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【間章 祝杯の海水浴】
第2節 夏だ!海だ!特訓だ!
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沖縄県 那覇空港
「着いたぞ、沖縄~!」
ロビンたちは空港から飛び出し、沖縄の日差しを浴びる。
「兄上も来れたらよかったのに。」
「まあ、あれは仕方ないな。」
春蘭たちは後片付けがあり、沖縄に来ることができない。よって来られたのは下級から上級、一部の仙級の魔道士のみだ。
「海ぶどう買ってこいって言われたからな、忘れんなよ!」
「忘れないわよ!」
「それより海行こ~、早く~♪」
アリスは海を目指して走ります。ロビンと美桜もアリスに続く。
「若いっていいですねえ~。」
アーロンドは空港で1人で呟いた。
砂浜にて…
「っしゃー海だー♪」
ッザバーン!
ロビンは海に飛び込む。
「どうした?お前らも早くしろよ。」
「ふっふっふっ、甘いな!その程度の水しぶき、簡単に超えてやるよ。」
玖羽が自信満々にアラワレ海に飛び込む。言葉通り、ロビンより大きな水しぶきを起こす。
「うお?!へへ、やりやがったな!」
ロビンは玖羽に水をかける。
「ふっ、いいぜ、勝負だ!」
玖羽も水をかける。
「男の子っていつまでも子供よね。」
「そんなことより日焼け止め。あ、いいこと思いついた。」
美桜がアリスの腕を掴む。
「させると思う?」
「えーいいじゃん。」
「駄目。」
美桜とアリスは火花を散らせる。
「はぁ、わかった自分で塗るから。」
アリスは日焼け止めを塗り始める。美桜は海へと向かう。
「塗らないの?」
「面倒くさい。」
美桜は1言言い残して海に飛び込む。
ザバーン!
「なんだなんだ?」
「私よ。」
「お前って派手に飛び込むタイプなの?」
「それよりこれ、やろ?」
美桜はビーチボールを取り出す。
「お、それを使えば昇級試験の訓練にもなって丁度いいじゃねえか。」
「あ、そうか。もう近いのか。なら俺もやるぜ。」
玖羽はビーチボールを受け取ると投げる構えを取り、思いっきりボールを投げる。投げたボールは水を切る。
ズザザザザッ!ビターン!
「うおっ?!」
ロビンはボールを受け止める。
「今度は…俺の番だ!」
ロビンも強烈な一撃を投げる。
「……水球?」
砂浜のパラソルの下で奏美はドリンクを飲みながら観戦していた。
「楽しそうねえ~。私も参加しようかしら。」
「やめておいたほうがいいですよ~。」
「……だよね。」
アリスと凜も遠くから見ている。
「ん?」
アリスは何かを見つける。海の中から何か巨大な生物が出てきたのだ。
「うお?!巨大な烏賊だ。いや、クラーケンだ!」
「なんでこんなとこにいるんだよ!」
「美味しそう……じゅるり…」
「おい、美桜~?お前食おうとしてる?」
美桜は砂浜に戻り薙刀を手に取るとクラーケンに向かって切りかかる。しかし巨大な足に叩き落される。
ザボンッ!
「あ、美桜が……アリスー!美桜を助けてやってくれー!」
「仕方ないな~。」
ザプンッ!
アリスは海に潜り美桜を探す。
「これ、いい特訓になると思うか?」
「なるだろうな。」
「なら決まったな。いくぞ!」
「わかってらぁ!」
2人はクラーケンの足を次々と切り落とす。
「おらおらおらぁ!止まんねえよ!」
「この烏賊野郎がー!俺たちの糧となれー!」
「一体どっちが化け物なのだか……」
奏美は砂浜から呆れた様子で見ていた。
ドカドカ!
