紡ぐ者

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【第5章 八岐大蛇討伐戦線】

第6節 勝利を祝して!

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カポーン
「あ~気持ちいい~♪」
「この湯は源泉から直接ひいてきてるからな。温泉と同じだぜ。」
「ちなみに美容にもいいぜ。あそこに貼ってあるから。」
疾風は壁に貼ってある紙を指差す。見てみると湯船の成分や効能が書かれていた。
「ここは銭湯か?」
「意識はしてる。」
ロビンは湯船に深く浸かる。
(そういえば……アリスって風呂上がるの早いんだよな~。なんで早いんだ?)

カポーン
「は~極楽~♪」
「どうやらこの湯は美容にいいらしいわ。長風呂でもしようかしら。」
アリスは美桜の髪を見る。
「美桜って意外と髪長いよね。」
「そうかしら?長いと言われたことないから分からないわ。」
「逆にアリスは短すぎる気がする。」
「長すぎると手入れに時間がかかっちゃうから。」
ザバッ
アリスは湯船から出る。
「もう上がるの?もう少し浸かってたら?」
「あら忘れたのかしら?朝食の席は早い者勝ちよ。」
アリスはそう言い残して浴室に戻る。
「………。」
「……あ、……あのアマ…」
美桜は声を唸らせて静かに怒る。そしてアリスの考えを察し、浴室に向かう。
 浴室に入るとアリスは浴衣を着て牛乳を飲んでいた。
「なんで牛乳飲んでるの?」
「お風呂上がったらこれでしょ♪」
「長風呂するんじゃなかったの?」
「用事ができたの。誰かさんのせいで。」
美桜は体と髪を拭くとすぐに浴衣を着る。すぐさま洗面台に向かいドライヤーを手にする。
ブオオオオオ
美桜は手際よく髪を乾かす。
「早くない?か、乾いてる?」
美桜の髪を触るとしっかり内側まで乾いていた。
「慣れてるわよ。私は先にいい場所もらっておくわ。」
「あ、待ってよ~。」
美桜はアリスの言葉に聞く耳を持たず、すぐに浴室を出て宴会場に向かう。

ピシャ
襖を引いて宴会場に入るが誰もいない。しかし料理はすでに用意してある。
「どこがいいかしら……あそことか良さそうね。」
美桜は入口に1番近い机の1番右の座布団に座る。
 少しすると襖が開く。
「お、すでに用意してあるが……人がいないな。ん?」
ロビンが右を向くと美桜の姿が目に入る。
「なんだもう来てたのか。」
美桜は隣の座布団を指で指すが、ロビンは気づかない。そのまま美桜の正面の座布団に座る。美桜は心の中で、少し拗ねる。
「アリスのほうが早いと思ってたけど…お前のほうが早いのか。」
「まあ短く済ませるのには慣れてるから。」
 会話をしているとアリスも入ってくる。
「なんの話をしてるのかしら?」
「別に。何もしてないわ。」
アリスと美桜は少しピリピリとしている。
「お前らって仲悪いっけ?」
「「悪くないわ。」」
(まあシンクロするぐらいだもんなぁ。仲悪いわけないか。)
ロビンは美桜のほうを見る。
「つーかお前……浴衣似合ってるな。日本人だからかな。」
「……ありがと。急にどうしたの?」
「私は似合ってないの?」
アリスが上目遣いで聞いてくる。ロビンは唾を飲む。
「別に似合ってないわけじゃないけど……なんかイメージに合ってないんだよなあ~。」
アリスは少し落ち込む。立ち上がると飲み物を探しにどこかに向かっていった。
「まあ浴衣は私のほうが似合うということね♪」
美桜は盛大にドヤ顔をかます。
「なんでそんな勝ち誇った顔してるの?」
「気にしないで。」
アリスが瓶を持って戻ってきた。5本ほど持っている。すでに1本飲んでいるようだ。アリスはロビンの隣に座る。美桜のアリスに対する視線が鋭くなる。それを見るロビン。
「やっぱお前らなんか敵対してるだろ。」
「してないわよ。」
「うん、してないよ~。」
「本当か?」
ロビンは少し疑いの目をする。突然、アリスが腕を組んでくる。
「おまっ、急にどうした?!」
「はいこれ、しっかり飲みなさ~い。」
ロビンは渡された飲み物を飲む。
「ちょっと待て、これ酒じゃねえか!なんで朝っぱらから酒なんか飲ませてくるんだよ?!」
アリスがずいっと顔を近づける。
「何?私の酒が飲めないっていうの?だったら口移しでもいいから無理やり飲ましてあげるわ。」
「やめろー!美桜ー!助けてくれー!」
ロビンは美桜に助けを求めるが軽蔑な視線を浴びせられる。
「ちゃんと飲んであげなさい。あなたの可愛い可愛い彼女さんのお願いなんだから。」
美桜の声に怒りの念を感じる。
「早く~、飲んでえ~。」
「ちっ、お前酔っ払いすぎだろ。」
ロビンは仕方なく注がれた酒を飲む。そこから先は記憶がない。

