30 / 36
27デビュタント1
しおりを挟む
「ねぇ、フラン。フーラン?」
エドワードが呼ぶ。少しかすれた優しい声は、どこか楽しげだ。
「おーい、フランシーヌさーん?」
ねぇ、ねえ、とエドワードはフランシーヌの腿を優しくつつく。
耳の後ろで鳴っている心臓が煩い。
痛いし、苦しいし、恥ずかしい。
フランシーヌは、荒い呼吸を繰り返す。
これは心臓が早いせいか、それとも情緒が安定しないせいか。とにかく一度冷静になりたかった。そしたら、きちんと目を合わせて話が出来るはずなのに。だと言うのに、この男は。
「フーラーン?」
フランシーヌを休ませる気など全くない。
指の間からじろりとエドワードを睨む。
エドワードは甘えるように言って、フランシーヌの腿を撫でた。
びくりとフランシーヌの身体がはねた。
手で顔を隠したまま呻く。
フランシーヌは、たまらず訴えた。
「ちょっと、もう、本当に、ほっておいて……触らないで…死んじゃうからっ!」
と、必死に頼むも「何で?」と返された。
「だって」と覗いた指の間からエドワードと目が合った。彼は眩しそうに目を細めてフランシーヌを見ていた。その瞳の奥に妙な熱っぽさを感じて余計に恥ずかしくなってしまうのだ。
また鼓動が大きく跳ねる。心臓は落ち着く暇を貰えない。
「そんな目で見ないで」
「そんな目ってどんな目?」
「それは……その…なんか…とろっとした目よ」
「俺、とろっとしてる?」
フランシーヌは、黙って頷いた。
その目はむずむずして、なんだか居心地が悪い。ふふふとエドワードは笑う。いつの間にかものすごく機嫌がよくなっている。
なにがそんなに気分を変えたのか。
「あの、お客様……」
不意に、申し訳なさそうな声が扉の向こうから響いた。
「目的地に到着いたしましたが……」
はっとフランシーヌは顔を上げた。馬車が止まっている。いつの間に。
途端に現実に引き戻されて、自分が今どういう状況にいるのか思い出してしまった。
今の、全部、聞こえてた?
「……っ」
声も出ない。
ああもう。恥ずか死ぬ!
ぐぐぅと唸るフランシーヌの横で、エドワードは小さくため息をついた。
「そっか。着いちゃったか。残念だけど、仕方ないね」
どこか名残惜しそうに言って、フランシーヌに手を差し出す。
フランシーヌは、エドワードの掌に自分の指先を乗せた。堅く温かい指先がフランシーヌの指を握る。
その目は相変わらず、とろっとしていた。
「…降り、ます」
フランシーヌがやっとのことで絞り出した声は、震えていた。
馬車を降りると、フランシーヌの眼前には灯りに照され、石肌を黄金色に染めた城が聳え立っていた。
通い慣れているはずの城は、闇夜を背負いその様相を変えていた。
「こちらへどうぞ、お嬢様」
従者のマネをしてエドワードが先を促す。
誘われるままフランシーヌは城内へと足を踏み入れた。
城の中はまるで昼のように光で満ちていた。
城壁の装飾が灯りを受けて輝いている。
広間へと続く通路は、人で溢れていた。
フランシーヌは、驚いた。
普段閑散としている状態しか見たことがなかった。
エドワードに伴われて通路を歩く。
通路の両脇には、今期デビュタントを迎える令嬢や令息達とその家族が集まっている。その中に、フランシーヌはハンスとエレナを見つけた。軽く手を振ると、二人は笑顔で手を振り返してくれた。
フランシーヌは、エドワードを見上げる。
エドワードは柔らかく微笑むが、手を離す気配はなく、先を進む足が止らない。両親の前を通過してどんどんと距離は遠くなってゆく。
「フランはこっち」
そのまま通路に沿って大広間へ向かう。大広間の扉の前で右折すると、「ここで待機だよ」と王族の控え室らしい部屋へ入るように促された。後は出番を待つだけとなった。
その間もエドワードはフランシーヌから離れず、周囲から大変生温かい視線を向けられたのだった。
***
入場の儀式が終わると、婚約者の紹介が行われた。
フランシーヌの名が呼ばれると、広間からどよめきが起こった。だが、異議を唱える者はいなかった。
「こちらへ」と促され、王族席にいるエドワードの隣に立つ。
段上から見えた人々の表情は様々だった。大概の人々は笑みを浮かべていたが、中にはあからさまに顔を歪めている人もいた。
そして、ハンスとエレナ。
特にエレナがその場でぴょこぴょこと跳ねて手を振るものだから、非常に目立って恥ずかしかった。
その後も粛々と進み、王族への挨拶が終わると、歓談の時間が始まった。
「何か食べよう」とフランシーヌを伴ってさっさとその場から去ろうとするエドワードを、アレクシスが「おい」と呼び止めた。
髪を後ろに撫でつけた正装姿のアレクシスが、うんざりした顔でこちらを見下ろしていた。
「エドワード。いい加減にしろよ?見ているこちらが恥ずかしい」
呆れた顔で、アレクシスは尚も言う。
「式典の間中、フランシーヌしか見ていなかっただろう。あからさますぎて、こちらが居た堪れなくなる」
「え」とフランシーヌは声を上げた。
前ばかり見ていたフランシーヌは、エドワードの様子を知らない。
アレクシス曰く、式典中、エドワードはフランシーヌの方ばかり見ていたのだと言う。彼の位置からは、エドワードの表情がばっちりと見えていたらしい。
その顔と言ったら、目も鼻も口も溶けてなくなるのではないかというほど、だらしない顔をしていたのだとか。
どんな顔よ、という突っ込みをフランシーヌは心の中だけに留めた。
それはともかく。
フランシーヌは、エドワードを見る。
エドワードは、「ん?」と小首を傾げた。
彼は相変わらず、とろっとした目をしていた。
「ううーん」とフランシーヌは唸る。
その目を止めてと頼んでも聞き入れてもらえない。やめる気がないのか気づいていないのか。
エドワードはへらへらと笑っている。
アレクシスはものすごく嫌そうな表情をして、「これは深刻だ」と呟いた。
頭を振ったアレクシスがエドワードの手首を掴んだ。
「エドワード。お預けだ」
アレクシスはフランシーヌからエドワードの手をさっと引き剥がすと、しかめっ面のまま国王陛下達がいる方角を顎で指した。
「兄上達と一緒に挨拶されてこい。それまでフランシーヌは僕が預かっておいてやる」
アレクシスはにやりと笑って、「しっ、しっ」とエドワードを手で追い払った。
「ほら、行ってこい」
「あ、でも……」
エドワードが躊躇するように口を開きかけたが、アレクシスは有無を言わさず彼の背中を押した。
「ほら、お前たちもついて行け」
脇に控えていた護衛達まで狩り出して、エドワードは連行されていった。
エドワードが完全に人ごみに紛れた後、アレクシスの標的がフランシーヌへと変わった。
「ふむふむ」と言いながら顎に手を当ててじろじろと眺めてくる。その姿が実にわざとらしい。
「な、なんですか?」
警戒して身を引くフランシーヌに、アレクシスはにやりと笑った。
「若いっていいなぁ」
「……は?」
「エドワードもなかなかやるなぁ」
どこか小馬鹿にしたような笑みを浮かべ、アレクシスは顎を擦る。視線が暑苦しい。
何が言いたい。
フランシーヌはじっとりした目をアレクシスに向ける。
「なんか色っぽくなったんじゃない?エドワードとなんかあった?」
確信したような事を言ってくる。こいつめ。
フランシーヌは、つんと顎を上げてそっぽを向いた。
「知りません」
「知らないわけないだろう」とアレクシスは不満そうに言うが、「知らないものは知らない」で押し通すつもりだ。
何を聞かれても、「知らない」「分からない」と繰り返していたら、アレクシスは眉を下げた。
はあと大きなため息を吐く。
「あーそう。じゃあ、いいよ。エドワードに聞くから」
瞬時にフランシーヌの脳裏に馬車内の記憶が蘇った。温かい指先と、触れるだけの優しい口づけ。かっと身体が熱くなる。今のエドワードならばペロッとしゃべってしまいそうだ。
「だめっ!!」
フランシーヌは瞬間的に叫んだ。
しかし、それはもう、何かありましたと言っているも同然で……。
引っかかった。
顔から血の気が引いてゆくフランシーヌをよそにいたずらが成功したアレクシスは腹を抱えて笑い出した。
フランシーヌは、どうにもこの人が苦手だった。
エドワードが呼ぶ。少しかすれた優しい声は、どこか楽しげだ。
「おーい、フランシーヌさーん?」
ねぇ、ねえ、とエドワードはフランシーヌの腿を優しくつつく。
耳の後ろで鳴っている心臓が煩い。
痛いし、苦しいし、恥ずかしい。
フランシーヌは、荒い呼吸を繰り返す。
これは心臓が早いせいか、それとも情緒が安定しないせいか。とにかく一度冷静になりたかった。そしたら、きちんと目を合わせて話が出来るはずなのに。だと言うのに、この男は。
「フーラーン?」
フランシーヌを休ませる気など全くない。
指の間からじろりとエドワードを睨む。
エドワードは甘えるように言って、フランシーヌの腿を撫でた。
びくりとフランシーヌの身体がはねた。
手で顔を隠したまま呻く。
フランシーヌは、たまらず訴えた。
「ちょっと、もう、本当に、ほっておいて……触らないで…死んじゃうからっ!」
と、必死に頼むも「何で?」と返された。
「だって」と覗いた指の間からエドワードと目が合った。彼は眩しそうに目を細めてフランシーヌを見ていた。その瞳の奥に妙な熱っぽさを感じて余計に恥ずかしくなってしまうのだ。
また鼓動が大きく跳ねる。心臓は落ち着く暇を貰えない。
「そんな目で見ないで」
「そんな目ってどんな目?」
「それは……その…なんか…とろっとした目よ」
「俺、とろっとしてる?」
フランシーヌは、黙って頷いた。
その目はむずむずして、なんだか居心地が悪い。ふふふとエドワードは笑う。いつの間にかものすごく機嫌がよくなっている。
なにがそんなに気分を変えたのか。
「あの、お客様……」
不意に、申し訳なさそうな声が扉の向こうから響いた。
「目的地に到着いたしましたが……」
はっとフランシーヌは顔を上げた。馬車が止まっている。いつの間に。
途端に現実に引き戻されて、自分が今どういう状況にいるのか思い出してしまった。
今の、全部、聞こえてた?
「……っ」
声も出ない。
ああもう。恥ずか死ぬ!
