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10章:二王の邂逅とアルブレヒトの目的

7話:出立の日(アルブレヒト)

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 シウスを訪ねた翌日、喪服を着た人々の影が穏やかな小さな教会にあった。
 神父の祈りを受けた少女の棺に、参列の人々が花を添えていく。

「頑張ったよね、この子。ほんと、根性あるや」

 穏やかに語りかけるボリスが白い花を添えていく。狂気と優しさを兼ねる、そのバランスの上にある彼はこの時穏やかに見えた。

「マジで、そうだよな。ちっこいのに、頑張ったんだよな」
「だね。俺達それを引き継いだんだから、責任重大」

 ドゥーガルド、レイバン。二人は淡い優しい色の花を添えてくれた。

「痛かったよね。ごめんね、助けてあげられなくて」

 辛そうな顔をしたクリフが薄ら涙を浮かべて、白い愛らしい花を添えた。そんな事はないのに。彼は本当に、手を尽くしてくれた。

「安らかに眠ってね。そして次は、笑顔の多い人生を送るんだよ」
「後の事は任せてくれ。君の大切な人と国を、俺達も思うよ」

 ハリーは緑の花を、コンラッドは黄色の花を添えた。その両者を見守るように、ハリーの兄が穏やかにしている。二人の手が離れないようにしっかりと、包むように手を広げている。

「なんか、実感ないよな。葬式には何回も出たけど、毎回思う」
「貴方は人の死の近くにいるのに、本当に暢気なものです」

 チェスターと、その恋人であるリカルドがそれぞれに百合の花を入れた。

 リカルドを見た時、彼の難儀さを思った。彼には人の死が見える。リカルド自身は「死神に魅入られている」と言っていたが、そうではない。彼についているのは告死天使。人の死を感じ、魂を拾い上げて天上に導く者。
 それでも受けた加護は苦痛だろう。望まぬ死を感じてしまう。
 だがリカルドは既に何かを乗り切った顔をした。「大丈夫です」と、言っていたしそれは嘘ではない。

 チェスターも妙なものを感じる。こんなに生命力に溢れているように見えるのに、ほんの僅か死の臭いがする。
 一瞬、死期が近いのかと焦った。だが、触れると違う。その疑問はリカルドと話していて知った。彼は過去に、死に片足を入れていた。その臭いが残ったのだろう。
 これは、告死天使の加護。リカルドにとって大切な存在を、繋ぎ止めたのだろう。本来はルール違反なのだろうが、人の世界には『奇跡』という言葉がある。これもまた、一つの奇跡だ。

「安らかな顔だな。やりきったという、満足そうな」
「きっと、そういう気持ちだったんだろ。後悔を残していたら、死に顔だって笑えない」

 ランバートは顔の側にそっと、淡いピンクの花を。ゼロスはそっと、髪に明るいオレンジの花を添えた。

 この二人、馴染みがいい。ランバートは己に厳しく様々な事をそつなくこなしていく器用さ、そして柔軟性がある。
 だが同時に己を蔑ろにする悪癖がある。これは魂がそのようなのだ。自己犠牲というよりは、自暴自棄。ここに繋がっていくのが、恋人の影だ。恋人との縁が彼を真っ当に立てようとしている。決して諦めないように、寄り添っている。

 ゼロスの気は堅実だ。とても真っ直ぐに立って揺るぎない。
 だがそれは柔軟性に欠ける事でもある。大きな揺さぶりに弱そうだ。
 クラウルの存在によって少しずつ柔軟な姿勢も覚えてきたのだろうが、それでもまだ頑なな部分がある。
 柔と剛、そんな二人が共にある。友人というならば、これほどに互いの能力を引き出せるものはない。結びつきも強そうだ。

 一通り、騎士達が棺に花を手向けてくれた。
 その後でアルブレヒトと、その後にチェルル、ハクイン、リオガン、レーティス、キフラス、ダンが続いた。

「こんなに小さな女の子が、主を一人支えてくれていたなんて。なんて、感謝をしていいか」

 綺麗な顔に涙をこぼして、レーティスはそっと頬を撫でる。ラダの死に一番泣いてくれたのは、この優しい青年だった。
 騎士の素養はキフラス達に劣る。だが彼は頭がよく、知将としての才覚はあった。
 だがその性格は決して戦いに向いているとはいえない。線が細く、心が優しく、穏やかさを好む。春の木漏れ日、そのような気性を持っている。

「泣くな、レーティス。この子はただの少女ではない。立派な、一人の戦士だ」

 キフラスが小さくそう呟き、自身の髪に似た赤い花を添えた。そして心から、冥福を祈り感謝を捧げてくれた。
 堅実で、剛直。故に遊びがなかったりはするが、強い戦士の魂であるのは間違いがない。彼こそ、アルブレヒトが行方をくらませて一番に苦しんだだろう。仲間を危険に晒して、一番に自身を責めただろう。
 そして、騎士団や帝国に対して一番感謝をし、謝罪を表し、身を捧げる程の思いを抱いただろう。
 だからこそ、アルブレヒトはキフラスが好きだ。鋼のような強さを持つ彼が、好きだ。

「まったく、お堅いぞ愚弟。女の子が戦士なんて言われて喜ぶと思うか?」
「煩いぞ兄者」
「天使みたいって、言われた方が嬉しいさ。もしくは、綺麗だな」

 はにかむように笑うダンクラートは装いを改めた。髪を整え、革の眼帯をして、服装も正した。
 だが中身はそのまま。どこか茶目っ気がある。
 でもそれはこの男のポーズだ。本当は責任感が強く、世話好きだ。その為多くに慕われる。大きな兄貴分は、いるだけで全体を安心させる。

「生きてる間に、会いたかったよね。そうしたら、ちゃんとお礼が言えたのに」

 ハクインは小さな花を両手に抱えて、まるでドレスを飾るように入れた。そして冷たいラダの額にちょんと、お別れのキスをする。

 この子は自分を無力だと言う。けれどそれは違う。この子の力は戦う事ではなく、補佐の力。周囲が動きやすいように先手を打って立ち回り、必要な道具を揃え、気遣いをする。
 そして、人の心に寄り添っている。言葉はなくとも苦しい人の側に寄り、温もりを分けている。温かく、少し泣き虫で、優しい子なんだ。

「俺は生きてる時に会えたけど、何も言ってやれなかった。ごめんな、助けられなくて。背負わせちゃって、ごめん」

 謝るチェルルの肩を、そっとハムレットが支えた。気遣わしい瞳には、そっと見守る強い決意が見えた。

 チェルルに絡んでいただけの糸は、今や強い結びつきになった。強情、我が儘、神経質で刹那的。そう思わせる気配に眉を寄せたが、驚く程に性質が変わった。
 いや、きっとこっちが彼の持つ本来の性質なのだろう。慈悲深く、思慮も深く、我慢強く、覆うような強い愛情を示す。残念なのがもの凄く限定的だということだが。
 狡猾さなどは残っているが、これはもうどうする事もできない。ついでに聞くとマットサイエンティストの一面もあり、趣味と興味と職業を一つにしている。趣味が解剖、興味が人体、職業医者だ。
 大丈夫かと思うのだが、チェルルもこの結びつきを強く願っている。離さないようしっかりと結び、甘え、安心しきっている。

 こんな二人を明日か明後日には引き離すのだから、アルブレヒトは随分な悪役だろう。
 でも、きっともう切れはしない。そして全てが終わった時にはこの子を、ここに送り届けてやらなければ。

 リオガンが無言のまま、そっと白い花を添えて長く長く祈っている。言葉少ない彼は本当は、一番優しい気持ちを持っている。自分の為には動かないし、頓着をしない。彼が動く時には必ず、仲間がいる。

 アルブレヒトはそっと近づいて、銀の髪を撫でて同じように百合を供えた。

「ラダ、行ってきます。必ず故郷に戻しますからね。私と一緒に、見ていてください」

 胸元を握り、誓いを立てる。
 明日、王太子として表舞台に立つ。そうなれば一番に狙われるのは、自分になる。この存在は的だ。狙う者が集まってくる。その全てを、討ち果たしてみせる。

 棺が花で満たされ、棺は運ばれていった。そして戻ってきたときには、小さな骨が残るばかり。それらをカーライルが用意してくれた壺に収めていく。
 「女の子なんだから」と言って、とても可愛らしいものを用意してくれた。白磁に淡いピンクの花、それを囲む天使。中も柔らかなクッションがある。
 皆で拾って、壺に収めた。とても小さくなってしまって、悲しさと申し訳なさが再びこみ上げてくる。でもその度にトクンと、胸の奥で音が鳴る。まるで、励ますように。

 わかっている、悲しんではいけない。貴方は私の中にいる。私の側にいてくれる。

 葬儀の終わりを告げる鐘の音が鳴り、白い鳩が一斉に青空へと飛び立っていった。


==============================(ランバート)

 葬儀を終えた翌日、ランバートはアルブレヒトのお披露目パーティーにいた。側にはキフラスがいる。本当はダンが並ぶはずだったのだが、こうしたお偉方が集まる場所は性に合わないと言って逃げたのだ。

「すまない、バカ兄者が寸前で」
「お互い、兄には苦労させられるみたいだな」

 苦笑して言えばキフラスも僅かに片眉を上げてククッと笑い、「まったくだ」と返してきた。

 カールからの宣言と承認、アルブレヒトの挨拶があって、集まった帝国の家臣団や貴族達が拍手を送る。同時に帝国と、アルブレヒトが王位についた時の同盟締結も承認され、滞りなくパーティーへと移行されていった。

 アルブレヒトの立ち回りは実に素晴らしいものだ。王族の威厳と凛とした立ち居振る舞い、けれど決して近寄りがたくはない。
 挨拶に訪れる者と丁寧に話をし、耳を傾けながら対応していく。その為話をした者達は皆が去るときにはいい笑顔で「健闘をお祈りいたします」と心より言っていく。

「流石ですね」

 思わず口にすると、アルブレヒトはくすくすと笑う。

「貴方もできることでしょ?」
「俺は腹の中がわかるだけに、辟易としてしまいます」
「おや、若い。潔癖な部分がありますから、仕方のない事でしょう。気性の真っ直ぐな所は、キフラスと近いものがあります。まぁ、キフラスの方がよほど頑固ですが」
「陛下!」
「お前もまだまだ青いよ、キフラス」

 人の切れた合間、そんな話をするアルブレヒトは余裕の表情。一方キフラスはどこか恥ずかしげに顔を赤くする。
 こうして見るとキフラスという人物は生真面目で人間くさい。バロッサ事件で対峙した時は、まさかこんな風に隣り合っていられるとは思いもしなかったが。

 一通りの挨拶が終わって落ち着いてきた。人の気配が溢れる中、ランバートは不意に独特の空気を感じてソワソワする。この人は足音がほとんどしないのだ。
 その直後、キフラスの死角からスッとシャンパンがアルブレヒトに差し出される。
 ビクリと驚き警戒に固まったキフラスだが、さすがはアルブレヒトだろう。まったく動じることなく、むしろわかっていたかのようにシャンパンを受け取ると、差し出した相手に向かい軽くグラスを掲げた。

「おや、驚かないとは豪気。大抵は情けない声で驚いてくれるのだけれど」
「はぁ……」

 茶目っ気たっぷりな笑みで立つ父ジョシュアに、ランバートは溜息しか出ない。これでも国の賓客である。人によっては斬られたって文句は言えないことを平然と。

「こら、父に対してその反応はないんじゃないのかい、ランバート。せっかくお前の立派な姿を見られて満足なのに」
「貴方じゃなければ腕を取って締め上げているよ、父上」

 本当に頭の痛い人だ。我が家は誰を置いても行動が予測できない。

 そんな親子のやりとりを見て、アルブレヒトは可笑しそうに笑っている。それがまた、ランバートとしてはいたたまれない。

「失礼しました、アルブレヒト様。俺の父が無礼を」
「いいえ、構いませんよ。とてもユニークな方だとカール殿からも聞いておりますから」

 まったく驚きも怒りもせずに言ったアルブレヒトが、給仕からシャンパンを受け取りそれをジョシュアに渡す。受け取ったジョシュアは改めて乾杯の意味でグラスを上げた。

「挨拶が遅れて申し訳ありません、アルブレヒト殿。ジョシュア・ヒッテルスバッハと申します。宮中では政務の調整や陛下への助言を仕事としております」
「こちらこそ、挨拶が遅れました。貴方の息子さん達には、とてもお世話になっております。お陰様で私の大切な家臣は命拾いし、私自身もランバートによって救い出されました。そのうちに、改めてお礼をいたします」

 深々と頭を下げたアルブレヒトは柔らかな笑みを浮かべている。だが決して気は抜いていない。まぁ、当然の判断だ。

「うちの息子達でよければ、今後も使ってやってください。そして今後とも、帝国とよい関係を」
「勿論、帝国との関係は良好にと願っております。カール殿と貴方、そしてヴィンセントという青年がいれば、この国は長く安定した国家となりましょう」

 ニコニコ笑うアルブレヒトに驚かされるのは、ジョシュアだったのだろう。緑色の瞳がほんの少し開いた。

「私などただの家臣。しかも随分年をとりましたが」
「貴方の性質は正義。天秤で公平とバランスを、剣で断罪をもたらす気性。その貴方がカール殿を是とし、育てる事に専念している。だからこそ、彼の王は正義の剣を振るう事ができるのですよ」

 くすくすっと、可笑しそうな様子のアルブレヒトに面食らったジョシュアの顔は、いっそ初めて見るものだった。息子のランバートがそう思うのだから、余程珍しいのだ。

「私はそんな大した大義は持っておりませんよ、アルブレヒト殿」
「性質の問題ですから。非道非情はお嫌いでしょ?」
「好む者がおりますかな?」
「弱き者は目を塞ぎ、無力な者は非難する。心に剣を持つ者だけが、これを嫌い断罪を行える」
「……なるほど、不思議な方だ。これは私も適切な距離が必要そうだ」
「嫌われましたか?」
「苦手、でしょうね。後ろ暗い者は心の闇を暴かれる事が何よりも恐ろしい。だからこそ、貴方の光は強すぎる」

 「失礼」と言って退散するジョシュアを、ランバートは呆然と見ていた。珍しい事もあるものだ、あの父が「苦手」だなんて。プライドが高いから人前でそんな事は言わない。この世であの人を好きに振り回す事ができるのは、母だけだ。

「なるほど、闇は光を嫌う。道理ですが、私もそれほどお綺麗ではないのですがね」

 ふむふむと考え込むアルブレヒトを見て、ランバートはほんの少し笑ってしまった。

 その時、パタパタっと数人の近衛府の者達が会場に入ってきて、素早くランバート達を見つけた。優雅ながらも縫うように会場を進む一人がランバートを前にして、やや緊張した表情をしている。
 いいことではない。瞬時にそれを悟った。

「シウス様がお呼びです。アルブレヒト様、ランバート、キフラスの三名を会議室にお連れするようにと」
「わかりました。案内は不要ですので、後をお願いします」

 丁寧に一礼し、ランバートは案内する様に前に立って会場を抜け、一路会議室へと向かっていった。


 会議室には今回アルブレヒトと共に前線へ向かう人達が集まっていた。
 ゼロス、ボリス、コンラッドの第一師団。ハリー、クリフの第四師団。
 それにチェルル、ハクイン、リオガン、レーティス、ダンのジェームダル組だ。
 第二師団のチェスターは少し遅れて。第五師団のレイバンとドゥーガルドはグリフィス率いるラン・カレイユ方面へと今後向かう予定。
 ラウルは後から前線合流を予定しているシウスの護衛に残る事になっている。

 会議室ではシウスが眉根を寄せて待っていた。そして側にはコナンがいる。

「コナン!」
「みんな! 無事で良かった!」

 ニパッと笑って元気にしているコナンは、現在前線手前のバロッサにいるはずだ。だがここにいるということは、伝言を頼まれたのだろう。

「何か、あったのかい?」

 アルブレヒトが静かにシウスに問うと、シウスは緊張した様子で頷く。そして届いた手紙を読んだ。

「昨日明け方、ジェームダル前線が動いて交戦状態となった。事実上の、開戦じゃ」

 それを聞いても、誰も大げさに驚きはしなかった。ただ空気が引き締まる感じがする。誰もがこの時を覚悟していたのだ。

「戦場の様子は、いかなものでしょうか」
「相手方は人数こそ多いものの、目立って強い者はなく、平原を勝ち取ったとの事。主将とおぼしき人物の姿はなく、砦に逃げ帰ったそうだ」
「では、酷い被害はないと?」
「そのようだ」

 その言葉に少しだけ、ランバートはほっとする。ファウストに限ってと思うが、万が一がある。あの人だっていきなり万の兵に囲まれたら流石に危ないだろう。

「だが、何があるかわからぬ。唐突に、意味のない戦いを仕掛けてきたとも思えぬでな。ファウストもラジェーナ砦攻略を今は命じなかったようじゃ」
「十分、警戒いたします」
「そうしてくれ。明日の朝、出立できるようにこちらで準備をしておく。ランバートとキフラスはもうしばしパーティーに付き合ってくれ。他の者は明日に備えておくように」
「「はっ!」」

 短い返事で解散していく。
 とうとうこの時がきたのだ。思うと身が引き締まる。
 その肩を、アルブレヒトがトンと叩いた。

「ランバート、影が紛れてきました」
「え?」
「黒い影が、手を伸ばしている。無理をしてはいけませんよ。貴方が落ちる時、夜は闇に落ちるでしょう」

 夜。その言葉に心臓がキュッと絞られる思いがする。ランバートになにかあれば、ファウストはきっと正気ではいられない。無駄に命を投げ出すような事は、絶対にできない。

「肝に銘じます」
「お願いしますね」

 ふわりと微笑んだアルブレヒトに頷いて、ランバートは改めて気を引き締めたのだった。
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