11 / 70
第一章 ヴァルム試験国家編
第八話 死人文官の処方箋(2)
しおりを挟むペン先が紙の上で止まる。インクの匂いが、急に強くなった気がした。
『冬の終わりまでの死亡率:五割以下』
数字を書き、カイの方へ紙を押し出す。
──五割。
声に出す前に、その言葉の重さを測ろうとして、喉の奥で言葉が一度つかえた。
十人のうち五人。あるいは、生き残る五人。別の言い方を探す。だが、どの表現も等しく残酷で、どこか嘘くさい。
迷いごと、喉の苦味と一緒に飲み込んで、ようやく言葉にする。
「七割を、五割以下に下げることを約束します」
音になった瞬間、自分の声が少しだけ軽く聞こえた。中身が軽いのではなく、包装の方が薄すぎる感覚だ。
沈黙。
長い沈黙。
カイは紙から目を離さない。視線が数字の上を行き来するあいだに、蝋燭の蝋が一筋垂れ落ちる。
「……つまり」
低い声が落ちた。
「お前は五人を選ぶのか」
「え?」
思考が一瞬、空白になる。
「十人のうち、どの五人を生かすか、お前が決めるってことだ」
背筋が凍った。
「違います」
反射で否定する。
「何が違う」
「私は『誰を生かすか』ではなく、『どうすれば死者が減るか』を──」
「同じだろうが」
カイの声が、一段低くなる。
「結果的に、お前の判断で生き死にが決まる」
その通りだ、という言葉が喉まで上がってきて、そこで止まる。
違う、と言い切れない。なぜなら、事実だから。
「……はい」
ようやく出た声は、掠れていた。
「結果的には、そうなります」
カイは長く、重い息を吐いた。
「正直でいいじゃねえか」
さっきと同じ言葉。だが今度は、皮肉が混じっている。
それでも、嘘をついていない分だけ、まだましだとシュアラは自分に言い聞かせた。
「それが、三ヶ月間、私にこの盤面を任せたときに団長が受け取れる『利得』です」
「利得ねえ」
カイは紙から目を離し、椅子の背にもたれた。眠気の霞はもうそこにはない。戦場で敵勢を見渡すときと同じ、冷たい計算の気配があると、シュアラは判断する。
「お前は、その『五割』のうちに、自分を入れてるのか」
不意に投げられた問いに、再び思考が止まる。
「どういう意味でしょう」
「ここで死ぬかもしれねえ奴の中に、自分を入れて計算してるのかって聞いてる」
さっきとは違う種類の棘を含んだ声だった。
「死人文官だか何だか知らねえが、お前が倒れたら、そのゲームとやらはそこで終わりだろうが」
シュアラは右手の甲を一度握りしめ、それから胸元を軽く叩いた。
「私自身の死亡率は、別の帳簿で管理しています」
帝都の戸籍上、彼女はすでに死亡扱いだ。本来なら、もう一度死ぬことは統計上の誤差にしかならない。
「ただし、ここで倒れるつもりはありません。団長の部下に含めていただけるなら、その責任の一部はお預けします」
「勝手に部下にするな」
言葉ほどの拒絶は、声にはなかった。
カイはゆっくりと息を吐き、机の上の簡易盤面を指先で一つずつなぞった。パンの欠片。三つの小石。書き込まれた数字。
「……お前の言う『ゲーム』とやらは」
低く問う。
「俺にとっては、『賭け』にしか見えねえ」
「賭けです」
シュアラは頷いた。
「でも、いま団長が何もしないで座っているのも、別の賭けです」
窓の外の闇に視線をやる。風の音が石壁を叩いている。
「何もしない賭けの結果は、『ほぼ確実に七割が死ぬ』です。私が提案しているのは、『五割まで下げられるかもしれない三ヶ月間の賭け』」
そして、もう一つだけ付け加えた。
「もし失敗しても、『いまより少しマシな死に方』にはできます」
言ってから、自分で少しだけ眉をひそめる。慰めになどならない言い方だ。
「……慰めになってねえぞ」
カイが渋い顔で言う。
「慰めではなく、条件の説明です」
そう返した声は、妙に乾いていた。
カイはしばらく黙っていた。その沈黙は、「言葉を飲み込む」ためではなく、何かを選び取るための時間だと、シュアラは解釈する。
やがて。
「三ヶ月」
椅子から身を起こし、机越しに身を乗り出してきた。
「お前に賭ける」
短く、はっきりとした言葉だった。
「ただし」
続く声のほうが、むしろ重い。
「俺の部下を、数字だけで切り捨てたら、その瞬間に叩き出す」
森色の眼が、真っ直ぐに彼女を射抜く。
「七割だの五割だのって話を、兵の前で口にしたら殴る。あいつらの前では、一人でも多く生かすために動いてるって顔をしろ」
その条件は、数字以上に重い。
