美形×平凡 短編BL小説集2

鯛田オロロ

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メスイキチャレンジ※(現代)

メスイキチャレンジ※

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俺はいつものように幼馴染である伊藤祐輝の家に入り浸ってテレビゲームで対戦プレイしていた。

「くっそ、またかよ!」

画面にYOU LOSEの文字が浮かぶ。

俺は自分の家のソファとは段違いに座り心地のよい祐輝の部屋のソフアの背もたれに、前のめりの姿勢から勢いよくもたれかかった。

俺の勝率は二割程度、まあ自分でもこんなに勝てないのによくやると思う。以前、手加減されて悔しかったから、手加減はやめさせたのだ。それでも負けたら悔しいものは悔しい。

祐輝にはゲーム以外にも何もかも勝った試しがない。

容姿、運動、勉強はもちろん、家も祐輝のうちのほうが全然裕福だし。祐輝は一緒に都会に出て遊んでいると、芸能事務所にスカウトされたりする。運動は中高と同じ陸上部だったけど、祐輝は全国大会まで行っている。勉強は、祐輝と俺の大学では偏差値は十五は違う。

それに、祐輝は昔から女子にモテる。高校のころには美人の彼女が切れ間なく居たけど、大学生になった今はいないらしい。なんでも食傷気味だとか。俺には彼女がいた事すら無いんだけど。

何もかも負けっぱなしだけど俺は祐輝と張り合うことで、多少外見にも気をつけるようになったし、運動も勉強もライバルーーと言うには差がありすぎるーーがいることで自分の実力よりいい成績が残せたかなという感じだ。

それでも、何か一つぐらい俺が勝てることがあればいいのになと、悔しくも思っているが、今のところ勝てる見込のあるものがまるでない。

ゲームに負け、というか、いろんなものに負け続けて口をとがらせて悔しがる俺を尻目に、祐輝がコーラをしれっと一口飲んだ。俺もつられて飲むと祐輝が言った。

「孝多、メスイキって知ってる?」

「なにそれ?」

「アナニーは知ってる? アナルオナニー」

「あれだろ、尻でするやつだろ?」

「そうそう。メスイキって直腸にある性感帯を刺激してオーガズムに達することなんだけど、陰茎をしごくオナニーより断然気持ちいいらしいんだよね」

「え、なに? お前、そんなん興味あんの?」

こいつ、変態だったのか、と俺は小学校入学当初からの付き合いの幼馴染の発言に驚いていた。

「うん。実はだいぶ前に始めたんだけど、全然うまく行ってなくて悔しくてさ」

え、尻をいじってるの、排泄器官を? このイケメンが? 女なんてよりどりみどりなのに?

というか、祐輝でもうまく行かないことがあるんだ。

今、なにか脳内でじわっと興奮するなんか出たぞ。あの祐輝がうまく行かないことがあって悔しさを感じているんだ、それがアナニーによるメスイキとかまじでどうでもいいことなのはさておき。

「……ちょっと待て、情報過多」

祐輝にうまく行かないことがあって喜んでしまった。できなくたってまじでどうでもいいことじゃん、そんなの。

「だからさ、孝多と競争したらいいんじゃないかと思ってさ」

「は?」

「俺たち、いつも競争してきただろ? それがいつもいい結果に繋がってきたと思うんだよね」

「いや、なに、競争って。ちょっと意味分かんない」

まじで意味がわからない。頭いいやつってやっぱ頭おかしいのか?

祐輝がそんなふうに思っていてくれたの、今ちょっとすごい胸にくるものがあるけど。こんなわけわからんときにも関わらず。

「メスイキ、どっちが先にできるか競争しようよってこと」

「は? 何言ってんの? え、な、なんで俺が!?」

「頼むよ、孝多。孝多じゃなきゃ駄目なんだよ。な?」

「いやいやいや、やだよケツなんて!」

と言いつつ、イケメンで、最難関と言われる大学に通い、女に困るはずもない祐輝がそんなにしたがるメスイキって、相当気持ちいいのでは? ちょっと変な興味が湧いてきてしまう。でも、尻の穴だぞ? 汚いだろう、常識的に考えて。

「じゃあさ、孝多が勝ったら、俺、孝多の言うことなんでも一つ聞くから」

「い、いいよそんなの」

「ほんと、全然うまくいかなくてさ、俺メスイキの才能ないのかも……でも、孝多に負けないって思ったら、俺、頑張れるから」

いや、頑張る必要ないだろう、全然。

まじでどうでもいい分野とはいえ、祐輝に才能ない分野があるとは。

もしかして、俺、勝てちゃったりして。

そうしたら、祐輝もっと悔しがる?