ぐぐぅと唸るフランシーヌの横で、エドワードは小さくため息をついた。
「そっか。着いちゃったか。残念だけど、仕方ないね」
どこか名残惜しそうに言って、フランシーヌに手を差し出す。
フランシーヌは、エドワードの掌に自分の指先を乗せた。堅く温かい指先がフランシーヌの指を握る。
その目は相変わらず、とろっとしていた。
「…降り、ます」
フランシーヌがやっとのことで絞り出した声は、震えていた。
馬車を降りると、フランシーヌの眼前には灯りに照され、石肌を黄金色に染めた城が聳え立っていた。
通い慣れているはずの城は、闇夜を背負いその様相を変えていた。
「こちらへどうぞ、お嬢様」
従者のマネをしてエドワードが先を促す。
誘われるままフランシーヌは城内へと足を踏み入れた。
城の中はまるで昼のように光で満ちていた。
城壁の装飾が灯りを受けて輝いている。
広間へと続く通路は、人で溢れていた。
フランシーヌは、驚いた。
普段閑散としている状態しか見たことがなかった。
エドワードに伴われて通路を歩く。
通路の両脇には、今期デビュタントを迎える令嬢や令息達とその家族が集まっている。その中に、フランシーヌはハンスとエレナを見つけた。軽く手を振ると、二人は笑顔で手を振り返してくれた。
フランシーヌは、エドワードを見上げる。
エドワードは柔らかく微笑むが、手を離す気配はなく、先を進む足が止らない。両親の前を通過してどんどんと距離は遠くなってゆく。
「フランはこっち」
そのまま通路に沿って大広間へ向かう。大広間の扉の前で右折すると、「ここで待機だよ」と王族の控え室らしい部屋へ入るように促された。後は出番を待つだけとなった。
その間もエドワードはフランシーヌから離れず、周囲から大変生温かい視線を向けられたのだった。
***
入場の儀式が終わると、婚約者の紹介が行われた。
フランシーヌの名が呼ばれると、広間からどよめきが起こった。だが、異議を唱える者はいなかった。
「こちらへ」と促され、王族席にいるエドワードの隣に立つ。
段上から見えた人々の表情は様々だった。大概の人々は笑みを浮かべていたが、中にはあからさまに顔を歪めている人もいた。
そして、ハンスとエレナ。
特にエレナがその場でぴょこぴょこと跳ねて手を振るものだから、非常に目立って恥ずかしかった。
その後も粛々と進み、王族への挨拶が終わると、歓談の時間が始まった。
「何か食べよう」とフランシーヌを伴ってさっさとその場から去ろうとするエドワードを、アレクシスが「おい」と呼び止めた。
髪を後ろに撫でつけた正装姿のアレクシスが、うんざりした顔でこちらを見下ろしていた。
「エドワード。いい加減にしろよ?見ているこちらが恥ずかしい」
呆れた顔で、アレクシスは尚も言う。
「式典の間中、フランシーヌしか見ていなかっただろう。あからさますぎて、こちらが居た堪れなくなる」
「え」とフランシーヌは声を上げた。
前ばかり見ていたフランシーヌは、エドワードの様子を知らない。
アレクシス曰く、式典中、エドワードはフランシーヌの方ばかり見ていたのだと言う。彼の位置からは、エドワードの表情がばっちりと見えていたらしい。
その顔と言ったら、目も鼻も口も溶けてなくなるのではないかというほど、だらしない顔をしていたのだとか。
どんな顔よ、という突っ込みをフランシーヌは心の中だけに留めた。
それはともかく。
フランシーヌは、エドワードを見る。
エドワードは、「ん?」と小首を傾げた。
彼は相変わらず、とろっとした目をしていた。
「ううーん」とフランシーヌは唸る。
その目を止めてと頼んでも聞き入れてもらえない。やめる気がないのか気づいていないのか。
エドワードはへらへらと笑っている。
アレクシスはものすごく嫌そうな表情をして、「これは深刻だ」と呟いた。
頭を振ったアレクシスがエドワードの手首を掴んだ。
「エドワード。お預けだ」
アレクシスはフランシーヌからエドワードの手をさっと引き剥がすと、しかめっ面のまま国王陛下達がいる方角を顎で指した。
「兄上達と一緒に挨拶されてこい。それまでフランシーヌは僕が預かっておいてやる」
アレクシスはにやりと笑って、「しっ、しっ」とエドワードを手で追い払った。
「ほら、行ってこい」
「あ、でも……」
エドワードが躊躇するように口を開きかけたが、アレクシスは有無を言わさず彼の背中を押した。
「ほら、お前たちもついて行け」
脇に控えていた護衛達まで狩り出して、エドワードは連行されていった。
