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【第15章 太陽が沈む時】
第2節 黒の呪縛
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「何……あれ……」
「あれは"黒の呪縛"だ。黒い炎を使って相手に呪いをかける際などに見られる。よかったなぁ。滅多に見れないからな。」
美桜はディファラスのほうを向くと、猛烈な衝動にかられる。
「……す。」
「うん?」
「殺す!」
美桜は殺意に満ちた表情でディファラスに薙刀を振り下ろす。
「おっと危ない。」
ディファラスは槍で薙刀を受け止める。
「そうかっかするな。せっかくの美しい顔が台無しだ。」
「あんたにそんなこと言われる筋合いはないわよ!」
美桜は槍を払うと薙刀をディファラスに突き出す。
「そら!」
ディファラスは薙刀を弾いて地面に落とす。続け様に美桜の胸ぐらを掴む。
「…っ離せ!」
「おいおい暴れるな。」
青がディファラスに噛みつく。しかし、ディファラスは青の背中に立っていた。
「ええいちょこまかと!」
青は尻尾で掴もうとするがディファラスは青の真下に移動すると、下から槍で突き上げる。
「ぐぁっ?!」
青は美桜の中に戻る。
「さぁて、どうする?その薙刀で抵抗するか?それとも、あいつを治療して2人で戦うか?」
ディファラスは玖羽を指差す。美桜はディファラスを睨む。
「不意打ちなんか卑怯な真似はしない。これはハンデだ。格下の相手をひたすらにいたぶるのは面白くないだろ?」
ディファラスは腕を組んで平然と話す。
「その慢心は今後に響くわよ。」
美桜は玖羽を治療する。
「うぇ……いろんなとこから血が出て気持ち悪い。」
「そう言ってる場合じゃないわよ。」
美桜はディファラスとロビンを指差す。
「ロビンに巻き付いてるのって、あいつか?」
「そう。」
「あ~、めんどくせ。俺が予期した最悪の事態じゃねえか……」
玖羽は立ち上がって短剣をディファラスに向ける。
「まっ、黒幕が戻ってきたんだからここで潰すチャンスだな。」
美桜が玖羽の肩を掴む。
「あいつは魔法で空間に干渉できる。攻撃は当たらない可能性が高いわ。その上瞬間移動?みたいなこともしてくる。」
「はぁ?チートかよ?!」
「ただ、瞬間移動?をしたときに違和感があるの。少し時間を稼げる?」
「対人戦は得意だが、そんなチート性能の奴とは長く戦えねえぞ。……やるだけやるけどな。」
玖羽はディファラスに向かって地面を蹴り上げる。
「へぇ、真っ向から来るのか。そういうの、嫌いじゃないぜ。」
「はいはいそうですか。そのうるせえ口を閉じてやるよ!」
玖羽は短剣を逆手に持って、ディファラスに突き出す。
「なっ?!どこにいった!」
「ここだ。」
玖羽の背後からディファラスが話しかける。玖羽は咄嗟に距離をとる。
(はあっ……?今なんで避けれたんだ?俺との距離はほとんどなかっただろ。反応が速いなんてレベルじゃないぞ!本当に瞬間移動しているのか?)
(やっぱり瞬間移動している……でも、違和感はある。何が変なの?)
美桜は2人の周りを観察するが、特に変わったところはない。
「何ボサッとしてるんだ?」
ディファラスは玖羽を突き飛ばす。
「ボサッとしてねえよ。ただ、お前の突破法を考えてただけだ。」
「ほう?突破法か。是非聞かせてもらいたい。」
「敵に自分の作戦を教える馬鹿がいるか?」
「ふっ、確かにそうだな。なら、見せてもらおうか。」
ディファラスは玖羽に接近して槍を突き出す。玖羽は短剣で槍を弾く。
「単純な攻撃は俺には通用しないぜ。」
「ならこれはどうだ?」
ディファラスは背後に移動すると、同じように槍を突き出す。
「背後に回っただ……」
玖羽は前方からの攻撃に反応する。
「ほう……これを避けるか。中々やるな。」
(今何が起きた?槍が前から出てきた?)