ふと、変な考えが浮かんでくる。とんでもなくおかしなことなのに、なぜだか抑えがたく滾るものがある。

「孝多、だめ?」

祐輝が俺の手を包み込んで上目遣いに、捨て犬のような目で俺を見てくる。

孝多の手は何故か少し汗ばんでいた。それほどメスイキしてみたいという欲望に取り憑かれている、ということなのだろうか。

俺は胸の高鳴りを感じた。思えば、祐輝が俺にこんなに頼み込むなんてレアすぎる。

俺は、今、なんか、すごく心の充実っていうか、優越感のようなものを感じてしまっている。

祐輝に勝てるかも。

祐輝を悔しがらせることができるかも。

そのあまりに大きな誘惑に、俺は、気がつけばうなずいてしまっていた。



それからはトライアンドエラーの日々だ。

はじめは尻の穴をいじるのに非常に抵抗があったけど、ネットの体験談を読み漁るうちに、俺もだんだんとその気になってきた。

ただでさえモテないのに、アナニーする変態に成り下るのか、とも思ったが、アナニーしようがアナニーにしまいが、俺がモテないことには変わりない。

大体、射精とは段違いの快感ってなに? 知らなければ人生損? そんなにすごいの?

メスイキが出来た体験談があれば、方法を試した。

アルバイト代をつぎ込んで、アナルオナニーに必要なものを買い揃え、両親がいない時を狙ってメスイキにチャレンジし続けた。こんなんやってるの親にバレたら死ねる。それに、チクニーアナニーは結構声が出てしまうことがわかった。なんかよくわからないけど、声が抑えられないのだ。

祐輝も同じように尻をいじっているのだろうか? それで、想像もつかないけど、あんあん言っているのだろうか?

あの祐輝が? 完全無欠の?

メスイキにチャレンジしながら、今まで数度しか見たことのない祐輝の悔しがる顔を思い描くとたまらなくぞくぞくした。



それから、俺たちは遊んだときに進捗状況を報告しあった。

あれから三ヶ月たった今も、祐輝は大分苦戦しているようだった。前立腺も全然気持ちよくなって来ないらしい。前立腺も、アナニーと相性がいいと言われるチクニーも、とにかく不快なだけなんだそうだ。

苦戦している祐輝は最高。俺は、いやな笑みがついつい出てしまう。

かくいう俺は、前立腺からむずむずするような、なんだか漏れそうな快感のようなものを得られるようになってきていた。

乳首オナニーを一緒にしているのもいいのかもしれない。乳首と前立腺が繋がってる感覚が徐々に掴めてきた気がするのだ。

これは俺、人生初、勝てちゃうんじゃないの?



五ヶ月目のことだった。

父親は出張、母親は実家に祖父母の様子を見に泊まりに行っていたので、家には俺ひとりだった。

当然、俺はアナニーに励んでいた。メスイキまではしなくても、それに近いえも言われぬ感覚は感じていた。早く射精したくなってしまうペニスを扱く快感とは全然違う。甘い快感を重ねに重ねてどんどん気持ちよくなっていくのが病みつきになる。

祐輝に勝つべく、というのが一番の目的ではあるけど、近頃はアナニーの良さに気づいてしまってもいた。

そしてとうとう、今日、俺は、前立腺でのドライオーガズムを体験した、ようだった。多分これがそう。ネットの動画や体験談と一緒だった。

ひとりベッドの上、乳首をいじりながら、血が集まって膨らんだ前立腺をアネロスに刺激させていたところだった。

「あっ、ああっ……!」

蓄積されていた張り詰めた快感が弾け、全身を電気のように走る。びくびくと体が引きつって、直腸が勝手にきゅんきゅんと締まる。前立腺が震える感じもする。

「あうっ、はっ、あ、あっ、ああ~~っ!!」

脳みそがふわっと白く軽くなった。勝手に腰がかくかくして、その刺激にアナルがアネロスを締め付けてさらに快感が増す。

俺は乳首をイジりながら、初めてのメスイキを堪能した。一瞬で終わる射精の快感と違って、気持ちのいい波がいつまでも続いた。

メスイキは、甘くて切なくて大きくて、怖いくらいだった。

やばい、俺、アナニーにすっかりはまっちゃったかも。



痙攣が収まると、興奮冷めやらず、すぐに祐輝に知らせたくなった。

祐輝に勝ったのもそうだけど、なにより、このすごい体験を祐輝に報告したくて仕方がなかったのだ。

はやる気もちを抑えつつ、休日の朝だが構わず電話を掛けると、祐輝はすぐに出た。

『なに、孝多、どうした?』

「祐輝! 俺、できたかも、メスイキ!」

朝っぱらからする話ではまったくないが仕方がない。

『本当に!? どんなだった?』

「まじで、ネットの通りだった! 頭ふわふわってして、すげえ快感がすげえ続く!」

『そうなんだ、それで、どうやってやったらできたの?』

「チクニーとアネロスでイケた!」

『うわあ、そうなんだ、いいなあ。孝多の勝ちだね』

電話越しでも、祐輝の悔しそうな声にぞくぞくする。なんだか、さっきイッたばかりの前立腺がまたむずむずする。

「早く祐輝もこっち側に来いよ! まじですげえよ、メスイキ!」

『ほんと羨ましいな、ちょっとコツ教えてよ、今からそっち行っていい? お父さんお母さん、今居ないんだよね?』

俺が祐輝に教える立場になる日が来ようとは。塾よりも教え上手で高校受験、大学受験ではお世話になりっぱなしだった祐輝に。

「うん、いないから来いよ! コツでもなんでも教えてやるよ!」



突然祐輝が家に来ることになってしまった。自分で言い出したくせに、俺は慌てて家を換気して、消臭スプレーをかけまくった。

排泄器官を使ったわけだから、もしかしたら臭うかもしれない。

というか、オナニーしたばかりの部屋に人を呼ぶのってどうなの。しかも、六歳から知ってる幼馴染だぞ。男同士だけど、どうなの。

そうこうするうち、インターホンが鳴る。徒歩十分の距離なんだからそんなもんか。

「早いじゃん」

「うん、急いできた」

そんなに俺が羨ましいか。俺は祐輝に対して初めての優越感を味わっていた。俺はメスイキの先輩だぞ。まったく誇れるものではないのにちょっと誇らしい。

玄関じゃなんなので、俺の部屋に通す。ちらりと見たが、特に祐輝は顔をしかめたりしていなかった。臭くないならいいか。

祐輝も勝手知ったる他人の部屋ということで、いつものように俺のベッドに腰掛けた。さっきまでそこでオナニーしてたんですけど。変な気分だ。

「孝多、すごいね、もうメスイキ出来たんだ」

悔しそうな祐輝の顔を見ると、俺はにやけてしまう。

どんな勝負でも勝ちは勝ち。

そういえば、俺が勝ったら言うこと聞いてくれるとか言ってたよな。俺には、対祐輝戦初勝利と、祐輝の悔しがる顔が何よりのご褒美だけど。

「うん、今日から俺のことは先輩と呼んでもいいんだよ、祐輝くん」

「わかりました、メスイキ先輩と呼ばせていただきます」

「いや、そこは、中本先輩だろ、メスイキ先輩は不名誉だろ」

「孝多先輩、メスイキのコツ、ご教授願います」

祐輝が礼儀正しく頭を下げる。

なんだか、恥ずかしくなってきたな、色々と。

「べ、べつにいいけどさ」

「ありがとうございます、先輩! じゃあ、実地で」

「実地?」

「孝多の体で教えてよ」

「は? どうやって?」

「自分の体じゃなくて、実際にメスイキ出来た人の体を触らせてもらいたいんだよ」

「な、な、なんだよ、それ! いやいやいや! おかしいだろ!」

「どうやったらメスイキできるか、孝多の体が参考になるからさ。場所とか力加減とか」

「正気か!?」

「お願い、孝多!」

あの、祐輝が俺なんかに必死な顔して頭を下げて教えを乞うている。

もう二度とないんじゃない、こんなこと。

「じゃ、じゃあ……いいけど」



俺は裸になった。というか、裸になるように言われて従った。

服を汚すといけないからって。それならお前も脱げよ、とは思うがふたりとも裸っておかしすぎるし。いや、片方裸ってのも相当おかしいか。

というか、俺、なんで言うこと聞いてるの? こいつ、催眠術でも使ってる?

うながされて、アネロスを挿入する。というか、こんなところ見るなよ。かあっと全身が震えて赤くなる。肛門に、アネロスを入れるところ見られるなんて、無理すぎる。

でも、もう肛門はすっかり解れていて、アネロスはローションのまだ残ったそこにぬぷぬぷと簡単に飲み込まれてしまう。

「あ、あんまり見んなよ」

「いえ、よく見て勉強させていただきます」

次に、ベッドに横たわる。二人分の体重でベッドがきしむ。

めちゃくちゃ異常じゃないですか。かっと肌が熱くなる。

早速、アネロスが勝手にゆるやかに動き出した。さっきしたばかりのため、快感の熾火が再びすぐに燃え上がった。

「ふっ」

やば、なんか、敏感になってるかも。

祐輝に見られているのに。子どものころはよく一緒に風呂入ったりしたし、中高は部活の合宿だとかで祐輝に裸なんか見られ慣れてるけど、今日はなんか、じっと見られて、視線でじりじり肌が焼かれるようだ。

「教えて。いつもどうしてるの? 乳首も一緒にしてるって言ってたよね」

「やっぱ、教えるの、むり、かも」

「無理じゃないよ。孝多、後輩に教えるのうまかったじゃん。俺いつもすごいなって思ってたんだよ」

「ま、まじで?」

「うん、俺より全然、後輩からの人望あったもん、孝多」

いや、そりゃ、祐輝は雲の上の存在で近寄りがたいからであって。俺のは慕われてるというより、多少ナメられてるっていうかね。

というか、うちの高校、そもそも祐輝の頭のレベルで来るところじゃないし。陸上部だって強豪ってわけじゃない普通の県立高校だし。祐輝が全国大会行ったのも顧問の指導力うんぬんじゃないし。

家から近いからって選ぶかそんなとこ。祐輝はちょっと朝が弱いからそのほうがいいって言ってたけど。

「教えてよ、教え上手の孝多先輩」

俺はなぜか言われるまま、そろそろとなぜかすでにしこり立っている乳首に手を伸ばした。なぜ立っているかって、空気に触れたせいに決まってる。

硬くとがったそこを人差し指と親指でつまむ。そのまま、くりくりと刺激すると、じわじわと甘いしびれが乳首から放射線状に広がっていく。

ツーンと時々、そこから電気が走る。

アネロスを入れている直腸にも乳首の快感が溜まっていく。尻がきゅんきゅんしだして、たまらず腰が小さく跳ねる。格好悪いからなるべく抑えたいのに、どうしようもなく身をくねらせると、思いがけず圧が前立腺にかかる。

「ふ、んっ、はっ……」

声を殺しても漏れてしまう。

そのあられもない、男が感じて身をくねらせ熱い吐息を漏らしている気持ち悪い姿を全部を、祐輝がじっくり見て聞いている。

あ、やばい、くる、くる、くる!

「あっ、み、見んなっ、あっ、うっ、ああ、はうっ、ああ~~!」

やばい、見られているのに、イッてしまう。祐輝に人として終わっている姿を見せてしまっている。

乳首気持ちいい。前立腺気持ちいい。

ぎゅんぎゅん締まってる。電撃が背骨を駆け上がり、腰が跳ねて、気持ちのいいじんわりする波が全身を走る。

駄目だ、声我慢できない。俺、さっき一人でしいてた時より気持ちいいし、感度が上がっている?

「ちょっと俺にもやらせて?」

「な、なに?」

俺の手を簡単にどけると、祐輝の形のいい指が俺の乳首をつまんだ。

「ちょ、な! はうううっ! あひっ!」

「これでいいの? 孝多。あってる?」

「あっ! だめ! だめ、祐輝!」

「教えて、気持ちのいいやり方」

祐輝の触り方、気持ち良すぎる。指から弱電流出てる?

ぴりぴり甘いしびれが走って、乳首がじんじんしてくる。

やばい、ずっとイッてる。アネロスが俺のいいところをひたすら押してくる。

「ふにゃ、まっ、まって……!」

「どうかな、こういう風にチクニーすればいいの? それとも、こういうのは?」

祐輝がつまんで、それを上方に引っ張った。

「ひんっ……!!はうっ、あっ、それ、それだめ! はひっ、ひう!」

乳首を引っ張られて、軽い痛みとそれを遥かに上回る快感が走る。背中が弓なりに反りかえり、腰も勝手に持ち上ってしまう。

「ひっ! ふあっ、やっ! だ、だめ、だめ!」

「だめ? じゃあ、こういうのは?」

今度は、指の腹でゲーム機のコントローラーのスティックを回すように、軽くゆっくりと乳首を潰されてこねくられた。じゅわあと胸から全身へ伝わっていく。

アネロスをくわえ込んだアナルが一段と熱くなる。

「あっ、ああっ! ふ、ふにゃ、ゆ、う、き、だめ、だめ……! これ、だめ……!!」

「うーん、じゃあこれは?」

今度はさきっぽをかりかりかりかりと爪で引っかかれた。

「ふぎゃっ、はひっ、あっ! だ、だめ、これ、やだ、やだあっ……!!」

やばい、どんどん気持ちいいのが下腹部に溜まっていく。重ねられていく快感に前立腺が震えている。

もう、前立腺と乳首が完全に強力な快楽の回路になっていて、どちらで得た快感もお互いを増幅させてしまっている。

「じゃあ、孝多がやってたやり方が一番いいのかな?」

親指と人差し指の腹で、乳首をこりこりとひねり出した。いつもしているやつだけど、祐輝が触ると乳首が気持ち良すぎてきつい。全身が甘いしびれで粟立つようだ。

どんどん溜まる快感に頭と下腹部が切なくなってくる。

アナルが切なくて切なくて、アネロスを意地汚くぎゅんぎゅんと締め上げている。

頭、おかしくなる。祐輝の指、気持ち良すぎる。

「あにゃっ、だ、だめ、にゃって、やだあ、ゆ、き、おわり、おわり……!!」

「だめ? やだ? ねえ、どうしたら気持ちいいの?」

「わ、わかんない」

本当は祐輝の指にわけわからないくらいの快感を与えられていたけど、それを言うのはなんとなくプライド?が許さなかった。

「じゃあさ、おもちゃ、使ってみようか?」

祐輝の指先から力が抜けると、俺はようやく一息つけた。息はすでに上がっている。

「はひ、はぁ、はぁ……えっ、いや、もうむりだって!」

祐輝は俺の声なんて聞こえていないように、持ってきたリュックの中から得体のしれないものを取り出した。いや、知ってはいる。メスイキ体験談でもよく出てくる、有名な大人のおもちゃだ。

「いや、それ、五万とかする上位モデルのやつじゃん」

「うん、ちょっと奮発した」

学生のくせに、よくもそんなバカ高いものを。

うわ、まじかよ。

……興味はある。だって、この製品が出てくる記事とか体験談とかめっちゃ見るし。

俺は負けた。五万円に負けた。



乳首にローションを塗られ、俺の胸に怪しげなカップが装着された。

ういんういんと中でシリコンの舌が回転して、俺の乳首を舐め回し始めた。

「んっ、ひっ、あうっ」

「どう? 気持ちいい?」

「はうっ、わか、わかんない……!!」

本当は、すごくすごく気持ちよかった。乳首を舐められたことはないけど、シリコンの舌に硬く立ち上がった乳首がくりくりと転がされている。

「わかんない、か」

祐輝が残念そうな顔をしている。

「これで、俺の乳首も開発できると思う?」

「わ、わかん、ねえってば! はうっ、あっ、あひっ、ふにゃっ!」

「そっか……奮発したんだけどな」

祐輝は少し残念そうだった。

「じゃあ、こっちも触らせてね」

言うなり、祐輝が俺の直腸に入っているエネマグラを引き抜いた。

「あうっ!」

前立腺えぐり、肛門を抜ける快感で俺はまた軽くイッてしまった。

「指、入れるね」

「えっ、ちょっ! ひああっ」

入口をつんと指先で触れたあと、ずずずと祐輝の長い指が俺の中に入ってきた。

「わ、ばかっ! なに、やって!!」

「痛い?」

「痛くはない、けど!」

何するんだよ、とか、許可をとれ、とか、そんな汚いとこさわるなとか、もっと言わなければならないことがあるはずなのに。

「ここ?」

祐輝がくりっと、俺の前立腺を押し上げた。

「~~~っっ!!!」

「ここが、孝多の前立腺? あってる?」

さらにとんとんとこづかれて、ふにふにと圧をかけられる。俺の体はおもしろいぐらいにびくびくと跳ねさせられた。

「孝多の中、熱いね。指、めっちゃ締め付けてくる」

祐輝の指が俺のすっかり膨らんだ前立腺をもてあそぶ。

俺はさっき知ったばかりのメスイキの絶頂を何度も、何度も、繰り返し味わわされた。それこそ、体に覚え込ませるみたいに。

「あっ、ゆ、きっ! そこ、やだ、やだあ!」

気が狂いそうで頭を振るがどうにもならない。

甘美な快楽が重なりに重なって、もう重たいどうしょうもない快楽に変わっていた。中がギュンギュンと締まると、祐輝の指が前立腺をぐうと押すことになる。

嫌なのか、良いのか、もうわからない。

わかるのは、気持ちがいいと言うことだけ。

祐輝の指がいつの間にか増やされて、二本の指が俺の前立腺をひたすら一定のリズムでとんとんしていた。

乳首をおもちゃに舐められながら、男の幼馴染に前立腺をとんとんとこづかれている。

乳首、気持ちいい。こりこりってずっと乳首をこねくり回してくれている。

前立腺とんとんされると、何も考えられなくて、大きな快感に何度も飲み込まれ、その度に快感が大きくなっていく。

もう頭馬鹿になっているし、全身が気持ちいい。全身がひくひくして、勝手に腰がへこへこしてしまっているが、もはや恥ずかしさも気にならない。

「孝多、どう? この強さでいいの?」

「ふにゃあ、ふぎゃっ、うあ、あ゛あ、らい、じょうぶっ、あ゛あ゛あぁぁ~~っ!!」

「気持ちいい?」

「きもち、いい! しゅ、ご、い、めしゅいき、しゅごしゅぎっ……ふぎゃあっ! おっ、お゛お゛っ」

「いいなあ、孝多。メスイキ上手だね」

とんとんとんとんとんとん。

「ああ~っ、あ゛あ゛、あっ、あお、お゛っ、お゛、ふに゛ゃ」

とんとんとんとんとんとん。

「ゆ、きっ、ゆ、う、きっ!」

あたまへんになる、きもちいいのとまらない。

「なに?」

とんとんとんとんとんとん。

「あ゛がっ、ふぎっ」

「聞こえてる?」

「ふみ゛ゃ、み゛ゃ、ふに゛ゃっ! あっ、ああっ、あ゛あ゛ああぁぁっ~~~!!!」

「聞こえてないか」

とんとんとんとんとんとん。



「かわいいよ、孝多」



おわり



初出:2023/05/18

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