転生したらなぜか双子になってたけどそれはそれで便利だし気にせずこの素晴らしき世界を楽しみます

気まぐれ八咫烏

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水の精霊編

幽霊船の主

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 剣を持ち部屋を出るとさっき入った時は倉庫っぽいところだったのに、今回はキャプテンスドエと最初に会った広い部屋に出た。



「ここ、落とし穴のあったところだ」



「あいつ、ずっとあそこにいるのかな」

 見るとキャプテンスドエはテーブルの一番向こう側、お誕生日席に座っていた。



「……を……せ……」



「お……ら……えせ……」



 警戒しながら少しずつ近寄っていくと、何か呟いている。





「俺の! 力を! 返せーーーー!」



 少し近づくと叫びながら襲い掛かってきた!



 が、こっちは十分に警戒済み。迎撃に動く。



「らいとせーばーアタック!!」



 襲い掛かってきた勢いをまるまま反撃に利用したカウンターで切り付けた!



 スカッ



「うがああああああああぁぁぁぁぁ」





 この手ごたえが全くないのにダメージが入ってるっぽいのは慣れないな……

 そして流石に幽霊。足は無かった。その分動き出しが見えないが、感情むき出しで襲ってくるので動きを読むのは容易い。



「【火結界ファイアーバリア】」

俺の一撃でひるんだところにユイが結界で閉じ込めた



「うがあああああぁぁぁぁぁ」



じゃあ援護射撃と行きますか



「【照光シャイン】」

結界の中がすっぽり入るサイズで光魔法を撃つ。



「うがあああああああああぁぁああああぁあぁぁあ」



通常、攻撃力のない【照光シャイン】だがこういう敵には有効なんだな。



かなり弱ったのか、悲鳴も弱くなってきた。



「そういえば精神体には通用する召喚魔法が使えるって言ってたっけ?」

俺はレンの言葉を思い出していた。



「使えますが、私が使えるのはサキュバスとインキュバスの召喚です。今回の場合、もうここまでやってたら必要ないでしょう」



サキュバスとインキュバスってどっちも色魔じゃねーか。

レンらしいといえばそうだけども。



「じゃあユイ、やっちゃって」



「おっけー」



ユイは結界に魔力を込めると、全体がさらに活性化し床から吹き上げる炎がターゲットの頭上で一つとなり真下に轟落ちた。



「ぁぁぁぁぁ」



声にならない声を上げながらキャプテンスドエは消滅していった。







『お見事です!さすが王!ではこの部屋も私の管理下に置きます』



声が響いたと同時に部屋中が輝きだし何も見えなくなる。



すぐに光は収まり、視界が回復すると部屋の造りは同じだがボロボロだった部屋が清潔感あふれるくらいキレイになった。



『王よ、玉座にお座りください』



また声がしたので俺達は宝玉の部屋に引き返した。



「魔力量が同じだから俺じゃなくてユイでもいいんじゃない?」

ふと疑問に思ったので、ユイに座ってもらった。



するとまた宝玉が光った。



『これでこの船全域を管理下に収めました。私の力は全て王のために使えます。船の構造、形状すべて思いのままです』



構造や形状まで自由にいじれるのか!それは楽しみだ!



