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39 シストラ王国では
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王太子リチャードが、リーザロッテに婚約破棄を告げた夜会から、立て続けに毎週のように夜会が開かれていた
ルルアが煌びやかに着飾り、贅を凝らした夜会を好んで開催したがったからである
当然、王族や貴族達は毎回違う衣装を仕立て、会場である王宮は、豪華に飾り立てられる
流石に資金難に苦しむ貴族も出てきたが、夜会に参加しないという選択は許されなかった
ルルアの機嫌を損ねるからだ
王国の全てはルルアのご機嫌を伺い、ルルアのしたい事を中心に進められる
政治など二の次三の次である
ルルアは、国民の事など頭にはない、自分が幸せで贅沢して楽しむ事にしか興味がないのだ
乙女ゲームなのである、ヒロインが聖女になり、王太子や気に入った男達を侍らせて、幸せになりました····················の後は、自分の思い通りになった世界で自分だけが幸せに暮らせる、お花畑のような頭でしかない
その為には、悪役令嬢は不幸にならなければならない、と思っているルルアは、何度もライディン王国にリーザロッテを引き渡すように要求させていた
悪役令嬢が自分を虐めた罰を受けなければ、不幸のどん底でヒロインが王太子と幸せな姿を見ながら絶望し、処刑されなければいけないのだ
国は物凄いスピードで疲弊していっていた
下級貴族や、高位でも元々資金が潤沢でない貴族は没落していった
潤沢な資金を誇る貴族達もどんどん資金が底をついてくる、そこに魔法石の効力が切れるという事態が起こったのだ
便利な生活に慣れていた者達は、不便な生活を強いられる事に苦労した
アレに押さえ付けられているが、底の方では不満が渦巻きはじめているのだった
暑い季節だ、氷の魔石と風の魔石で涼を取る事も出来ずに、汗に塗れベタベタした身体が気持ち悪い、汗を流そうにも水を用意する事も困難なのである
ルルアが金切り声で叫び不機嫌に周りに当たり散らしている
「ああああ"っ、やっぱり悪役令嬢が不幸になってないから!!悪役令嬢は不幸にならなきゃいけないのよ!!」
「ライディン王国が、リーザロッテの引き渡しを拒んでいるんだ。ライディン王国にいるリーザロッテには手出し出来ない」
リチャードと側近達がルルアを宥める
「どうしてよ!悪役令嬢が幸せになるなんておかしいのよ!!あいつが不幸にならないから!私がこんな生活しなきゃなんないのよ!!エルバルト様も、私に愛を請わなきゃいけないのに、あいつがいるから上手くいかない!!私は聖女なの!ヒロインなのよ!!」
ルルアの罵声が響き渡る
「あっっ!そうだわ。私が行けばいいのよ。私が直接行って、リーザロッテの罪を暴けば、ライディン王国はリーザロッテを見離すはずだわ」
「そうか、そうだな。聖女であるルルアが話せば、あちらの国の者達も分かるだろう」
「そうだな、可憐で健気なルルアに会えば、リーザロッテがどんなに悪辣で卑劣な奴か、ライディン王国にも知れ渡るよな」
ルルアとリチャード、側近達は盛り上がる
国王に話せばすぐに、国王夫妻と宰相、リチャードとルルアと側近達が揃ってライディン王国に行く事に決定した
そうと決まれば、こんな生活をおくらされたヒロインの私への償いに、悪役令嬢のリーザロッテに拷問でもしてもらってボロボロにしてやるわ、とほくそ笑んだのだった
ルルアが煌びやかに着飾り、贅を凝らした夜会を好んで開催したがったからである
当然、王族や貴族達は毎回違う衣装を仕立て、会場である王宮は、豪華に飾り立てられる
流石に資金難に苦しむ貴族も出てきたが、夜会に参加しないという選択は許されなかった
ルルアの機嫌を損ねるからだ
王国の全てはルルアのご機嫌を伺い、ルルアのしたい事を中心に進められる
政治など二の次三の次である
ルルアは、国民の事など頭にはない、自分が幸せで贅沢して楽しむ事にしか興味がないのだ
乙女ゲームなのである、ヒロインが聖女になり、王太子や気に入った男達を侍らせて、幸せになりました····················の後は、自分の思い通りになった世界で自分だけが幸せに暮らせる、お花畑のような頭でしかない
その為には、悪役令嬢は不幸にならなければならない、と思っているルルアは、何度もライディン王国にリーザロッテを引き渡すように要求させていた
悪役令嬢が自分を虐めた罰を受けなければ、不幸のどん底でヒロインが王太子と幸せな姿を見ながら絶望し、処刑されなければいけないのだ
国は物凄いスピードで疲弊していっていた
下級貴族や、高位でも元々資金が潤沢でない貴族は没落していった
潤沢な資金を誇る貴族達もどんどん資金が底をついてくる、そこに魔法石の効力が切れるという事態が起こったのだ
便利な生活に慣れていた者達は、不便な生活を強いられる事に苦労した
アレに押さえ付けられているが、底の方では不満が渦巻きはじめているのだった
暑い季節だ、氷の魔石と風の魔石で涼を取る事も出来ずに、汗に塗れベタベタした身体が気持ち悪い、汗を流そうにも水を用意する事も困難なのである
ルルアが金切り声で叫び不機嫌に周りに当たり散らしている
「ああああ"っ、やっぱり悪役令嬢が不幸になってないから!!悪役令嬢は不幸にならなきゃいけないのよ!!」
「ライディン王国が、リーザロッテの引き渡しを拒んでいるんだ。ライディン王国にいるリーザロッテには手出し出来ない」
リチャードと側近達がルルアを宥める
「どうしてよ!悪役令嬢が幸せになるなんておかしいのよ!!あいつが不幸にならないから!私がこんな生活しなきゃなんないのよ!!エルバルト様も、私に愛を請わなきゃいけないのに、あいつがいるから上手くいかない!!私は聖女なの!ヒロインなのよ!!」
ルルアの罵声が響き渡る
「あっっ!そうだわ。私が行けばいいのよ。私が直接行って、リーザロッテの罪を暴けば、ライディン王国はリーザロッテを見離すはずだわ」
「そうか、そうだな。聖女であるルルアが話せば、あちらの国の者達も分かるだろう」
「そうだな、可憐で健気なルルアに会えば、リーザロッテがどんなに悪辣で卑劣な奴か、ライディン王国にも知れ渡るよな」
ルルアとリチャード、側近達は盛り上がる
国王に話せばすぐに、国王夫妻と宰相、リチャードとルルアと側近達が揃ってライディン王国に行く事に決定した
そうと決まれば、こんな生活をおくらされたヒロインの私への償いに、悪役令嬢のリーザロッテに拷問でもしてもらってボロボロにしてやるわ、とほくそ笑んだのだった
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