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【第8章 生贄と約束】
第4節 未来への約束
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「あいつの代わりにお前を喰らうだと?なぜ椿のようなことを言い始める?」
ロビンは衝撃で開いた口が塞がらない。
「お前も椿と同類か。それとも何か別の理由があるのか?」
「決まってるだろ。美桜を守るためさ。これでいいかな?」
「あいつは、自分の命を犠牲にしてでも守るべきものなのか?」
龍は先程とは違い、落ち着いた様子を見せる。
「自分の妹を守るのに理由なんて必要ないだろう?」
「ふっ、ハッハッハッハッハッ!お前、見直したぞ。」
龍は高らかに笑う。
「今は気分がいい。お前を食う前にいくつか質問に答えてやろう。気になることが山程ある顔をしていたからな。」
龍はロビンに美桜を渡す。ロビンは本殿に入って美桜の体調を確かめる。
「早速聞こう。君の対はどこに行ったんだ?」
「あいつのことは知らんな。」
「知らない?対じゃないのか?」
春蘭は不思議そうに聞き返す。
「椿を食う日の前日まではいたんだが、次の日にはもういなかったな。」
「それどころか、200年間あいつの気配を全く感じない。」
春蘭は顎に手を当てる。
(200年も気配がないのか。流石に変だな。)
「今思い出したが、俺は椿に"青"と呼ばれていたな。」
「青?それが君の名前か。」
「あいつは"赤"と呼ばれていたな。理由は確か……体色からとったとか言っていたな。」
(そのままなのか。)
春蘭はメモをする。
「他にないのか?」
「君はなぜ美桜に食べようとしたんだ?服従させられたなら、人を食うことは許されなかったはずだ。」
「あいつを食おうとした理由か。椿に"命令"されたからだ。「神宮寺 美桜を食らえ。」とな。」
春蘭は目を丸くする。
(椿の命令?なぜそんな命令を?そもそも、なんで美桜のことを知ってるんだ?)
「その命令を受けたのはいつだ?」
「椿を食う直前だから、200年前だな。」
春蘭の頭の中は、ますますこんがらがってきた。
(マズイな……頭がパンクしそうだ。)
「我自身、あの命令を聞いたときはかなり驚いたな。常日頃から人を食うなとしつけられていた。椿は何を考えていたのかが分からなかったな。」
春蘭は龍が話すことをメモする。
「最後に聞きたいことがある。」
「ロビンと模擬戦をしていいかい?」
「構わないが。むしろそれでいいのか?」
「最後に今のロビンの実力がどれほどなのか知りたくてね。」
春蘭はロビンを呼ぶ。
「本気でかかってこいって……俺魔力消費しまくったぞ。」
「今の状態で出せる分だけでいい。」
2人は刀を構える。
ガキインッ!
2人の刀がぶつかり合う。
(速いな。初めて会った時からここまで強くなるとは……僕が見込んだだけある。)
(やっぱり春蘭は強いな。でも、俺も追いつけている。)
2人の模擬戦は夜明けまで続いた。
「んっ……ふあぁぁうぁ……もう朝か…」
ロビンが起き上がるとそこは本殿の前だった。
「起きたか。」
春蘭がいない。近くに刀だけが落ちていた。
(そうか……あいつは……)
本殿から美桜が出てくる。
「……どういう状態?」
とぐろを巻いている龍と地べたに座っているロビンを見て、美桜は戸惑っている。
「やっと目覚めたか。おい小僧。」
「え?俺?」
「いい勝負だったぞ。我はしばらくあいつの中にいる。何かあったらあいつに召喚してもらえ。」
「そういえば、あの男が伝言を残していったぞ。《妹のことを任せる》、とな。」
龍は美桜の中に戻る。美桜は何が起きたのか分からない顔をしている。
「今のは?」
「龍だ。椿が昔使役していたらしい。」
「その刀は……兄上はどこに?」
「春蘭は……」
美桜は何かを思い出した。
「そうだ……私はここに来るように……誰かに呼ばれたんだ。」
「確か、それが私の宿命って……」
美桜は状況を察した。
「……帰るわよ。みんなに伝えないといけない。」
「全部理解しちゃったか……」
ロビンは美桜の背中を追いながら、屋敷へと戻る。美桜の後ろ姿は、悲しいようで前向きに見えた。
「ただいま……って、何してんだ?!」
雫が玄関の前で正座をして待っていた。
「急にどこかに行くんですから。心配しましたよ。ところで旦那様は何処に?」
「春蘭は……いや、この話は4人揃ってからにしよう。」
3人はリビングに行く。凜は座ってパソコンを見ている。
「あ、おかえりなさい。ずいぶん遅かったですね。雫さんも爪を噛んでかなり苛立ってましたよ。」
(笑顔が眩しい。そんなことをそんな笑顔で言わないでくれ。)
「お前が言うか?」
「ロビンが言って。」
ロビンは咳をする。
「落ち着いて聞けよ。…春蘭は……龍に食われた。美桜をかばってな。」
「え……?」
「嘘……」
「やっぱり……」
3人は別々の反応をする。美桜はわかっていたかのような口振りだ。
「そんな予感がしたのよ。はぁ……まさかその予感が的中するとわ。ここまで嬉しくない的中は今まで無いわ。」
「そんな……何かの悪い冗談ですよね?そうですよね?」
「………。」
雫が乗り出してロビンに聞く。
「冗談じゃない。全て事実だ。これを見ろ。」
ロビンは春蘭のメモ帳を見せる。雫宛の文章が書かれている。
「雫へ 君がこの文章を見ているときには、僕はもう屋敷にはいないだろう。これからは君が自由に暮らすといい。」
「そんな……こんなの、あんまりですよ……」
雫の目から涙が溢れる。
(親しい存在が突然いなくなる。悲しいよな。俺も先日経験したからその気持ち、すっげーわかる。)
ロビンは心の中で呟く。美桜はずっと右腕を気にしている。
「なんでさっきから自分の右腕を見てるんだ?」
「何かいる。」
「へ?」
青が美桜の右腕から顔を出す。
「呼んだか?」
「呼んでねよ。」
「そうか。言い忘れたが、俺の名前は青だ。」
青は顔を引っ込める。
(あいつ暇なの?悲しい雰囲気をぶち壊していったんだけど。)
「えっと……さっきのは一体?」
「あれが春蘭を食った龍だ。元々は椿が使役していたらしいが。」
美桜はメモ帳を見ていると、春蘭と青の会話の内容を見つける。
「青には対がいるんだ。」
「そうだ。どこにいるかは知らんが。」
プルルル♪
電話がなる。雫が受話器をとる。
「はい。はい。え?!今すぐにですか?わかりました。」
雫はロビンと美桜のもとに来る。
「鶴城さんから御三方が拠点に来るようにと連絡がありました。」
「まじか……ここ最近、ロクに休めてないのに。」
「すぐに出発の準備をします。」
雫は外に出る。
「絶対何か面倒なことになるって。」
ロビンは気が乗らなかった。
ロビンは衝撃で開いた口が塞がらない。
「お前も椿と同類か。それとも何か別の理由があるのか?」
「決まってるだろ。美桜を守るためさ。これでいいかな?」
「あいつは、自分の命を犠牲にしてでも守るべきものなのか?」
龍は先程とは違い、落ち着いた様子を見せる。
「自分の妹を守るのに理由なんて必要ないだろう?」
「ふっ、ハッハッハッハッハッ!お前、見直したぞ。」
龍は高らかに笑う。
「今は気分がいい。お前を食う前にいくつか質問に答えてやろう。気になることが山程ある顔をしていたからな。」
龍はロビンに美桜を渡す。ロビンは本殿に入って美桜の体調を確かめる。
「早速聞こう。君の対はどこに行ったんだ?」
「あいつのことは知らんな。」
「知らない?対じゃないのか?」
春蘭は不思議そうに聞き返す。
「椿を食う日の前日まではいたんだが、次の日にはもういなかったな。」
「それどころか、200年間あいつの気配を全く感じない。」
春蘭は顎に手を当てる。
(200年も気配がないのか。流石に変だな。)
「今思い出したが、俺は椿に"青"と呼ばれていたな。」
「青?それが君の名前か。」
「あいつは"赤"と呼ばれていたな。理由は確か……体色からとったとか言っていたな。」
(そのままなのか。)
春蘭はメモをする。
「他にないのか?」
「君はなぜ美桜に食べようとしたんだ?服従させられたなら、人を食うことは許されなかったはずだ。」
「あいつを食おうとした理由か。椿に"命令"されたからだ。「神宮寺 美桜を食らえ。」とな。」
春蘭は目を丸くする。
(椿の命令?なぜそんな命令を?そもそも、なんで美桜のことを知ってるんだ?)
「その命令を受けたのはいつだ?」
「椿を食う直前だから、200年前だな。」
春蘭の頭の中は、ますますこんがらがってきた。
(マズイな……頭がパンクしそうだ。)
「我自身、あの命令を聞いたときはかなり驚いたな。常日頃から人を食うなとしつけられていた。椿は何を考えていたのかが分からなかったな。」
春蘭は龍が話すことをメモする。
「最後に聞きたいことがある。」
「ロビンと模擬戦をしていいかい?」
「構わないが。むしろそれでいいのか?」
「最後に今のロビンの実力がどれほどなのか知りたくてね。」
春蘭はロビンを呼ぶ。
「本気でかかってこいって……俺魔力消費しまくったぞ。」
「今の状態で出せる分だけでいい。」
2人は刀を構える。
ガキインッ!
2人の刀がぶつかり合う。
(速いな。初めて会った時からここまで強くなるとは……僕が見込んだだけある。)
(やっぱり春蘭は強いな。でも、俺も追いつけている。)
2人の模擬戦は夜明けまで続いた。
「んっ……ふあぁぁうぁ……もう朝か…」
ロビンが起き上がるとそこは本殿の前だった。
「起きたか。」
春蘭がいない。近くに刀だけが落ちていた。
(そうか……あいつは……)
本殿から美桜が出てくる。
「……どういう状態?」
とぐろを巻いている龍と地べたに座っているロビンを見て、美桜は戸惑っている。
「やっと目覚めたか。おい小僧。」
「え?俺?」
「いい勝負だったぞ。我はしばらくあいつの中にいる。何かあったらあいつに召喚してもらえ。」
「そういえば、あの男が伝言を残していったぞ。《妹のことを任せる》、とな。」
龍は美桜の中に戻る。美桜は何が起きたのか分からない顔をしている。
「今のは?」
「龍だ。椿が昔使役していたらしい。」
「その刀は……兄上はどこに?」
「春蘭は……」
美桜は何かを思い出した。
「そうだ……私はここに来るように……誰かに呼ばれたんだ。」
「確か、それが私の宿命って……」
美桜は状況を察した。
「……帰るわよ。みんなに伝えないといけない。」
「全部理解しちゃったか……」
ロビンは美桜の背中を追いながら、屋敷へと戻る。美桜の後ろ姿は、悲しいようで前向きに見えた。
「ただいま……って、何してんだ?!」
雫が玄関の前で正座をして待っていた。
「急にどこかに行くんですから。心配しましたよ。ところで旦那様は何処に?」
「春蘭は……いや、この話は4人揃ってからにしよう。」
3人はリビングに行く。凜は座ってパソコンを見ている。
「あ、おかえりなさい。ずいぶん遅かったですね。雫さんも爪を噛んでかなり苛立ってましたよ。」
(笑顔が眩しい。そんなことをそんな笑顔で言わないでくれ。)
「お前が言うか?」
「ロビンが言って。」
ロビンは咳をする。
「落ち着いて聞けよ。…春蘭は……龍に食われた。美桜をかばってな。」
「え……?」
「嘘……」
「やっぱり……」
3人は別々の反応をする。美桜はわかっていたかのような口振りだ。
「そんな予感がしたのよ。はぁ……まさかその予感が的中するとわ。ここまで嬉しくない的中は今まで無いわ。」
「そんな……何かの悪い冗談ですよね?そうですよね?」
「………。」
雫が乗り出してロビンに聞く。
「冗談じゃない。全て事実だ。これを見ろ。」
ロビンは春蘭のメモ帳を見せる。雫宛の文章が書かれている。
「雫へ 君がこの文章を見ているときには、僕はもう屋敷にはいないだろう。これからは君が自由に暮らすといい。」
「そんな……こんなの、あんまりですよ……」
雫の目から涙が溢れる。
(親しい存在が突然いなくなる。悲しいよな。俺も先日経験したからその気持ち、すっげーわかる。)
ロビンは心の中で呟く。美桜はずっと右腕を気にしている。
「なんでさっきから自分の右腕を見てるんだ?」
「何かいる。」
「へ?」
青が美桜の右腕から顔を出す。
「呼んだか?」
「呼んでねよ。」
「そうか。言い忘れたが、俺の名前は青だ。」
青は顔を引っ込める。
(あいつ暇なの?悲しい雰囲気をぶち壊していったんだけど。)
「えっと……さっきのは一体?」
「あれが春蘭を食った龍だ。元々は椿が使役していたらしいが。」
美桜はメモ帳を見ていると、春蘭と青の会話の内容を見つける。
「青には対がいるんだ。」
「そうだ。どこにいるかは知らんが。」
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「はい。はい。え?!今すぐにですか?わかりました。」
雫はロビンと美桜のもとに来る。
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