玖羽は非常に困惑した様子だ。
「ちっ……お前の魔法か?」
「あぁ、空間に干渉すれば可能だ。実に便利だ。」
「つまり、お前の攻撃はどこにいようが当たるってわけか。中々に面倒くさいことしてくれるな。」
「だが、あれを避けれたのはお前が初めてだ。大体の奴はあれで死ぬんだがな。」
「ふん……対人戦だけが俺の取り柄だからな。あれぐらいで死んだら顔が立たねえ。」
「………。」
美桜は2人の戦闘を遠くから観察している。
(玖羽……めちゃくちゃ残念なお知らせだけど、あいつは本気じゃない。遊んでる。ただこちらが苦戦するのを楽しんでいるだけ。)
ディファラスは槍を構える。
「お遊びはそろそろ終わりにしよう。ニグレード様がお目覚めになるかもしれないからな。」
「へぇ……。ならおまえが逃げるのを阻止してやるよ。」
玖羽は美桜に目配せする。
(早く……背後からグサッと!)
「おいおい……そんな不意打ちなんかせずに真っ向から来たらどうだ?」
玖羽はディファラスが美桜に話している隙を狙う。
「おっと、本命はこっちか。」
ディファラスは玖羽の攻撃を受け止める。
「やれ、美桜!」
美桜は薙刀をディファラスの背中目掛けて突き出す。ディファラスが美桜に視線を向けた隙に、玖羽は短剣を逆手に持ってディファラスの腹部に目掛けて腕を振る。
「ぐっ………?!」
「がはっ?!」
3人の足下に赤い液体が広がる。玖羽の腹部に薙刀、美桜の腹部に短剣が突き刺さる。2人は後ろに下がり、地面に膝をつく。
「何……を?」
「空間をイジっただけだ。殺せると思ったか?残念だったな。それがお前ら限界だ。」
ディファラスは笑顔で美桜に話しかける。
「あんた……本当に……人間なの?」
「俺はれっきとした人間だ。」
「この……悪魔が、ゲホッ……ゲホッ!」
美桜は口を手で覆う。手の隙間から血が垂れる。
「おいおい……もう喋らないほうが良いんじゃないのか?」
ディファラスは玖羽に近づく。
「それで。お前の作戦はなんだったんだ?ただのハッタリか?」
玖羽は呼吸を整える。
「………………だ…。」
「ん?」
「んなわけ………ねえ……だろ!」
玖羽はディファラスを見上げる。ディファラスの胸に短剣が刺さる。
「これがお前の作戦か?とんだ無謀だな。」
「はなから……お前を……倒すつもり……なんか……ねえよ。傷を……負わ…せれれば………十分だ。」
玖羽は力を振り絞るようにして話す。
「なるほど。だが、その作戦は俺の前には全くの無意味なものだ。」
ディファラスは短剣を引き抜く。すると、除々に傷口が塞がっていく。
「傷が……再生……している?」
「ほら、もう元通りだ。」
胸の傷はすぐに消えてしまった。
「治療魔法じゃない……でも、あんたの瞬間移動とさっきの治療は、同じ魔法を使っているわ。」
美桜は力を振り絞って立ち上がる。
「ほう、言ってみろ。」
「あんたは……時間を操ってるんでしょ?」
「……は……はは……お前……何を………言って……」
「ふん。その通りだ。まさか、これだけの情報で気づくとはな。」
「あんたの体に感じた違和感……それは、魔力の変化よ。」
「具体的には?」
「さっき治療した時、あんたの傷が治るだけじゃなくて魔力も回復していたのよ。魔力を回復するなんて……人間ができる技じゃない。そして、今の状態のあんたを……私は知っている。」
ディファラスは腕を組む。
「今のあんたは……結界内に入ってきた時と、全く同じ状態なのよ!」
「確かにな。今の俺の魔力量は、その時と同じだな。でも、それだけでは断定できないのでは?」
美桜は息を荒くする。傷が痛むようだ。
「それだけじゃない。あんたらを観察していた時、あることに気づいたのよ。」
「あることとは?」
ディファラスは威圧するように鋭い視線を向ける。
「あんたが移動してる痕跡があるのよ。地面に。」
ディファラスは地面を見る。地面には魔力痕が残っていた。
「これは……俺の失態だな。」
ディファラスは頭をかく。
「しかし、素晴らしい観察力だ。敵でなければ是非勧誘したかったな。」
ディファラスは美桜に近づく。手を肩に当てると、美桜の怪我を治療する。
「……なんの真似?」
美桜はディファラスを警戒する。
「俺の魔法を見切ったご褒美だ。それに……」
ディファラスはロビンのほうを見る。
「ニグレード様が目覚める。」
ロビンの体に巻き付いていた黒い炎がロビンの体に吸収されていく。
「あれは"黒の呪縛"だ。黒い炎を使って相手に呪いをかける際などに見られる。よかったなぁ。滅多に見れないからな。」
美桜はディファラスのほうを向くと、猛烈な衝動にかられる。
「……す。」
「うん?」
「殺す!」
美桜は殺意に満ちた表情でディファラスに薙刀を振り下ろす。
「おっと危ない。」
ディファラスは槍で薙刀を受け止める。
「そうかっかするな。せっかくの美しい顔が台無しだ。」
「あんたにそんなこと言われる筋合いはないわよ!」
美桜は槍を払うと薙刀をディファラスに突き出す。
「そら!」
ディファラスは薙刀を弾いて地面に落とす。続け様に美桜の胸ぐらを掴む。
「…っ離せ!」
「おいおい暴れるな。」
青がディファラスに噛みつく。しかし、ディファラスは青の背中に立っていた。
「ええいちょこまかと!」
青は尻尾で掴もうとするがディファラスは青の真下に移動すると、下から槍で突き上げる。
「ぐぁっ?!」
青は美桜の中に戻る。
「さぁて、どうする?その薙刀で抵抗するか?それとも、あいつを治療して2人で戦うか?」
ディファラスは玖羽を指差す。美桜はディファラスを睨む。
「不意打ちなんか卑怯な真似はしない。これはハンデだ。格下の相手をひたすらにいたぶるのは面白くないだろ?」
ディファラスは腕を組んで平然と話す。
「その慢心は今後に響くわよ。」
美桜は玖羽を治療する。
「うぇ……いろんなとこから血が出て気持ち悪い。」
「そう言ってる場合じゃないわよ。」
美桜はディファラスとロビンを指差す。
「ロビンに巻き付いてるのって、あいつか?」
「そう。」
「あ~、めんどくせ。俺が予期した最悪の事態じゃねえか……」
玖羽は立ち上がって短剣をディファラスに向ける。
「まっ、黒幕が戻ってきたんだからここで潰すチャンスだな。」
美桜が玖羽の肩を掴む。
「あいつは魔法で空間に干渉できる。攻撃は当たらない可能性が高いわ。その上瞬間移動?みたいなこともしてくる。」
「はぁ?チートかよ?!」
「ただ、瞬間移動?をしたときに違和感があるの。少し時間を稼げる?」
「対人戦は得意だが、そんなチート性能の奴とは長く戦えねえぞ。……やるだけやるけどな。」
玖羽はディファラスに向かって地面を蹴り上げる。
「へぇ、真っ向から来るのか。そういうの、嫌いじゃないぜ。」
「はいはいそうですか。そのうるせえ口を閉じてやるよ!」
玖羽は短剣を逆手に持って、ディファラスに突き出す。
「なっ?!どこにいった!」
「ここだ。」
玖羽の背後からディファラスが話しかける。玖羽は咄嗟に距離をとる。
(はあっ……?今なんで避けれたんだ?俺との距離はほとんどなかっただろ。反応が速いなんてレベルじゃないぞ!本当に瞬間移動しているのか?)
(やっぱり瞬間移動している……でも、違和感はある。何が変なの?)
美桜は2人の周りを観察するが、特に変わったところはない。
「何ボサッとしてるんだ?」
ディファラスは玖羽を突き飛ばす。
「ボサッとしてねえよ。ただ、お前の突破法を考えてただけだ。」
「ほう?突破法か。是非聞かせてもらいたい。」
「敵に自分の作戦を教える馬鹿がいるか?」
「ふっ、確かにそうだな。なら、見せてもらおうか。」
ディファラスは玖羽に接近して槍を突き出す。玖羽は短剣で槍を弾く。
「単純な攻撃は俺には通用しないぜ。」
「ならこれはどうだ?」
ディファラスは背後に移動すると、同じように槍を突き出す。
「背後に回っただ……」
玖羽は前方からの攻撃に反応する。
「ほう……これを避けるか。中々やるな。」
(今何が起きた?槍が前から出てきた?)
玖羽は非常に困惑した様子だ。
「ちっ……お前の魔法か?」
「あぁ、空間に干渉すれば可能だ。実に便利だ。」
「つまり、お前の攻撃はどこにいようが当たるってわけか。中々に面倒くさいことしてくれるな。」
「だが、あれを避けれたのはお前が初めてだ。大体の奴はあれで死ぬんだがな。」
「ふん……対人戦だけが俺の取り柄だからな。あれぐらいで死んだら顔が立たねえ。」
「………。」
美桜は2人の戦闘を遠くから観察している。
(玖羽……めちゃくちゃ残念なお知らせだけど、あいつは本気じゃない。遊んでる。ただこちらが苦戦するのを楽しんでいるだけ。)
ディファラスは槍を構える。
「お遊びはそろそろ終わりにしよう。ニグレード様がお目覚めになるかもしれないからな。」
「へぇ……。ならおまえが逃げるのを阻止してやるよ。」
玖羽は美桜に目配せする。
(早く……背後からグサッと!)
「おいおい……そんな不意打ちなんかせずに真っ向から来たらどうだ?」
玖羽はディファラスが美桜に話している隙を狙う。
「おっと、本命はこっちか。」
ディファラスは玖羽の攻撃を受け止める。
「やれ、美桜!」
美桜は薙刀をディファラスの背中目掛けて突き出す。ディファラスが美桜に視線を向けた隙に、玖羽は短剣を逆手に持ってディファラスの腹部に目掛けて腕を振る。
「ぐっ………?!」
「がはっ?!」
3人の足下に赤い液体が広がる。玖羽の腹部に薙刀、美桜の腹部に短剣が突き刺さる。2人は後ろに下がり、地面に膝をつく。
「何……を?」
「空間をイジっただけだ。殺せると思ったか?残念だったな。それがお前ら限界だ。」
ディファラスは笑顔で美桜に話しかける。
「あんた……本当に……人間なの?」
「俺はれっきとした人間だ。」
「この……悪魔が、ゲホッ……ゲホッ!」
美桜は口を手で覆う。手の隙間から血が垂れる。
「おいおい……もう喋らないほうが良いんじゃないのか?」
ディファラスは玖羽に近づく。
「それで。お前の作戦はなんだったんだ?ただのハッタリか?」
玖羽は呼吸を整える。
「………………だ…。」
「ん?」
「んなわけ………ねえ……だろ!」
玖羽はディファラスを見上げる。ディファラスの胸に短剣が刺さる。
「これがお前の作戦か?とんだ無謀だな。」
「はなから……お前を……倒すつもり……なんか……ねえよ。傷を……負わ…せれれば………十分だ。」
玖羽は力を振り絞るようにして話す。
「なるほど。だが、その作戦は俺の前には全くの無意味なものだ。」
ディファラスは短剣を引き抜く。すると、除々に傷口が塞がっていく。
「傷が……再生……している?」
「ほら、もう元通りだ。」
胸の傷はすぐに消えてしまった。
「治療魔法じゃない……でも、あんたの瞬間移動とさっきの治療は、同じ魔法を使っているわ。」
美桜は力を振り絞って立ち上がる。
「ほう、言ってみろ。」
「あんたは……時間を操ってるんでしょ?」
「……は……はは……お前……何を………言って……」
「ふん。その通りだ。まさか、これだけの情報で気づくとはな。」
「あんたの体に感じた違和感……それは、魔力の変化よ。」
「具体的には?」
「さっき治療した時、あんたの傷が治るだけじゃなくて魔力も回復していたのよ。魔力を回復するなんて……人間ができる技じゃない。そして、今の状態のあんたを……私は知っている。」
ディファラスは腕を組む。
「今のあんたは……結界内に入ってきた時と、全く同じ状態なのよ!」
「確かにな。今の俺の魔力量は、その時と同じだな。でも、それだけでは断定できないのでは?」
美桜は息を荒くする。傷が痛むようだ。
「それだけじゃない。あんたらを観察していた時、あることに気づいたのよ。」
「あることとは?」
ディファラスは威圧するように鋭い視線を向ける。
「あんたが移動してる痕跡があるのよ。地面に。」
ディファラスは地面を見る。地面には魔力痕が残っていた。
「これは……俺の失態だな。」
ディファラスは頭をかく。
「しかし、素晴らしい観察力だ。敵でなければ是非勧誘したかったな。」
ディファラスは美桜に近づく。手を肩に当てると、美桜の怪我を治療する。
「……なんの真似?」
美桜はディファラスを警戒する。
「俺の魔法を見切ったご褒美だ。それに……」
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