「団長がそう望むなら」
シュアラは頷いた。
「彼らには、『死者をゼロに近づけるための調整』だけを見せます。百人のうち何人死ぬかではなく、『今日一日誰も死んでいないか』の確認を」
言ってから、自分の言葉にちょっとした違和感を覚える。帝都の会議室では、こんな言い回しは決してしなかった。
「……言うじゃねえか」
カイの口元に、短い笑みが浮かんだ。勝利でも侮りでもなく、自分でも驚いているような、ぎこちない表情だ。
「財政権の一部、三ヶ月の解任禁止、兵と村人は『切り捨てなし』」
彼は指を折って条件をなぞった。
「それを守る代わりに、お前は『冬までの死亡率を五割以下にする』と」
「はい」
今度の即答には、あえて間を挟まなかった。ここで迷いを見せる方が、よほど非合理だ。
「……バカげた賭けだ」
ぽつりと零れた言葉に、シュアラはわずかに首を傾げる。
「七割の賭けに比べれば、期待値は高いと判断します」
「そういう意味じゃねえ」
カイは立ち上がった。机の端に手をつき、ぐるりと回り込んでくる。シュアラの目の前に、その影が落ちた。
至近距離から見上げると、彼の背はやはり高い。戦場仕様の鎧を脱いでいても、歩く城壁のような厚みがある。右手の甲には、剣だこで固くなった皮膚と、ところどころに残る古い傷跡が見える。
カイは右手を差し出した。
「カイ・フォン・ヴォルフ。ヴァルム砦第七騎士団団長として」
シュアラは、その手を見た。剣だこで硬くなった掌。古い傷跡。父の手とは、全く違う。
右手を上げかけて──止まる。
(握ったら、もう後戻りできません)
七割の死。五割への賭け。失敗すれば、この人の部下が死ぬ。
自分の右手を見下ろす。紙とペンに慣れた、細い指。崖下で父の手を離したときと同じ手。
──また、誰かを手放すことになるかもしれない。
「……おい」
カイの声が落ちる。
「やめるなら、今だぞ」
顔を上げる。
カイは、まだ手を差し出したままだった。その目には、諦めと、ほんの少しの期待が混ざっている。
(いいえ)
シュアラは、ゆっくりと手を伸ばした。
(今度は、離しません)
掌が触れた。
触れた瞬間、時間が少し伸びた気がした。
カイの手のひらは、思っていたより熱い。指先の節が、剣を握り続けた人間のそれだ。硬さがこちらの柔らかい掌に食い込んでくる。
扉の向こうで、誰かが笑う声が遠く響いた。この部屋だけ、別の時間が流れている。
蝋燭の炎が揺れ、その影が二人の手の上をゆっくりと横切る。影が過ぎ去るのと、握り返す力が強まるのが、ほとんど同時だった。
「死人文官シュアラ」
名乗る声は、驚くほど安定していた。
「三ヶ月間、団長の賭け金を預かります」
カイの手が、ぐっと握り返してきた。握力は、予想していたより少しだけ弱い。疲労と酒のせいかもしれない。それでも、その内側にある意志は、さっきまでより明らかに強くなっていると、シュアラは感じた。
「……いい顔になったな」
口から勝手に出た言葉に、自分でも一瞬驚く。帝都の会議室で上官に向かって、こんな言い方をしたことは一度もない。
カイが目を細める。
「何がだ」
「団長のことではありません。この砦です」
慌てて言い足しながら、少しだけ遅れて羞恥がやってくる。
手を離し、机の上の簡易盤面に視線を落とす。パンの欠片と、小石と、数字で描かれた小さな世界。
「ようやく、『手を入れる価値がある患者』の顔になりました」
「最初からそうだったろうが」
カイは鼻を鳴らした。
「お前がそれを認めるのに、帳簿を三冊も読ませやがって」
「確認には時間がかかります」
マントを手に取り、肩にかける。
「それでは、今日はこれで失礼します。明日から、在庫の棚卸しと人員の洗い出しを始めますので」
「ああ」
自分の椅子に戻りながら、カイは半ば自嘲気味に付け加えた。
「明日からは『うるさい文官がうろつき回る砦』ってわけか」
「はい。出血の位置を特定するためには、多少の騒がしさは必要です」
軽く一礼し、帳簿の一部と自分の小さな手帳を抱えて部屋を出る。
扉が閉じる直前、背中に低い声が届いた。
「おい、文官」
振り返る。
カイは椅子にもたれ、片手で頭を掻いていた。目だけが、こちらを真っ直ぐ見ている。
「……三ヶ月終わったあとも、死んだふりしてるつもりなら、そっちはそっちで考えとけ」
意味を測る。
「帝都が何を言おうが、ここで役に立つ駒なら、簡単には手放さん」
ほとんど独り言のような言い方だった。
「はい」
シュアラは短く答え、扉を閉めた。
◆
廊下に出ると、夜気が肌を刺した。石壁から伝わる冷たさと、階下からかすかに聞こえる酔いどれの笑い声。そのちぐはぐな響きが、この砦の現状をよく表していると、シュアラは判断する。
自室に戻るまでの間、誰ともすれ違わなかった。兵たちはそれぞれの寝台で眠るか、酒場代わりの一角で杯を傾けているのだろう。
薄い扉を開け、狭い部屋に入る。寝台。机。椅子。壁に打ち付けられた小さな棚。どれもこれも、どこか別の場所で使われていた頃の釘穴や傷が残っている。
机に帳簿の束を置き、その上に自分の小さな手帳を広げる。椅子に腰を下ろした瞬間、足の筋肉が抗議するように震えた。今日一日、思っていた以上に砦の中を歩き回っていたらしい。
最初のページには、すでに書き込まれている。
『ヴァルム砦 現状:防衛機能ほぼゼロ/再構成余地大』
その下に、父の筆跡を真似た細い字で、『第0ゲーム:試験国家ヴァルム』と記されている。
その行の余白に、新しい文字を足した。
『──三ヶ月契約ゲーム』
インクの光が消えていくのを待ちながら、さらに下へペン先を滑らせる。
『期間:今夜から三ヶ月』
『条件1:砦+三村の財政権限の一部を預かること』
『条件2:期間中、正当な理由なく解任されないこと』
『条件3:兵・村人を「切り捨て可能な数字」として扱わないこと』
『目標:冬の終わりまでの死亡率を五〇%以下に抑制』
最後の行だけ、ペン先が一瞬だけ迷った。七十という数字を書き消したい衝動が、確かにあった。だが、それは現実の否定でしかない。
(ここから始めるしかありません)
自分自身に向けて、そう書いているようなものだと、シュアラは認識する。
ちょうどそのとき、腹の奥で小さく音が鳴った。空っぽの胃袋が、ようやく自分の存在を主張し始める。
「……そういえば、夕食をまだでしたね」
誰もいない部屋で呟き、すぐに苦笑して口を閉じる。喉の奥が乾いたままなのを忘れていて、声が予想以上に掠れていた。
ペン先で、ページの隅に小さく印をつける。
『第0ゲーム開始』
21
あなたにおすすめの小説
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。
黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」
豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。
しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。
身代わりで呪いの公爵に嫁ぎましたが、聖女の力で浄化したら離縁どころか国一番の溺愛妻になりました〜実家が泣きついてももう遅い〜
しょくぱん
恋愛
「お前のような無能は、死神の生贄にでもなっていろ」
魔力なしの無能と蔑まれ、家族に虐げられてきた伯爵令嬢レティシア。 彼女に命じられたのは、近づく者すべてを病ませるという『呪いの公爵』アレクシスへの身代わり結婚だった。
鉄格子の馬車で運ばれ、たどり着いたのは瘴気に満ちた死の城。 恐ろしい怪物のような男に殺される――。 そう覚悟していたレティシアだったが、目の前の光景に絶望よりも先に別の感情が湧き上がる。
(な、何これ……汚すぎるわ! 雑巾とブラシはどこ!?)
実は、彼女が「無能」と言われていたのは、その力が『洗浄』と『浄化』に特化した特殊な聖女の魔力だったから。
レティシアが掃除をすれば、呪いの瘴気は消え去り、枯れた大地には花が咲き、不気味だった公爵城はまたたく間にピカピカの聖域に塗り替えられていく。 さらには、呪いで苦しんでいたアレクシスの素顔は、見惚れるほどの美青年で――。
「レティシア、君は一体何者なんだ……? 体が、こんなに軽いのは初めてだ」
冷酷だったはずの公爵様から、まさかの執着と溺愛。 さらには、呪いが解けたことで領地は国一番の豊かさを取り戻していく。
一方で、レティシアを捨てた実家は、彼女の『浄化』を失ったことで災厄に見舞われ、今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくるが……。
「私は今、お城の掃除と旦那様のお世話で忙しいんです。お引き取りくださいませ」
これは、掃除を愛する薄幸令嬢が、その愛と魔力で死神公爵を救い、最高に幸せな居場所を手に入れるまでのお話。
なぜ、私に関係あるのかしら?
シエル
ファンタジー
「初めまして、アシュフォード公爵家一女、セシリア・アシュフォードと申します」
彼女は、つい先日までこの国の王太子殿下の婚約者だった。
そして今日、このトレヴァント辺境伯家へと嫁いできた。
「…レオンハルト・トレヴァントだ」
非道にも自らの実妹を長年にわたり虐げ、婚約者以外の男との不適切な関係を理由に、王太子妃に不適格とされ、貴族学院の卒業式で婚約破棄を宣告された。
そして、新たな婚約者として、その妹が王太子本人から指名されたのだった。
「私は君と夫婦になるつもりはないし、辺境伯夫人として扱うこともない」
この判断によって、どうなるかなども考えずに…
※ 中世ヨーロッパ風の世界観です。
※ ご都合主義ですので、ご了承下さい、
※ 画像はAIにて作成しております
王子、おひとり様で残りの人生をお楽しみください!
ちゃっぴー
恋愛
「ラーニャ、貴様との婚約を破棄する!」
卒業パーティーの真っ最中、ナルシストな第一王子ウィルフレッドに身に覚えのない罪で断罪された公爵令嬢ラーニャ。しかし、彼女はショックを受けるどころか、優雅に微笑んで拍手を送った。
なぜなら、ラーニャはとっくに王子の無能さに愛想を尽かし、この日のために完璧な「撤退準備」を進めていたからだ。
お前のような地味な女は不要だと婚約破棄されたので、持て余していた聖女の力で隣国のクールな皇子様を救ったら、ベタ惚れされました
夏見ナイ
恋愛
伯爵令嬢リリアーナは、強大すぎる聖女の力を隠し「地味で無能」と虐げられてきた。婚約者の第二王子からも疎まれ、ついに夜会で「お前のような地味な女は不要だ!」と衆人の前で婚約破棄を突きつけられる。
全てを失い、あてもなく国を出た彼女が森で出会ったのは、邪悪な呪いに蝕まれ死にかけていた一人の美しい男性。彼こそが隣国エルミート帝国が誇る「氷の皇子」アシュレイだった。
持て余していた聖女の力で彼を救ったリリアーナは、「お前の力がいる」と帝国へ迎えられる。クールで無愛想なはずの皇子様が、なぜか私にだけは不器用な優しさを見せてきて、次第にその愛は甘く重い執着へと変わっていき……?
これは、不要とされた令嬢が、最高の愛を見つけて世界で一番幸せになる物語。
『外見しか見なかったあなたへ。私はもう、選ぶ側です』
鷹 綾
恋愛
「お前のようなガキは嫌いだ」
幼く見える容姿を理由に、婚約者ライオネルから一方的に婚約を破棄された
公爵令嬢シルフィーネ・エルフィンベルク。
その夜、嫉妬に狂った伯爵令嬢に突き落とされ、
彼女は一年もの間、意識不明の重体に陥る――。
目を覚ました彼女は、大人びた美貌を手に入れていた。
だが、中身は何ひとつ変わっていない。
にもかかわらず、
かつて彼女を「幼すぎる」と切り捨てた元婚約者は態度を一変させ、
「やり直したい」とすり寄ってくる。
「見かけが変わっても、中身は同じです。
それでもあなたは、私の外見しか見ていなかったのですね?」
静かにそう告げ、シルフィーネは過去を見限る。
やがて彼女に興味を示したのは、
隣国ノルディアの王太子エドワルド。
彼が見ていたのは、美貌ではなく――
対話し、考え、異論を述べる彼女の“在り方”だった。
これは、
外見で価値を決められた令嬢が、
「選ばれる人生」をやめ、
自分の意思で未来を選び直す物語。
静かなざまぁと、
対等な関係から始まる大人の恋。
そして――
自分の人生を、自分の言葉で生きるための物語。
---
勘当された悪役令嬢は平民になって幸せに暮らしていたのになぜか人生をやり直しさせられる
千環
恋愛
第三王子の婚約者であった侯爵令嬢アドリアーナだが、第三王子が想いを寄せる男爵令嬢を害した罪で婚約破棄を言い渡されたことによりスタングロム侯爵家から勘当され、平民アニーとして生きることとなった。
なんとか日々を過ごす内に12年の歳月が流れ、ある時出会った10歳年上の平民アレクと結ばれて、可愛い娘チェルシーを授かり、とても幸せに暮らしていたのだが……道に飛び出して馬車に轢かれそうになった娘を助けようとしたアニーは気付けば6歳のアドリアーナに戻っていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる