紡ぐ者

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【第23章 変革の時】

第2節 血肉を以て脅威を鎮める

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 魔獣の大群は一斉にカトラリーに襲いかかる。カトラリーはノコギリを大振り振り回す。
「邪魔だ邪魔だ!」
異常な量の魔獣がカトラリーのノコギリによって切り裂かれていく。数分程度で、大量の塵が辺りに蔓延した。しかし、魔獣はまだまだ残っている。マールドはカトラリーの腕を見る。動き回っていてよく見えないが、腕が痙攣を起こしている。
「やっぱり援護が……」
「いらねえって言ってるだろ!」
カトラリーはひたすらノコギリを振り回しているが、その表情からは苦痛を我慢していることがわかる。
「一度毒が抜けるまで待ったほうが……」
「毒なんかに……負けてられるか!」
カトラリーは聞く耳を持たない。マールドは小型の銃を取り出し、特殊な弾丸を装填すると、カトラリー目掛けてその弾丸を放つ。弾丸はカトラリーに当たると粉々に砕け、中から液体が飛び出してカトラリーにかかる。
(ふん、治療液が入った弾丸か。)
カトラリーの体から痛みが少しずつ消えていく。
(これで更に暴れられるか。)
カトラリーは前方の魔獣の数を瞬時に判断する。
「20くらいか。この数なら、余裕だな!」
カトラリーは地面を強く踏み込み、前方に向かって勢いよく突進する。カトラリーの経路にいた魔獣は、もれなくノコギリで切り裂かれる。
「すごい、これが仙級の実力……。」
団員たちはカトラリーの戦闘の様子に唖然としていた。
(なんであなたは、自分が弱いと思うの?昔からずっとそう言ってる。)
マールドはふと、自分の姉のことを思い出す。
(そういえば、お姉様も似たようなことを言ってた気がする。「今の自分では、私を守れない。」だったっけ?)
「なんで……そこまでして、強さに執着するの?」
マールドは唇を震えさせながら小声で呟く。
「でやあぁぁっ!」
カトラリーはノコギリを薙ぎ払う。あれほどいた魔獣が、全て塵になって消え始めている。
「終わった?」
マールドが瓦礫の陰から出ようとしたとき、ズシンという地響きと共に、巨大な振動が周囲に伝わる。
「今度は何?」
すると、遠くのビルが何者かによって破壊される。崩れるビルの陰から、巨大な人型の魔獣が姿を現す。
「でかあっ?!巨人?!」
(いや、巨人じゃない。図体は人間に近い形をしているが、皮膚や頭部が人間のものじゃない。)
魔獣の頭部にある1つの目が、カトラリーを捉える。
「来るぞ!」
カトラリーが大声で団員に注意を促す。次の瞬間、ビルの一部が団員たちに向かって飛んでくる。
「はあぁぁっ!」
間一髪のところで、ガレジストが間に入ってビルの一部を壊す。
「ガレジスト様!これでもう安心だ!」
「お前たちに言っておかなければならないことがあるな。俺は今、戦うつもりでここに来たわけではない。俺は、彼女の意見を尊重しよう。」
そう言って、ガレジストはカトラリーのほうを見る。
「だがお前を1人で戦わせるのは少々心苦しい。お前の命が危ないと判断した場合、こちらは容赦なく戦闘に介入させてもらう。これでいいか?」
