4 / 10
4
アリス
しおりを挟む
「アリス。」
家に帰ってからベッドにダイブしたまま、その名前を口にした。絶対、本名ではない。でも、なんで本名を教えてくれなかったのか。せっかく、見つけたあの時の子。なんで、引っかかったのか。謎のうえに謎が重なってモヤモヤが消えない。少なくとも本名がわからなければなんにも出来ない。明日、もう一度彼女に聞いてみよう。
翌日。いつも通りの時間に学校へ登校した。昨日『アリス』と名乗った彼女はまだ来ていない。することが無く、隣の友達とたわいもない話をしていた。数分経つと廊下から「おはよー」という女子の声がした。その声は確実に『アリス』と名乗った彼女の声だった。彼女は操られるように自席に荷物を置いた。
「おはよう、水島くん」
『アリス』と名乗った彼女は昨日と同じようにいたずらに笑った。
「ねぇ!名前!ほんとの名前は?」
「だから、アリスだよ。」
もう一度聞こうとすると、タイミング悪く学校中にチャイムが鳴り響いた。
「あっ、ほらチャイム鳴ってる。席つかなきゃ!」
彼女はニヤリと笑って僕の後ろの席に座った。ため息をついてから僕も席につく。
きっと彼女はどれだけ聞いても『アリス』としか答えないであろう。ここは諦めてそう呼ぶしかない。そう思った。
だけど、『アリス』なんて浮いた名前で呼ぶのも少しと言うより、かなり周りの目が気になるから、出来るだけ言わないように「お前」とか、「おい」とか言いながらその場を切り抜けた。彼女は、「名前で読んで!」と何度か言っていたが、丁重にお断りをした。それから、一ヶ月ほど経った。彼女はすごくフレンドリーだったこともあり、一気に距離が縮まっていった。
家に帰ってからベッドにダイブしたまま、その名前を口にした。絶対、本名ではない。でも、なんで本名を教えてくれなかったのか。せっかく、見つけたあの時の子。なんで、引っかかったのか。謎のうえに謎が重なってモヤモヤが消えない。少なくとも本名がわからなければなんにも出来ない。明日、もう一度彼女に聞いてみよう。
翌日。いつも通りの時間に学校へ登校した。昨日『アリス』と名乗った彼女はまだ来ていない。することが無く、隣の友達とたわいもない話をしていた。数分経つと廊下から「おはよー」という女子の声がした。その声は確実に『アリス』と名乗った彼女の声だった。彼女は操られるように自席に荷物を置いた。
「おはよう、水島くん」
『アリス』と名乗った彼女は昨日と同じようにいたずらに笑った。
「ねぇ!名前!ほんとの名前は?」
「だから、アリスだよ。」
もう一度聞こうとすると、タイミング悪く学校中にチャイムが鳴り響いた。
「あっ、ほらチャイム鳴ってる。席つかなきゃ!」
彼女はニヤリと笑って僕の後ろの席に座った。ため息をついてから僕も席につく。
きっと彼女はどれだけ聞いても『アリス』としか答えないであろう。ここは諦めてそう呼ぶしかない。そう思った。
だけど、『アリス』なんて浮いた名前で呼ぶのも少しと言うより、かなり周りの目が気になるから、出来るだけ言わないように「お前」とか、「おい」とか言いながらその場を切り抜けた。彼女は、「名前で読んで!」と何度か言っていたが、丁重にお断りをした。それから、一ヶ月ほど経った。彼女はすごくフレンドリーだったこともあり、一気に距離が縮まっていった。
0
あなたにおすすめの小説
これって政略結婚じゃないんですか? ー彼が指輪をしている理由ー
小田恒子
恋愛
この度、幼馴染とお見合いを経て政略結婚する事になりました。
でも、その彼の左手薬指には、指輪が輝いてます。
もしかして、これは本当に形だけの結婚でしょうか……?
表紙はぱくたそ様のフリー素材、フォントは簡単表紙メーカー様のものを使用しております。
全年齢作品です。
ベリーズカフェ公開日 2022/09/21
アルファポリス公開日 2025/06/19
作品の無断転載はご遠慮ください。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
わたしは夫のことを、愛していないのかもしれない
鈴宮(すずみや)
恋愛
孤児院出身のアルマは、一年前、幼馴染のヴェルナーと夫婦になった。明るくて優しいヴェルナーは、日々アルマに愛を囁き、彼女のことをとても大事にしている。
しかしアルマは、ある日を境に、ヴェルナーから甘ったるい香りが漂うことに気づく。
その香りは、彼女が勤める診療所の、とある患者と同じもので――――?
サレ妻の娘なので、母の敵にざまぁします
二階堂まりい
大衆娯楽
大衆娯楽部門最高記録1位!
※この物語はフィクションです
流行のサレ妻ものを眺めていて、私ならどうする? と思ったので、短編でしたためてみました。
当方未婚なので、妻目線ではなく娘目線で失礼します。
最後に一つだけ。あなたの未来を壊す方法を教えてあげる
椿谷あずる
恋愛
婚約者カインの口から、一方的に別れを告げられたルーミア。
その隣では、彼が庇う女、アメリが怯える素振りを見せながら、こっそりと勝者の微笑みを浮かべていた。
──ああ、なるほど。私は、最初から負ける役だったのね。
全てを悟ったルーミアは、静かに微笑み、淡々と婚約破棄を受け入れる。
だが、その背中を向ける間際、彼女はふと立ち止まり、振り返った。
「……ねえ、最後に一つだけ。教えてあげるわ」
その一言が、すべての運命を覆すとも知らずに。
裏切られた彼女は、微笑みながらすべてを奪い返す──これは、華麗なる逆転劇の始まり。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる