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【間章 全ては未来のため】
第2節 双龍
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「山の頂上にこんな場所があるなんて。」
椿は山頂にある祭壇のような場所に来た。大きな建物の左右の柱に龍が巻き付いている。
「人間、何をしにきた?我らの地を荒らす気か?それとも我らの生贄となりに来たか?」
「荒らす?生贄?まずあんたら誰?」
椿は龍2体を目の前にして全く怖気づかない。
「こいつ、只者じゃない。どうする?」
「我は腹が減っている。こいつも食ってもいいか?」
「私を食べる?う~ん、じゃあこうしよう。」
椿は何か思いついたようだ。
「あんたら2体と私1人で戦って、あんたらが勝ったらそこの青いのが私を食べる。私が勝ったら、そうだな……」
椿はしばらく考えた。
「私があんたらを使役する。これでどうだ?」
2体の龍は少し相談する。
「いいだろう。すぐに始めるぞ。」
椿は薙刀を構える。
「やるからには本気でいくぞ。ふぅっ!」
赤い龍が暴風を起こす。椿は空中に吹き飛ばされる。
「わーお?!」
「轟け、雷鳴よ!」
バァァァァン!
椿に雷が落ちる。
「すごい威力。私じゃなかったらどうなってたか。」
「なんで生きてるんだ??!」
青い龍は驚いて大声で喋る。
「驚いている場合か!とっとと次の攻撃に移れ!」
赤い龍は青い龍に怒鳴る。
「わかったわかった。って、あの人間はどこに行った?!」
2体の視界から椿は消えていた。
「出てこい!」
天候が荒れてきた。
「ここよ。」
2体の上空から椿が薙刀を振り下ろす。
「がっ?!」
「ぐっ……!」
2体の龍は地面に落ちる。
「はい、私の勝ち。約束通り、あんたらは私が使役するよ。」
こうして椿は2体の龍を使役した。
「あんたらって名前あるの?」
「「ない。」」
椿はしばらく龍の名前を考えていた。
「よし、あんたが赤、あんたが青。わかった?」
「いや体色からとっただけじゃねえか!」
「もうちょっと捻ろよ!」
龍は互いに同タイミングで抗議する。
「じゃあ、紺碧《こんぺき》と紅生《こうせい》はどう?」
「「だったら青と赤でいいわ!」」
「よし決まり。これからよろしくね。青、赤。」
椿は少し笑いながら2体にあいさつをする。
「お、できてるできてる。2人共おつかれ~。」
椿は手を小さく振る。拠点の横には紋章が描かれた旗が刺し立ててある。
「旗も良い感じに飾れてるわね。ナイス!」
椿は親指を立てる。天垣はやれやれと額に手を当てる。
「お前は相変わらずだな。この旗を大切にしている。」
「そりゃそうでしょ。なんてったて……」
「私たち、大魔導団《ソルシエルキャラバン》のシンボルなんだから♪。」
「ちょっと待て!」
ロビンが話を割って入る。
「大魔導団ってなんだよ?!読み方同じだし!」
「大魔導団は椿が結成した100名ほどの小さな組合です。私が団長に就任した際に、大魔統制会へと改名されますが。」
「ん?お前が就任したのいつだ?」
「椿が逝去する前日ですかね。その頃のことはあまり憶えていませんが。」
アーロンドは顎を撫でながら答える。
「そこから200年、私は団長を務めています。」
「"会"なのに"団長"なのは、昔の名残りなのね。」
美桜がなるほどという顔で喋る。
「話を戻す。」
天垣は話を続ける。
1年後、椿は天垣と共にイギリスを訪れる。