「いっっって…。何があった?」
気がつくと客間で眠っていた。時計を見ると10時を過ぎている。横を見るとアリスが寝転んでいた。
「そうか……確か酒を飲んだあと……何があったっけな?」
アリスが起きる。
「あ、おはよう。目、覚めたんだ。」
「俺、酔ってるときになんかしたか?」
「分からない。私も大分酔ってたから。」
「私が教えてあげるわよ。」
美桜が入口に立っている。
「教えてくれ、なんかしてるかもしんないから。」
「いや、ロビンは何もしてないわ。やらかしたのはアリス、あなたよ。」
「私が何したの?」
「今からとんでもないこと言うからしっかり聞いてなさい。」
「「ゴクリ」」
「アリスがロビンに口づけをした。」
「「・・・・・」」
2人は凍りつく。
「えと、まじで?」
「マジよ。アリスがあなたの顔を持ってそのまま唇を合わせたの。しかも私の目の前で!」
「それって本当……ですよね?」
「何?疑うの?」
アリスは少し不安そうに聞いている。
(この娘……実際は満更でもない?)
「まあそんな冗談は置いといて。」
「え、嘘なの?」
「うん、嘘。反応を楽しんでただけ。」
ロビンは口をポカーンと開ける。

「じゃあ行ってくるわ。」
「行ってら~。」
美桜とアリスは出雲大社に向けて出発した。
「さてと…」
ロビンは刀を抜く。
「出てこい。少し話そうぜ。お前に聞きたいことがあるんだ。」
刀から狐が出てくる。八岐大蛇と戦ったときより小さく、刀に乗れるくらいのサイズだ。
「なんだこんな朝っぱらから?」
「お前の名前を教えてくれよ。」
「名前だと?」
「約束通り八岐大蛇を倒したんだ。だから名前を教えてもらう。」
「なんでそんなことは覚えてんだよ。」
刀はロビンの手から離れて空中で静止する。
「俺はこの刀に封印されて妖怪だ。俺のような奴を人間の言葉では"妖弧"と言うらしいな。」
「先に言わせてもらうが俺は"妖弧"じゃねえ。"九尾"だ。」
「でも尻尾は1本しかないよな?」
「痛いところ突いてくるな……」
九尾は指で頭を搔く。
「さっきも言ったが俺は封印されてんだ!なんかのタイミングで尻尾の封印が1つだけ解けて今みたいにある程度動けるようになったんだ。」
「つまりまだ8本の尻尾が封印されてると?」
「そういうことだ。俺の力は不完全だ。まあお前を手助けするくらいなら容易だが……」
「そうか。わかった、センキュ。」
「おいコラ、待て!」
チンッ!
ロビンは刀を鞘に納める。
「さてと、報告に行くか~。」
ロビンは八岐大蛇との戦いの前、山中で謎の男の襲撃に遭っている。
(ほんと、なんだったんだあいつは?一連の事件の犯人てことだけわかってる。)
ロビンはアーロンドの部屋に入る。
「報告したいことがあるんだが…」
「どうぞどうぞ。好きに話してください。」
ロビンは座布団に座る。
「八岐大蛇との戦闘前に俺と他3人が山に調査に向かったのは覚えてますよね?」
「ええ、覚えてますよ。その後君は重症を負って戻ってきた。」
「その前に不審な男がいると連絡したのは覚えていますか?」
「そんなことも言ってましたね~。」
「その男についての報告です。」
「なるほど、続けなさい。」
アーロンドの表情が険しくなる。
「あの後見つかって戦闘になったんですけど、最初は別に普通の人間って感じで右腕を切ったんですけど……」
「先程から妙に固くないですか?別に今は仕事じゃないので敬語は必要ないですよ。」
「じゃあタメ口でいかせてもらいますよ。……男の腕を切ったのはいいんだけど……そのすぐ後に男の姿が変わったんだ。あれはまるで…半獣みたいな。」
「半獣?」
「顔とか特徴は人間なのに獣の耳や尻尾に爪、牙も生えてたな。」
「なんというか……狼男みたいな感じだったな。」
「狼男……」
アーロンドは顎に手を当てる。
「言いたいことはこんぐらいだ。」
「報告に感謝します。」
ロビンは部屋を出る。
「…………。………狼男……だと?」
「それに……半獣のような……」
「これは……彼に話すべきなのか?」
「いや、まだその時ではない。しかし……いつか、訪れる。」
「その時彼は……苦痛に耐えることが、できるのでしょうか……」
アーロンドは湯呑みに注がれたお茶を飲みながら小さく呟いた。

夜……
「勝利を祝して、乾杯!」
乾杯!
みんなはジョッキをぶつけ合う。
「ぷはぁ、宴会と言ったらやっぱりお酒よね。」
「お前朝も飲んだだろ。そんな飲んで大丈夫なのか?」
「大丈夫大丈夫、魔力でアルコールを分解してるから。」
「そういう問題じゃねえよ。あと魔力って便利だな。」
美桜も隣でお酒を飲んでいる。ちなみにアリスは5杯目である。
「このお酒、かなり度数が強いはずなんだけど…」
「こいつは鉄の肝臓の持ち主だ。度数なんかこいつの前では無力だ。」
「なんであんたが誇らしげにしてんの?」
隣に春蘭が座る。
「ロビン、本当にお疲れ様。乾杯!」
「ああ、お前もな。乾杯!」
「っしゃ今からカラオケ大会を始めるぞ~!歌いたいやつは前に出てこいー!」
疾風がマイクを持って人を招集する。
「よっしゃ腕がなるぜ。行ってくる!」
「頑張れよ~。」
宴会場には夜が明ける間際まで笑い声や歓声がが響いた。
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