「いいぜ。その前に、こいつをぶっ潰すからな。」
「ははっ、威勢がいいのは良いことだ。だが気をつけろ。奴の危険度は上級の範疇を優に超えている。今までで見ても、トップクラスの危険度を誇る魔獣だ。」
「んなこと、言われなくてもわかってんだよ!」
カトラリーは地面を蹴って跳び上がり、魔獣に切りかかる。ノコギリは魔獣の腕に触れるが、硬い甲殻に阻まれて刃が通らない。
「くっ……こいつ、硬すぎるだろ……。」
魔獣は腕を伸ばしてカトラリーに殴りかかる。カトラリーは重心を下に向けて、地面に急降下する。魔獣の拳は、ビルを砂の山を崩すように粉砕する。地面に着地したカトラリーは、腕に意識を集中させる。
(簡単だ。ノコギリで切る精度を上げろ。あの甲殻を切り裂くほどの勢いが必要だ。)
カトラリーは意識を腕に集中し終えると、魔獣の腕に向かって先程のように勢いよく突進する。しかし結果は変わらず、ノコギリの刃が通ることはなかった。ギャリっという音をたてて刃が滑り、カトラリーは魔獣の背中側に飛んでしまう。
(しまっ……)
魔獣は腕を振り、カトラリーを吹き飛ばす。カトラリーは吹き飛ばされ、ビルに勢いよく突っ込む。
「がっ……こいつ……」
カトラリーはなんとか立ち上がるが、体中に痺れたような感覚が残っている。立ち上がった直後、ビル全体が激しい揺れに襲われ、カトラリーはビルの外に投げ飛ばされる。ビルの外では魔獣が待ち構えており、その拳がカトラリーを襲う。カトラリーは殴り飛ばされ、地面に叩きつけられる。
「ごはっ……?!」
(だめだ……。こいつには………、勝て……ない。)
視界の中では、ガレジストの声が聞こえる。
(あぁそうか。私は……死にかけているのか。いっそこのまま……)
カトラリーは自分の言葉を思い出し、再びノコギリを掴む。
(そうだよ……。あいつを……ガレジストを、消耗させるわけにはいかねえんだ。……はぁ……、この感覚、あの時と同じだ。スラム街で、初めてあいつにあった時、私は恐怖を感じたのか……。この生活を壊されるかもしれないという怒り。それは今、あの魔獣にも感じている。)
「………だ。」
カトラリーは血を拭いながら立ち上がり、魔獣に向かって叫ぶ。
「上等だあぁっ!」
その声に全員が怯む。魔獣はカトラリーのほうを見て、巨大な拳をカトラリー目掛けて伸ばす。
「逃げろ!」
ガレジストはカトラリーに逃げるよう促すが、カトラリーは魔獣に向かって突っ込む。魔獣の拳が地面についた瞬間、凄まじい地響きと突風が辺りに広がり、魔獣の周囲に砂埃が舞う。
「嘘……でしょ……。」
全員が呆然とする中、砂埃の中から1つの影が飛び出す。見間違いでなければ、カトラリーだ。
「はぁ……はぁ……、へへっ、お前、意識を集中してないと、めちゃくちゃ脆いんだなぁ?!」
魔獣の砂埃が晴れると、魔獣の胴体に巨大な切り傷がついていた。魔獣は雄叫びをあげて、カトラリーに向けて腕を振り下ろす。カトラリーはノコギリで腕を受け止めるが、そのまま地面に押さえつけられる。
「無駄だよ。お前の行動全てがな!」
カトラリーは魔獣の巨大な腕を切断する。
(なんだこの力は?ん?あれはまさか……)
ガレジストはカトラリーの首筋にある異様な紋様に目をつける。
(まさか……血月の刻印か?!)
