことさ。」
「右の部屋で待っていてくれ。少しやることがある。」
春蘭は屋敷の奥へと消えていった。ロビンは言われた通り右の部屋に入る。
「ここは客間か?」
机の上には書き置きがある。
兄上の言う通り茶菓子を用意しておきました。客人が来たら出すように。
どうやら春蘭宛の書き置きのようだ。横には茶菓子が用意されている。スマホがなる。
客間の机の上にある茶菓子は食べていいよ。
「それじゃ遠慮なく。」
「なるほど。僕がいない間、故郷はこんな感じだったのか。」
「はぁ、面倒だけど言いに行くか。」
ガラガラ
「お、いたいた。こんなところで何してるんだい?長老。」
「なんだお前か。こんなときに何をしに来た?」
「長老の張った結界がちょっと不安定だったもんで。」
「ふん。余計な心配じゃ。」
春蘭と長老はそれほど良い関係とは言えなさそうだ。
「そりゃ心配にもなるよ。こんな結界じゃ突破されるのも時間の問題。今までは目をつぶってたけど今回のは更に悪化してる。流石に痺れを切らしたよ。」
春蘭は長老の横に座る。
「で?この結界で魔獣を防げるとでも?」
「お前が儂の結界に文句をつけるとわ。見損なったぞ。」
「文句ぅ~?これは実際のことを言っただけだけど。」
「調子に乗るのも大概にしろ。貴様に指図される筋合いはない。」
春蘭が声をあげる。
「どうやらお前は何もわかっていないようだな。」
「ここ近年、魔獣は徐々に強力になっている。この程度の結界で防げると思ってるのか?自身過剰になってるお前のほうがよっぽど調子に乗っているんだよ!年寄りは年寄りらしく大人しくしていてくれたほうが楽なんだよ!」
春蘭の言葉に長老が黙り込む。
「ちっ、自分が不利になるとすぐに黙り込む。」
「まあ、そのほうが静かで助かるんだけど。」
春蘭はその場を離れ、屋敷へ戻った。
「若僧が……何を生意気な。」
ピシャ!
「ん?帰ってきたか。」
客間に入るとロビンは茶菓子を食べてくつろいでいた。
「茶菓子はどうだった?」
「中々だ。流石金持ち。」
「選んだのは僕の妹だけどね。」
「そいや、そんな書き置きあったな。」
ロビンは春蘭に書き置きを見せる。
「それで、準備はできてる?」
「いつでも。」
少し前車内にて、
「ロビンの武器を決めるために僕の故郷にある神社に向かう必要がある。」
「なんで?」
「僕の故郷で武器の試し切りができるような場所がそこしかないんだ。」
「ふーん。」
「神社はどんな場所にあるんだ。」
「山の上にあるよ。」
「山を登るのか。」
「まぁ、階段があるから問題ないよ。」
「階段があるならいいか……。」
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