紡ぐ者

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【間章 全ては未来のため】

第3節 遥か遠くの未来

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「耳の穴かっぽじって聞きなさい。」
天垣は唾を飲む。
「200年後、この地に"災厄"が訪れる。その災厄に対応するためにあんたとアーロンド、そして私が必要になる。」
「200年先の話だろ?俺たちがいる必要があるのか?」
「あるに決まってるでしょ!」
椿は冷酷な視線を向ける。天垣の背筋が凍る。
(椿って、こんな目だったか?なんだこの、全てを見下したような目は?)
「200年後には、災厄に対応できる者が数えるほどしかいない。それに……」
「災厄を打倒さない限り、人々は魔獣に脅かされ続ける。そうならないために前もって手を打っておく必要がある。」
天垣は慎重に言葉を選ぶ。
「わかった……お前の言う通り寿命を伸ばす。お前はどうするんだ?」
「私には別の方法がある。そうしないと、運命が変わってしまう。」
椿は意味深な言葉を発する。
「災厄について教えてくれないか?あいつのことだから聞いてくるだろう。」
「確かにな。お前にしては起点が効くな。」
椿は溜息をつく。神降ろしと神楽で疲れている様子だ。
「災厄の正体……それは《王》という存在だ。」
「《王》?」
「《王》はあらゆる魔獣を使役し、あらゆる魔獣を生み出す存在。《王》を倒さない限り魔獣ハ現れ続ける。わかっているのはこれだけだ。」
椿は階段を降りようとする。
「そうだそうだ、言い忘れたことがあった。」
椿は振り返って顔を近づける。
「お前に頼み事がある。《王》が現れる20年くらい前に、《王》を討伐する使命を背負った者が現れる。そいつを見守ってくれないか?」
「確かそいつの名前は………」





「………"ロビン"だったな。」



「なんで俺の名前が出てくるんだよ?!椿って何者だよ!」
「俺も驚きだ。まさか本当にその名前の人物がいるとは思わなかったからな。」
「椿って、私のことも知ってたのよね?青。」
「あぁ。あいつにお前を食えと命令されたからな。理由は知らんが。」
「未来の者を知っている……実に摩訶不思議なことだ。」
アーロンドは車内からでる。
「私は本部に戻ります。あとこれ。」
アーロンドはロビンに通信機を渡す。
「連絡をするかもしれないので、肌身離さず持っておいてください。」
「本部に戻る意味は?」
「天垣……あなたは椿が言ったことを忘れたのですか?」
天垣の頭上に?が見える気がした。
「椿の言う通りになれば、この後世界中が災禍に見舞われる。その対策をとらなければならないのですよ。」
アーロンドはアデュー♪、と言って姿を消す。
「なんであれで団長が務まるんだ?」
「俺に聞くな。あいつは特殊過ぎる。」
玖羽はやれやれといった動きをとる。
「天垣。お前はこれからどうするつもりだ?」
「俺はシアンを探す。そういうお前は?」
「俺はこの街を直さなければならない。しばらくはこの街を離れられないな。」
全員は外に出る。
「ロビン、だったか?一応言っておきたいことがある。」
「俺に?」
「椿が言っていたことだ。本当化は分からんが。内容は……」





「ロビン?」
「唯一《王》に対抗できる者だ。その者のことを認識しておけ。」
椿は階段を降りる。
「本当にそれだけか?」
「多少勘が効くようになったな。」
椿は足を止める。
「ロビンはいずれ………」




「《王》に肉体《からだ》を奪われる。」
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