魔獣は腕を再生し、カトラリーに向かって吠える。
「くそっ、1本じゃ足りねえな。」
カトラリーはノコギリを両手で持つと、何やら呪文を唱え始める。すると、ノコギリが2つに分裂し、カトラリーは両手にノコギリを1本ずつ持つ。
「私の血が欲しいか?いいぜ、いくらでもくれてやる!」
カトラリーがノコギリを強く握ると、ノコギリの刃が赤く不気味に光りだす。魔獣は跳び上がり、カトラリーに向かって飛び込んでくる。
「乗ってんくんじゃねえ。」
カトラリーは魔獣に向かって突進し、魔獣の体を切り裂く。魔獣が着地した衝撃で、無数の瓦礫が周囲に飛び散る。ガレジストは飛んできた瓦礫を粉砕するが、全てを処理することはできない。他の団員に向かって瓦礫が飛んでくる。カトラリーは瓦礫の前に移動し、瓦礫を木っ端微塵に切り刻む。
「自分の身は自分で守れよ?」
カトラリーはそう言い残して、魔獣に向かって飛び立つ。
「いい気味だな。さっきまで私は散々ぶん殴りやがって……。後悔しても遅いからな?」
カトラリーは魔獣の足元に移動し、ノコギリで魔獣の足を切断する。魔獣はカトラリーの素早い動きについてこれていない。しかし、魔獣の体は瞬時に再生する。
(これだとイタチごっこだな。胴体を真っ二つにするぐらいはしなきゃだめか。)
カトラリーは魔獣の正面に立つ。魔獣はカトラリーに向かって殴りかかってくる。
(予想通り、私が前に立ったら殴りかかってくる。所詮はただの脳筋か。)
カトラリーは2本のノコギリに力を込める。赤くなった刃が伸び、牙のようになる。
「血刃呪法・生喰(けつじんじゅほう・いけぐらい)!」
カトラリーは腕を交差させ、魔獣が接近してきた所狙って勢いよく左右の腕を振る。魔獣の体がピタリと止まり、カトラリーのノコギリが片方だけ消える。
「終わりだ。」
次の瞬間、魔獣の胸部を中心に、魔獣の体が真っ二つに引き裂かれる。魔獣は断末魔をあげながら塵となって消えていく。
「言っただろ?私1人で十分だって。」
団員たちから歓声の声が上がる。ガレジスト歯カトラリーに近づくと、肩をポンと叩く。
「見事だ。……だが、あとで聞きたいことが山程できた。」
「はぁ、質問になら答えてやるよ。さてと、私の出番は終わりかな。悪魔の討伐はお前に任せる。」
「あぁ、わかっている。部下にカッコつけられた以上、俺も黙ってはいられない。」
全員が武器をしまおうとした時、複数の地響きが辺りに響き渡る。
「ちっ、またか……。」
直後、建物を破壊して先程の魔獣が新たに現れる。しかも今度は3体同時だ。
「まだいたのか?!」
ガレジストは拳に力を集める。しかし、カトラリーはガレジストの前をノコギリで阻む。
「私1人でいい。3体がなんだ。1体ずつ相手にすれば問題ないだろう!」
カトラリーの血月の刻印が怪しく光だし、深紅の光を放ちだす。
(血刃呪法・……)
カトラリーは両手にノコギリを持つと、空中に飛び上がり魔獣に向かって突進する。
(嚼牙(しゃくが)!)
カトラリーのノコギリは、魔獣の肉を深く抉り取る。魔獣はカトラリーのほうを向き、巨大な拳を振り下ろす。カトラリーはノコギリを構え、拳が目前に迫ったタイミングでノコギリを振る。
(血刃呪法・生喰!)
カトラリーのノコギリは魔獣の腕から胸部にかけて、肉を深く引き裂く。
(心臓っ……!)
カトラリーは魔獣の心臓を切り刻む。魔獣は地面に倒れながら塵になる。
(あと2体……。)
2体の魔獣は、カトラリーに向かって同時に手を伸ばす。
「私に……近づくなっ!」
カトラリーは魔獣の腕を切断し、魔獣の頭上に移動する。
(お前ら2体とも……喰らい尽くすっ……!)
