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36 ーリングの誘いー
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「何の鍵?」
「今度、夜出かけるから家を抜け出すなよ」
答えになっていない返答に、ロンは顔をしかめた。内緒ごとでどこかに連れていく気なのだ。シェインはそれしか言わず、自分にもお茶を入れて静かに口にした。
ティオもよく分からない。
彼は第一王子を守るために働いているのだろうが、どうにもうさん臭さが拭えないのだ。
彼の目的は、本当に第一王子を助けることなのだろうか。
お付きの男達は誠実そうで信用できるのだが、そのボスであるティオの本当の姿が見えなかった。
言うならばティオよりリングの方が信じられる。
これをシェインに言ったりしないが、彼の方が余程信じるに値した。
理由を問われても困る。それをシェインは鼻で笑うだろう。
ため息まじりに茶器を片付けようとして、ティオの座っていた椅子を見ると、ロンはそこで目線を止めた。
「大聖騎士団って、良くリングと会ったりするの?」
「…何故だ?」
シェインが顔をしかめた。リングの名にひどく敏感になっているようだ。
「ティオさんの足元、泥だらけになってる。庭園に行ってたのかなって思っただけ」
さして何事もないと、椅子の上の粉を払うと、ロンは立ち上がって茶器を運んだ。
「ティオは大聖騎士団の巨頭だからな。表立って争わないが、リングと話ぐらいする。庭園に入っても不思議じゃない」
ロンはふうん、と呟いた。
それでついたのか?
いいや。
心の中で誰かが言った。
泥ではない。ロンが目にしたのは茶色の胞子だ。
この胞子は草むらに入ったからと付着する類いのものではなかった。
椅子から払った胞子は机の下で急成長している。カビみたいに板にはびこると、音もたてずに傘を持った茸が小さく生えてきた。
シェインは気付いていない。指先くらいの小さな茸だ。
この茸はロンとシェイン、どちらかに用がある。それはロンで間違いない。こんな手が分かるのはロンだけで、これを使う相手なんて、リングの他にいないからだ。
ティオがシェインと繋がっていることをリングは知っており、ロンがシェインといることも分かっているのだ。ティオがこれをつけてここに来たのは偶然ではないだろう。
「ティオさんが連れてきたんだから、許してね」
「え?」
シェインが聞き返したその時、机の下で、ぽん、と鳴った。異音にシェインがすぐさま確認する。机の下には白の茸が胞子をまき散らしていた。
『城デ待ッテイル』
耳に届いた声が誰のものか分かって、シェインはロンを仰ごうとした。しかし、まぶたを瞬かせると、膝からとすんと地面に崩れ落ちた。
「ロ、ン…?」
「呼ばれたから、行ってくる。ちゃんと帰ってくるから、待ってて」
鞄を持つと、ロンは部屋を出ていった。
その後ろ姿を、霞む意識の中シェインは見つめて、そうして深い眠りについた。
シェインなら罠だと言うだろう。
わざわざ城へ呼び出すなど、罠以外の何だと言うはずだ。
でも仕方ないではないか、話途中で彼と別れてしまった。他に話したいことが沢山あったのに。
トンガリ帽子の屋根を目指せば城にすぐ着く。だから迷うこともなかった。
夜もふけて人も歩む姿はなく、あちこちに飾られた花で町の風景が変わっていた。
何度か道を間違えたがやっと城の側まで来ると、とあの胞子を見付けた。
ロンが近付くとぽん、と鳴る。
『次ノ曲リ角ヲ右。階段ヲ上ガル』
言われた通りに進めば、裏庭の壁まで簡単に辿り着いた。
城は広大な庭に囲まれた中心にある。左右同じ形と模様を持ち、正面から見ても裏面から見ても同じだ。それと同じように庭園も左右そっくりに作られている。
正面から見た左側の建物は二つ。正三角形を作って城から長い回廊で繋がっている。その建物の側には王族専属の薬草園があった。幼い記憶でも覚えているものだ。
壁をよじ登れば裏庭に入れるが、リングは別の道を用意していた。
城壁に沿って植えられた樹木の枝がそろりと地面に葉を落とす。
それを見てつい声をあげそうになって、ロンは自分の口を手で封じた。
