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大人の本気
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大人というのはすごい。黒崎さんが連れてきてくれた店は、ザ・大人といった雰囲気の良いお店だった。屋内はやたら開放感のある店構えで、外にはプールが青白く光っている。こんなお店ドラマとかにしか存在しないのかと思っていた。案内された席も半分テラスの個室という意味不明な代物で、貴族かな? 富豪かな? という感想しか持てなかった。
「なんか……すごいお店だね……僕、結構いい大人だけどこういう雰囲気のお店来たの初めてだよ……」
「俺も友達の店じゃなかったらこういうお店って知らなかったと思います。あまり緊張しないでください」
緊張しないでって言われても……。ここって男がサシ飲みで来るようなところじゃないよね……?
雰囲気に圧倒され、気まずい沈黙が流れる。その雰囲気を店員の声が打ち破った。
「いらっしゃい」
「な……なんでお前がわざわざ来るんだよ!」
「ナツが人を連れてうちの店に来るなんて珍しいと思ってさ。見物しにきちゃった。はじめまして。この店のオーナーやってます。ナツがいつも世話になってます」
乱入してきたオーナーは黒崎さんの友人らしく、とても美しい青年だった。黒崎さんがビジネスマンの色気を纏った妖艶な美男子なら、オーナーはどちらかというと若い子に人気がありそうな線の細い色男だ。
「お世話なんてそんな。黒崎さんの方が華々しい経歴で、僕はお飾り管理職ですよ。僕の方がお世話になっています」
長年の付き合いが窺える2人の会話に圧倒され、必要以上に謙ってしまう。その言葉にオーナーは妙な間を置いて、僕をまじまじと観察する。
「ナツが好きそうなタイプだね。今日は僕のセレクトで適当に出していい?」
「ああ、あと余計なこと言いに席に来るな」
「はいはい。今日はゆっくりしていってくださいね」
オーナーは寂しく笑って席を後にする。なんか途中サラッととんでもないこと言ってたけど……。
「なんか……すみません……あいつとは昔からの付き合いで、つい邪険に扱ってしまって……びっくりしましたよね……」
「いえいえ、すごい仲良さそうで羨ましい。いつからお友達なの?」
「幼稚園の頃からの幼馴染みなんです。もう兄弟みたいなもので。ああやって俺をからかうのがいつまで経ってもなおらないんですよ」
それを聞いて自分のかつての幼馴染みを思い出さないわけがない。最近彼のことを思い出すことが多いな、と感じる。
「羨ましいな……」
ついぽろっと本音を溢してしまい慌てて話題を変える。
「そういえばさ、朝の数値解析の件。僕も気になってたんだ」
「あの……須藤さんがビリングチームに怒られてたって後で聞きました。本当にすみません。思いついたらいてもたってもいられなくて」
「謝る必要なんてないよ! すごく興味深いデータだった。僕もずっとモヤモヤしてたことだったから!」
黒崎さんは僕の目をじっと見つめて、モヤモヤ? と疑問を浮かべていた。
「消費者は他部署の施策に辟易しているって数値解析だよね? だからポイント消化しているEC会員を除外したかったんじゃない?」
黒崎さんは目を見開いて頷く。
「僕も最近ずっと気になってて。特に日用品を扱うメーカーだから、競合他社との差別化のために行う商品部やビリングチームの施策がかえってユーザーの負担になってるのかなと思ってて……。だから、すごく今回の数値結果は有意義なものだったと思って……」
「気がついてたんですか……?」
「ううん、黒崎さんみたいな切り口を思いつかなかった。だからあの結果見た時、すごくスッキリした。僕はあくまでモヤモヤしてただけで思いつかなかったんだ。あんな方法。それに……」
「それに?」
黒崎さんの問いに答えるようにお酒が運ばれてきて、ここで2人乾杯をする。お洒落なスパークリングワインのグラスの泡を眺めながら、なぜか椎名君に初めて呼び止められた時のことを思い出す。
「僕は黒崎さんみたいに真実に立ち向かう勇気がなかった」
そう。心の奥底では、旧態依然とした会社ごと沈んでしまうと分かっているのに、仕事上の人間関係に囚われて、真実を見る勇気も、突きつける勇気もなかったのだ。黒崎さんの出した数値結果は、今まで他部署が惰性で行ってきた施策で主に若年層のユーザーが離れてしまっているという驚きの結果だった。これを突きつけたら他部署の人間がどんな気分になるかは明白だった。
どんな真実でも、自分が信じて行ってきたものが間違いだと突きつけられるのはいい気分にはならない。この時、ずっとモヤモヤしていたことも吐露する。
「最近は何を調べても、何を解析しても最終的に幸福論にたどり着くんだ。さっきの消費者の件も、そう……」
わかってくれるかな、このモヤモヤを。そう思って黒崎さんを見たら、黒崎さんの目がキラキラしてて眩しかった。それで僕はホッとした。今日ビリングチームに怒られた時は、黒崎さんが独断で行った行動に悪意がないか疑ってた部分があった。拝金主義と言っては大袈裟だが、会社のモチベーションを削いでまで会社の改革を行いそれを成果とするような人間ではなさそうだった。輝いた目を見て、そう信じることができた。
「黒崎さんも同じみたいで嬉しい」
「俺も嬉しいです。この職種自体が現状分析での揚げ足取りみたいな側面が強くて、他部署に敵を作りやすいから……本当にどうにかしたいって思ってるのを理解されることが少なくて……」
黒崎さんの心情に大きく感情移入してしまう。だから僕は無意識にさっきの話題に切り替えた。
「資本主義の終焉って、僕が入社した頃から言われてるけどさ、そういうのって天変地異が起こらない限り今日明日で変わることもないんだと思う。でも僕が若い頃よりももっとすごい速度で、若者の価値観が変わってきてるって感じるんだ」
だから、時々椎名君が言っていることがわからない。
「俺も数値解析していて、ユーザの望む価値について考えることは少なくないんですが……須藤さんのいう幸福論までにはまだ辿り着いてないです」
「消費者も……消費に疲れてきたのかなと思って……モノもコトも……」
黒崎さんが黙ったので、彼の方を見やったら口を手で覆い、考え込んでた。僕はこの時まで黒崎さんのことを本当に勘違いしていた。コンサルティングファームから惰性で下ってきて、楽して余生を謳歌したいのかな、くらいに思っていた。でも違った。彼は会社に寄り添いたくて事業会社に来た、優しく、勇気のある人なんだ。
「なんか……すごいお店だね……僕、結構いい大人だけどこういう雰囲気のお店来たの初めてだよ……」
「俺も友達の店じゃなかったらこういうお店って知らなかったと思います。あまり緊張しないでください」
緊張しないでって言われても……。ここって男がサシ飲みで来るようなところじゃないよね……?
雰囲気に圧倒され、気まずい沈黙が流れる。その雰囲気を店員の声が打ち破った。
「いらっしゃい」
「な……なんでお前がわざわざ来るんだよ!」
「ナツが人を連れてうちの店に来るなんて珍しいと思ってさ。見物しにきちゃった。はじめまして。この店のオーナーやってます。ナツがいつも世話になってます」
乱入してきたオーナーは黒崎さんの友人らしく、とても美しい青年だった。黒崎さんがビジネスマンの色気を纏った妖艶な美男子なら、オーナーはどちらかというと若い子に人気がありそうな線の細い色男だ。
「お世話なんてそんな。黒崎さんの方が華々しい経歴で、僕はお飾り管理職ですよ。僕の方がお世話になっています」
長年の付き合いが窺える2人の会話に圧倒され、必要以上に謙ってしまう。その言葉にオーナーは妙な間を置いて、僕をまじまじと観察する。
「ナツが好きそうなタイプだね。今日は僕のセレクトで適当に出していい?」
「ああ、あと余計なこと言いに席に来るな」
「はいはい。今日はゆっくりしていってくださいね」
オーナーは寂しく笑って席を後にする。なんか途中サラッととんでもないこと言ってたけど……。
「なんか……すみません……あいつとは昔からの付き合いで、つい邪険に扱ってしまって……びっくりしましたよね……」
「いえいえ、すごい仲良さそうで羨ましい。いつからお友達なの?」
「幼稚園の頃からの幼馴染みなんです。もう兄弟みたいなもので。ああやって俺をからかうのがいつまで経ってもなおらないんですよ」
それを聞いて自分のかつての幼馴染みを思い出さないわけがない。最近彼のことを思い出すことが多いな、と感じる。
「羨ましいな……」
ついぽろっと本音を溢してしまい慌てて話題を変える。
「そういえばさ、朝の数値解析の件。僕も気になってたんだ」
「あの……須藤さんがビリングチームに怒られてたって後で聞きました。本当にすみません。思いついたらいてもたってもいられなくて」
「謝る必要なんてないよ! すごく興味深いデータだった。僕もずっとモヤモヤしてたことだったから!」
黒崎さんは僕の目をじっと見つめて、モヤモヤ? と疑問を浮かべていた。
「消費者は他部署の施策に辟易しているって数値解析だよね? だからポイント消化しているEC会員を除外したかったんじゃない?」
黒崎さんは目を見開いて頷く。
「僕も最近ずっと気になってて。特に日用品を扱うメーカーだから、競合他社との差別化のために行う商品部やビリングチームの施策がかえってユーザーの負担になってるのかなと思ってて……。だから、すごく今回の数値結果は有意義なものだったと思って……」
「気がついてたんですか……?」
「ううん、黒崎さんみたいな切り口を思いつかなかった。だからあの結果見た時、すごくスッキリした。僕はあくまでモヤモヤしてただけで思いつかなかったんだ。あんな方法。それに……」
「それに?」
黒崎さんの問いに答えるようにお酒が運ばれてきて、ここで2人乾杯をする。お洒落なスパークリングワインのグラスの泡を眺めながら、なぜか椎名君に初めて呼び止められた時のことを思い出す。
「僕は黒崎さんみたいに真実に立ち向かう勇気がなかった」
そう。心の奥底では、旧態依然とした会社ごと沈んでしまうと分かっているのに、仕事上の人間関係に囚われて、真実を見る勇気も、突きつける勇気もなかったのだ。黒崎さんの出した数値結果は、今まで他部署が惰性で行ってきた施策で主に若年層のユーザーが離れてしまっているという驚きの結果だった。これを突きつけたら他部署の人間がどんな気分になるかは明白だった。
どんな真実でも、自分が信じて行ってきたものが間違いだと突きつけられるのはいい気分にはならない。この時、ずっとモヤモヤしていたことも吐露する。
「最近は何を調べても、何を解析しても最終的に幸福論にたどり着くんだ。さっきの消費者の件も、そう……」
わかってくれるかな、このモヤモヤを。そう思って黒崎さんを見たら、黒崎さんの目がキラキラしてて眩しかった。それで僕はホッとした。今日ビリングチームに怒られた時は、黒崎さんが独断で行った行動に悪意がないか疑ってた部分があった。拝金主義と言っては大袈裟だが、会社のモチベーションを削いでまで会社の改革を行いそれを成果とするような人間ではなさそうだった。輝いた目を見て、そう信じることができた。
「黒崎さんも同じみたいで嬉しい」
「俺も嬉しいです。この職種自体が現状分析での揚げ足取りみたいな側面が強くて、他部署に敵を作りやすいから……本当にどうにかしたいって思ってるのを理解されることが少なくて……」
黒崎さんの心情に大きく感情移入してしまう。だから僕は無意識にさっきの話題に切り替えた。
「資本主義の終焉って、僕が入社した頃から言われてるけどさ、そういうのって天変地異が起こらない限り今日明日で変わることもないんだと思う。でも僕が若い頃よりももっとすごい速度で、若者の価値観が変わってきてるって感じるんだ」
だから、時々椎名君が言っていることがわからない。
「俺も数値解析していて、ユーザの望む価値について考えることは少なくないんですが……須藤さんのいう幸福論までにはまだ辿り着いてないです」
「消費者も……消費に疲れてきたのかなと思って……モノもコトも……」
黒崎さんが黙ったので、彼の方を見やったら口を手で覆い、考え込んでた。僕はこの時まで黒崎さんのことを本当に勘違いしていた。コンサルティングファームから惰性で下ってきて、楽して余生を謳歌したいのかな、くらいに思っていた。でも違った。彼は会社に寄り添いたくて事業会社に来た、優しく、勇気のある人なんだ。
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