「血刃呪法・呑餓鬼(どんがき)!」
カトラリーは空中でノコギリを振り回す。ノコギリから血が飛び散り地面に着弾すると、血は魔獣の足元に集まりだす。やがて、血がぶくぶくと湧き立ち、血の中から真っ赤な腕が何本も飛び出してくる。
「引きずり込めっ!」
無数の真っ赤な腕は、2体の魔獣を血の中に引きずり込む。魔獣は抵抗しているが、まったくと言っていいほど意味がない。1体の魔獣は地面に手をかけて堪えているが、すでに手遅れの状態だ。カトラリーは魔獣の手の上に降り立ち、ノコギリで魔獣の手と腕を切り離す。
「大人しく食われてろ。」
2体の魔獣が血の中に消えた直後、血は一点に集まって完全に消える。カトラリーはノコギリを鞘にしまう。ノコギリをしまうと、血月の刻印から光が失われる。
「終わったぞ。」
カトラリーはふらふらとした足取りで他の団員のもとに歩いて向かう。団員のもとに辿り着いた時、カトラリーは突然意識を失って倒れる。ガレジストはカトラリーを抱える。
「おそらく疲労だろう。あれほどの力を使ったんだ。」
「医務室に運びます。」
「あぁ、よろしく頼む。」
(疲労とは言ったが、あれは疲労ではない。呪いを扱うための、代償だ。)
ガレジストはカトラリーの姿を目で追いながらそんなことを心の中で話していた。
「……行くぞ。あとの調査は俺たちで行う。何が起こるかは分からない。命が惜しい者は、帰還してもらって構わない。先程のような強大な魔獣に遭遇する可能性もある。運が悪ければ、悪魔にだってな。」
団員たちは次々と帰還し、残ったのは20名ほどだった。
「ふむ…、予想の範疇だな。」
「それで、どこから調査するわけ?」
ガレジストの耳に、聞き覚えのある声が入ってくる。
「お前は、神宮寺 美桜。一体いつから?」
「マールドたちが帰還したぐらいからかな?」
「まったく気づかなかったぞ。お前なら龍に乗ってるいると思ったが…。」
「まぁ、ちょっと色々面倒なことがあってね。それを伝えに来たの。」
美桜の様子を見るに、何かから逃げてきたように思える。
「何があった?相当慌てていたように見える。」
「簡単に言うと、悪魔が来る。」
その言葉に、辺りの空気が凍りつく。
「事の経緯を説明する。だがら、なるべく安全な場所に……。」
「こっちにこい。」
ガレジストは、全員をどこかへ連れて行く。ついた場所は、人気のない街の一角にある倉庫だった。
「ここなら多少は安全だろう。」
美桜は心の中で赤に話しかける。
(本当に、話しも大丈夫だよね?)
(本人から許可はもらっただろ?)
「じゃあ、話すね。」


一方その頃……
「ふぅ………」
セレストは傷口を押さえながら岩陰から様子を伺う。少し顔を出した途端、凄まじい勢いで魔力の刃が飛んでくる。魔力の刃は山を紙のように切り崩す。
「早く出てきなさい、次は当てる。そこに隠れてるのはわかってるんだから。」
(はぁ………これが悪魔か……。確かに、他の追従を許さないほどの圧倒的な強さ。こんなやつが他にも3体いるのか……。)
セレストはため息をつくと、岩陰から姿を現す。次の瞬間、目の前に魔力の刃が迫る。セレストは腕を振り、魔力の刃を打ち払う。
「これ以上……お前の思い通りになると思わないことだ。」
怒りに燃えるセレストを見た悪魔は、不気味な笑い声をあげながら喋りだす。
「はっはっはっはっ!そのざまなのにか?!私の足元にも及ばないじゃないか!……雑魚は、口答えすんなっ!!」
悪魔が叫んだ途端、地面から無数の岩の棘が飛び出してくる。セレストは岩を破壊して事なきを得る。
「所詮は竜の血統。竜の悪魔である私の絶好の餌だ。餌は餌らしく……、大人しくしておくのが丁度いい!」
悪魔はセレストの首を掴む。セレストは腕を振り、爪で悪魔を切り裂く。悪魔はセレストから離れて爪を躱す。
「ふぅ……ふぅ……」
「ふふふっ、もう疲れ切ってるじゃない。降参したら一撃で殺してあげる。というか、そもそも勝てないんだから、降参する以外の選択はないんじゃない?」
悪魔は手を銃に似せた形にし、セレストに人差し指を向ける。人差し指はセレストの胸を指している。セレストは怯まず、悪魔に向かって飛び出す。
「はぁ、諦めが悪いやつは嫌いなの。……好きなだけ食べなさい。」
セレストの下に魔法陣が現れ、そこから龍が姿を現し、セレストに噛みつく。悪魔は不敵な笑みを浮かべながらセレストと目を合わせる。
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