エドワードが完全に人ごみに紛れた後、アレクシスの標的がフランシーヌへと変わった。
「ふむふむ」と言いながら顎に手を当ててじろじろと眺めてくる。その姿が実にわざとらしい。
「な、なんですか?」
警戒して身を引くフランシーヌに、アレクシスはにやりと笑った。
「若いっていいなぁ」
「……は?」
「エドワードもなかなかやるなぁ」
どこか小馬鹿にしたような笑みを浮かべ、アレクシスは顎を擦る。視線が暑苦しい。
何が言いたい。
フランシーヌはじっとりした目をアレクシスに向ける。
「なんか色っぽくなったんじゃない?エドワードとなんかあった?」
確信したような事を言ってくる。こいつめ。
フランシーヌは、つんと顎を上げてそっぽを向いた。
「知りません」
「知らないわけないだろう」とアレクシスは不満そうに言うが、「知らないものは知らない」で押し通すつもりだ。
何を聞かれても、「知らない」「分からない」と繰り返していたら、アレクシスは眉を下げた。
はあと大きなため息を吐く。
「あーそう。じゃあ、いいよ。エドワードに聞くから」
瞬時にフランシーヌの脳裏に馬車内の記憶が蘇った。温かい指先と、触れるだけの優しい口づけ。かっと身体が熱くなる。今のエドワードならばペロッとしゃべってしまいそうだ。
「だめっ!!」
フランシーヌは瞬間的に叫んだ。
しかし、それはもう、何かありましたと言っているも同然で……。
引っかかった。
顔から血の気が引いてゆくフランシーヌをよそにいたずらが成功したアレクシスは腹を抱えて笑い出した。
フランシーヌは、どうにもこの人が苦手だった。
2
あなたにおすすめの小説
賭けで付き合った2人の結末は…
しあ
恋愛
遊び人な先輩に告白されて、3ヶ月お付き合いすることになったけど、最終日に初めて私からデートに誘ったのに先輩はいつも通りドタキャン。
それどころか、可愛い女の子と腕を組んで幸せそうにデートしている所を発見してしまう。
どうせ3ヶ月って期間付き関係だったもんね。
仕方ない…仕方ないのはわかっているけど涙が止まらない。
涙を拭いたティッシュを芽生え始めた恋心と共にゴミ箱に捨てる。
捨てたはずなのに、どうして先輩とよく遭遇しそうになるんですか…?とりあえず、全力で避けます。
※魔法が使える世界ですが、文明はとても進んでとても現代的な設定です。スマホとか出てきます。
辺境伯へ嫁ぎます。
アズやっこ
恋愛
私の父、国王陛下から、辺境伯へ嫁げと言われました。
隣国の王子の次は辺境伯ですか… 分かりました。
私は第二王女。所詮国の為の駒でしかないのです。 例え父であっても国王陛下には逆らえません。
辺境伯様… 若くして家督を継がれ、辺境の地を護っています。
本来ならば第一王女のお姉様が嫁ぐはずでした。
辺境伯様も10歳も年下の私を妻として娶らなければいけないなんて可哀想です。
辺境伯様、大丈夫です。私はご迷惑はおかけしません。
それでも、もし、私でも良いのなら…こんな小娘でも良いのなら…貴方を愛しても良いですか?貴方も私を愛してくれますか?
そんな望みを抱いてしまいます。
❈ 作者独自の世界観です。
❈ 設定はゆるいです。
(言葉使いなど、優しい目で読んで頂けると幸いです)
❈ 誤字脱字等教えて頂けると幸いです。
(出来れば望ましいと思う字、文章を教えて頂けると嬉しいです)
ロザリーの新婚生活
緑谷めい
恋愛
主人公はアンペール伯爵家長女ロザリー。17歳。
アンペール伯爵家は領地で自然災害が続き、多額の復興費用を必要としていた。ロザリーはその費用を得る為、財力に富むベルクール伯爵家の跡取り息子セストと結婚する。
このお話は、そんな政略結婚をしたロザリーとセストの新婚生活の物語。
「私に愛まで望むとは、強欲な女め」と罵られたレオノール妃の白い結婚
きぬがやあきら
恋愛
「私に愛まで望むな。褒賞に王子を求めておいて、強欲が過ぎると言っている」
新婚初夜に訪れた寝室で、レオノールはクラウディオ王子に白い結婚を宣言される。
それもそのはず。
2人の間に愛はないーーどころか、この結婚はレオノールが魔王討伐の褒美にと国王に要求したものだった。
でも、王子を望んだレオノールにもそれなりの理由がある。
美しく気高いクラウディオ王子を欲しいと願った気持ちは本物だ。
だからいくら冷遇されようが、嫌がらせを受けようが心は揺るがない。
どこまでも逞しく、軽薄そうでいて賢い。どこか憎めない魅力を持ったオノールに、やがてクラウディオの心は……。
すれ違い、拗れる2人に愛は生まれるのか?
焦ったい恋と陰謀+バトルのラブファンタジー。
【完結】私に可愛げが無くなったから、離縁して使用人として雇いたい? 王妃修行で自立した私は離縁だけさせてもらいます。
西東友一
恋愛
私も始めは世間知らずの無垢な少女でした。
それをレオナード王子は可愛いと言って大層可愛がってくださいました。
大した家柄でもない貴族の私を娶っていただいた時には天にも昇る想いでした。
だから、貴方様をお慕いしていた私は王妃としてこの国をよくしようと礼儀作法から始まり、国政に関わることまで勉強し、全てを把握するよう努めてまいりました。それも、貴方様と私の未来のため。
・・・なのに。
貴方様は、愛人と床を一緒にするようになりました。
貴方様に理由を聞いたら、「可愛げが無くなったのが悪い」ですって?
愛がない結婚生活などいりませんので、離縁させていただきます。
そう、申し上げたら貴方様は―――
【完結】婚約破棄の次は白い結婚? ちょっと待って、それって私可哀想すぎると思うんだけど・・
との
恋愛
婚約破棄されるって噂を聞きつけたけど、父親から
【命に関わるから我慢しなさい】
と言われ、言いたい放題の人達に文句も言わず婚約破棄を受け入れたエリン。
ところが次の相手は白い結婚だ!と言い出した。
えっ? しかも敷地内に恋人を囲ってる?
何か不条理すぎる気がするわ。
この状況打開して、私だって幸せになりますね。
ーーーーーー
ゆるふわの中世ヨーロッパ、幻の国の設定です。
大幅改訂しました。
R15は念の為・・
働きませんわ。それでも王妃になります
鷹 綾
恋愛
「私は働きませんわ」
そう宣言して、王太子から婚約破棄された公爵令嬢エルフィーナ。
社交もしない。慈善もしない。政務にも口を出さない。
“怠け者令嬢”と陰で囁かれる彼女を、王太子アレクシスは「王妃に相応しくない」と切り捨てた。
――だが彼は知らなかった。
彼女が動かないからこそ、王家は自力で立つことを覚えたのだということを。
エルフィーナは何もしない。
ただ保証を更新せず、支援を継続せず、静かに席を外すだけ。
その結果――
王家は自らの足で立つことを強いられ、王太子は“誰の力にも頼らない王”へと変わっていく。
やがて外圧が王国を揺らしたとき、彼は気づく。
支配でも依存でもなく、並んで立てる存在が誰だったのかを。
「君と並びたい」
差し出されたのは、甘い救済ではない。
対等という選択。
それでも彼女の答えは変わらない。
「私は働きませんわ」
働かない。
支配しない。
けれど、逃げもしない。
これは――
働かないまま王妃になる、公爵令嬢の静かなざまあ恋愛譚。
優雅で、合理的で、そしてどこまでも強い。
“何もしない”という最強の選択が、王国を変えていく。
その眼差しは凍てつく刃*冷たい婚約者にウンザリしてます*
音爽(ネソウ)
恋愛
義妹に優しく、婚約者の令嬢には極寒対応。
塩対応より下があるなんて……。
この婚約は間違っている?
*2021年7月完結
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる