暗黒家族の令嬢は悪役ではないので、婿入り復讐計画を受け付けません

星琴千咲

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【復讐劇篇】第二十七章 不真面目なゲーム

2701 ゲームの前夜(前編)

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会議室での集会が終わったら、参加者たちはそれぞれの休憩室に案内された。

休憩室は2階にある。地下の練習場、1階の食堂や医務室に繋がる道があるけど、ほかのところへの道はない。ほかの組の参加者も見えない。

どうやら、各組の区域が分断されたようだ。



休憩室の品質は高級ホテル並み。その優れた防音のおかげで、ホカゲの騒いでる声が外に漏れなかった。

「絶対嘘だ!あのリカが、俺が外国にいる2年間で彼氏を作ったなんて絶対嘘だ!」

同行の小金井こがねいはブレンドコーヒーの香りを楽しんでいるので、振り向くもせずに、適当にホカゲの話に付き合った。

「今の時代じゃ、知り合いになって2日で結婚する人もいるぜ~それに、リカさんは婚約者がいなかったっけ?」

「あのマサルのこと?あれは大宇だいうさんが作ったカモフラージュだ。リカはシングルだと、継承人の権力を狙う虫がいっぱいついてくるから、大宇さんはわざと偽物の婚約者を立てたんだ――って祖母は言ってた」

「で、ホカゲはリカさんのことが好きなのか」

「いいえ」

ホカゲはきっぱりと否定した。

「……じゃあ、一体に何に不満を持っている?」

小金井に聞かれたら、ホカゲは誇らしそうに鼻を上げた。

「俺の人生はね、三段階の目標があるんだ。

上段目標、小学生頃の初恋の子と再会して、結婚する;

中段目標、ボロボロにいじめられたか弱い女性を理想な花嫁に育って、結婚する;