葉をつけた枝はロンの足元でその枝を広げるとロンをのせ、壁を越えて裏庭に運んだのだ。ロンを下ろすと何事もなかったと元の姿に戻った。
『西ノ塔。階段ヲ上レ』
壁から生えた茸が言う。
城の中心から裏庭にかけて細長い建物が伸びている。その建物の側に左右対称に建てられた塔がある。円柱の塔が三つ固まって一つの塔になっていた。
こちらは物見塔になっているのだ。
城の後部の警備用だ。
塔の最上階まで上らせる気らしく、塔の外に出ている階段を上り塔の中にも入った。勿論兵士がいるわけだが、リングの指事通り歩くと兵士に会わない。警備の巡回を熟知しているのだ。
ロンは身を隠しながら歩いて三階まで上った。あと二階上がれば屋上になる。辺りを見回しながら小走りをして次の茸を探す。
視界に何かが入って、ロンは腰を屈めた。外の階段に出る扉を開こうとして、扉の前で影が動いたのに気付き、その影が階下に下りるのを待つ。
ゆっくりと扉を開けて確認するともう誰もいなかった。
ホッとしてロンは階段を上ろうとした。
「ばあっ!」
「わあっ!」
いきなり肩を捕まえられて、ロンは咄嗟にそれを振り払った。目の前で両手を上げてわざとらしく驚いてみせているのは、
「…ティオさん…」
「なー、に、してるの?」
「ティオさんこそ」
「俺、ここの騎士だからね」
にこり、と微笑む姿はやはり怪しい。胞子をつけてわざと家に来たのではないかと逆に怪しむところだ。けれど、地面の胞子の言葉に、ティオは口を覆って目を据えた。
『ソノママ最後マデ上ガレ』
「…聞き捨てならない声だね。罠でしょう。帰りなさいよ」
胞子が完全に飛ばされるのを見て、ティオは話しはじめる。
この胞子が対象以外の者に、睡眠を誘うと知っているのだ。
「ヤダ」
ロンはぷいと顔を背けた。リングからの誘いを断る気はない。
「…やだって…。シェインが怒る‥って、こらこら、行かないの」
ロンは無視を決め込んで足を進めた。話し声で誰かが集まってきても困るのだ。
「ついてきちゃだめ」
ティオを制止するとロンは駆けた。ティオは忠告しながら追ってはこなかった。小さく何か呟いたがロンの耳には届かなかった。
『テラスヲツタッテ』
『階段ヲ上ッテ』
言われた通りに最上階まで行くと、銀の輝きが目に入った。
風になびく髪が月夜に映えて美しい。まるで人形のようだと思っていたが、リングはロンに気づくと微かに笑んだ。
綺麗な人だなと思う。
顔や姿だけでなく、その仕草までもが洗練されているようだった。この輝きに惹かれるのは美しいからだけではない。
気のせいか、はるか昔にこの色を見た気がした。
懐かしさにかられるものではないが、この美しさを見た覚えがある。
母親に師事していれば、幼い頃会っていただろうか。
それを思い出して惹かれるのか、ロンには分からなかった。
「今度、夜出かけるから家を抜け出すなよ」
答えになっていない返答に、ロンは顔をしかめた。内緒ごとでどこかに連れていく気なのだ。シェインはそれしか言わず、自分にもお茶を入れて静かに口にした。
ティオもよく分からない。
彼は第一王子を守るために働いているのだろうが、どうにもうさん臭さが拭えないのだ。
彼の目的は、本当に第一王子を助けることなのだろうか。
お付きの男達は誠実そうで信用できるのだが、そのボスであるティオの本当の姿が見えなかった。
言うならばティオよりリングの方が信じられる。
これをシェインに言ったりしないが、彼の方が余程信じるに値した。
理由を問われても困る。それをシェインは鼻で笑うだろう。
ため息まじりに茶器を片付けようとして、ティオの座っていた椅子を見ると、ロンはそこで目線を止めた。
「大聖騎士団って、良くリングと会ったりするの?」
「…何故だ?」
シェインが顔をしかめた。リングの名にひどく敏感になっているようだ。
「ティオさんの足元、泥だらけになってる。庭園に行ってたのかなって思っただけ」
さして何事もないと、椅子の上の粉を払うと、ロンは立ち上がって茶器を運んだ。
「ティオは大聖騎士団の巨頭だからな。表立って争わないが、リングと話ぐらいする。庭園に入っても不思議じゃない」
ロンはふうん、と呟いた。
それでついたのか?
いいや。
心の中で誰かが言った。
泥ではない。ロンが目にしたのは茶色の胞子だ。
この胞子は草むらに入ったからと付着する類いのものではなかった。
椅子から払った胞子は机の下で急成長している。カビみたいに板にはびこると、音もたてずに傘を持った茸が小さく生えてきた。
シェインは気付いていない。指先くらいの小さな茸だ。
この茸はロンとシェイン、どちらかに用がある。それはロンで間違いない。こんな手が分かるのはロンだけで、これを使う相手なんて、リングの他にいないからだ。
ティオがシェインと繋がっていることをリングは知っており、ロンがシェインといることも分かっているのだ。ティオがこれをつけてここに来たのは偶然ではないだろう。
「ティオさんが連れてきたんだから、許してね」
「え?」
シェインが聞き返したその時、机の下で、ぽん、と鳴った。異音にシェインがすぐさま確認する。机の下には白の茸が胞子をまき散らしていた。
『城デ待ッテイル』
耳に届いた声が誰のものか分かって、シェインはロンを仰ごうとした。しかし、まぶたを瞬かせると、膝からとすんと地面に崩れ落ちた。
「ロ、ン…?」
「呼ばれたから、行ってくる。ちゃんと帰ってくるから、待ってて」
鞄を持つと、ロンは部屋を出ていった。
その後ろ姿を、霞む意識の中シェインは見つめて、そうして深い眠りについた。
シェインなら罠だと言うだろう。
わざわざ城へ呼び出すなど、罠以外の何だと言うはずだ。
でも仕方ないではないか、話途中で彼と別れてしまった。他に話したいことが沢山あったのに。
トンガリ帽子の屋根を目指せば城にすぐ着く。だから迷うこともなかった。
夜もふけて人も歩む姿はなく、あちこちに飾られた花で町の風景が変わっていた。
何度か道を間違えたがやっと城の側まで来ると、とあの胞子を見付けた。
ロンが近付くとぽん、と鳴る。
『次ノ曲リ角ヲ右。階段ヲ上ガル』
言われた通りに進めば、裏庭の壁まで簡単に辿り着いた。
城は広大な庭に囲まれた中心にある。左右同じ形と模様を持ち、正面から見ても裏面から見ても同じだ。それと同じように庭園も左右そっくりに作られている。
正面から見た左側の建物は二つ。正三角形を作って城から長い回廊で繋がっている。その建物の側には王族専属の薬草園があった。幼い記憶でも覚えているものだ。
壁をよじ登れば裏庭に入れるが、リングは別の道を用意していた。
城壁に沿って植えられた樹木の枝がそろりと地面に葉を落とす。
それを見てつい声をあげそうになって、ロンは自分の口を手で封じた。
葉をつけた枝はロンの足元でその枝を広げるとロンをのせ、壁を越えて裏庭に運んだのだ。ロンを下ろすと何事もなかったと元の姿に戻った。
『西ノ塔。階段ヲ上レ』
壁から生えた茸が言う。
城の中心から裏庭にかけて細長い建物が伸びている。その建物の側に左右対称に建てられた塔がある。円柱の塔が三つ固まって一つの塔になっていた。
こちらは物見塔になっているのだ。
城の後部の警備用だ。
塔の最上階まで上らせる気らしく、塔の外に出ている階段を上り塔の中にも入った。勿論兵士がいるわけだが、リングの指事通り歩くと兵士に会わない。警備の巡回を熟知しているのだ。
ロンは身を隠しながら歩いて三階まで上った。あと二階上がれば屋上になる。辺りを見回しながら小走りをして次の茸を探す。
視界に何かが入って、ロンは腰を屈めた。外の階段に出る扉を開こうとして、扉の前で影が動いたのに気付き、その影が階下に下りるのを待つ。
ゆっくりと扉を開けて確認するともう誰もいなかった。
ホッとしてロンは階段を上ろうとした。
「ばあっ!」
「わあっ!」
いきなり肩を捕まえられて、ロンは咄嗟にそれを振り払った。目の前で両手を上げてわざとらしく驚いてみせているのは、
「…ティオさん…」
「なー、に、してるの?」
「ティオさんこそ」
「俺、ここの騎士だからね」
にこり、と微笑む姿はやはり怪しい。胞子をつけてわざと家に来たのではないかと逆に怪しむところだ。けれど、地面の胞子の言葉に、ティオは口を覆って目を据えた。
『ソノママ最後マデ上ガレ』
「…聞き捨てならない声だね。罠でしょう。帰りなさいよ」
胞子が完全に飛ばされるのを見て、ティオは話しはじめる。
この胞子が対象以外の者に、睡眠を誘うと知っているのだ。
「ヤダ」
ロンはぷいと顔を背けた。リングからの誘いを断る気はない。
「…やだって…。シェインが怒る‥って、こらこら、行かないの」
ロンは無視を決め込んで足を進めた。話し声で誰かが集まってきても困るのだ。
「ついてきちゃだめ」
ティオを制止するとロンは駆けた。ティオは忠告しながら追ってはこなかった。小さく何か呟いたがロンの耳には届かなかった。
『テラスヲツタッテ』
『階段ヲ上ッテ』
言われた通りに最上階まで行くと、銀の輝きが目に入った。
風になびく髪が月夜に映えて美しい。まるで人形のようだと思っていたが、リングはロンに気づくと微かに笑んだ。
綺麗な人だなと思う。
顔や姿だけでなく、その仕草までもが洗練されているようだった。この輝きに惹かれるのは美しいからだけではない。
気のせいか、はるか昔にこの色を見た気がした。
懐かしさにかられるものではないが、この美しさを見た覚えがある。
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