「じゃあ、この子の名前どうする?」

ライカが言った。



「名前?」



「うん、だって名前がないと不便でしょ? だからみんなで可愛い名前つけてあげよーよ」



「名前つけてもいい?」

ユイが聞いた。



『私の名前はデメニギウスシーラツクメグソクモヅルマコユラです』



「なっがっ! それはいくらなんでも呼びにくいな。てか覚えられない」



「じゃあデメちゃん!」



「却下!」



「えー!」

申し訳ないが、掃除機を想像してしまうから却下だ。



「じゃあ、もう一回名前言ってみて」



『デメニギウスシーラツクメグソクモヅルマコユラです』



「じゃあシーラックちゃん!」



「まぁ、それならいいか」



「王の権限で今日からお前はシーラックだ!」



『シーラック? 分かりました。今日から私はシーラックです』



「シーラック、とりあえずボロボロだった船が今では新品同様になったから形状とかはそのままでいいよ。じゃあ、戻ろうっか」

とユイが言うと、席を立った。



部屋を出るとそこは操舵室だった。

操舵室から見える甲板はほんとに新品同様だったし、帆も全部綺麗に張り替えられたようになっていた。



「こりゃすごいね」



「新品の船だ!」



そしてサーシェさんの船を見ると、左舷甲板でジーナとリンダが手を振っていた。



メインマストに絡まっていたはずの碇はなくなっていたので、改めてロープでサーシェさんの船と繋ぎ、俺達は一度サーシェさんの船に戻った。



「無事だったんだね、よかった!」



「みんなが入っていったあと、こっちも大変だったにゃ!」

みると、左舷甲板にはいくつも魔石が転がっていた。

これ全部、魔物だったってことか。



「二人も迎撃ごくろうさま。まずはサーシェさんに報告にいこうか」



「わかったにゃ!」

ジーナとリンダは魔石を回収した。



俺達はみんな合流して操舵室へと向かった。



「サーシェさん、迎撃完了しました」



「ああ、それにしても幽霊船がこんなになるなんて。何があったんだ?」



「あの幽霊船は微精霊の力を悪用した悪霊が現世を彷徨っていたみたいです。悪霊は退治しましたのでもう追ってくることはないです」



「そうだったのか。それで、あの船は?」



「悪霊を退治したことで微精霊と契約してあの船を所有することになりました」



少々端折ったが、その後も一応ある程度は説明した。



「なるほど、よく分かった。まずはこの船の安全を確保できたのが分かっただけでも十分だ。しかし、幽霊船を所有するなんて変わり者だな」



「ハハハ」

苦笑いしかでないや。まぁそういわれると確かにそうだよね。

ただ、前世と違ってこの世界では幽霊に対抗する手段がいくつもある。それだけでも前世ほど怖いって感情は少ないかも。

それにシーラックのおかげで気味悪いどころかむしろ神聖な雰囲気すらあるからね。



「それでお願いがあるのですが、あの船をゴカジまで一緒に連れて行ってもいいですか?」



「それはもちろん構わないよ。引き続き護衛してくれるならばこの船で引っ張っていこう」



「ありがとうございます。ではこの船としっかり繋げてきます」



「わかった、ではその作業が終わり次第出発しよう」



方針が決まったので俺達は再びシーラックに向かった。



「シーラックに言えば繋いだりするのも簡単にできたりするんじゃない?」



「そうだね、相談してみるか」



俺とユイは独り言を呟くと宝玉の部屋へとやってきて、俺は玉座に座った。



「シーラック、前の船に引っ張っていってもらうから上手に繋げれないか?」



『付いて行くだけなら繋がなくても大丈夫ですが?』

ほほう、自動追尾してくれるってわけか。



「じゃあ、それで頼む。ただ、サーシェさん達の目もあるから一応ロープをいくつか使って繋いでおくよ」



『分かりました、では何本かロープで固定しておきます』

船の甲板にあるロープがこの船とサーシェさんの船を繋いでいく風景が頭に浮かんだ。



『これでよろしいでしょうか?』



「ああ、十分だ。あとはあの船についていってくれ」



「そんなこともできるんですね」

レンが驚いていた。



この船に入ったのが初めてのジーナとリンダは部屋のあちこちを見て回っている。



「そうだ、シーラック。俺とユイは分かるだろうけど、こっちの魔法使いがライカ。君の名付け親だ。それに獣狼族の剣士がジーナ。そして獣虎族の剣士がリンダ。これが俺達のパーティだ。みんな味方だから俺と同じように言うことを聞くように」



『ライカ様、ジーナ様、リンダ様、よろしくお願いします。ただ、王が二人見えますが???』



「ああ、俺達は双子だからな。よく似ていると思うがどちらも君の王だよ」



『似ているというか同じでは?』



「まぁ同じ扱いでいいよ」



『そうですか分かりました』



やっぱり俺達の区別がついてなかったっぽい。

見た目はほとんど同じだけど、よく見ると装備している鎧の形状がちょっと違ったりするのに。



「それと、船のどこかにお風呂を作れないか?」



『もちろんできます。どこに作りますか?』



「昼はプール、夜はお風呂にできるように甲板につくっちゃおうか」



すると、甲板の一部にプールが出来上がっていくイメージが頭の中に流れ込む。



『このようなものでよろしいでしょうか?』

幽霊船だったのなんて今は見る影もなく、豪華客船のプライベートプールじゃねーか。規模は小さいけど。



「十分!」



「じゃあサーシェさんに報告して出発しようか。監視の順番は今まで通りでいいよね?」



「おっけー」



そういうと、俺達は再びサーシェさんに報告に行き船は出発となった。

サーシェさんの船でシーラック号を引っ張っているという見た目だが、速度は今まで通り出ていた。



監視の順番はユイとジーナから再び開始した。



監視まで少し時間のある俺はさっそくシーラック号のお風呂に来ていた。

お風呂に入るって言うとライカとリンダとレンもついてきた。



船旅ってどうしても潮風にあたって体中がベタベタするからずっとお風呂に入りたかったんだよね。

さすがにサーシェさんの船でお風呂を作るわけにもいかないからお湯で体を拭くだけで我慢していたけど、それも今日で終わりだ。

なんせ風呂が手に入ったのだから。



甲板ですっぽんぽんになった俺達4人は魔法の石鹸で体を洗うと湯船に浸かった。

今日も空は晴れており、ちょうど朝日が昇る風景を眺めながら風呂に入るという贅沢なひと時を過ごした。



風呂に入ってゆっくりしていたら、そういえば空腹なのを思い出した。

風呂上がりにレンが何か作ってくれるらしい。

それを聞いたリンダは魚料理をリクエストしていた。ジーナは頑なに肉料理をリクエストしていた。

うん、平常運転だ。



風呂から出るとライカは交代の時間ということで監視のため見張り台に登っていった。



俺達は3人でサーシェさんの船のキッチンに行くと、すぐにユイがやってきた。



レンは早速食事を作ってくれ、俺達に振舞ったあとすぐに食事をサーシェさん達の所へ届けに行ったがすぐに戻って食事に加わった。

ちなみにメニューはというと、肉と魚と野菜をざっくり炒めたものにスープとパンが付いていたのでジーナもリンダも文句は出ないだろう。

予想通り、リンダは魚が入っているのでうれしそうの食べていた。



レンが作ってくれた朝食を取るとユイはお風呂に入ってくると言って出て行ったが、俺達は風呂には入ったのでそのままリビングでレンの入れてくれた紅茶を頂いた。

リンダは魚を捕まえに行くとか言って出て行った。



俺はというと、夜寝ていない、風呂入ってスッキリ、ご飯食べて満腹という状態。

こうなると襲ってくるのが眠気だ。

レンが何か話しかけてきたりするが適当な答えになってしまう。



ねっむ!



交代の時間まで1時間程。仮眠を取ろうか。

しかし今寝たら1時間では起きれないような気もするから起きておこうか。



迷っている間にも時間は進む。



「なぁ、レン」



「なんでしょうか?」



「すっごい眠い」



「お疲れのようでしたから、深く休めるようにスリープトレントの葉をブレンドした紅茶にしました」



「え?」



「ですのでベッドでお休みになることをお勧めいたしますよ」



な・・ん・・だ・・と??



「いや、俺もうちょっとしたら見張り行かなきゃなんだけど?」



「えーと」



「この……アホ……レン……」



怒っているはずなのにそこまでの勢いがない。

だって眠いもの。



「申し訳ありません! すぐに目覚めによい香草を入れたお茶を用意します」



「うう……待てない……かも……」



だって眠いもの。



「申し訳ありません! どうかこのレンに厳しいお仕置きを!」



あん?こいつ……それが目当てでわざとか?

でももう限界に眠い。



「責任……もって……俺を……起こせよ……zzz」



最後の気力を振り絞ってレンに伝えると俺は意識を手放した。





直後の事だった。

「ケン様! 起きてください!」



なんだよ、今寝たところなんだ。もう少し時間まで寝させろよ



「ケン様! ケン様! 起きてください! 時間ですよ!!」



バカいうなよ。今寝たところだ。こんな気持ちいい眠りを邪魔するなんて。

レンめ、またお仕置きされたくてやってんのか?



「ケン様ってば! 見張りの時間です!!」



え?



急速に意識が覚醒してきた!



「ああ、起きた! 起きたよ!」



「よかった……今ならまだ間に合いますよ。交代の時間ですのでこれを持って行ってくださいませ」



そう言って俺に温かい紅茶を渡してくれた。



「これ、眠くなるやつじゃないだろうね?」



「目が覚めるやつです。ご安心ください」



「わかった、ありがとう」



そう言って俺は見張り台へと上って行った。



「ジーナ、お待たせ。交代するよ」



「ありがとう、じゃあよろしくね」



そういってジーナは降りて行った。



俺はライカの後ろに腰を下ろすと、レンに貰った紅茶を一口飲んだ。



柑橘系の爽やかな香りがしてすっきりした。



「ライカ、大丈夫?」



「うん、問題ないよ。魔物なんて全然見かけないもん」



「そうじゃなくて、お腹すいてるんじゃない?」



「エヘ……実はさっきから何度もお腹が鳴ってるの」



「見張りの順番がハズレのタイミングだったね。よかったらこれ飲む?」



そういってレンが入れてくれた紅茶を渡した。



「うん、ありがとう。ふぅ、これ美味しいね」



「レン曰く、なんでも目覚めにいい紅茶らしい」



「ウフフ、レン君ってすっかりケンに懐いちゃったね」



「俺にっていうか俺達に、だろ?」



「うーん、確かにボクたちにも懐いてるところはあるけど一番のお気に入りはケンだと思うよ」



「なんでだろうね。俺別に子供に好かれるキャラじゃないんだけど」

前世を含めてね。



「そんなことないよ。ケンもユイも発想が面白いからね。子供はそういうのに敏感なのかも」



「そんなに変なことしてるかなぁ?」



「昔からそうだったじゃない。例えば、光魔法を降らせるのなんてボクは驚きで声も出なかったしすごいドキドキしたもん」



「ああ、これね」



俺は光魔法を両手に集めると空中に放り投げた。

放物線の頂点で一つの塊だった光が粉々に砕けて俺達の頭上から舞い降りる。



「うわぁ~~~、きれーーーい」



「きれいだけど、やっぱりこれは夜やる方がもっときれいだよね」



「夜もきれいだけど、昼は昼で太陽の光と重なって虹色の光になるから違う素敵さがあるよ」



「そっか、ライカが喜んでくれるならいつでもやってあげるよ」



「うん、ありがとう」



「レンが懐いてるって完全に子ども扱いだけど、300歳超えてるんだぜ?」



「ふふふ、そうだったね。でも、見た目もそうだけど中身も可愛いじゃない?」



「見た目が可愛いのは認めるけど、さっきなんて食後に眠くなる紅茶を用意するんだぜ?小一時間後には見張りだってのにさ」



「意外と抜けてるところもあるんだね」



「普段は雑用とか上手にこなしてるのにな。魔族ってみんなこうなのかな?」



「どうだろうね。魔族って数がかなり少ないらしいから分からないけど変わり者が多いって聞いたことがあるよ」



「レンを見ていると、それも分かるね」



そんな話をしていると、リンダがやってきた。



「ライカー! かわるにゃ!」



「うん、ありがとう」



「お魚美味しかったにゃ! ライカも食べてくるといいにゃ!」



「そうするね」



そういってライカは見張り台から降りて行った。



「リンダ、魚は獲れたのか?」



「それが全然いなかったにゃ。1匹だけ見つけたけど銛が外れて逃げて行ったにゃ」

いつもはピンッと立っている耳がショボンとしている。



「ライカは相手が魚になると極端に集中力がなくなるよなぁ」



「そんにゃこと、まぁちょっとだけはあるかもにゃ」



「銛を使うときさ、リンダは剣気を使ってる?」



「にゃ? 使ってにゃいにゃ。銛と剣は違うにゃ」



「まぁ違うかもしれないけど、剣だったら外したりしないだろ? それは剣気を纏って感覚が鋭くなってるからってのもあると思うんだ。だから、銛を使うときも剣気を纏ってしっかり狙って投げてみたらどうだ?」



「にゃるほど。わかったにゃ! 次はそうやってみるにゃ!」

さっきまでが嘘のように元気になった。



「なぁ、俺達が幽霊船に行ったあとってどうなってたの?」



「あのあとホント大変だったにゃ! 骨の魔物が出て来たにゃ。それでどんどんこっちの船に乗り移ってくるからジーナと一緒に倒したにゃ」



「骨の魔物か。船の中にもいっぱいいたなぁ」



「10匹や20匹位なら別になんともにゃいにゃ。でももっともーーーといっぱい出て来たにゃ!」



「船の中は一本道だったのに、どこに隠れてたんだろう・・・」



「それでどんどん倒してどんどん出てきて。でもどんどん倒したにゃ! そうやっていると、船がピカーーーッて光って魔物が出てこなくなったにゃ。そのあとまた船がピカピカピカーーーッって光ったらボロボロだった船がきれいになってたにゃ!」



「なるほどなぁ、外は外で大変だったんだな」



「中も大変だったんだぜ」



そういって俺は中での出来事を話した。



「にゃぁ……中に入らなくてよかったにゃ」



というのが、俺の話を聞いてリンダの感想だった。

確かに中にも魔物はいっぱいいたもんな。



そんな話をしていると、ユイがやってきた



「交代するよー」



「ああ、よろしく」



そういって俺は見張り台を降りた。



向かったのはもちろん直行でベッド。

某のび太君顔負けの速さで睡眠を貪ったのだった。
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