下段目標、政略結婚するけど、溺愛でその結婚相手を虜にする」

「……まじか……」

小金井は何年もホカゲの部下で親友だけど、そんな話が初耳だ。

「でもな。小学生の頃に初恋をしなかったし、ボロボロにいじめられた女性にもなかなか出会えない。不本意ながら、下段な目標を目指すしかないんだ」

「だよな。ホカゲにとって、最後のが一番現実的だと思うけどな……」

「ジュンちゃんは名前に『純』が入っているのに夢がないな!俺は純愛派だぜ!」

小金井の下の名前は純也だ。

「で、ホカゲの結婚目標は、リカさんとなんの関係がある?」

「まだ分からないのか!ジュンちゃんは意外にこういうことに鈍いな」

ホカゲはますます焦ってきた。

「政略結婚と言えばリカだ!俺たちの年齢も家の勢力もぴったりだぜ!それに、リカならああいう流れに乗る可能性が高いだろ!」

「ああいう流れって?」

「その……夫は妻が毒婦だの悪女だの噂を信じてめちゃくちゃいじめたけど、後に妻の無実を発覚し、純愛ルートに入って普通の結婚よりも強い夫婦の絆を育てるとか……」

「なるほど……そいうことか……」

小金井は返事に困った。

ホカゲが時々ボケているのを知っているけど、こんな派手な妄想をしているとは、さすが対応しきれない……

「あっ、そうだ。あのVR異能力対戦とやらにちょっと興味がある。練習してくる!終わったら自分の部屋に帰って寝る!明日は早起きしないとな!」

「おい!こういう時、一緒にリカを奪還する対策を作るべきだろ!」

小金井はホカゲの話を聞いていないふりをして、急いでホカゲの部屋から逃げた。

一人に残されたホカゲは焦燥感と妙な熱さに唆されて、座っても立ってもいられない。

いっそう、リカにその彼氏の話を聞こう!と思って、リカの部屋へ向かった。



小金井は地図の指示に従って、地下にある練習場に入った。

練習場の環境は立体投影のものだけど、かなり迫真で、まるで本物の森だ。

セルフヘルプ端末で練習を申請し、煩雑は注意事項を飛ばして、同意書にサインしたら、配膳ロボットのような機械は一着の薄い運動服を運んできた。

ちょうど、髪色の異なる三兄弟の中の銀髪青年も来ている。

二人が軽く自己紹介と挨拶を交わしたら、一緒に練習することにした。

小金井が振り分けられた異能力は念力操縦。

銀色の青年の名はエド、振り分けられた異能力は風操縦。

似たような能力でちょっとつまらないけど、システムに提示によると、再設定できないらしい。仕方がなく、二人は投げ物で手合わせを始めた。



練習場にいくつかドロンが飛んでいる。時々、練習者たちに操作のヒントを出す。

その同時に、監視カメラの機能も兼ねている。

監視カメラの向こうには、たくさんの監視スクリーンがかけている薄暗い部屋。

一人の青年は、VR設備のようなヘルメットを被っていてい、ゲームゲーム機のコントローラーのようなもの操作しながら、練習室にいる小金井たちを観察している。

青野翼あおのつばさはその青年の後ろに立っていて、ドロンの操縦を指導している。

「どうですか?そのヘルメットを使えば、完全にドロンちゃんの気分になるでしょう」

「ああ、これは便利です。大画面で確認するより臨場感があって、迅速に反応できます。今からこれで異能力を使えるかどうか試してみます。大丈夫ですよね?」

「大丈夫です。注意事項に、VR設備を使って異能力を出す時に、眩暈や短い視力低下など不良反応が出る可能性も書かれています。相手に気づかれても、それで誤魔化せます。あれ――」

青野翼は監視スクリーンで男が定めった人を確認したら、少し躊躇った。

「小金井さんで試すつもりですか?不良反応で誤魔化せるとは言え、彼も万代家の人ですね。万が一、異能力のせいだと気付いたら……」

「問題ないです。彼と接点がまったくありません。俺の異能力について何も知らないはず。手短くします。本番の前にボロが出るようなことはありません」

男の断言を聞いて、青野翼は期待しそうな笑顔を浮かべた。

「それは頼もしいです。ご協力感謝しますよ。マサルさん」

そう、そのヘルメットを被っていて、異能力を試そうとしている人は、ほかでもなく、マサルだった。



***

マサルはもともとリカたちの9番組に配属された。

そして、ほかのメンバーたちよりも早く到着した。

イズルの紹介があったので、マサルは単刀直入に青野翼に合作を提案した。

今回のウィングアイランドのテストに関して、マサルはとある七龍頭から任務を任せられた。

極秘任務の故に、リカやホカゲたちも知らない。

マサルはその任務の内容――「万代よろずよ家の計画」――を条件に、新世界の傘下に入ることを交渉した。



「万代家の予言書のことを知っていますか?」

「誠意」を示すために、マサルはまず極秘の予言書のことを持ち出した。

「この十年、万代家の決策はどれも素晴らしものでした。予言書のようなものが存在してもおかしいことではないでしょう」

青野翼の言い方が曖昧だけど、それが「知っている」という意味だと、マサルは判断した。

「約一か月前に、その予言書の更新が停止しました。原因は、予言書の運転に霊力を提供する人――リカの霊力が不足していると言われています」

青野翼は礼儀正しい笑顔でマサルの話を聞いていた。

その予言書の停止も、新世界の目的の一つだ。

詳細はまだ知らないけど、その「予言書の停止」と「停止原因」の背後に、天童大宇一家の操作があるだろう。

「万代家の時間系異能力者の霊力はほとんど弱いです。なので、異能力強化技術を手に入れることの緊急度がかなり高くなっています。俺は、そのために来ました」

マサルの話しによると、今回のゲームに関して、万代家は二つのプランを用意している。

プランA:新世界が提示したゲームルールに従い、いかなる手段を使っても、万代家の人間に優勝させる。その後、新世界に異能力強化技術のシェアを要求する。

プランB:プランAの達成が難しいと判断した場合——
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