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37 ー秘められていた真実ー
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「来たのか」
呼んだのはそちらなのに、それはない。
ロンは軽く苦笑いするとそのままリングの側まで歩んだ。
「来たよ。あんなに沢山案内くれたじゃん」
「来ないかと」
「何で?」
「…あそこに、お前の父親が幽閉されている」
長い睫毛を頬に落とすと、リングは話を変えた。ゆっくりと空を指差したその先は東の塔の最上階だ。塔に明かりは灯っているが、塔の一番上は真っ暗になっている。
「アンヘル殿はまだ生きている。マルディンが閉じ込めていたが、今はヴァル・ガルディが手を回して彼の手下に守られている状態だ」
「ヴァル・ガルディ?」
「ヴァル・ガルディ第一王子。パンドラをシェインに盗ませたのもヴァル・ガルディ王子。奴が戻ってきたせいでマルディンが躍起になっている。パンドラに目を向けさせてヴァル・ガルディは何かと動いているようだが、マルディンは気付いていないだろう。ヴァル・ガルディの思惑通りシェインとアリアの娘を追いかけるのに夢中だ。オグニ第二王子の不調に気付いて、尚更輪がかかった」
「リングは、マルディンの…配下ではないの?」
リングの表情は変わらなかった。答えはなかったが、ここに来させたのが罠ではないと確信した。
第一王子を呼び捨てながらマルディンも卑下している。リングは二人共敬う気持ちを持っていないようだった。ならば一体誰に対して彼は動いているのだろう。
表情からは何も読みとれないのは、彼が一貫して無表情だからだ。時折見せる微かな表情は、とても貴重に思えた。
「みんな、パンドラを狙ってるんだね」
「ああ」
「パンドラって、そんなにすごい力があるの?」
「普通の薬師にあの力は使えないが、力のある者はあれを扱えるだろう。だが、あの力は禁忌だ。人が使うべきものではない。封印しておくべき、恐ろしい力だ」
恐ろしい力。リングは敢えて強調した。封印しておくのは当たり前なのだと、彼自身が訴えている。マルディンの元にいながら、パンドラの力を否定する。
「母の力を見たの?砦を壊したって言う」
「いや。自分で使った。…シェインを、あの姿にした」
「え…」
ロンは言葉を失った。
薬師にでも無理な力、人の姿を動物に変型させる、完全な変身。
「パンドラの力を使い、シェインに試した。長く豹の姿から人間の姿に戻れず、戻れるようになった頃には、あの銀の剣を出せるようになっていた」
豹の姿、銀の剣。
これで何もかも合点がいった。
シェインが薬師の力なしでも草で剣を作れる理由が、そのパンドラにあったのだ。マルディンが喉から手が出る程ほしがるわけだ。
「子供だった当時は何も考えず人にパンドラの力を向け、シェインをあの姿にした。当時はかなり恨まれた。その後は、シェインは元々剣の腕もあって、そのまま大聖騎士団へ入団した」
「子供の頃…」
呟いてふと気付いた。
今更ながら何故気付かなかったのか。
同じ銀髪で同じ美人。弟と一緒に城に入り、自分だけ大聖騎士団。弟は、王族専属薬師だ。
リングが名乗った名は、リング・ヴェル。
シェインの名はシェイン・ヴェル・アラキア。
本当はリング・ヴェル・アラキアなのだ。
兄弟じゃないと言われた方が疑うくらいだ。何故そう思わなかったのか。豹の姿の印象が強くて、そんなこと思いもしなかった。
「その時にアリアが生きていれば、私はアリアの元で解読を続けたかもしれない、彼女は悪用したりしないだろうから。だが、マルディンにあの力を渡すのは危険だった。偶然できてしまったとマルディンを納得させ、配下になることでマルディンの気を逸らした」
リングは静かに語った。言葉に嘘を感じることはない。むしろするりと心に入ってくる。
やはりリングは敵ではなかった。マルディンの下であの男の言う通りにする、ふりをしていただけだったのだ。
「リングは、母さんのこと信じてたんだね」
「とても穏やかで意志の強い方だった。王を暗殺するなんて考えられない。ハテロを壊したのは、パンドラの力を完全に理解していなかったせいだろう」
聞き慣れない言葉にロンは首を傾げた。
「ハテロ?」
「城の一部だ。城壁側の四隅に建てられた建物で、鐘が設置されている。薬師の建物から見えて、そこから一番近いハテロが壊された。あそこに同じ建物があるのが見えないか?薬草の植えられた庭園のすぐ裏手だ」
城の周りを囲む城壁の側に大きな建物が建っている。中心だけが長く支柱の影に鐘が見えた。
「ああ、私、昔良く、あそこでかくれんぼを…セウと…」
セウと、母親、他にも何人か。それが誰だったか覚えてはいないが、姿を隠すには楽な場所で、薬草園に入ってはよくあの建物へ行った。
中には入れたはずだ。
あそこには見張りもいない。
時間ごとに鐘を鳴らす者が来て、それを見るのが好きだった。
薬草に囲まれた中に建てられたハテロは十字の形をし、四本の柱でできた建物だった。三階部分までは支柱だけで支えており、そこだけは中に入れたのだ。
だからよくその下で調薬し、セウと一緒に後片付けをした覚えがある。
あの中でイバラを増やしてあとで母親に二度としてはいけないと言い聞かされた。強く真剣に言われて、幼心に二度とやらないと思ったのだ。
「硬質化した植物が天井を突き抜けてハテロに巻き付き、地中に生えた根は地から這い出して建物を傾かせた。重さに耐えきれなかった為そのまま地面に沈み、陥没して辺りの樹木も引きずり込んだ。ハテロを飲み込んだまま二、三日暴れて、怪我人もありかなりの被害が出たはずだ」
「硬質化した、植物…」
何か心の中でひっかかった。
「パンドラ解読中に、パンドラを持ったアリアが庭園に出ている時だったらしい。解読が始まってから二年過ぎても誰も解読しておらず、管理もずさんだったんだろう」
確かに母親はよく庭園に出ていた。あの建物の近くでセウと一緒に姿を見ていた事がある。母親の姿を見ては、セウと遊んだのだから。
庭園とは繋がった土地にある建物。薬草園からは少し離れていたが、そこは多くの樹木に囲まれた、木漏れ日の美しい場所だった。
「私もよくアリアがあの場所へ行くのを見ていた。大聖騎士団を供にし、娘を、…お前を連れて木陰で休む姿を」
リングはその時を思い出すように語った。
リングは自分を知っていたのかと思う前に、何かが頭にかかるのを何とか外そうとしていた。自分は何かを忘れている。あの場所で母親は何を言っただろうか。
「そうして、その後、アリアはハテロを壊した。パンドラを使えば女一人でも一つの建物を破壊できると、その力を知らしめた。悪用されるのを恐れアンヘル殿はセウに命令をして、アリアと共にお前を逃がしたんだ」
逃げた時、母親はロンを連れて父親の元へ行った。
その時には既にセウが一緒にいたはずだ。セウとロンがいて、側にいた母と共にセウに担がれて父の元へ戻り…。
「パンドラって…、どういう物なの?」
「光の本だ。空中に光が現れてそれを読む。文字ではなく、頭の中に勝手に教えられるような、そんな感覚だった。調薬もせずにパンドラの力は発動できる。他人に説明するのも無理な力だ。私が解読したのもシェインの力だけで、それ以外は読んでいない」
母親が見ていた光の文字。
金色の、光り舞う妖精のごとく見惚れれば、頭に入り込んだ新しい知識。調薬も必要無く、ただその光の知識を手に込めて触れただけ。
それだけで。
「私が…」
両手に残る温かな光。
ただ触れただけで、地面から植物が勢い良く突き出して身体が浮いた。
セウが助けに入り、辛うじて植物から離れた。
地面が揺れて大地が窪み、母親の蒼白な顔が目に入って、何かとても悪いことをしたと思った。
「ロンガニア?」
気付いたら涙が流れていた。
「私が、壊した。私がイバラを地面から出して、建物が壊れてしまった」
光に促されて力を使ったのは自分。母親ではない。
「お前が、パンドラを開いたのか。アリアではなかった…?」
何もかも真実ではなかった。母親はパンドラを解読していない。セウもそれを知っている。真実を隠す為に母親はセウと共にロンを連れて逃げた。
「だから連れて来られたのか。何故アリアの娘を、わざわざこの危険な王都に連れて来たのかと思っていた。」
まさかと言う思いが込み上がった。
「シェインも…知っていた?」
「パンドラを盗んで消えた奴が戻って来るには危険が伴う。なのにお前を連れて戻ってきた。偶然か?そんなわけがない」
頬をつたった涙が地面を濡らし、思ってもみない事実に茫然とした。
伸びてきたリングの腕に包まれて、ロンは嗚咽を漏らした。
初めから仕組まれていたのか。
シェインが家に来たのも、王都に連れてこられたのも。
呼んだのはそちらなのに、それはない。
ロンは軽く苦笑いするとそのままリングの側まで歩んだ。
「来たよ。あんなに沢山案内くれたじゃん」
「来ないかと」
「何で?」
「…あそこに、お前の父親が幽閉されている」
長い睫毛を頬に落とすと、リングは話を変えた。ゆっくりと空を指差したその先は東の塔の最上階だ。塔に明かりは灯っているが、塔の一番上は真っ暗になっている。
「アンヘル殿はまだ生きている。マルディンが閉じ込めていたが、今はヴァル・ガルディが手を回して彼の手下に守られている状態だ」
「ヴァル・ガルディ?」
「ヴァル・ガルディ第一王子。パンドラをシェインに盗ませたのもヴァル・ガルディ王子。奴が戻ってきたせいでマルディンが躍起になっている。パンドラに目を向けさせてヴァル・ガルディは何かと動いているようだが、マルディンは気付いていないだろう。ヴァル・ガルディの思惑通りシェインとアリアの娘を追いかけるのに夢中だ。オグニ第二王子の不調に気付いて、尚更輪がかかった」
「リングは、マルディンの…配下ではないの?」
リングの表情は変わらなかった。答えはなかったが、ここに来させたのが罠ではないと確信した。
第一王子を呼び捨てながらマルディンも卑下している。リングは二人共敬う気持ちを持っていないようだった。ならば一体誰に対して彼は動いているのだろう。
表情からは何も読みとれないのは、彼が一貫して無表情だからだ。時折見せる微かな表情は、とても貴重に思えた。
「みんな、パンドラを狙ってるんだね」
「ああ」
「パンドラって、そんなにすごい力があるの?」
「普通の薬師にあの力は使えないが、力のある者はあれを扱えるだろう。だが、あの力は禁忌だ。人が使うべきものではない。封印しておくべき、恐ろしい力だ」
恐ろしい力。リングは敢えて強調した。封印しておくのは当たり前なのだと、彼自身が訴えている。マルディンの元にいながら、パンドラの力を否定する。
「母の力を見たの?砦を壊したって言う」
「いや。自分で使った。…シェインを、あの姿にした」
「え…」
ロンは言葉を失った。
薬師にでも無理な力、人の姿を動物に変型させる、完全な変身。
「パンドラの力を使い、シェインに試した。長く豹の姿から人間の姿に戻れず、戻れるようになった頃には、あの銀の剣を出せるようになっていた」
豹の姿、銀の剣。
これで何もかも合点がいった。
シェインが薬師の力なしでも草で剣を作れる理由が、そのパンドラにあったのだ。マルディンが喉から手が出る程ほしがるわけだ。
「子供だった当時は何も考えず人にパンドラの力を向け、シェインをあの姿にした。当時はかなり恨まれた。その後は、シェインは元々剣の腕もあって、そのまま大聖騎士団へ入団した」
「子供の頃…」
呟いてふと気付いた。
今更ながら何故気付かなかったのか。
同じ銀髪で同じ美人。弟と一緒に城に入り、自分だけ大聖騎士団。弟は、王族専属薬師だ。
リングが名乗った名は、リング・ヴェル。
シェインの名はシェイン・ヴェル・アラキア。
本当はリング・ヴェル・アラキアなのだ。
兄弟じゃないと言われた方が疑うくらいだ。何故そう思わなかったのか。豹の姿の印象が強くて、そんなこと思いもしなかった。
「その時にアリアが生きていれば、私はアリアの元で解読を続けたかもしれない、彼女は悪用したりしないだろうから。だが、マルディンにあの力を渡すのは危険だった。偶然できてしまったとマルディンを納得させ、配下になることでマルディンの気を逸らした」
リングは静かに語った。言葉に嘘を感じることはない。むしろするりと心に入ってくる。
やはりリングは敵ではなかった。マルディンの下であの男の言う通りにする、ふりをしていただけだったのだ。
「リングは、母さんのこと信じてたんだね」
「とても穏やかで意志の強い方だった。王を暗殺するなんて考えられない。ハテロを壊したのは、パンドラの力を完全に理解していなかったせいだろう」
聞き慣れない言葉にロンは首を傾げた。
「ハテロ?」
「城の一部だ。城壁側の四隅に建てられた建物で、鐘が設置されている。薬師の建物から見えて、そこから一番近いハテロが壊された。あそこに同じ建物があるのが見えないか?薬草の植えられた庭園のすぐ裏手だ」
城の周りを囲む城壁の側に大きな建物が建っている。中心だけが長く支柱の影に鐘が見えた。
「ああ、私、昔良く、あそこでかくれんぼを…セウと…」
セウと、母親、他にも何人か。それが誰だったか覚えてはいないが、姿を隠すには楽な場所で、薬草園に入ってはよくあの建物へ行った。
中には入れたはずだ。
あそこには見張りもいない。
時間ごとに鐘を鳴らす者が来て、それを見るのが好きだった。
薬草に囲まれた中に建てられたハテロは十字の形をし、四本の柱でできた建物だった。三階部分までは支柱だけで支えており、そこだけは中に入れたのだ。
だからよくその下で調薬し、セウと一緒に後片付けをした覚えがある。
あの中でイバラを増やしてあとで母親に二度としてはいけないと言い聞かされた。強く真剣に言われて、幼心に二度とやらないと思ったのだ。
「硬質化した植物が天井を突き抜けてハテロに巻き付き、地中に生えた根は地から這い出して建物を傾かせた。重さに耐えきれなかった為そのまま地面に沈み、陥没して辺りの樹木も引きずり込んだ。ハテロを飲み込んだまま二、三日暴れて、怪我人もありかなりの被害が出たはずだ」
「硬質化した、植物…」
何か心の中でひっかかった。
「パンドラ解読中に、パンドラを持ったアリアが庭園に出ている時だったらしい。解読が始まってから二年過ぎても誰も解読しておらず、管理もずさんだったんだろう」
確かに母親はよく庭園に出ていた。あの建物の近くでセウと一緒に姿を見ていた事がある。母親の姿を見ては、セウと遊んだのだから。
庭園とは繋がった土地にある建物。薬草園からは少し離れていたが、そこは多くの樹木に囲まれた、木漏れ日の美しい場所だった。
「私もよくアリアがあの場所へ行くのを見ていた。大聖騎士団を供にし、娘を、…お前を連れて木陰で休む姿を」
リングはその時を思い出すように語った。
リングは自分を知っていたのかと思う前に、何かが頭にかかるのを何とか外そうとしていた。自分は何かを忘れている。あの場所で母親は何を言っただろうか。
「そうして、その後、アリアはハテロを壊した。パンドラを使えば女一人でも一つの建物を破壊できると、その力を知らしめた。悪用されるのを恐れアンヘル殿はセウに命令をして、アリアと共にお前を逃がしたんだ」
逃げた時、母親はロンを連れて父親の元へ行った。
その時には既にセウが一緒にいたはずだ。セウとロンがいて、側にいた母と共にセウに担がれて父の元へ戻り…。
「パンドラって…、どういう物なの?」
「光の本だ。空中に光が現れてそれを読む。文字ではなく、頭の中に勝手に教えられるような、そんな感覚だった。調薬もせずにパンドラの力は発動できる。他人に説明するのも無理な力だ。私が解読したのもシェインの力だけで、それ以外は読んでいない」
母親が見ていた光の文字。
金色の、光り舞う妖精のごとく見惚れれば、頭に入り込んだ新しい知識。調薬も必要無く、ただその光の知識を手に込めて触れただけ。
それだけで。
「私が…」
両手に残る温かな光。
ただ触れただけで、地面から植物が勢い良く突き出して身体が浮いた。
セウが助けに入り、辛うじて植物から離れた。
地面が揺れて大地が窪み、母親の蒼白な顔が目に入って、何かとても悪いことをしたと思った。
「ロンガニア?」
気付いたら涙が流れていた。
「私が、壊した。私がイバラを地面から出して、建物が壊れてしまった」
光に促されて力を使ったのは自分。母親ではない。
「お前が、パンドラを開いたのか。アリアではなかった…?」
何もかも真実ではなかった。母親はパンドラを解読していない。セウもそれを知っている。真実を隠す為に母親はセウと共にロンを連れて逃げた。
「だから連れて来られたのか。何故アリアの娘を、わざわざこの危険な王都に連れて来たのかと思っていた。」
まさかと言う思いが込み上がった。
「シェインも…知っていた?」
「パンドラを盗んで消えた奴が戻って来るには危険が伴う。なのにお前を連れて戻ってきた。偶然か?そんなわけがない」
頬をつたった涙が地面を濡らし、思ってもみない事実に茫然とした。
伸びてきたリングの腕に包まれて、ロンは嗚咽を漏らした。
初めから仕組まれていたのか。
シェインが家に来たのも、王都に連れてこられたのも。
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