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新天地
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周りの音は消え自分たちの世界になったかのように彼らは語り合っていた。彼らの時間はあっという間に夜が更けていた。彼らは疲れ果て、机に顔を伏せたまま寝ていた。
ルイが起きたときには日は完全に昇り、門出を祝うような好天となっていた。
ルイが起きたときには、ティーニア既に起きていた。彼女は、両肘をつきルイを微笑ましそうに見ていた。まるで、母親と同じように。
「おはよう、ルイ君。」
ルイは、寝ぼけ眼で軽く会釈をした。すごく眠い、ルイはいつも目覚めが悪く、朝が苦手だった。
「ルイ君朝食いる?」
そもそも古びたこの家には調理器具すらなく食料なんてもってのほかだ。彼女は異空間から調理器具と食料を取り出し机に並べ始めた。異空間は時空が存在しないため食べ物の経年劣化が起こらない。言ってしまえば冷凍庫に近い存在である。取り出した食べ物は、ルイには全くの見識がない物ばかりで少し興味があった。
特にルイの目を引いたものは赤く輝く色をした生物だった。足と同の部分のバランスが少し気色悪かった。鋏を持っており、山奥の川にいる沢蟹と少し似ていた。沢蟹を食べたときは、泥臭くて身がなくあまりおいしいと言えたものではなかった。この蟹のサイズは何十倍もあり少し試してみたいという興味が勝った。
「ルイ君蟹が食べたいの?」蟹が気になり、凝視をしていたところを指摘されてしまった。
「ちょっと気になって。」
「じゃあカニ料理にしようか。」ティーニアは、ニコニコしながら蟹を手に取り調理を始めた。
手頃な大きな鉄製の鍋を用意した。その鍋に水を入れ待っていると、あっという間に沸騰していた。
「準備ができたよ。」
水しか入っていない鍋を準備されルイは思い知った。義母は料理ができない人なんだと。
「お母さん僕が準備をするからいいよ。野菜とかあるから炒め物でも作るよ。」
「・・・」
ティーニアは、にこりと笑い何かを気付いたようだった。
「ルイ君これはね、シャブシャブ用なの。このまま蟹をゆでて、食べるものなんだ。」
そう言うと、ティーニアは蟹の足を分け始め、殻を外し引き締まった身が現れた。
蟹の身をサッと茹で上げ、つけ汁に着けて食べる。この感情はルイが初めて味わったものだった。ぷりっぷりで柔らかい。完璧に仕上がっている料理にルイは昇天してしまった。
この家での最後の食事はとても新鮮で新たな冒険となる門出だった。
「ルイ君準備出来た?」
ティーニアは、なるべく早く神の地へ戻らなければならなかった。神の地へはルイと一緒に戻らなければならないため、ルイも家にいられる時間は余りなかった。
「今から急いで準備してきます。」
そう言うと彼は家中にある荷物を取り出し、1つのバックパックに詰めていった。この家に余り物がないため、ルイの荷物はリュック1つにまとまった。
ルイは、異空間を開き、バック1つにまとめた荷物を収納した。
あっと言う間に支度は終わり、この家は実母を感じられるだけになっていた。
「お母さん準備できた。」
「う、ん・・」
ティーニアは母という言葉がよほどうれしかったのか、ルイにも聞こえぬ声で返事をしてしまった。
「そしたら・・そろそろ出発しようか。」
ルイは家を出る前に母の写真を大事そうに手に取った。今までありがとう。と写真に声をかけ母の写真とともに家を出た。
ルイとティーニアは家に振り返り、一礼をした。ルイの頭が深々と下がっていたのは言うまでもない。一、二分を刻みルイは頭を下げたままだった。ルイの足元は少し水でぬれていた。
ティーニアは、魔法陣を展開した。地面には不思議な模様(円の中に星形と文字)が現れ、周囲は膨大な魔力で時空の歪みが発生した。
「ルイ君行くよ!」
ティーニアはルイの手を取り、魔法陣の中へ誘い込んだ。ルイは最後のあいさつに一礼をした。
「転移」ティーニアが魔法を発動すると、体が徐々に消えていき、気が付くと見知らぬ地へと踏み込んだ。
転移時間は一瞬で場所を想像する余地もなく転移完了した。新たな場所の感動すら起こせないくらい一瞬の出来事だった。ルイはあたりを見渡すと見慣れない場所にいた。全面が神々しく光り、至る所にステンドガラス戸がある。光の差し込み加減で、床に魔法陣を描き題していた。間違いなく神殿や貴族の屋敷など厳かな場所で、ルイは少し委縮してしまった。
ルイが呆気にとられている内に従者らしき人たちがゾロゾロと現れた。
「お待ちしておりました。ティーニア様」
「ただいま。ルイ君連れてきたよー」
「ルイ様も長旅ご苦労様でした。」
一瞬の転移でここまで来たわけだが、旅の気苦労もなく疲れることも何もなかった。
ルイは、様付けで呼ばれたことも、出迎えられたことがなかったため、慣れない雰囲気にむず痒い気がした。
最初が肝心という言葉をルイは大切に思っていた。そのため、好印象を残すため、声を大にして挨拶した。
「今日から、よろしくお願いします。」
一瞬の静寂の時が流れ、クスクスと笑い声が至る所から聞こえてきた。彼らは笑いながら「よろしく」と応えてくれたが少し悪意がこもっていた。特にティーニアに関しては笑いをこらえられずにいた。
なんだか凄く馬鹿にされた感じが溜まらなかった。
「ルイ君・・あのね・・ここにいる人たちは、あくまでこの国の入国を管理してる人たちだよ。」
「まだこれから移動するよ。」
「・・・」
「え?」
ルイは赤面して、他の者の顔が見れなく、俯いてしまった。
そんなルイの様子を可愛く思ったのか、ティーニアはルイの頭を優しく撫でた。
「ルイ君、今から君の神の地への入国許可書を作るから、その間に私は使用を終らせてくるよ。」そう言い残し、ティーニアはあっという間に転移魔法で姿を消した。
「ルイ様こちらへ」
従業員によってこの建物の他の場所とは少々雰囲気が異なる場所に案内された。どこか病室のような雰囲気を醸し出す真っ白な部屋に、巨大な装置が複数置かれていた。
これから行う神の地の入国検査には、続柄の登録。魔力の検査。血統の登録。犯罪歴の確認。など複数の検査項目があります。
ルイ様はティーニア様のご子息さんということで、魔力の検査と血統の登録だけを行っていただきます。検査時間が減るのは有難いことだが、なぜ入国検査という大事な状況でティーニアの息子が優遇されるのかは分からなかった。彼は、犯罪歴の検査を調べられないことに安堵していた。
ルイは、実母を亡くし養母であるティーニアが迎えに来るまで頼れる者は居なかった。そのため、実母が亡くなってからティーニアと出会うまでの半年は、食料もなく痩せこけ毎日生きていくことが精一杯だった。基本的には森に入り食料を得ていたのだが、中々食料が取れない日は、魔法を使い露店の商品を盗むこともあったのだ。彼は、その行為に後ろめたさは感じていたが、自分の死とは比べられなかった。
ルイが検査室に入る事1時間ですべての検査が終了した。ルイの検査結果は、魔力値〇であった血統登録完了。彼は昔から魔法を実母に習っていたため魔力適正は良く、神の地の入国許可が出た。
神の地は魔力が溢れているため、魔力適正がない者、魔力の容量が少ない者にとって魔力の飽和状態となってしまう。魔力飽和になると生活することが困難になってしまい、いつも頭痛で悩まされるような感覚に陥る。そして、最悪の場合死ぬ可能性もある。
ルイは魔力の適性が高いからこそ、神の地へ踏み入れる資格を得た。
血統の登録は、魔法の登録をしておくことでデータを残すような仕組みになっている。登録してある血統の種類かどうかを判別する仕組みになっている。高位の魔法士は転移魔法を使用しこの国に侵入することが容易である。そのため、機械的に不法侵入者かどうかの判断をしている。魔法はDNA同様に独自性の性質が含まれる。そのため、魔法使用で違法入国をした場合、登録外の魔法士が魔法を使った場合に居場所を突き止めることができる。
ルイが検査室から出ると継間ですべての検査が終了した。ルイの検査結果は、魔力値〇であった血統登録完了。彼は昔から魔法を母に習っていたため魔力適正は良く、神の地の入国許可が出た。
神の地は魔力が溢れているため、魔力適正がない者、魔力の容量が少ない者にとって魔力の飽和状態となってしまう。魔力飽和になると生活することが困難になってしまい、いつも頭痛で悩まされるような感覚に陥る。そして、最悪の場合死ぬ可能性もある。
ルイは魔力の適性が高いからこそ、神の地へ踏み入れる資格を得た。
血統の登録は、魔法の登録をしておくことでデータを残すような仕組みになっている。登録してある血統の種類かどうかを判別する仕組みになっている。高位の魔法士は転移魔法を使用しこの国に侵入することが容易である。そのため、機械的に不法侵入者かどうかの判断をしている。魔法はDNA同様に独自性の性質が含まれる。そのため、魔法使用で違法入国をした場合、登録外の魔法士が魔法を使った場合に居場所を突き止めることができる。
ルイが検査室から出ると養母は検査室の前のソファーに座っていた。
彼女はうれしそうな表情を浮かべていた。
「聞いたよ。これで神の地へ行けるね」
ルイとしてもやっと帰れるのかと思った。ルイは、多くの者と話す機会が多かったせいか疲れが出て眠気が襲ってきた。
「もう入国できるの?」
「転移魔法を使えばすぐに行けるよ。」
「でも、もしよかったらこの地を案内したいんだけど。」母検査室の前のソファーに座っていた。
彼女はうれしそうな表情を浮かべていた。
「聞いたよ。これで神の地へ行けるね」
ルイとしてもやっと帰れるのかと思った。ルイは、多くの者と話す機会が多かったせいか疲れが出て眠気が襲ってきた。
「もう入国できるの?」
「転移魔法を使えばすぐに行けるよ。」
「でも、もしよかったらこの地を案内したいんだけど。」
養母の優しさにルイはどうするか至極悩んだ。行きたいのは山々だが、家に帰って落ち着きたいという部分が勝ってしまった。
「さすがに疲れたから・・」
「・・」養母は浮かない顔をして、何か忘れていることがありそうな様子だった。
ルイ君?家には帰れない?ティーニアは何かブツクサ独り言を言っていた。
「あ、思い出した。買い物をしなきゃ。」
ルイは怪訝な面持ちでティーニアを凝視していた。
「ごめんね~。今日から山の中で暮らすことになるから、いろいろ揃えておきたくてね。」
「引っ越すの?」
「君の管理は普通の街中では出来ないから。」
ルイは、危機管理されるぐらい何か危険な存在なのかと不安に陥った。
「僕は何か危険なの?」
養母は穏やかな様子で、首を横に振りながら答えた。
「安心して・・これから鍛えれば大丈夫だから。」
ルイは少し安心した様子で、緊張していた心が落ち着いた。
ルイが起きたときには日は完全に昇り、門出を祝うような好天となっていた。
ルイが起きたときには、ティーニア既に起きていた。彼女は、両肘をつきルイを微笑ましそうに見ていた。まるで、母親と同じように。
「おはよう、ルイ君。」
ルイは、寝ぼけ眼で軽く会釈をした。すごく眠い、ルイはいつも目覚めが悪く、朝が苦手だった。
「ルイ君朝食いる?」
そもそも古びたこの家には調理器具すらなく食料なんてもってのほかだ。彼女は異空間から調理器具と食料を取り出し机に並べ始めた。異空間は時空が存在しないため食べ物の経年劣化が起こらない。言ってしまえば冷凍庫に近い存在である。取り出した食べ物は、ルイには全くの見識がない物ばかりで少し興味があった。
特にルイの目を引いたものは赤く輝く色をした生物だった。足と同の部分のバランスが少し気色悪かった。鋏を持っており、山奥の川にいる沢蟹と少し似ていた。沢蟹を食べたときは、泥臭くて身がなくあまりおいしいと言えたものではなかった。この蟹のサイズは何十倍もあり少し試してみたいという興味が勝った。
「ルイ君蟹が食べたいの?」蟹が気になり、凝視をしていたところを指摘されてしまった。
「ちょっと気になって。」
「じゃあカニ料理にしようか。」ティーニアは、ニコニコしながら蟹を手に取り調理を始めた。
手頃な大きな鉄製の鍋を用意した。その鍋に水を入れ待っていると、あっという間に沸騰していた。
「準備ができたよ。」
水しか入っていない鍋を準備されルイは思い知った。義母は料理ができない人なんだと。
「お母さん僕が準備をするからいいよ。野菜とかあるから炒め物でも作るよ。」
「・・・」
ティーニアは、にこりと笑い何かを気付いたようだった。
「ルイ君これはね、シャブシャブ用なの。このまま蟹をゆでて、食べるものなんだ。」
そう言うと、ティーニアは蟹の足を分け始め、殻を外し引き締まった身が現れた。
蟹の身をサッと茹で上げ、つけ汁に着けて食べる。この感情はルイが初めて味わったものだった。ぷりっぷりで柔らかい。完璧に仕上がっている料理にルイは昇天してしまった。
この家での最後の食事はとても新鮮で新たな冒険となる門出だった。
「ルイ君準備出来た?」
ティーニアは、なるべく早く神の地へ戻らなければならなかった。神の地へはルイと一緒に戻らなければならないため、ルイも家にいられる時間は余りなかった。
「今から急いで準備してきます。」
そう言うと彼は家中にある荷物を取り出し、1つのバックパックに詰めていった。この家に余り物がないため、ルイの荷物はリュック1つにまとまった。
ルイは、異空間を開き、バック1つにまとめた荷物を収納した。
あっと言う間に支度は終わり、この家は実母を感じられるだけになっていた。
「お母さん準備できた。」
「う、ん・・」
ティーニアは母という言葉がよほどうれしかったのか、ルイにも聞こえぬ声で返事をしてしまった。
「そしたら・・そろそろ出発しようか。」
ルイは家を出る前に母の写真を大事そうに手に取った。今までありがとう。と写真に声をかけ母の写真とともに家を出た。
ルイとティーニアは家に振り返り、一礼をした。ルイの頭が深々と下がっていたのは言うまでもない。一、二分を刻みルイは頭を下げたままだった。ルイの足元は少し水でぬれていた。
ティーニアは、魔法陣を展開した。地面には不思議な模様(円の中に星形と文字)が現れ、周囲は膨大な魔力で時空の歪みが発生した。
「ルイ君行くよ!」
ティーニアはルイの手を取り、魔法陣の中へ誘い込んだ。ルイは最後のあいさつに一礼をした。
「転移」ティーニアが魔法を発動すると、体が徐々に消えていき、気が付くと見知らぬ地へと踏み込んだ。
転移時間は一瞬で場所を想像する余地もなく転移完了した。新たな場所の感動すら起こせないくらい一瞬の出来事だった。ルイはあたりを見渡すと見慣れない場所にいた。全面が神々しく光り、至る所にステンドガラス戸がある。光の差し込み加減で、床に魔法陣を描き題していた。間違いなく神殿や貴族の屋敷など厳かな場所で、ルイは少し委縮してしまった。
ルイが呆気にとられている内に従者らしき人たちがゾロゾロと現れた。
「お待ちしておりました。ティーニア様」
「ただいま。ルイ君連れてきたよー」
「ルイ様も長旅ご苦労様でした。」
一瞬の転移でここまで来たわけだが、旅の気苦労もなく疲れることも何もなかった。
ルイは、様付けで呼ばれたことも、出迎えられたことがなかったため、慣れない雰囲気にむず痒い気がした。
最初が肝心という言葉をルイは大切に思っていた。そのため、好印象を残すため、声を大にして挨拶した。
「今日から、よろしくお願いします。」
一瞬の静寂の時が流れ、クスクスと笑い声が至る所から聞こえてきた。彼らは笑いながら「よろしく」と応えてくれたが少し悪意がこもっていた。特にティーニアに関しては笑いをこらえられずにいた。
なんだか凄く馬鹿にされた感じが溜まらなかった。
「ルイ君・・あのね・・ここにいる人たちは、あくまでこの国の入国を管理してる人たちだよ。」
「まだこれから移動するよ。」
「・・・」
「え?」
ルイは赤面して、他の者の顔が見れなく、俯いてしまった。
そんなルイの様子を可愛く思ったのか、ティーニアはルイの頭を優しく撫でた。
「ルイ君、今から君の神の地への入国許可書を作るから、その間に私は使用を終らせてくるよ。」そう言い残し、ティーニアはあっという間に転移魔法で姿を消した。
「ルイ様こちらへ」
従業員によってこの建物の他の場所とは少々雰囲気が異なる場所に案内された。どこか病室のような雰囲気を醸し出す真っ白な部屋に、巨大な装置が複数置かれていた。
これから行う神の地の入国検査には、続柄の登録。魔力の検査。血統の登録。犯罪歴の確認。など複数の検査項目があります。
ルイ様はティーニア様のご子息さんということで、魔力の検査と血統の登録だけを行っていただきます。検査時間が減るのは有難いことだが、なぜ入国検査という大事な状況でティーニアの息子が優遇されるのかは分からなかった。彼は、犯罪歴の検査を調べられないことに安堵していた。
ルイは、実母を亡くし養母であるティーニアが迎えに来るまで頼れる者は居なかった。そのため、実母が亡くなってからティーニアと出会うまでの半年は、食料もなく痩せこけ毎日生きていくことが精一杯だった。基本的には森に入り食料を得ていたのだが、中々食料が取れない日は、魔法を使い露店の商品を盗むこともあったのだ。彼は、その行為に後ろめたさは感じていたが、自分の死とは比べられなかった。
ルイが検査室に入る事1時間ですべての検査が終了した。ルイの検査結果は、魔力値〇であった血統登録完了。彼は昔から魔法を実母に習っていたため魔力適正は良く、神の地の入国許可が出た。
神の地は魔力が溢れているため、魔力適正がない者、魔力の容量が少ない者にとって魔力の飽和状態となってしまう。魔力飽和になると生活することが困難になってしまい、いつも頭痛で悩まされるような感覚に陥る。そして、最悪の場合死ぬ可能性もある。
ルイは魔力の適性が高いからこそ、神の地へ踏み入れる資格を得た。
血統の登録は、魔法の登録をしておくことでデータを残すような仕組みになっている。登録してある血統の種類かどうかを判別する仕組みになっている。高位の魔法士は転移魔法を使用しこの国に侵入することが容易である。そのため、機械的に不法侵入者かどうかの判断をしている。魔法はDNA同様に独自性の性質が含まれる。そのため、魔法使用で違法入国をした場合、登録外の魔法士が魔法を使った場合に居場所を突き止めることができる。
ルイが検査室から出ると継間ですべての検査が終了した。ルイの検査結果は、魔力値〇であった血統登録完了。彼は昔から魔法を母に習っていたため魔力適正は良く、神の地の入国許可が出た。
神の地は魔力が溢れているため、魔力適正がない者、魔力の容量が少ない者にとって魔力の飽和状態となってしまう。魔力飽和になると生活することが困難になってしまい、いつも頭痛で悩まされるような感覚に陥る。そして、最悪の場合死ぬ可能性もある。
ルイは魔力の適性が高いからこそ、神の地へ踏み入れる資格を得た。
血統の登録は、魔法の登録をしておくことでデータを残すような仕組みになっている。登録してある血統の種類かどうかを判別する仕組みになっている。高位の魔法士は転移魔法を使用しこの国に侵入することが容易である。そのため、機械的に不法侵入者かどうかの判断をしている。魔法はDNA同様に独自性の性質が含まれる。そのため、魔法使用で違法入国をした場合、登録外の魔法士が魔法を使った場合に居場所を突き止めることができる。
ルイが検査室から出ると養母は検査室の前のソファーに座っていた。
彼女はうれしそうな表情を浮かべていた。
「聞いたよ。これで神の地へ行けるね」
ルイとしてもやっと帰れるのかと思った。ルイは、多くの者と話す機会が多かったせいか疲れが出て眠気が襲ってきた。
「もう入国できるの?」
「転移魔法を使えばすぐに行けるよ。」
「でも、もしよかったらこの地を案内したいんだけど。」母検査室の前のソファーに座っていた。
彼女はうれしそうな表情を浮かべていた。
「聞いたよ。これで神の地へ行けるね」
ルイとしてもやっと帰れるのかと思った。ルイは、多くの者と話す機会が多かったせいか疲れが出て眠気が襲ってきた。
「もう入国できるの?」
「転移魔法を使えばすぐに行けるよ。」
「でも、もしよかったらこの地を案内したいんだけど。」
養母の優しさにルイはどうするか至極悩んだ。行きたいのは山々だが、家に帰って落ち着きたいという部分が勝ってしまった。
「さすがに疲れたから・・」
「・・」養母は浮かない顔をして、何か忘れていることがありそうな様子だった。
ルイ君?家には帰れない?ティーニアは何かブツクサ独り言を言っていた。
「あ、思い出した。買い物をしなきゃ。」
ルイは怪訝な面持ちでティーニアを凝視していた。
「ごめんね~。今日から山の中で暮らすことになるから、いろいろ揃えておきたくてね。」
「引っ越すの?」
「君の管理は普通の街中では出来ないから。」
ルイは、危機管理されるぐらい何か危険な存在なのかと不安に陥った。
「僕は何か危険なの?」
養母は穏やかな様子で、首を横に振りながら答えた。
「安心して・・これから鍛えれば大丈夫だから。」
ルイは少し安心した様子で、緊張していた心が落ち着いた。
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