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隣国戦争編
035話 凍り付いた戦場と防御陣形
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-オスロウ国 王宮廃墟-
「コホン!えっとぉ~、たまに趣味で未来予知してまーす!」テヘペロ!
折角可愛いくお茶目に決めたのに場が凍り付いた様な静寂に包まれた。
私は先程自分が放った台詞に凄く後悔をする。
時間が巻き戻せる魔法が有るなら是非使って欲しい所だ。
穴が有ったら入りたい、そして深い眠りに付きたい。
サクラに合わせた私が馬鹿だったのか!
何なんだこの滑りまくった芸人が出す様な空気感は!
私はサクラを睨み付けると口を両手で抑えて「ぷぷぷ」と漏らしながら、いやらしい表情でこちらを見ている。
対照的に咲耶は期待に満ち溢れた表情で「スゲー!」的な事を言っている。
私も馬鹿だが咲耶も馬鹿だ。
いや馬鹿正直なのか?
そのうち壺とか買わされるぞ。
私は買わないけどね。
NPCの人たちもポカーンとした表情だ。
正直すまんかった。
そうこう言っている間に第2形態ヴァッサゴがこちらに突進して来た。
狙いは先程先制攻撃を放ったデイアとシグだ。
ダメージは無かった様だが優先攻撃順位が完全に2人に向いた様だ。
ヴァッサゴは4本の手足で獣の様に突進し、残りの2本の腕でデイアとシグを殴り飛ばす。
デイアは防御障壁を展開し物理攻撃を軽減するが吹き飛ばされ多少ダメージを喰らっていた。
シグは対物理反撃技能を使用するが浅く斬り込みが入る程度で、ヴァッサゴは掠り傷しか負っていない。
さらに大きく開口した腹部に有る開口部から黒いレーザーを放射し周辺を薙ぎ払う様に全身を振り周囲を爆発させる。
回避行動を取るが、爆発四散した地面の岩や瓦礫に巻き込まれ多少ダメージを喰らう。
「冗談を言っている余裕は無さそうでござるな!」
私は冗談で言ったんじゃなくて、貴方の設定に乗ってあげただけなんだけどな!
「雷撃が効かないから、私は補助に回ります!どうせなら第一形態で活躍したかったです。」
「お主は、回復補助にまわるでござるよ!」
「咲耶!お願い!」
咲耶の本領は回復・補助を得意とするアークビショップだ。
モブモンスター無双するのが好きなので雷撃で戦うのは個人的な趣味らしい。
主力武器の【雷槌ミョルニル】を持ち替え、回復能力を向上させる癒しの杖【パナシア】を装備する。
全体回復魔法と魔法防御能力向上の上位魔法を唱える。
先程の攻撃でムッとしたデイアも先の戦闘で使用した能力向上魔法を掛ける。
集中力・攻撃力・魔法攻撃力・物理防御・魔力抵抗・敏捷性・回避率が上昇した。
咲耶に対抗したのか?
かなり負けず嫌いでも有るらしい。
「サクラ様!行けますか!」
「無論!拙者とシノブ殿で先行する!クリス殿は発勁で行け!シグは・・・お主は防御で!」
「分かりました!」
「わ、私も戦えますから!」
私とサクラが巻き上げられた砂埃から飛び出し1番攻撃力の高い上部2本の腕を狙う。
1年間以上一緒に戦って来たからこそ出来る動き、事前に打ち合わせは無くても何となく分かる。
彼は上部右腕を攻撃する。
そして私も【影分身】を使用し追撃をする。
「剣技!【朧三日月】!」
「剣技!【地獄ノ業火】!」
サクラの【【朧三日月】で完全に斬り飛ばす事が出来なかったが、二刀流の分身体3体の追撃で右腕を複数の肉片に斬り刻む。
さらに本体の【地獄ノ業火】の蒼い炎が細切れの腕肉を燃やし消滅させる。
お互いニヤリと笑い合った瞬間、サクラが左腕の薙ぎ払いで吹き飛ばされる。
私は特殊技能【空蝉の術】で緊急回避成功。
危なかった!ごめんねサクラ!永遠に!
私達の後方から走って距離を詰めてきたクリス君が、がら空きになった腹部の目玉に向かって【極掌発勁】を放つ。
4つ有る目玉の内の1つを破壊した。
直後に前足部分の腕で弾き飛ばされて、サクラと共に爆発魔法の追加攻撃を受ける。
即座にシグが回復魔法を掛けているのが見えた。
ナイス判断イケメン!防御しておけと言っていたサクラは、きちんとお礼を言いなさい。
巨大な爆発音と共に上部左腕の掌部分が破裂し消滅する。
DOSの長距離精密射撃がクリーンヒットした様だ。
続けざまに二撃、三撃の弾丸も発射。
肘部分まで大爆発と共に消滅する。
強すぎる!
射撃体勢を持つモンスターは少ない上に彼女は射撃攻撃力特化型カスタマイズしたキャラメイクだ。
装備も課金で攻撃力アゲアゲなので、DOSがヴァッサゴ第2形態に与えるダメージは私とサクラを足して丁度同じ位のダメージの様だ。
デイアさんもDOSを守る様に前方で魔法障壁を展開していた。
近接攻撃は私とサクラとクリス君、遠距離攻撃はDOS、回復・補助はデイアに咲耶とシグが自然に布陣が出来つつ有った。
回復・補助主体の陣形が出来上がり、今の所はまだ余裕が有る。
しかし、その後の攻撃パターンを私達はまだ予測しきれていなかった。
「コホン!えっとぉ~、たまに趣味で未来予知してまーす!」テヘペロ!
折角可愛いくお茶目に決めたのに場が凍り付いた様な静寂に包まれた。
私は先程自分が放った台詞に凄く後悔をする。
時間が巻き戻せる魔法が有るなら是非使って欲しい所だ。
穴が有ったら入りたい、そして深い眠りに付きたい。
サクラに合わせた私が馬鹿だったのか!
何なんだこの滑りまくった芸人が出す様な空気感は!
私はサクラを睨み付けると口を両手で抑えて「ぷぷぷ」と漏らしながら、いやらしい表情でこちらを見ている。
対照的に咲耶は期待に満ち溢れた表情で「スゲー!」的な事を言っている。
私も馬鹿だが咲耶も馬鹿だ。
いや馬鹿正直なのか?
そのうち壺とか買わされるぞ。
私は買わないけどね。
NPCの人たちもポカーンとした表情だ。
正直すまんかった。
そうこう言っている間に第2形態ヴァッサゴがこちらに突進して来た。
狙いは先程先制攻撃を放ったデイアとシグだ。
ダメージは無かった様だが優先攻撃順位が完全に2人に向いた様だ。
ヴァッサゴは4本の手足で獣の様に突進し、残りの2本の腕でデイアとシグを殴り飛ばす。
デイアは防御障壁を展開し物理攻撃を軽減するが吹き飛ばされ多少ダメージを喰らっていた。
シグは対物理反撃技能を使用するが浅く斬り込みが入る程度で、ヴァッサゴは掠り傷しか負っていない。
さらに大きく開口した腹部に有る開口部から黒いレーザーを放射し周辺を薙ぎ払う様に全身を振り周囲を爆発させる。
回避行動を取るが、爆発四散した地面の岩や瓦礫に巻き込まれ多少ダメージを喰らう。
「冗談を言っている余裕は無さそうでござるな!」
私は冗談で言ったんじゃなくて、貴方の設定に乗ってあげただけなんだけどな!
「雷撃が効かないから、私は補助に回ります!どうせなら第一形態で活躍したかったです。」
「お主は、回復補助にまわるでござるよ!」
「咲耶!お願い!」
咲耶の本領は回復・補助を得意とするアークビショップだ。
モブモンスター無双するのが好きなので雷撃で戦うのは個人的な趣味らしい。
主力武器の【雷槌ミョルニル】を持ち替え、回復能力を向上させる癒しの杖【パナシア】を装備する。
全体回復魔法と魔法防御能力向上の上位魔法を唱える。
先程の攻撃でムッとしたデイアも先の戦闘で使用した能力向上魔法を掛ける。
集中力・攻撃力・魔法攻撃力・物理防御・魔力抵抗・敏捷性・回避率が上昇した。
咲耶に対抗したのか?
かなり負けず嫌いでも有るらしい。
「サクラ様!行けますか!」
「無論!拙者とシノブ殿で先行する!クリス殿は発勁で行け!シグは・・・お主は防御で!」
「分かりました!」
「わ、私も戦えますから!」
私とサクラが巻き上げられた砂埃から飛び出し1番攻撃力の高い上部2本の腕を狙う。
1年間以上一緒に戦って来たからこそ出来る動き、事前に打ち合わせは無くても何となく分かる。
彼は上部右腕を攻撃する。
そして私も【影分身】を使用し追撃をする。
「剣技!【朧三日月】!」
「剣技!【地獄ノ業火】!」
サクラの【【朧三日月】で完全に斬り飛ばす事が出来なかったが、二刀流の分身体3体の追撃で右腕を複数の肉片に斬り刻む。
さらに本体の【地獄ノ業火】の蒼い炎が細切れの腕肉を燃やし消滅させる。
お互いニヤリと笑い合った瞬間、サクラが左腕の薙ぎ払いで吹き飛ばされる。
私は特殊技能【空蝉の術】で緊急回避成功。
危なかった!ごめんねサクラ!永遠に!
私達の後方から走って距離を詰めてきたクリス君が、がら空きになった腹部の目玉に向かって【極掌発勁】を放つ。
4つ有る目玉の内の1つを破壊した。
直後に前足部分の腕で弾き飛ばされて、サクラと共に爆発魔法の追加攻撃を受ける。
即座にシグが回復魔法を掛けているのが見えた。
ナイス判断イケメン!防御しておけと言っていたサクラは、きちんとお礼を言いなさい。
巨大な爆発音と共に上部左腕の掌部分が破裂し消滅する。
DOSの長距離精密射撃がクリーンヒットした様だ。
続けざまに二撃、三撃の弾丸も発射。
肘部分まで大爆発と共に消滅する。
強すぎる!
射撃体勢を持つモンスターは少ない上に彼女は射撃攻撃力特化型カスタマイズしたキャラメイクだ。
装備も課金で攻撃力アゲアゲなので、DOSがヴァッサゴ第2形態に与えるダメージは私とサクラを足して丁度同じ位のダメージの様だ。
デイアさんもDOSを守る様に前方で魔法障壁を展開していた。
近接攻撃は私とサクラとクリス君、遠距離攻撃はDOS、回復・補助はデイアに咲耶とシグが自然に布陣が出来つつ有った。
回復・補助主体の陣形が出来上がり、今の所はまだ余裕が有る。
しかし、その後の攻撃パターンを私達はまだ予測しきれていなかった。
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