転生をきっかけに今世を謳歌したい!

リディアナ

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転生したようです

襲撃

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目の前には色とりどりの鮮やかな花
さらさらと清々しい風が髪を靡かせ、暖かい陽の光があたりを照らす。

気分転換にしては最高の条件ですよね!
ただ一つを除いて…

「ユリア、あの花なんと言うか知ってるかい?」


そう…隣で私に微笑むこの王太子オトコが居なければ!

「えぇそうですねー」
棒読みになったのは悪くないはずです。

あの後手を引かれ護衛と思われる騎士達の合間を掻い潜るとそこには明らかに場違いな大きなご立派な腰掛けが置いてあった

王太…ユーリがそこに座ると必然的に手を掴まれてる私も座ることになる。

繋いでるのではない。のだ。

「王太…ユーリ様、あのそろそろお手の方を」

もう隣座ってるんだから手を掴んでる必要ないじゃない!とはもちろん言えないので心で言う。

「僕が繋いでおきたいんだ…」
そう言うと顔を歪ませるユーリ…

うっ、そんな悲しそうな顔をされても騙されませんからね!しかも明らかに手首を掴んでるんじゃないですか!

視線で何を言いたいの察したユーリはニコリとそれは美しい笑みを漏らし手首から手を離し手に指を絡ませるように繋いだ

あ。今私の顔死んでます

だって私が座ってるせいでそこに本来座っていたであろうアラン様が私の顔をみてひーひー笑ってますもの

こんな時、絶対的な味方である父に助けを求めようと周囲を見渡すがその姿はなく

「あれ…お父様は…?」

「伯爵ならお前の母親連れて父上に挨拶に行ったぞ」とアランが後ろから口を挟む

「うっ…そうですか」
仕方ない、お父様が戻るまで何かこの今の状況の打開策を…

「隣に僕がいるのに余計なことは考えなくていいんだよ?」

考えることすら許されないようです…
おかしい、私に口にしてないのに…

傍から見たらユリアは何もかもが顔に出やすくその肩書き上色々な人と関わりを持つユーリやアランにはお見通しのようだ

「あー…」
と急に何かを思い出したかのようにアランはいう

「どうかしましたか?」

「俺も父上の方に行ってくるかな」
と回れ右をして私たちに背を向けたアラン様

「え、見捨てるのですか!この状況どうしろと!?」
思わず叫んでしまったのは仕方ないはず。えぇ、だってこの王太子様と2人きりにならなければいいんです!

「わかったよ、僕はしばらくここに居るから父上に(邪魔するなと)お伝えしておいてくれるかい?」

「わ、わかりました。」

なんか一瞬寒気が…しかもユーリ様はアラン様に一瞬だけ目で何かを、訴えかけるように細めた。

そそくさとこの場を去る姿を見送るとユーリはニコリとそれは清々しい程の笑顔でユリアにいう

「そんなに僕と2人きりは嫌かい?」

「ま、まさか…そのような恐れ多い…」
おほほほと付け足した笑いは愛嬌である

それを見たユーリは笑を深め
あぁ、お顔はお美しいのに…性格…っ

「ユリアは僕のこと嫌い?」

「(顔は)嫌いじゃないです。」

「そっかーそれはよかったよ」

はっとした時にはもう遅し先ほどの機嫌とは打って変わってとてもご機嫌なようです


結局、なんやかんやたわいもない話をしていた。私があと2年で学園に入るのが楽しみだというと、学園の出来事など様々なことを教えてくれた。ユリアにとってそれは未知の領域なので目をキラキラとして聞き入っていた

「それから…ね……ん?」
話の途中、ユーリが話を中断させ周囲を見渡す

「ユーリ?」
話をしてる最中に王太子様と何度も言いそうになってユーリにお仕置きされる度に何度も直そうとした結果今では慣れて違和感なく呼べるようになっていた。

どうかしたのかしら?とは言えなかった
なぜなら先ほどのの柔らかい表情の面影など無くユーリは周囲を警戒するかのように顔を強ばらせているからだ。

「ユリア僕から絶対に離れないで」

「え?」と声はでは無かった

なぜなら…

…「ユーリアス王太子殿下っ!貰ったぁぁぁ」

少し遠くに離れて周りを囲むように居たはずの騎士達の姿がないと気づいた時には視界にユーリへと剣を突きつけ向かってくるが映ったから

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