「急に連れてこられたが………旅行だと思えば案外悪くないな。」
「実際旅行よ。ただ、1つやることがある。着いて来て。」
椿の向かった先には、大きな木があった。
「木?」
「そう、ただの木。他のものより立派なだけ。」
椿は木の表面に手を当てる。
「うん。これなら保ちそうね。」
椿は木に何か細工をし始めた。細工を終えるのに30分ほどかかった。
「何をしていたんだ?」
「未来へのメッセージを刻んでたわ。運命に惑わされないようにね。」
「誰にだ?運命に惑わされるとはどういうことだ?」
椿は天垣の質問に答えなかった。ただ1言、「そのうちわかる。」と。
5年後……
「天垣……」
「久しぶりだな椿。村の様子はどうだ?」
「ぼちぼちよ。」
2人は丘の上から村を見下ろす。
「それで、話とはなんだ?」
「……ついて来なさい。」
椿は天垣を連れて山奥の神社に向かう。
「こんなところに神社があるとは……」
「本殿は山頂よ。そこまでは行かないけど。」
椿は境内の真ん中に立つ。地面には魔法陣が描かれている。
「そこで見てなさい。私の神楽を。」
椿は扇子を取り出す。扇子を開くと、椿は舞を踊り始める。
「………。」
椿の神楽は美しさと力強さを感じたが、儚く、切ない雰囲気を帯びていた。だが、優雅なことに変わりはない。
「ふぅ……これぐらいでいいわ。さてと……」
椿は魔力を集中させる。
「"神降ろし"といこうかしら。」
「………。」
「………長い。」
椿はこちらを振り向く。
「終わったわよ。」
「お告げは?」
「お告げはないわ。私に憑依させだけ。今出すから。」
「???」
椿は自身の右手の平をナイフで切る。
ドハドバッ……
椿の血が魔法陣の上に垂れる。2人の上に女性の霊が現れる。
「…?!なんだこいつは?!」
「イザナミノミコト。神霊よ。」
「神霊?!それにイザナミって……」
天垣は自身を取り乱す。椿はイザナミの耳元で囁く。
「あんたの主はあいつ。あいつの指示に従いなさい。」
イザナミは天垣の中に入る。
「なんだ?力が湧いてくる。」
「これであんたは問題なし。後はアーロンドだけね。まあイザナミの力でなんとかして。」
「なんとかって……何をどうするんだ?」
天垣は椿の考えていることが分からない。
「イザナミの力を使って寿命を伸ばしなさい。」
「寿命を伸ばす?なぜその必要が?」
「あぁぁ、理由を話してなかったわね。」
椿は天垣に近づく。
「あんたは……今から私が言うことを、アーロンド以外のの誰にも言わないって約束できる?」
「俺は口が堅い。」
「なら良いわ。一度しか言わないから耳の穴かっぽじって聞きなさい。」
椿は山頂にある祭壇のような場所に来た。大きな建物の左右の柱に龍が巻き付いている。
「人間、何をしにきた?我らの地を荒らす気か?それとも我らの生贄となりに来たか?」
「荒らす?生贄?まずあんたら誰?」
椿は龍2体を目の前にして全く怖気づかない。
「こいつ、只者じゃない。どうする?」
「我は腹が減っている。こいつも食ってもいいか?」
「私を食べる?う~ん、じゃあこうしよう。」
椿は何か思いついたようだ。
「あんたら2体と私1人で戦って、あんたらが勝ったらそこの青いのが私を食べる。私が勝ったら、そうだな……」
椿はしばらく考えた。
「私があんたらを使役する。これでどうだ?」
2体の龍は少し相談する。
「いいだろう。すぐに始めるぞ。」
椿は薙刀を構える。
「やるからには本気でいくぞ。ふぅっ!」
赤い龍が暴風を起こす。椿は空中に吹き飛ばされる。
「わーお?!」
「轟け、雷鳴よ!」
バァァァァン!
椿に雷が落ちる。
「すごい威力。私じゃなかったらどうなってたか。」
「なんで生きてるんだ??!」
青い龍は驚いて大声で喋る。
「驚いている場合か!とっとと次の攻撃に移れ!」
赤い龍は青い龍に怒鳴る。
「わかったわかった。って、あの人間はどこに行った?!」
2体の視界から椿は消えていた。
「出てこい!」
天候が荒れてきた。
「ここよ。」
2体の上空から椿が薙刀を振り下ろす。
「がっ?!」
「ぐっ……!」
2体の龍は地面に落ちる。
「はい、私の勝ち。約束通り、あんたらは私が使役するよ。」
こうして椿は2体の龍を使役した。
「あんたらって名前あるの?」
「「ない。」」
椿はしばらく龍の名前を考えていた。
「よし、あんたが赤、あんたが青。わかった?」
「いや体色からとっただけじゃねえか!」
「もうちょっと捻ろよ!」
龍は互いに同タイミングで抗議する。
「じゃあ、紺碧《こんぺき》と紅生《こうせい》はどう?」
「「だったら青と赤でいいわ!」」
「よし決まり。これからよろしくね。青、赤。」
椿は少し笑いながら2体にあいさつをする。
「お、できてるできてる。2人共おつかれ~。」
椿は手を小さく振る。拠点の横には紋章が描かれた旗が刺し立ててある。
「旗も良い感じに飾れてるわね。ナイス!」
椿は親指を立てる。天垣はやれやれと額に手を当てる。
「お前は相変わらずだな。この旗を大切にしている。」
「そりゃそうでしょ。なんてったて……」
「私たち、大魔導団《ソルシエルキャラバン》のシンボルなんだから♪。」
「ちょっと待て!」
ロビンが話を割って入る。
「大魔導団ってなんだよ?!読み方同じだし!」
「大魔導団は椿が結成した100名ほどの小さな組合です。私が団長に就任した際に、大魔統制会へと改名されますが。」
「ん?お前が就任したのいつだ?」
「椿が逝去する前日ですかね。その頃のことはあまり憶えていませんが。」
アーロンドは顎を撫でながら答える。
「そこから200年、私は団長を務めています。」
「"会"なのに"団長"なのは、昔の名残りなのね。」
美桜がなるほどという顔で喋る。
「話を戻す。」
天垣は話を続ける。
1年後、椿は天垣と共にイギリスを訪れる。
「急に連れてこられたが………旅行だと思えば案外悪くないな。」
「実際旅行よ。ただ、1つやることがある。着いて来て。」
椿の向かった先には、大きな木があった。
「木?」
「そう、ただの木。他のものより立派なだけ。」
椿は木の表面に手を当てる。
「うん。これなら保ちそうね。」
椿は木に何か細工をし始めた。細工を終えるのに30分ほどかかった。
「何をしていたんだ?」
「未来へのメッセージを刻んでたわ。運命に惑わされないようにね。」
「誰にだ?運命に惑わされるとはどういうことだ?」
椿は天垣の質問に答えなかった。ただ1言、「そのうちわかる。」と。
5年後……
「天垣……」
「久しぶりだな椿。村の様子はどうだ?」
「ぼちぼちよ。」
2人は丘の上から村を見下ろす。
「それで、話とはなんだ?」
「……ついて来なさい。」
椿は天垣を連れて山奥の神社に向かう。
「こんなところに神社があるとは……」
「本殿は山頂よ。そこまでは行かないけど。」
椿は境内の真ん中に立つ。地面には魔法陣が描かれている。
「そこで見てなさい。私の神楽を。」
椿は扇子を取り出す。扇子を開くと、椿は舞を踊り始める。
「………。」
椿の神楽は美しさと力強さを感じたが、儚く、切ない雰囲気を帯びていた。だが、優雅なことに変わりはない。
「ふぅ……これぐらいでいいわ。さてと……」
椿は魔力を集中させる。
「"神降ろし"といこうかしら。」
「………。」
「………長い。」
椿はこちらを振り向く。
「終わったわよ。」
「お告げは?」
「お告げはないわ。私に憑依させだけ。今出すから。」
「???」
椿は自身の右手の平をナイフで切る。
ドハドバッ……
椿の血が魔法陣の上に垂れる。2人の上に女性の霊が現れる。
「…?!なんだこいつは?!」
「イザナミノミコト。神霊よ。」
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天垣は自身を取り乱す。椿はイザナミの耳元で囁く。
「あんたの主はあいつ。あいつの指示に従いなさい。」
イザナミは天垣の中に入る。
「なんだ?力が湧いてくる。」
「これであんたは問題なし。後はアーロンドだけね。まあイザナミの力でなんとかして。」
「なんとかって……何をどうするんだ?」
天垣は椿の考えていることが分からない。
「イザナミの力を使って寿命を伸ばしなさい。」
「寿命を伸ばす?なぜその必要が?」
「あぁぁ、理由を話してなかったわね。」
椿は天垣に近づく。
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