「こんぐらいありゃいいだろう。大漁大漁♪」
ロビンと玖羽は大量のクラーケンの足を砂浜に持ち帰る。
「ふむ、これはかなり上等な代物ですね。」
「本日のランチ及びディナーはクラーケンの足を使いましょう。」
「いや正気ですか?クラーケンの足ですよ?魔獣を食べるのと同義ですよ?」
「そうは言っても……これほど上等な物を見せられると、私の珍品を食べたいという欲が刺激されてしまうんですよ。」
「俺は腹を満たせて美味ければ何でもいい。」
「では調理に取り掛かるとしましょう。」
ロビンと玖羽とアーロンドはクラーケンの足を持って調理場に向かう。
「意外と美味かったな。」
「まさか本当に夜も食べる羽目になるとわ……」
アリスはお腹をさすりながら宿泊先のホテルに向かう。
「明日、東京に戻るんだよな?」
「そういう予定だったはず。」
「……楽しいのって、一瞬だな…」
「ええ、そうね…」
ロビンは手すりにすがって海を眺める。
「アリス、これからも一緒だよな?」
「ええ、一緒よ。」
アリスはロビンの隣にすがる。
「それより、さっきの言葉は告白と受け取っていい?」
「なんでそうなるの?!」
「え、違うの?」
「いや、えーと……どう受け取るかは好きにしてくれ……」
「じゃあ告白として受け取るわ。」
「……部屋に戻る。お前も早く戻れよ、風邪引くぞ。」
ロビンはホテルに入り自分の部屋に向かう。
「言われなくてもわかってるわよ♪」
「~♪~♪~♪」
アリスは鼻歌を歌いながら自分の部屋に向かう。
ボフッ!
「う~ん…疲れた!」
ロビンはベッドに寝転がる。部屋からは海を眺めることができる。
「………。」
ロビンはテラスに出て手すりにすがり海を見る。
「この平和がいつまでも続いたらいいのにな……」
ロビンは小さく呟く。心の中にこの束の間の平和にすがりたい自分がいたが、すぐに振り払う。
(俺は何を考えてるんだ……自分で決めただろ、魔獣から市民を守るって。)
「バァッ!」
「うわっ?!」
アリスが後ろからシーツを被って驚かしてくる。
「お前、なんだよ急に?」
「なーんか神妙な顔してたからね。こんなとこまで来て何と葛藤してるの~?」
「別に。」
「もう……少しは素直になったら?」
アリスがロビンの頬を指で突く。
「………お前はイギリスについて調べてるんだよな?」
「そうだよ~。前も言わなかったっけ?」
「いや、聞いただけだ。」
「……何か知ってるの?」
ロビンはハッとする。
(話さない。絶対に話さない。"焔の日"、これをアリスに話したら……俺は絶対に後悔する。本能がそう言ってる。)
「何も……」
「ふ~ん。それじゃあ、おやすみ…」
「ああ、おやすみ。」
アリスは自分の部屋に戻る。その後ろ姿からは奇妙な悲哀さを感じた。ロビンは夜空を見上げる。
「綺麗だな……」
そこには満点の星空が広がっていた。
「着いたぞ、沖縄~!」
ロビンたちは空港から飛び出し、沖縄の日差しを浴びる。
「兄上も来れたらよかったのに。」
「まあ、あれは仕方ないな。」
春蘭たちは後片付けがあり、沖縄に来ることができない。よって来られたのは下級から上級、一部の仙級の魔道士のみだ。
「海ぶどう買ってこいって言われたからな、忘れんなよ!」
「忘れないわよ!」
「それより海行こ~、早く~♪」
アリスは海を目指して走ります。ロビンと美桜もアリスに続く。
「若いっていいですねえ~。」
アーロンドは空港で1人で呟いた。
砂浜にて…
「っしゃー海だー♪」
ッザバーン!
ロビンは海に飛び込む。
「どうした?お前らも早くしろよ。」
「ふっふっふっ、甘いな!その程度の水しぶき、簡単に超えてやるよ。」
玖羽が自信満々にアラワレ海に飛び込む。言葉通り、ロビンより大きな水しぶきを起こす。
「うお?!へへ、やりやがったな!」
ロビンは玖羽に水をかける。
「ふっ、いいぜ、勝負だ!」
玖羽も水をかける。
「男の子っていつまでも子供よね。」
「そんなことより日焼け止め。あ、いいこと思いついた。」
美桜がアリスの腕を掴む。
「させると思う?」
「えーいいじゃん。」
「駄目。」
美桜とアリスは火花を散らせる。
「はぁ、わかった自分で塗るから。」
アリスは日焼け止めを塗り始める。美桜は海へと向かう。
「塗らないの?」
「面倒くさい。」
美桜は1言言い残して海に飛び込む。
ザバーン!
「なんだなんだ?」
「私よ。」
「お前って派手に飛び込むタイプなの?」
「それよりこれ、やろ?」
美桜はビーチボールを取り出す。
「お、それを使えば昇級試験の訓練にもなって丁度いいじゃねえか。」
「あ、そうか。もう近いのか。なら俺もやるぜ。」
玖羽はビーチボールを受け取ると投げる構えを取り、思いっきりボールを投げる。投げたボールは水を切る。
ズザザザザッ!ビターン!
「うおっ?!」
ロビンはボールを受け止める。
「今度は…俺の番だ!」
ロビンも強烈な一撃を投げる。
「……水球?」
砂浜のパラソルの下で奏美はドリンクを飲みながら観戦していた。
「楽しそうねえ~。私も参加しようかしら。」
「やめておいたほうがいいですよ~。」
「……だよね。」
アリスと凜も遠くから見ている。
「ん?」
アリスは何かを見つける。海の中から何か巨大な生物が出てきたのだ。
「うお?!巨大な烏賊だ。いや、クラーケンだ!」
「なんでこんなとこにいるんだよ!」
「美味しそう……じゅるり…」
「おい、美桜~?お前食おうとしてる?」
美桜は砂浜に戻り薙刀を手に取るとクラーケンに向かって切りかかる。しかし巨大な足に叩き落される。
ザボンッ!
「あ、美桜が……アリスー!美桜を助けてやってくれー!」
「仕方ないな~。」
ザプンッ!
アリスは海に潜り美桜を探す。
「これ、いい特訓になると思うか?」
「なるだろうな。」
「なら決まったな。いくぞ!」
「わかってらぁ!」
2人はクラーケンの足を次々と切り落とす。
「おらおらおらぁ!止まんねえよ!」
「この烏賊野郎がー!俺たちの糧となれー!」
「一体どっちが化け物なのだか……」
奏美は砂浜から呆れた様子で見ていた。
ドカドカ!
「こんぐらいありゃいいだろう。大漁大漁♪」
ロビンと玖羽は大量のクラーケンの足を砂浜に持ち帰る。
「ふむ、これはかなり上等な代物ですね。」
「本日のランチ及びディナーはクラーケンの足を使いましょう。」
「いや正気ですか?クラーケンの足ですよ?魔獣を食べるのと同義ですよ?」
「そうは言っても……これほど上等な物を見せられると、私の珍品を食べたいという欲が刺激されてしまうんですよ。」
「俺は腹を満たせて美味ければ何でもいい。」
「では調理に取り掛かるとしましょう。」
ロビンと玖羽とアーロンドはクラーケンの足を持って調理場に向かう。
「意外と美味かったな。」
「まさか本当に夜も食べる羽目になるとわ……」
アリスはお腹をさすりながら宿泊先のホテルに向かう。
「明日、東京に戻るんだよな?」
「そういう予定だったはず。」
「……楽しいのって、一瞬だな…」
「ええ、そうね…」
ロビンは手すりにすがって海を眺める。
「アリス、これからも一緒だよな?」
「ええ、一緒よ。」
アリスはロビンの隣にすがる。
「それより、さっきの言葉は告白と受け取っていい?」
「なんでそうなるの?!」
「え、違うの?」
「いや、えーと……どう受け取るかは好きにしてくれ……」
「じゃあ告白として受け取るわ。」
「……部屋に戻る。お前も早く戻れよ、風邪引くぞ。」
ロビンはホテルに入り自分の部屋に向かう。
「言われなくてもわかってるわよ♪」
「~♪~♪~♪」
アリスは鼻歌を歌いながら自分の部屋に向かう。
ボフッ!
「う~ん…疲れた!」
ロビンはベッドに寝転がる。部屋からは海を眺めることができる。
「………。」
ロビンはテラスに出て手すりにすがり海を見る。
「この平和がいつまでも続いたらいいのにな……」
ロビンは小さく呟く。心の中にこの束の間の平和にすがりたい自分がいたが、すぐに振り払う。
(俺は何を考えてるんだ……自分で決めただろ、魔獣から市民を守るって。)
「バァッ!」
「うわっ?!」
アリスが後ろからシーツを被って驚かしてくる。
「お前、なんだよ急に?」
「なーんか神妙な顔してたからね。こんなとこまで来て何と葛藤してるの~?」
「別に。」
「もう……少しは素直になったら?」
アリスがロビンの頬を指で突く。
「………お前はイギリスについて調べてるんだよな?」
「そうだよ~。前も言わなかったっけ?」
「いや、聞いただけだ。」
「……何か知ってるの?」
ロビンはハッとする。
(話さない。絶対に話さない。"焔の日"、これをアリスに話したら……俺は絶対に後悔する。本能がそう言ってる。)
「何も……」
「ふ~ん。それじゃあ、おやすみ…」
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